コミュニケーションと自分の言葉
中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
みなさん、こんにちは。コミュニケーションを極めると、自分が見えてくる、世界が見えてくる。 コミュニケーションの世界に携わって40年以上、コミュニケーションが命。シン・田中こと田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して約30年、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住、中川浩孝です。
田中 愼一
近場で言うと、先週もあった小泉さんのニコニコ動画に、いろいろな形の、意図的に小泉陣営のほうから、
ステマって呼ばれてるけども、いいコメント、指示を得るようなことを、いかにも第三者から打ったかのごとくやった事例があって、
それがバレて、どうやって明らかになったのか僕は知らないんですけども、小泉さんが基本的には謝罪会見をしたような経緯があって。
小泉さんは、前回もそうだったけども、2週間ぐらい前は勢いがいいんだけども、
その途中でいろいろこういう雑多なことで足を引っ張られる傾向があるんで、
今回もそうなのかなってちょっと思ったんですけど。
ただ、僕なんかが今コミュニケーション絡みの仕事をしていると、
実はやはり今このSNSっていうのがものすごくどんどん進化して広まっている。
多様性も広がっている。
で、一方でAIっていうのが入ってきて、
いわゆる知識をそのまま束ねて、質問すれば答えがボーンとすごい答えが出てくるぐらいの時代にこれからなっていくと、
結構やばい世界で、ある意味で言うとSNSがどんどん深くなっていくと、
自分の足跡がすべて可視化される時代というか、
あらゆるところ、カメラもあちこちに今ついてるってこともあるし、
自分が発信してるSNSなんかもどこに行き渡ってるかわからないという形で、
で、しかも、例えば今現在進行形で何か問題を起こすと、
それが一挙に過去にまで遡って、過去まで今までどんな側席で何を話してきたかっていうことがすべて一覧で出てきちゃう。
こういう、ある意味、発信することが非常に怖い時代になってきたっていう、
どういうふうに勘違い、誤解、曲解されてですね、
見当外れなふうに受け取られて、それが自分の現在に影響してくるっていう、
こういう怖さっていうのを日々やっぱり僕は感じるようになってますね。
ただまだ多くの人は発信することはいいことだと思ってるんだけども、
今はもう完全にコミュニケーションの最前線では、
発信することは危険な時代になっているというふうに考えた方がいいと思うんですね。
AIの影響と表現
田中 愼一
で、一方でですね、今度そのAIがどんどん登場してくると、
いろいろな発信がAIに基づいて、AIのサポートの下にどんどん行われていくってことになると思うんですね。
そうすると、なんていうのかな、基本的にはAIっていうのは、
今のレベルのAIっていうのは基本的にほとんどの表現が借り物なんですね。
要はデータの中に既に使われている借り物の言葉とかデータっていうものを使って、
それをきれいにまとめてボーンと出してくるわけですよね。
そうするとですね、結構コミュニケーションの立場から考えると、
言葉の表現が普遍的になってくるっていうか、一般的になってくるっていうか。
要は借り物ですからね。
もちろんその借り物って、借りてくるところがどでかいとこから借りてくるんだけども。
だんだんですね、リーダーにとってすごく重要だって昔から言われてるのが、
リーダーっていうのは人を動かす、人の心を動かす、人の行動を動かすっていうことで、
それによってことをなすっていうことをするのがリーダーの役割なんですね。
だから何もいいことを言って動かすっていう、あるいは人徳があるからじゃなく、
人を動かせるかどうかがポイントになる。
そうすると、人を動かすっていうのはまず人の心を動かさなきゃいけないわけで、
人の心を動かすっていうのに一番結構重要な役割をね、
今までずっと果たしてきたのが自分の言葉っていう。
つまりリーダーの自分の言葉っていうものをリーダーが持っているかどうかっていうのが、
実は人がね、そのリーダーに心を動かされるかどうかっていう一つの鍵になります。
もちろん今は最近はナラティブっていう言葉があって、ストーリー性ですよね。
いかにストーリー性を高めるかっていう。
当然ながらそういうストーリーの中でも自分の言葉で語るっていうことが基本なんですよ。
自分の言葉のないストーリーなんていくら語っても人の心は動かない。
だからやっぱりリーダーにとって人を動かす、人の心を動かすということは、
やっぱり自分の言葉をしっかりと持っているかどうかっていうのが非常に重要になってくる。
で、ますますそのAIの効果で借り物の言葉がどんどん普及する中で、
今までは日経新聞に載っているような表現はみんな借り物なんですよ。
誰かが言った言葉だから、あれを見て俺は覚醒したなんて言ったらちょっとお笑いなんだけども。
今度はもう日経新聞レベルじゃなくて、
いわゆるAIというものが世界のありとあらゆるデータを駆使して表現を作ってくるわけです。
ほとんどっていうか全部借り物の。
だから我々リーダーというだけじゃなくて、
我々一人一人がですね、これからやっぱりある意味自分の言葉っていうものを、
やっぱりしっかりと持つってことはすごく重要じゃないのかなっていう。
で、例えば僕なんかクライシス対応なんかよくやるんですけども、
その時にやっぱりトップの言葉がものを言うんですね。
やっぱりトップの自分の言葉を持たずに話をしてるっていうと、
もう炎上がより激しくなる。
ところがトップの言葉が決まっているとね、
自分の言葉でやっぱり静まっていく方向に行くっていうことは間違いなく経験値から言えるんですね。
だから最近いろいろなねクライシスでいろいろな、
この人はっていつもすごい人で、
自分の言葉を四六時中話されてた人がですね、
突然クライシスの場に引き出されたときに、
自分の言葉が出てこないんですよ。
だから多分自分の言葉っていうのは単に言語的な意味での表現っていうレベルじゃなくて、
多分その表現、言葉の表現の背後にどういう概念があって、
その概念をどういう気持ちで語っているのか、
どういう心意気で語っているのか、
どういう覚悟で語っているのかっていうのが、
実は非常に本当の自分の言葉っていうのが出てくるんじゃないかな。
だから言語だけの問題ではなくて、
言語と同時にそれを語っている人の心のありようがね、
自分の言葉になるのかなんないのかを決めていくようなね、
そんな話をちょっといろいろ考えたんですね。
だから今後やっぱり自分の言葉って何なのか、
どうやったら自分の言葉っていうのを醸成できるのか作り出せるのかっていうのに、
やっぱり人間はもう少し注意をした方がいいんじゃないかなというふうにちょっと考えたわけであります。
中川 浩孝
ちょうど私この間のフェイスブックか何かで友達の投稿で、
文書作成の自己表現
中川 浩孝
何か文章を書かなくてはいけないんだけれど、
全く書けなくなっちゃう。
まず文章を書こうとすると全く止まってしまう時ってあるじゃないですか。
田中 愼一
ありますね。
中川 浩孝
それで今はAIを使うっていうことができるようになったので、
AIを使うんだけど、結局自分の文章に直さなくちゃいけないというか、
自分の文章に直すところでやっぱりまたそこで結局止まっちゃう。
せっかくAIに書いてもらったんだけれど、
やっぱり自分の文章にしようとすると止まってしまうってことを書いていて、
私も全く同じような経験があって、
AIに文章を書いてもらおうと思うと結局全部書き直したくなっちゃうんですよね。
結局自分の表現というか、
むしろ一回AIがそれを出しちゃうと、
そこにすごい引っ張られちゃうんですよね。
だからそれを書き直そうとしても書き直せなくて、
結局一から直すっていう。
なので結局もう文章は私の場合は書いてもらうというよりは、
骨子みたいなところは考えてもらうとして、
その全体の流れとかをこういう感じとかいうのは作るとしても、
結局文章は結局自分で書かないと納得いかないっていうのをすごいこの間感じたんですよ。
結局よく田中さんが自分のAI作りたいみたいな話しますけど、
やっぱり自分のスタイルで自分の考えというか、
その脳の自分の脳の働きで作った文章っていうのはやっぱり、
自分でしか多分判断できないこのなんか気持ちよさとか、
リズムであったりとかスタイルであったりとかっていうのがやっぱり入っていて、
結局自分の今まで作った文章と似た文章だったら、
もしかしたらそれが出てくるのかもしれないんですけど、
いわゆるAIというか一般的なこういうの書いてっていうふうに頼んだだけでは、
自分のスタイルは出てこないので、
いかにやっぱり自分の書いているというか、
自分の吐き出した文章なのか表現なのか、
そういったものをちゃんと覚えさせて、
訓練してトレーニングして、
それでAIが自分らしい文章を作ってくれるようになったら、
もしかしたらそういうことができるようになるかもしれない。
でもやっぱり結局最後自分で書き直したりとか、
ちょっとずつチューンしないときっと気持ち悪くてダメだとは思うんですけれども、
なのでそこができるようになってくると、
より自分らしいものが簡単にできるようになってくる。
でもそうなってくるとやっぱり元の文章というか、
どれだけ自分が今まで吐き出してきているか、
アウトプットがあるかっていう、
そこに結局かかってくるので、
なんか実際に今まで文章を書いたことがない人が、
やっぱり文章を書けるわけないんだよなっていうのはすごい感じていて、
どれだけ自分がアウトプットしてきたかが、
自己表現の重要性
中川 浩孝
その後のアウトプットの質を決めるっていう意味では、
結局は頑張って自分のスタイルを築き上げなくちゃいけないんだなっていう、
そこに関してすごくAIは後で活用できるようになるんですけど、
それを活用するまでには結構道のりが長いなっていうのをすごいこの頃感じたんですよね。
田中 愼一
まあ今のプロセスっていうのは、
いわゆるアウトプットを増やしていかないと、
自分の今後のアウトプットも増えないよっていうのは正しくて、
多分あれなんでしょうね、
文章を書くとか、いろいろ表現を作る、人間が作るっていうのは、
ある意味一つのイノベーションじゃないですか。
自分の中にある独自の発想とか概念とか表現とか覚悟とか、
いろいろなものが混ざって出てくるもんなんで、
単にAIに任せちゃうと確かに厳しいと思うし、
もう一つ僕もね、これは友人が先週語ってたのかな。
どうAIがあってね、プレゼンテーションが楽に作れるようになったんじゃないって言ったら、
いや逆だと。
今、ヒロさんが言ったのと同じように、
添削できないってわけですよ。
中川 浩孝
そうなんですよね。
田中 愼一
添削できねえって、だから残しちゃうと下手に。
そうすると、お前のプレゼンはね、文章ばっかりだとか言われて、
全然相手の心にアピールしないっていうんで、すっごい悩んでて。
だからやっぱりね、人間は自分の言葉を持たなきゃいかんことは、
多分ね、これからますます重要になってくるっていうのは、
なんとなくそういう事例を見てると、見たり聞いたりしてると感じますね、やっぱり。
コンテンツとテクニック
田中 愼一
恵子さんなんかどうですか。
高木 恵子
テクニックの話なのか、コンテンツの話なのかっていうところが、
まず分かれるのかなって思うんですけど、
その自分の言葉って、まずちゃんとしたコンテンツがクリアになってないと、
そもそも何て言うんだろう、書くことも発信することもできないじゃないですか。
だから、そのコンテンツっていう視点で考えると、
自分の言葉っていうのは、まずやっぱり自分の信念とか思いとかが、
きちんとクリアになってないと、そこがなんて言うんだろう、
まずできないですよね、コンテンツが。
田中 愼一
そうですね。
高木 恵子
あとはそのテクニック、自分の癖なのか、書き方でも喋り言葉でも、
だからテクニックの話、どういう伝え方をするのかとか、
その自分の言いたいことを、だからどういうステップで伝えるかっていうのは、
テクニックになるから、なんか2つのステップがあって、
そこをだから、それこそ自分の言葉で鍛えなきゃいけない、
自分の言葉はできるようにしなきゃいけないっていうことを考えるんだったら、
2つのトレーニングとか鍛え方があるのかなって。
田中 愼一
ありますね。
コンテンツっていうのは、一言で言うと僕概念に近くて、
要するにどういうふうに物事が目の前に起こっていることを、
一つの概念で、この部分一つの概念でまとめられるなって思うような、
それが基本的にはコンテンツになっていくわけですよね。
だからまず概念認識っていうのをどう自分流の概念認識ができるかっていうトレーニングと、
あとはおっしゃったように、基本的にはそれを今度はどういう順序で語っていくかっていうのは、
これはもうはっきり言ってスキルの部分になってきますけどね。
ただ最初の概念把握がものすごく、
たぶんコンテンツっていう意味ではすごく重要なんじゃないかなと思うんですね。
読書を通じた自己理解
田中 愼一
昨日、先週だったかな。ある本に出会いましてね。
出会ったって言っても、自分の部屋にだいぶ昔から入ってた本なんですけどね。
これ何年だろう?これまだ読んでない感じだな。
高木 恵子
でもよくそういうタイミングタイミングで目にとまりますよね。
田中 愼一
出会いがあるんですよ、タイミングタイミングで。
高木 恵子
すごいですよね。
田中 愼一
で、これがヘッセの読書術ってんですよ。ヘルマンヘッセの読書術。
ちょっと先週見てて、今考えてる概念把握とかいろいろね、
自分の言葉を持つとか、そういうのを考えたんだけども、
彼が一言で言いますと、これ僕の解釈の仕方なんだけど、
読書とは自分を知ることだって言うんですよ。一言で言うと。
彼が曰くですね、いくつかのポイントがあるんだけども、
この世の中のどんな書物、あらゆる書物はですね、
君に、つまり幸せをね、君には持ってきてくれないよと、まず始まるんですね。
つまり書物はあなたに幸せを運んではこないよと。
でも、実は密かにね、君自身が、君自身に立ち返ることを教えてくれる。
つまり、基本的には、読書っていうのは、自分を知るってこと。
外の知識とかそういうのを知ることではなくて、自分を知るってことだと。
幸せは持ってこないけども、自分の中を知るっていう意味では、非常にありがたいもんなんだよっていう。
つまり自分に立ち返らせる。これが読書だっていう話なんですね。
基本的には、君がずっと探し求めてきてる英知っていうのは、
実は、今手にしている本のさまざまなページの中に、
気がつけば光り輝いてるんだよ。
なぜならば、君が求めている英知っていうのは、実はもう君の中にあるんだよっていう。
だから大いに読書をして、それに覚醒しなさいっていうようなことを書いてあるわけですよ。
田中 愼一
この捉え方は結構新鮮で、僕の中で。
僕はもともと本との対話って散々言って、
積読っていう、読書の読って書いて積読って、
いわゆる買ったら、チャット見て積んでおくんですね、本をこうやって。
積んでおくと、こういう何かのときに出会うんですね、積んでおいた本と。
今回もですね、このヘッセの読書術っていう本が出てきて、目に触れて、
それが今の僕のニーズ、関心事項とミートした形で、
読み始めたら、読書っていうのは基本的には未知の自分を知るんだと。
ある意味で言うと、自分の新たな発想を生む。
だからさっき言った恵子さんが言ってた概念なんかとかね、そういう新たな発想。
あとこの場でもポッドキャスティングでも話した、その対話っていうのはイノベーションなんだっていう。
もうまさに本との対話っていうのは、そういう意味では自分を知るということでイノベーションだっていうね、
整理の仕方ができたのは、結構自分にとっては新鮮でしたね。
だから結構そういうことから考えると、
じゃあ自分のそういう概念とかコンテンツをどうやって自分の言葉化してるかって、
自分で振り返ったんですけど、
そうしたら例えば一つの例として、自分の本の読み方を少し分析してみたんですよ。
そうしたら、自分のいわゆる本の読み方っていうのがですね、
僕はどっちかというと昔からなんですけど、書き込んじゃう本なんですよ、本に。
きれいにしとかないの。
で、読んでる間に気になったところ赤線引いていくわけですよ。
で、また2回目にもしチャンスがあって見たときにはその赤線だけ見ればいいっていうとこから、
かなり昔から赤線引いている。
赤線だけだとね、甘えてると全部に赤線引いちゃうんですね。
ふと何の役にも立たないっていうことがわかって、
全部これ赤線に引くんじゃなくて、一部引いてその横に今度メモでね、
ちょこちょこって書くっていう癖をやってたんですよ。
そしたら今度余白がだんだんなくなってきて、メモだらけになって本文が読めなくなるというですね、
バカみたいな発想になって、でも赤線を入れるのはやめたんですね。
何をしたかというと、本はいじらないようにしておこうとなるべく。
で実際は、本で読んで一つの概念とか、
例えばね、はじめは各章ごとにまとめてメモを取ってたんですね。
ところがそうじゃない場合もあって、
一章の中に複数の概念が出てくる可能性があるんで、
今はですよ、概念単位でひとまとまりができたら、メモるんです。
今完全にね、携帯でメモ機能があるから、それでポポッとメモっていくわけですよ。
でそれでこうやっていくわけです。
でそれもですね、はじめはその本に書いてある表現を映してるような感じの部分がほとんどだったんだけども、
それだとね、借り物だって話になって、
でまとまった概念が出てきたら、それを自分の言葉にして文章にするっていう、メモに残すっていう。
こういうことを、今それがね、今の段階なんですね。
だからえーんとこれだから、へたすと何十年、僕の年ぐらいまで生まれたからまでの進化過程を今述べたんですけどね。
だから僕の大学時代ぐらいまでの本っていうのは読めたもんじゃない。
もう真っ赤な線がほとんど引いてあるから、もう赤字でメモ書きがあって本文が読めなくなってるのとか、
そういうのたくさんあるんだけども、今はほとんどきれいになっていて、
その代わりメモ機能をフル活用して、そこに全部自分の言葉を真っ赤にやってるわけですよ。
そうすると本に出会うごとに、自分なりにその訓練ができるわけですよ。
だから、そこからね、昔はね、ブログっていうのをやろうと思って、
はじめからブログ書くぞなんて大げさにやってたら続かなくなる、数年で。
で、もういいやそれはっていうんで、ブログはそこから書かずに、
で、今あれですね、今言った自分のメモを取ってて、
で、たぶん次の数ヶ月のチャレンジは、そこあたりの発想をどれだけAIに落とし込めるかっていう。
っていうのがね、今の途上なんですね。
中川 浩孝
田中さんって文字きれいなんでしたっけ?
田中 愼一
え?そうそうそう、文字きれいって誰?僕の文字ダメ。
で、実はね、それがね、実は一つ重要なポイントだったんですよ。
本に書き入れるって自分の字でしょ。
そうするとね、僕ね、メモ取ると数日経つと読めなくなるんですよ。
中川 浩孝
自分でも読めないのか。
田中 愼一
自分でも読めない。
中川 浩孝
じゃあAIっていうのは完全に無理だっていうことですね。
自分の言葉の重要性
田中 愼一
だから僕は今声で入れてるんです。
中川 浩孝
あーそれ正解それ正解。
田中 愼一
だから全部、この前なんかも一つセッションなんかあると、全部それ録音してやるのと、
それから今、一つ一つのキーのある質問に対して、
一問に対してだいたい1時間半から2時間語りまくるっていう。
で、それを全部AIに入れていく。
そうするとどういうものが生まれてくるかが非常に今興味で。
だからやっぱりそういうなんかも一つのね、
まあこれは僕流ですけども他にもいろいろ同じ、いろんなことをやってる人いると思いますけど、
自分の言葉を作る上での努力っていうのは、
多分非常にこれから重要になる。
特にAIが活歩し始めるとですね、
いわゆる全ての自分の表現が借り物になっちゃうんですよ。
そうすると人は動いてくれないどころか、リスペクトしてくれませんよこれから。
やっぱり独自の発想っていうか、
思った人っていうのがこれからすごく重要になってくると思うと、
やっぱり当然独自の発想ってのは独自の文章、自分の文章を持っていないとダメですよね。
だからそういう意味で自分の言葉を持つって大事なんだな。
だから本当の対話っていうのを今ちょっと考えてるのは、
このやり方を広げていけばいいわけですよ。
つまり、相手との対話の中に、
まあこれはもうすでに取り入れてて、
僕は相手との対話があった後は必ずメモるんですけども、
そこで得たイノベーションをね。
もともと前も言ったように、対話ってイノベーションだと思ってるんで、
必ず対話に入ると、こっから何を自分は得られるかっていう、
それがどういう新たな自分の発想を生むかっていうのを意識しながら対話してるんで。
だからそういうふうに、相手との対話にも同じようなプロセスが適用できるし、
さらには相手だけじゃなく、人間じゃない、いわゆる自称ですよね。
こんなんか僕はお茶やってるっていうか、やってるって言ったらちょっとおこがましいんですけども、
お茶なんかを経験させてもらうと、
やっぱりその時々にいろんな印象が入ってくるんで、
それを終わった後をメモに残すとか、
だからあらゆる対話のシーンにそういう形、
まあメモるとは言いませんけれども、
一つ新しい発想を生むようなまとめっていうのかな、
さっきけいこさんが言ってた一つの概念とかコンテンツとしてね、
しっかりと蓄積させていくっていうのは自分の言葉を持つ上では、
少なくとも僕の経験上有用かなって感じがしますね。
高木 恵子
それって毎日誰とでもやるんですか、田中さん、疲れませんか?
田中 愼一
あのね、だから携帯メモ使ってるんですよ。
これがPCに座って書こうとなったらもう絶対できない。
だから何かあったらすぐ携帯のメモ機能にボンボンボンと打ち込んでいっちゃうんです。
ただ今やってるのはその量がすごい膨れ上がったんで、
そのカテゴライゼーションで、カテゴライゼーションが今159個あるんですよ。
高木 恵子
すごい。
田中 愼一
で、これどんどん今増えてるんですよ。
でも少なくともこれが役に立つのかわかんないけど、
文章で今データで見る限りだんだんコントロールできない範囲になってきてるわけですね。
ところがそこに神様が降りてきたわけです。
高木 恵子
AIですね。
田中 愼一
シン・田中というAIちゃんが。
だからそこに今度はもう全部落として、
で、そことの対話ね、これ僕が楽しみにしてるのが、そことの対話をすることによって、
そういう概念とかコンテンツっていうのを自分とね、これこそまさに自分との対話っていうか、
何かできないかな、それ意味があるかどうかっていうのをやってみないとわかんないじゃないですか。
だからそういう意味で言うと、そういう意味で例えば今社長なんだっけ、
AIとかいうのが流行りつつあって、いろんなもんが出てきてるけど、
やっぱり社長AIって本当に役に立つの?って言ったときに、
わかんないですけど、少なくとも自分としてはこれをAIに一旦落としてみて、
そのAIと自分が対話してみて、役に立つのか立たないのか、
こうすれば役に立つのかどうなのかっていうのはちょっとね、
研究してみたいなと思ってます。
対話とイノベーション
田中 愼一
だからAIができたらぜひともちょっと皆さんにご紹介しますんで。