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映画「リアル・ペイン~心の旅~」
2025-02-06 14:40

映画「リアル・ペイン~心の旅~」

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
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感想

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00:00
スピーカー 2
日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。 木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
スピーカー 1
三好さん、おはようございます。 おはようございます。よろしくお願いします。
スピーカー 2
今日は?
スピーカー 1
今週はですね、福岡はUnited Cinema Canal City 13、他で公開中の映画「リアル・ペイン心の旅」という作品をご紹介します。
これ、3月に発表される第97回アカデミー賞がありますけれども、これで女演男優賞と脚本賞にノミネートされている注目作でございまして、
僕もですね、劇場で開始20分くらいから以降、映画が終わるまでずっと涙目のまま見通すくらい好きな作品でした。
ずっと涙で泣いてた?
ぐらいいいんですよ。なんだが、これちょっとどうしても触れなきゃいけない。
同時にやっぱり、2025年の私たちが今置かれているこの世界の現実を見た時に、この映画っていうのをすっきり評価させてくれない難しさがあるなともちょっと思ってしまったところで、
ちょっとね、非常に今引き裂かれながらこの場に立っているんですけれども、ここから順を追ってそのことをご紹介していきたいと思います。
まずは映画のあらすじからです。
ニューヨークに住むユダヤ系アメリカ人のデイビット、そしてその兄弟のように育ったいとこのベンジーというこの2人が主人公です。
現在は疎遠になっていたこの2人なんですけれども、亡くなった最愛の祖母、おばあちゃんですね、の遺言によって数年ぶりに再会し、
ポーランドへのツアー旅行に参加することになります。
その正反対な性格を持っているデイビットとベンジーという2人なんですけれども、
スピーカー 1
この2人が時に騒動を起こしながら同じツアーに参加した個性的な人たちとの交流だったりとか、家族のルーツであるポーランドの地を巡っていく中で、
40代を迎えたね、言ったらボサッとした2人なんですけど、この2人の自身の生きづらさに向き合う力を見出していくというような映画なんですね。
まずちょっと作品の外側の話をしていくと、監督、脚本、制作、そして主人公の1人である人付き合いが苦手なデイビットという役を演じたのがジェシー・アイゼンバーグです。
このジェシー・アイゼンバーグ、2010年の大ヒット映画、ソーシャルネットワークという映画がありましたね。
スピーカー 2
フェイスブックのマーク・ダッカバーグのね。
スピーカー 1
そうです、フェイスブックのマーク・ダッカバーグ。
あの人か。
そう、あれ人です。
スピーカー 2
素晴らしかったです。
スピーカー 1
あれを演じてアカデミー賞、主演男優賞も受賞したあの人でございまして、2022年には実はこの方、監督デビューも果たしている俳優兼監督という感じで、非常に才能豊かな。
多彩なんですね。
監督、キーラン・カルキンというのがですね、この作品でね、最も観客の心を奪うね、見事な存在感の役柄になってます。
このキーラン・カルキンなんですけれども、彼はホームアローンでおなじみのマコーレ・カルキンの弟です。
03:01
スピーカー 2
だからカルキンってなんかなじみあるんだったんだ。
そういうことか。
スピーカー 1
そうなんです。
スピーカー 2
顔立ちも少し。
スピーカー 1
そうなんですよ。
長く俳優を続けてきた人物でもあるわけですけども、実はこのキーラン・カルキンが今ハリウッドでも異例の大記録を達成して注目を集めてるんですよ。
なんですかそれ。
これが2018年から24年まで配信されたアメリカのドラマシリーズ史上最高傑作とも表されるサクセッションというドラマがあったんです。
この中でキーラン・カルキンは非常に重要な役柄を演じていて、昨年のゴールデン・グローブ賞のドラマ部門で女演団優勝というのを受賞してるんですね。
今年はこのリアルペインで、今度はその同じくゴールデン・グローブ賞の映画部門で女演団優勝を連続受賞したっていうですね。
結構これはすごいことになってるんですよ。
おまけに3月に発表されるアカデミー賞でも女演団優勝をノミネートされていて、大本命と目されているわけです。
スピーカー 2
実際にこの映画を見た人なら、キーラン・カルキンへの評価は誰もが納得するくらい、すさまじい演技です。
スピーカー 1
映画の中の話に戻ると、真面目一徹で人付き合いが苦手なデイビットというキャラクターと、キーラン・カルキン演じる方の誰をもすぐに魅了してしまうチャーミングさと、
自由奔放で空気を読まない率直な言動で決定的に周囲をかき乱してしまうお困り者の顔を合わせ持つのがベンジーというね。
そうなんですよ、カルキンなんですよ。
本作の現代でもあるんですけど、リアルペインという言葉は、実は言葉通り真の痛みという意味に加えて、
スピーカー 1
実は英語の表現でうんざりするほど困ったやつとか、物事みたいなことを指す意味でもリアルペインということを言うらしいんですね。
まさしくベンジーがリアルペイン、お困り者でもあるわけだけれども、てんてんてんという感じになるわけです。
そんな正反対の二人が大好きなおばあちゃんの遺言を守って、ポーランドのツアー旅行を共にする微笑ましい振動中映画とも言えるわけですけれども、
実はこの映画が笑えるだけではない、文字通りそのタイトル通りの痛みをめぐる特別な作品になっていくというのが実はわかってきます。
映画を見ていく中で実はこの二人っていうのが、実はそれぞれの実人生で他人には口にしづらい、非常に個人的な苦しみを抱えているということが徐々に映画を見ていると明らかになっていきます。
さらにはそのおばあちゃんがかつて暮らしたポーランドを訪れるツアーっていうのが、ユダヤ系アメリカ人であるこの二人にとっては、自分たちのルーツでもあるユダヤ人たちが数百万人虐殺されたホロコーストの記憶に触れる旅になっていくわけですね。
かつてユダヤ人にとって暗中の地だったポーランドから、ユダヤ人たちは追い出されて、さらにはその場所に設置された収容所で何万人と押し込められて、人間扱いもされないまま無惨に殺されていったその記憶と向き合うことになっていくわけですね。
とはいえ言ったら観光ツアーに参加してそれを巡るという形になっているので、デイビッドという主人公と数名のツアー参加者たちは、あくまで死跡巡りみたいな格好の観光ツアーとして気楽に参加しているわけですけれども、
06:16
スピーカー 1
唯一繊細で共感性がめちゃくちゃ強いベンジーというやつだけは、もしかしたら虐殺されていたかもしれない大好きなおばあちゃん、あるいはもしかしたら自分だったかもしれないユダヤ人たち一人一人、その痛みと真剣に対峙しようとそのツアーの中で奮闘していくわけですね。
それが言ってみたら何百万人が亡くなりましたよっていう風に数で語られる歴史だったりとか、あるいはここでそれが起こったんですよっていうただ事実としての情報としてのそういうようなことではなくて、そんな風に片付けずにあくまで一人一人確かに存在した人間たちの顔とか息遣いを想像して、自分ではない誰かの痛みをまるで自分の痛みのように思いを馳せようとするその姿勢をベンジーが示していくことで徐々にみんなが変わっていくみたいな。
そんな映画にもなっていくわけです。
ただ同時にですね、今度は当時のユダヤ人という本当に想像を絶する苦しみを受けてきたその人たちを前にしたときに、今度は現代の自分たちがそれぞれにやっぱり口にしづらい苦しみがあるっていうことを言ったと思うんですけど、そういうような自分たちの人生における苦しみとか痛みなんて大したものじゃないんじゃないかなみたいな、ある種の申し訳なさみたいなのも芽生えてきちゃうんです。
なんだけど果たしてそうなのかなっていうことを映画は通ってくるわけですね。
彼らの苦しみと私の痛みみたいなもの、どっちもその間の距離っていうのはどのように埋めることができるのかっていうことをだんだんこの映画は考えていくわけですね。
誰かが苦しいっていうことと自分が苦しいっていうことは無理に一つにしなくてもいいことなのかとかどうなのかみたいなことも含めて非常に大切なことをですね。
何だろうな、時に笑いながら、そしてまた時には涙を浮かべながら教えてくれるような映画だなっていうのがこの映画なんですよ。
でも本当に素晴らしく大切なことを教えてくれる映画だなと僕は思いました。
これ単なる偶然でもあるんですけど、タイトルに含まれるそのペインっていうのをね、日本語訳すると痛みっていうのになるわけですね。
それは痛いとか痛くないっていうことの普通の痛みっていうことに合わせて日本語では追悼をするっていう時の頭の字を当てた時に思いを馳せ心を寄せるっていうのを痛むっていう風に読むんだよね。
これ本当に偶然のたまたま同音語であるっていうことでしかないと思うんですけど、とはいえ僕はまさしくこの映画が誰かの痛みを痛むことについての映画だなって思ったんです。
スピーカー 1
みたいなことで、この映画本当に作品単体で見れば文句のつけようがないぐらい素晴らしい脚本と本当に心に残る素晴らしい推薦した映画なんです。
なのですけれども、2025年現在の世界の現実がこの映画をそう簡単に評価させてくれないなっていうことをちょっと僕は感じてしまって、ここからお話しするのは本当に僕の個人的な感想です。
09:06
スピーカー 1
作品それ自体にそういうことが描かれているわけではないっていうことを注釈した上でお聞きいただきたいんですけども、僕はやっぱりこのユダヤ人が歴史的に虐げられ続けてきたっていうことにある種フォーカスしながら、自分ではない他者の痛みに思いを馳せるっていうことをある種テーマにした。
この映画をユダヤ系のアメリカ人であるジェシー・アイゼンバーグが世界に向けて今この2025年に公開しているっていうことと、2025年現在私たちが直面しているアメリカとイスラエルそしてパレスティナをめぐる現実との間にどのように俺これ折り合いつけたらいいんだっていうことがどうしてもやっぱり困惑して収まらなかったんですね。
アイゼンバーグはこの作品が初めてお披露目された2024年のサンダンス映画祭のインタビューで、イスラエルによるパレスティナ進行が続くこの現状の中で本作が公開されることについてどう思うんですかっていうことを聞かれたんですね。
そのことに関してはこの映画は政治的な映画ではありませんと。時代に関わらないものとして理解してもらえるはずですっていうようなことを言うわけですね。それは多分本当に言葉通りの見合いなんだろうと思うんです。悪意があるとか裏の意味があるとかそういうことじゃなくて本当にそうだと思う。
本作についての様々なインタビューをその後も僕色々探してみたんですけど、この発言以外で本作が自然に帯びてしまうある種の政治性だったりとか、あるいはましてパレスティナに言及しているみたいなものは僕は残念ながら一つも見つけられなかったんですね。
ここでやっぱり注意深くありたいのは、ユダヤ系アメリカ人が作った映画っていうこと、もっと言えばユダヤ系アメリカ人と言ってもそれは当然一枚岩ではないし、また何もかもが現在のパレスティナの件とそれらを結びつけることが必ずしもせいではないということは僕は理解している。
加えてこのことを通して彼とか、あるいはこの映画をキャンセルしたいわけでも絶対にないんです。なんだけどつい昨日ですよ、アメリカ大統領とイスラエル首相が会談でガザをアメリカの領土にするっていうことまで発表しちゃうような2025年の今なんです。
という時にこの主題をこの手法で描いてしまうこの映画というものが世界で公開されている現実に対してどう向き合うかということを作家側ももう少し言ってくれないかなというのがやっぱり思いとしてはある。
スピーカー 2
もしこの映画の作り手が思いを馳せる他者として想定しているものが詰まるところ自分たちの同胞であるユダヤ人だけであるのかということ。同じく暗中の地を追い出され人間扱いもされず虐殺されたパレスティナの人々が想定されていないのだとしたらと思った時にこの映画のメッセージはともすれば丸ごと反転してしまうくらい恐ろしい現実だなと思ってしまうわけですよ。
スピーカー 1
僕は思っちゃった。この映画の向こう側にあるその作家の真の政治的スタンスとかその思想というのは僕にはもう知る余地もないわけですよね。もっと言えばなんだけどやっぱその2025年の今どんな表現も作り手の政治性とはもう不可分のものでもあると思います。
12:05
スピーカー 1
でもうこの作品のことを本当に大好きになってしまったこれはもうだから一人のファンの身勝手な祈りなんです。なんだけど願わくばこの映画が発するメッセージが真実であるならばどこかでパレスティナのことについて言及してもらえないか。あるいはどこかでまあそのここで痛みに思いを馳せるその他者としているその他者っていうのにパレスティナの人たちが含まれているって信じさせてくれないかってやっぱ僕は思っちゃうわけですね。
そんなことをもう身勝手に願わずにもいられないぐらいやっぱこの映画本当に素晴らしいんですよ。でもうこの映画を信じたいだからこそやっぱりねこのことをですねあの思ってしまうし映画っていうのはこのようにしてやっぱり時代を映し込んでしまう鏡だからこそ今回の紹介でねこの件触れるかどうか迷ったんですけどちょっとどうしても触れさせていただきましたあの記憶もしこの映画のこと大好きで気を悪くされる方がいらっしゃったら申し訳ないなと思いつつなんですけどいうことでした。
ということで映画リアルペイン心の旅ですけどもいずれにせよもう必見の映画だと思います。素晴らしいですあの今公開中ですのでぜひご覧くださいというご紹介でございました。
スピーカー 2
ここまで三好光平のキャッチアップお送りしました。
14:40

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