はい、特殊カルチャープログラム NOIZ NOIZ NOIZ FM 本日は語ぶるいジャーナルのエピソード10をお送りいたします。
語ぶるいジャーナルというのは、私、暗黒編集者の Jun Okubo がお送りしている、本の話を中心としたカルチャートークプログラムです。
本日はですね、本好きな人って大体、他人の蔵書とかね、そういうのが気になるもんだろうなと思うんですけども、
本棚の本みたいなのも結構人気がありましてですね。
例えば、本の雑誌社からは絶景本棚という本棚写真集みたいなシリーズが出てまして、今、3巻まで出ているのかな。
今も本の雑誌、本誌では連載中だと思いますし、あと、これももう1年以上前になっちゃいますけど、
NHK で心踊るあの人の本棚という番組が1ヶ月間だったのかな。
いろんな人の本棚を見て回る番組というのがありまして、あれは確か、ムックビンにもなっていたと思います。
あの時はね、とにかく京極夏彦のインパクトがすごく、とにかく強かったなというのが印象的だったわけなんですけど、
最近、そのNHK の心を踊るあの人の本棚にも出てきた池澤春菜さんですが、
あの方は、主婦と生活者から出ている石井仙子さんの《摘読の本》という本にも登場しておりまして、
この本は最近になって台湾版というのも翻訳されて出たようです。
この《摘読の本》というのは、いろんな読書家、造書家みたいな人たちに12人、
摘読についてのインタビュー、これまた本棚訪問みたいな感じをする番組でして、
やっぱり本に関する仕事をしていると、摘むと読むの境界がそもそも曖昧なんじゃないかみたいな話を、
これはもう関東に登場している柳下錦一郎さんが活発していて、さすがだなという感じなんですけど、
その摘読になっている本をどうやって置いているのかみたいな、
その読んだ本と別にしておくのかとか、そういったところも気になるところで、
池澤さんなんかいきなり玄関から積み上がっている感じが爽快なわけなんですけども。
あとは、辞書編さんの仕事をしている飯間博明さんという方がいらっしゃるんですけど、
この方なんかかなり積極的に電子化をしているみたいな話もされていて、
それはそれで興味深かったです。この話はまた後でしますけど。
その摘読の本にも登場している山本隆一さんですね。
文筆家でゲームデザイナーでもある方ですが、
この方は、これも去年出た本ですけど、パートナーの橋本麻里さんという教長で、
図書館を建てる図書館で暮らす本のための家作りという本を刊行されまして、
この二人は今、図書館の方にお住まいなんですけども、
その図書館に引っ越すというのが、本棚を中心に据えた家を作る。
自宅を建てた際の記録というような本で、建築家のインタビューとかもあり、
インタビューは機構だったかな。
何かもあり、あと本棚を。
どっか大学図書館か何かの本棚を引き取ったみたいな感じだったと思うんですけど、
それを入手した経緯みたいなことですとか、
どういう風に設計されてというような話が、
本を最優先にした結果、何を無くしたかみたいなね、
そういう話がされていて面白い本ですけども。
あとは山本さんが本を入手してから、
どのようにして本が修造されていくのかみたいなところを書かれた、
書き下ろしも入ってたりしてね、これもなかなか面白かったです。
読んでいくとね、最後の本になると、
数万冊入るような家を建てたにも関わらず、
もう既に収まりきらなくなっているというのが伺えてね、
それはそれで、まあそうだろうなという気はします。
でですね、つん読に関するお話ということで言いますと、
つい最近、つん読に関する重要な本というのが文庫化されました。
永田臨美さんの、
つん読こそが完全な読書術であるという本でですね、
ちくま文庫に入ったところなんですけど、
やっぱりそのね、本一つとっても観光点数というのはものすごいわけですよ。
もう毎月何百冊と観光されている。
かつネットも合わせたら、とにかく我々はすごい情報に振り回されているような中で、
そういった流れにどのように現代人が抵抗していったらいいのかという話でですね、
そこで永田さんは自分の価値観に基づいてビオトープという概念を提唱しているわけです。
ビオトープというのはこれは生物学なのか、
もしくは環境とか措置系の話になるのかあれですけど、
要はその環境とそれからその生態系みたいなものを合わせたような概念ということだと思うんですけど、
そういったものを自分の自宅の本棚に形成していくのだという、そんなような話です。
そこはもうあえて読まなくてよろしいと。
自分のテーマや関心に沿って本を揃えていくことというのが大事なのだということを言っているわけです。
これ、そもそも読むというのがどこまでできるのかみたいな話にも展開されていくわけなんですけども、
ここで大事なのは、つんどくというと、とにかくまだ読んでいない本がひたすら積み上げられていく状態というのをついつい我々は思い浮かべがちなんですけど、
ここで言われているつんどくというのはそういうものではなくて、常時手を入れていくというか、
積んだ本を常に見渡して、必要に応じて入れ替えてということをやっていくというのが大事である。
長田さんの本には書いてないんですけど、たぶん実物として本がそこにある必要すら本当はないんだと思うんですよ。
エクセルのリストを作ってそれを整理していくというようなことでも本当はいいんじゃないかという気もします。
本をたくさん読んだり買ったりする人にとっては、つんどくというのはどうしても避けては通れない話題だと思うんですけども、
こういったつんどくというものをポジティブに捉える考え方というのもあるんですよという話でした。
ちなみに7月には国書観光会から中野由夫さんがつんどくの流儀というエッセイ集を観光される予定ということで、
つんどくへの関心というのはまだまだ強いんだなという気がいたします。
読んだ本であれ読んでない本であれ、本が大量に積まれていくと生活環境というのが脅かされていくわけですよ。
蔵書のものすごい数を持っていた書き手の一人として、草森真一という方がいるわけなんですけども、
この方は本が崩れるというエッセイを書かれていまして、
今は中古文庫が何回になっているのかな、新書で出ていてその後文庫化されたと思います。
これは家の中が本の山の間をくぐり抜けて生活するみたいなそういう環境にいる方なんですけども、
この方がある日風呂に入っていたら風呂場の外に積んでいた本が崩れて出られなくなるというところから始まるエッセイでして、
そこから本の話みたいなことになるかというと、そういうわけでもなくて、結局なかなか出られないのでそこからあれこれ思考を巡らすみたいなそういう内容で、
結構話があっちこっち行く本ではあるんですけど、少年時代の野球の話とか、県宴会の悪口とかね、
そういう感じであっちこっちに展開する本で、これはこれで面白い本なんですけども、
やっぱりそういったマクツみたいなところに住んでいると、やっぱりなかなかそれも大変なので、
本を仕事にしている人としては、本がありすぎると今度必要な本がどこにあるかわからないという問題が出てくるわけですよね。
そういったことでお困りだったアンソロジー編参者として知られる久坂三蔵さんという方が、
この方はかなり頑張って蔵書を整理されて、それが元に2冊本が生まれております。
これも去年出た本ですね。本の雑誌社から、まず久坂三蔵さん自身の視点で書かれた、
断捨離血風録3年で蔵書2万5千冊を減らす方法。
これね、蔵書2万5千冊を減らす方法って言われるとすごそうな気がするんですけど、
実際のところ13万冊が10万冊になったみたいな、そんなような話なので、
かつ本を手放す基準というのも基本的には3冊以上持っているものとか、
同じ本を3冊以上持っていたら1冊は手放すとか、そんなような感じなので、
本を減らす方法みたいなことで言うと、普通の人にあんまり参考にならない気もするんですけど、
読み物としては大変面白い本です。
ちょっと参考に、当たり前の話ではあるんですけど、
物を片付けるためには、1回その物を逃がす場所を作ってやる必要がある。
要はスペースを作って、ここに1回置いて、片付けていくというのが必要であるという話をしていて、
この辺りは当たり前ではあるんですけど、実際に大規模な片付けをやった方の言うことですので、
説得力がなくはないという気がします。
あと庭に倉庫を買っているんですけど、
それの倉庫選びの話とかは参考になるかもしれないので、
庭に書庫を建てようという計画のある方は読んでみるといいかもしれないです。
同時に観光されたのが古本屋ツアー in 草加三蔵邸という本ですね。
こちらは草加邸の蔵書整理を手伝っていた古本マニアの方のブログを書籍化したものです。
この方というのは仲のいい古本屋さんと一緒に草加邸に時々訪れては片付けを手伝うというペースで、
その間に本人一人でも片付けているわけなので、
段々片付いていく様子が第三者視点で描かれていて、これも面白いんですよね。
だいたいパターンが決まっていて、朝集合をしまして、
車で草加邸に行きまして、草加三蔵さんが出迎えてくれて、作業をしていく。
そうするとやっていく過程でいろいろ貴重な本が発掘されるわけなんですよね。
なんでこんなものがあるのか、ここにやったのかという声が上がるというのがありまして、
やっていくとうちに段々床が見えるとか、トイレに入れるようになったみたいな感動の声があり、
最後帰る間際にお手伝いのお礼代わりにダブリー本から本をもらえるというような流れが反復されて、
同じ流れが何度も繰り返されるのを再度反復というか、ミニマルミュージックを聴いているような気分になってくるという、
そういった不思議な読み味のある本です。
やっぱりその蔵書整理というのもですね、この10万冊の蔵書とかもですね、
若いからいいみたいなところがあるわけですよ。
だんだんね、僕ももう50代ですけども、
これが例えばあと20年後どのくらい蔵書を保てるだろうかみたいなことを考えると非常に不安になってくるわけです。
その幻想文学の研究で有名な木田順一郎という方がですね、
この方は割と最近亡くなった方ですけども、
2017年に蔵書一代、なぜ蔵書は増え、そして三逸するのかという本を出していてですね、
これは僕はリアルタイムで読んで結構その時点でかなり身につまされる思いをしたわけなんですけど、
老後に向けてですね、ちょっと生活をコンパクトにしていこうみたいなことで、
奥さんとの約束みたいなこともあって、蔵書を大幅に減らすことにしたと。
もともと3万冊とかあったものを本棚一つ分くらいまで減らすことにしたということですね。
そこから蔵書とは何かとかですね、蔵書を保つことはいかに大変なのかとかですね、
よく人は図書館とかに寄贈すればいいとかですね、
自治体とかで誰それ文庫みたいなの作れないのかみたいなことを言うわけなんですけども、
それが実際問題、いかに難しいかみたいな話がもうこの時点で書かれているわけです。
いざ本が運ばれている時に力が抜けてがっくり崩れるみたいな描写が、
本当に一言ではないなみたいな感じのする本なので、
自分もそろそろ本の行く末とかも考えないといけないなとは思っているわけなんですけども、
高山博士先生とか荒又博士先生なんかも近年だいぶ蔵書を整理したみたいな話も聞きますしですね、
ちょっとやっぱり人並み以上に本を持っている方達っていうのはですね、
自分が死んだ後、家族は多分迷惑するのでですね、
そういったことも今から考えておくといいんじゃないかなという気はします。