口コミが結構広がってるっぽいですね。
そうですか。
私も教皇選挙は、見に行く前の週まで知らなかったんです、存在を。
私、白焼姫を見ようと思ってて、白焼姫のレビュー動画をすごい散々見てたんですよ。
悪口をいろんな人が言ってるのを。
生産性のない悪口が好きですよね。
その合間に、白焼姫に比べて教皇選挙は本当に良かったみたいなことを言ってる人がいて。
比べてる人がいたんですか。
教皇選挙を見に行けみたいなことを言ってる人さえいたんです。
白焼姫なんか見てないで。
そうかと思って、それで教皇選挙を見に行きまして、これが面白かったら白焼姫も見に行こうっていうことにして、面白かったんで白焼姫も見ました。
ついでにね。白焼姫も教皇選挙を自分のポッドキャストでちょっとしゃべってたじゃないですか。
僕も聞きまして。
やだな、恥ずかしい。
僕も白焼姫も見たんですけど、どっちの意見にも結構同意できる感じだったんですけど。
それでその教皇選挙のことについてしゃべってるときに、僕結構びっくりしたことが一個あって、セルフさん神学?神の学と書いてある神学ですね。
大学のときに学んでたってこと?
そう、専攻しておりました。神学部です。
神学部ってあるんですね。あんま聞いたことなくて。
学士かっこ神学。
かっこいい。字面がすごいかっこいい。
それを学んでたっていう視点から教皇選挙についてしゃべってたじゃないですか。
おもろいなと思って。
ありがとうございます。
もうちょっと話を聞いてみたいなと思ったんですよ。
それで呼ばれたんですね。
そうです。ただ、もう一個あって、ちょうどその頃僕もう一本映画をね、見てたんですよ。
それも視写で見せてもらった映画が、異端者の家っていう映画。
来た。
はい、異端者の家っていう映画がもう公開されてますけど、日本ではほぼ同時期って言っていいのかな?
1ヶ月以内の間ぐらいにポンポンと公開されたんですけど、こっちがですね、僕、今年ベストなんですよ、今のところ。
うそでしょ?
ほんと。
ほんとに?
こんな映画ない。だからもう教皇選挙超えてきたんですよ。
超えてきたの?
教皇選挙はもう優等生。別にすごい勉強できるなみたいな。
そつなくスポーツも勉学もできるな。きれいにまとまってるなって感じ。
ただその異端者の家っていうね、これホラー映画なんですけど一応。厳密に言えばスリラーなのかな?
こっちはね、くらったんですよ、僕。見て。
そうなんだ。
ひいてますね。
ちょっとだけね。そうなんだ。
これどっちも宗教をモチーフにした映画ではあるじゃないですか。
教皇選挙のはカトリックのことについて。
異端者の家っていうのはモルモン教徒の人たちが出てきて、実際にモルモン教徒について描かれるわけではないけど、
一個のテーマの一つとして宗教、大枠でとられた宗教みたいなものについて結構考えさせられる映画だったんで。
僕、異端者の家を見たときに、試写で見て、で、終わった後に宣伝担当の人とか結構感想を聞かれたりするんですけど、
何も出てこなくて、ちょっと何も出てこないですみたいな。
もうすごい情報量じゃないっていう。
何が良かったかもちょっとよくわからないぐらい動揺したんですよ。
これは何なのかなってずっと考えてたんですけど、
そんなときにセレブさんがもともと新学校を学んでたっていうのを聞いて、
これだ!きた!っていう。
話せることがあるかどうかわかりませんけれども。
それでセレブさんにもちょっと異端者の家見てくださいということで見せて。
とんでもないものを見させられましたよ、こっちは。
全然色が違う日本ではあるんですけど。
こういう映画だと前情報なしで見たので、こんなんだとは思わなかったです、本当に。
たぶんどっちも好きな人ってあんまりいないかもしれないぐらい、
描き方が真逆というか。
ただ何かこの2つに共通点があるなって僕は思ったんですよ。
なのでちょっと今回はこの2本についてちょっと並べて。
この2本が同じテーブルに並ぶっていうのがちょっとすごいですね。
たぶん他ではあまりやらないかもしれないですけど。
2本についてちょっとしゃべってみようということで出てもらうことになりました。
よろしくお願いします。
だってこれ2本ともね、ちょっと後であらすじとかも言いますけど。
2本とも宗教と信仰についてじゃないですか。
あと2本とも未失劇なんですよ。
そうですね。
で、出られないんですよ。
そうですね。
これ一緒じゃんっていう。
確かに。
一緒なんですよ。
この家もコンクラーベか。
そうですそうです。
で、どっちも主人公の信仰を試される映画じゃないですか。
うん、確かに。
ほら、もう説得されてますか。
そうですね。
そうなんですよ。
よくこう玉ねぎの皮みたいなの剥ぎ取っていくと、
どっちも結構同じことを真逆のアプローチみたいなので描いてる気がしてて。
なのでこの2本、ちょっと今日深めるまではこのスタジオからは出ないので。
鍵もタイマーがセットされてて。
もうそういう。
もうどうしようもないです。
やばいですね。
危険危険。
だから深められたら色付きの煙がこのスタジオから外に出て、外出れるっていう。
なるほど。
朝までかかるかもしれないんで。
頑張りましょう。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まずセレブさん、僕も結構しょっちゅう飲んでますけど、そういう昔進学を学んでたみたいなことも知らなかったし。
はいはい。
ちょっとセレブさんのことについて聞いてみたいんですけど。
はい。
まずその進学ってそもそもどういうものなのか教えてもらえたりできます?
どういうもの。
大雑把に言ったら、僕の学校はカトリックの学校だったので、カトリックのことを勉強する。
で、キリスト教、大きくキリスト教について勉強するっていう感じなんですけど、
例えば聖書について、ここにはこういうことが書いてあって、これはどういう意味で、みたいなことを勉強したりとか、
あとはなんか、そうですね、どういう儀式があるのかとか、そういう話だったり、
あとはもう教義のことを勉強する。
例えば、キリスト教には三味一体っていう考え方があるんですけど、三味一体って何なんですか?とか、
それは、現代のキリスト教徒の中でどういう位置づけなのかとか、そんなようなこと。
じゃあ、教科書みたいなものっていうのは、バチカンとかカトリックの大元から来てる内容を学ぶっていう感じなんですか?
そうですね、学部レベルだとそんなもんですね。
じゃあ、カトリック以外のキリスト教ってあるじゃないですか。
そのことについては学んだりはしない?
そういうのも、例えばプロテスタントの勉強したいっていう人は時々いて、そういう人たちはそういうクラスが多分あるんですよ。
そんな多分たくさんはないはず。
で、他の宗教とかっていうとちょっと難しくて、
例えば宗教間対話みたいなテーマがあって、今の教会、キリスト教は他の宗教とどういう風に付き合っていったらいいのかみたいな、そういう勉強はします。
大学自体がカトリックの学校だから、新学部以外にも宗教っぽい授業を持ってる学部があったりして、
例えばイスラム教の文化を勉強したいって言ったら、文学部でイスラム教の授業を出してる先生がいるんですよ。
で、私その授業を取ってました。
じゃあ、その新学部に在籍していても、そういう他の学部の授業みたいなのを取ったりもできます?
取ったりもできます。
なるほど、面白い。
例えばその新学科に入る人は、やっぱりカトリックじゃないとダメとか?
そういうのはないですね。
ないんですか?
普通に自分自身はカトリックでもなんでもないので、僕は一応何の宗教も信じてはいないし、それこそは寺の娘とかいました。
へー、なんで新学部に入ろうと思ったんですか?
わかんない。
でも新学部を出たら神父になることができるみたいな資格とかがあるんですか?
そう、それよく聞かれるんですけど、新学部出ても神父になれるとは限らなくて、むしろ神父になるための修行の一部に新学部を出るっていうのがあるんですよ。
で、僕の学校は一学年40人ぐらいなんですけど、40人の中で神父になろうとしてる見習いの人は1人いました。
学年によっては2人とか3人とかもあるんだけど、うちの学年は神父見習いが1人とシスターが2人。
ああ、そうか。シスターなんですね。
男女教学ってことですね。
でも女性が多いですね。
そうなんですか。
40人中30人が女性でした。
へー。
セレブさんはさっきカトリックじゃないって言ってましたけど、なんで新学部に入ろうと思ったんですか?
これがまた長い話なんですけど、朝まであるんで、扉どうせ開かないんで聞きますよ。
僕もともと医者になりたくて、医学部に一瞬通ってたんですよ。
それで落題しまして、無職ってニートじゃないですか。
で、ちょっと2年ばかり何もしてない時期があって、その時に大学は出ておきたいなと思いまして。
で、大学出る、行くんだったらまず入れるところに行くっていうのと、どうせならやるならちょっとでも興味あることをしたいっていうのがあって。
で、新学部に行くと何ができるって、ラテン語とか勉強できるんですよ。
ああ、言語のほうか。
そう。
なるほど。
で、教皇選挙の中でもラテン語がね、出てくるじゃないですか。
そうなんですよ。だから教皇選挙、映画の中で英語とイタリア語とスペイン語とラテン語が出てくる。
出てきましたね、教皇選挙。
素晴らしい映画ですよね。
元号パター君にとってはたまらない。
混ぜてくるっていうのがね、日常会話にちょいちょい混ぜてきやがるんですよ。
それがたまらない。
たまらない。
そう。だから私、在学中はラテン語でやって、普通に英語もやるじゃないですか。
で、大外国でフランス語もとって、ラテン語もとって、ギリシャ語をとって。
で、忘れたけど、もう忘れたけどヘブライ語もとりました。
え?
それ、だからもともと興味がその言語にあったってことなんですか?
そう。
話しとれますけど、なんでですか?それも。
わかんない、でもなんか。
子供の頃から?
子供の頃から。
そうそうそうそう。私、子供の時、なんだっけ、子供向けの図鑑?あるじゃないですか。
いろんな。
昆虫図鑑とか、動物図鑑とか。
なんか世界なんでも図鑑みたいな子供向けの図鑑に、世界の挨拶だったか、世界の言語だったかっていうページに開きの1ページがあって、
そこに世界中でいろんな言語でこんにちはがなんていうかって書いてあるページがあって、
それを毎日眺めてて。
おもろいですね。
そう、で、それを眺めてて。幼稚園とかだから字書けないから、上から紙を当ててなぞったりとかしてたんですよ。
勝手にこう書けるように。
そう、ニーハオとかを。
漢字のね。
そう、なんかなぞったりとかして遊んでたんです。そういう感じで、多分なんか好きなんでしょうね。
それっていうことでラテン語が学べるから、進学部入ろうと思ったってことですか?
そう。進学部の入試って面接があるんですよ。で、面接であなたなんで進学部行きたいんですかって言われて、
そういう死語って言うんですけど、その死んだ言語をやりたいんですって言ったら、ああとか言って。
でもうちは外国語学部じゃないから、歴史とかもやるけど大丈夫って言われて、頑張りますって。
そのなんかカトリックの学校であるっていうことに対して、その抵抗感とかも別になかったんですか?
そう、あのね、母親がカトリックなんですよ。
あ、そうなんですね。
そう。
じゃあ結構身近にあった。
子供のときはね、教会とかも行ってましたよ。
じゃあ、もうすんなり別にいいやって感じですね。
そうですね。
カトリックに回収しようとしたことはないんですか?
今んとこはね、何かいずれしようかなって思ってますが、何かちょっとまだそのときじゃない気がする。
今はまだそのときじゃない。
そう。
えー、じゃあ進学部を卒業までしたってことですか?
はい。
進学部を卒業した人たちは一体どんな職業に就くんですか?
さっきもまあ、神父になるのかっていうのはありましたけど。
えっと、教職をとって教師になる人が結構いますね。
それはでもカトリック系の学校に所属?
あの、社会科の教員免許がとれるので、
えー。
えっと、そのミッション系の小中学校、高校とかで宗教を教えたりとか、
あとは、えっと、ほんと普通に、僕もそうですけど、一般企業に勤める人もちょいちょいって感じ。
で、あと院に行く人もすごく多いですね。
えー、もうちょっと深めたいみたいな。
そう。
進学について研究するみたいな。
うん。
おー。
でも院に行った人が、それこそその後どうなるかはほんとにわからない。
まあ、院に行ったとて、まあ別に神父になれるとかでもないわけですね。
そうですね。
別のルートがあるわけですね。
そうそうそう。
えー。
じゃあまあ、ちょっとその、そんなセレブさんにちょっとね、あのー、が好きだったっていうこの教皇選挙。
はい。
まず教皇選挙ね。
あ、よかった。
怖い。怖い映画の話は後でするんですけど。
はいはい。
まあ、ちょっと簡単にあらすじ言いますけど、まあみんな見てるかもしれないですけどね。
あのー、まあ、コンクラーベ。
ラテン語で鍵と共に。
鍵って書いてますけど。
えっと、一個前の教皇がなくなって、えー、新しい教皇を選ぶ、選挙をするわけですね。
それがコンクラーベっていうやつで。
それが、えっと、教会の中にその、数基教って言うんですか。
その役職持った人たちが集まって、えー、何日間も投票を行って、選ばれるまで外に出れない。
うふふふふ。
えー、で、まあ、この映画の主人公はそのローレンスっていう、これなんか主任みたいな人なんですか、あの人。
そうです。主席、数基教って書いてありますよね。
そうですね。
えー、その人が、まあ、前教皇とちょっとまあ仲も良くて、で、尊敬もしてた人がなくなって、で、そのコンクラーベ取り仕切るからになったローレンスが、まあ、あの、いろんなその世界中からその数基教が集まって、選挙を行うから、まあ、いろんなパワーバランスみたいなのがあって、誰が、まあ、なるのかみたいな。
うん。
で、どいつを蹴落とすのかみたいな。
うん。
どっから票を取るのかみたいなのを取り仕切ることになって、すごい苦労するっていう映画です。
うふふふふ。
ざっくり言うと。
そうですね。
はい。
あの、数基教のローレンスの目がどんどん死んでいくっていう。
うふふふ。
私もそれがもうたまらなくて。
うふふふ。
おじさんがね、なんかこう目がうつろいになっていくってなかなか見れないんですよね。
そう。
写真でもそうです。
うふふふふ。
死めがちなんですよね、結構ね。
そう。
うん。
そう。
なんで、まあ、ちょっと担当直入にっていうか。
はい。
セレブさんの感想をちょっと聞きたいんですけど。
いやー、素晴らしい映画でしたよ、ほんとに。
おおー。
もうね。
いいよ、多かったですよね。
はい。
僕も大好きな映画なんですけど。
そう。
まあ、何?
うーん、まあ、感想っていうかね。
はい。
まあ、素晴らしかったの一言なんですけど。
うふふふ。
誰が好きだったとかあります?
そんななんか。
ああ、でもやっぱ、ローレンスさんにやっぱすごく感情移入しつつ見てたと思います。
ああ。
うん。
なんていうの?
うん。
やっぱ、信仰的な意味では、ローレンスさんがやっぱ素晴らしい。
そうですよね。
信仰感、宗教感をお持ちの方だなっていう印象でした。
僕もそのやっぱり、まあ、この映画の一番大きなテーマでもあるのかなと思うんですけど。
まあ、そのローレンスが結構演説とかでも言って、その不確実性みたいな。
はいはい。
Uncertaintyって言葉使いますけど。
うん。
を大切にするっていうこと。
うん。
が、あの結構、大枠のテーマなのかなって僕は見たんですけど。
うんうん。
それについてどう思いますか?
そうですね。
その不確実性ってのは私もとっても、なんか割とグッとくるキーワードかなと思いました。
なんか、今って、すごい教会もすごく伝統的な組織じゃないですか。
カトリックって特に。
うんうん。
で、なんかそんな中でも、もうちょっとこう、今の現代の多様な価値観みたいなのにもっと合わせて、
教会の組織も変わっていくべきなんじゃないかっていうのも実際あるんですよ。
はいはい。
それよりも、なんかそんな事態だからこそ保守的にもっと行こうぜっていう人も全然いたりとか。
なんかやっぱ。
そうですよね。
こういう保守対リベラルの争いみたいなのは普通に現実にある感じですね。
なんかその教会の外、その実際の政治とかでも結構そういうのが対立したりとかしてるのを見て、
教会の中でもやっぱそうなって言ってんだなっていうのはすごいびっくりしました。
でも、例えばリベラルによればいいってものでもなくて、やっぱこう宗教、信仰なので絶対に変えちゃいけないところってあるんですよ。
そうですよね。
そういうのをどこまで手をつけるかみたいなのが、バランスがすごく難しいんだと思います。
なんかもう全部取っ替えちゃったらキリスト教の意味があるのかってなっちゃうってことですよね。
もう別の宗教になってしまうので。
僕見ててなんか意外、結構意外だったのはそのコンクラーブって多分前やったのって何年前かな。
結構十何年か前。
そうですね。
その時のことちょっと覚えてるんですけど、その時初めてその教会の中で決まるまで出れませんみたいな。
だから本当にあの教会から出てないんだと思ってたんですけど、ベッドで寝てるんだっていうのは僕は一番。
他のその宗派の方が多かったりするのがあるってこと?
そうですね。
あの有名なのはイスラム教がブタがダメとか。
そうですね。
一応そのイスラム教もキリスト教もユダヤ教も3つ宗教同じ。
同じ、元が同じなんですけど。
で、イスラム教がブタがダメなのって旧約聖書に書いてあるからなんですよ。
あ、そうなんだ。
旧約聖書のレビキっていう私大好きな書物がありまして。
レビキが好きなんですか、特に。
レビキ結構好きなんですよ。
あの立法書ってイスラム、ユダヤ教のいろんな生活に関わるこれはやっちゃいけないとかあれはやっていいですみたいなことが書いてある。
で、そこにブタだからひずめが割れてて半数しない生き物は食べちゃダメって書いてあって。
牛は半数するからOK。
確かにね。
で、うさぎとかはひずめがないから多分ダメとか。
なんかそういう一応ぼんやりとしたルール設定がされてるってことですね。
で、ブタが特にイスラム教ではダメっていう話になってるんですけど。
一応根拠はそこにあるみたいです。
そっか、カトリックってでもそんなに厳しいあれではないんですか。
そうですね、生活でそこまであれっていうのはないですね。
僕は教皇選挙ですごいいいなって思ったのが、僕自身も宗教多分セレブさんと同じぐらいあんまり何も信じてない側なんですよ。
心論者って言えるほど何かを信じてるわけでもないけど、なんかぼんやりとしたままにしてるんですけど。
キリスト教にとって神様ってすごい絶対的な立ち位置じゃないですか。
で、でも人間は神様が言ってることって直接聞けないじゃないですか。
なんでこうなのかとか、何が正しいとかっていうのは聖書みたいなものとかを読み取ったりとか。
さっき言ったみたいなひずめが割れてるとか。
一旦、その預言者みたいな人間が書いたものを通してしか学べない。
だから直接何言ってるかわかんないし、何が正しいかどうかとかもわかんない。
だけど、この教皇選挙の主人公ローレンスが、前の教皇がやってた行為、いろいろ残してなくなるじゃないですか。
ベニテスっていうのを通教にしたとか、いろんな調査をした形跡があるみたいな候補者に対して。
で、誰かを罷免したみたいな話とか。
残して死ぬっていうことが、ローレンスにとっては何でそうしたかわかんないっていう状況にあるのと、
キリスト教的な神様が何でこの世界をこういうふうにしたのか。
人間はその理由がわかんないっていうのと同じように描かれてるなと思ったんですよ。
だから、それでローレンスはずっと悩むじゃないですか。
何でなんだろうって。何でその前の教皇はこういうことをしたんだろうって。
いくら問いかけても返事はもうもらえないわけですよ。
それをずっと考えるっていうことが、人間の正しい在り方じゃないですけど、
絶対的に確信みたいなものをやっぱり持てないんですよね。
それを自分の中で解釈して、自分が正しいと思った行動を取るしかないっていうのに照らし合わされてるっていうか、
比喩されてるって思って、
すごい今この宗教みたいなもの、多分科学が進歩してきて、あんまり信じる人も結構減ってきてるっていう。
どうやって人間が正しく生きていくのかみたいな。
どうやって生きていくのかっていうのを描いてる映画だなと僕は思ったんですよ。
だから、人間すごいかわいいなっていう。
いいですね。
おじいちゃんたちすごいかわいいじゃないですか。
そうですね。
で、描き方的にもみんな右往左往してるのを見てるっていうのは、すごい人間的だなって。
たしかに。
やっぱその中にはすごい権力力のある人もいたりとか、
自分はとか言いながら、結果的には重大なポストに置かれる人とかもいるとか、
っていうのがすごい人間描いてていいなって思ったんですよね。
そうですね。
さっき言ってた全然答えてくれないみたいなのはセリフにもありましたよね。
そうですね。
たしか聖書を引用して、
主よ主よ、なぜあなたは何も答えてくれないっていうのもありましたよねみたいなセリフがあったと思うんですけど、
やっぱその答えてくれない、答えがないところを考えるっていうのは結構重要なテーマというかかなと思いました。
ローレンス・スーキ教も自分の祈りに迷っているみたいなことを言ってたと思うんですけど、
その祈りに迷うっていうのが結構印象的なセリフで残っていて、
だからどうだっていう話なんですけど。
なんか引っかかったってことですか?
そうですね。
みんな迷うものなんですよね。
これでいいのかなとか、
そういうことを思いながら信じたりするわけですよ。
宗教っていうのがそういうたてつけになってると思います。
聖書にもそういう神様全然答えてくれないじゃんみたいなのはたくさんあります。
そりゃそうですよね。
だからなんか僕も結構見てて意外だった。
そのスーキ教とか、主人のローレンスとかめっちゃ多分宗教について勉強してる人でも、
僕の中ではそういう人は結構もうこういうもんだっており上げがついてたり、
何かもうめっちゃその信心深いってなもんだと思ってたんですけど、
なんかめっちゃ悩んでるっていう。
いやでもちゃんとした聖書者ほど悩んでると思いますよ。
そうなんですね。
もうなんかそうやって私悟り開きました。
全て知ってますみたいなこと言ってる人の方が怪しいと思います。
そんなやつに一票入れちゃダメ。
ダメです。
それはもうだって狂信的って。
そうですね。盲信ってやつですよね。
やっぱり常に疑う。
その祈りを疑う。
その自分の信仰を疑う。
それこそ神の存在を疑うってもいいですし、
なんかそういうものだと思ってますね。
僕はこの映画でもう1個いいなって思ったのが、
それにつながってくるんですけど、
結構ネタバレ、最後のネタバレになるんで、
もし見てない人はちょっと聞くのやめて見に行くか、
気にせず聞いてもらいたいんですけど、
最後ベニデスが新しい神教皇になるじゃないですか。
実際彼というか、生物学的な女性であるっていうことがわかって、
だから教皇は女性はやっぱ慣れないですよね、今のところね。
で、それを知ったローレンスが、
これでいいんだろうかってまた悩むっていう感じになるんですけど、
ベニデスだけこの映画の中で結構人間味があんまなく描かれてる気がする。
なんかちょっと異質ですよね。
そうなんですよ。
他のおじいちゃんたちは結構取り乱したシーンとか、
なんかこう欲が出るシーンとか、
焦ったり困ったり、
それこそさっき言った人間味がすごいあるように描かれてるけど、
彼、彼女だけ、ベニデスだけは、
ものすごくなんか超越した感じの佇まいではあって、
で、この映画の中でローレンスがなんとなくたどり着くものとして、
やっぱり教皇の座をすごい欲してる人、
めっちゃなりたいって言ってる人は、
あんまなっちゃいけないんじゃないかっていうことにたどり着くじゃないですか。
で、考えたときにベニデスは、
本当にあの座、わりと何も考えてなさそうで、
本当は教皇なんかならないよみたいな。
で、最後のほうのシーンで、
なんかもう皆さんとはもう会いませんみたいな。
もう聖職者辞めるのかなみたいな発言をするじゃないですか。
なのに彼はなったときに、
教皇名何しますかって言ったときに、
すぐこの迷わずイノケンティウスですみたいな。
またイノケンティウスって名前もさ、
なんかやだよね。
あれイノセンスから来てたでしょ。
そうですよ。
ムクってことですか。
嫌じゃない、私ムクですって。
ベニデス嫌いなんですか。
ちょっと嫌ですね、そう思ったら。
なんかちょっと嫌いになってきました、今のタイミングで。
でも確かにその今言った、
もし正解があるとすれば、
そういう教皇になりたいっていう欲を持ってる人は、
あんまり適さない役職なんじゃないかっていうことが、
正解なのだとしたら、
彼はなんか表向きは、
なんかあんまりなりたくなさそうというか、
何にも考えてなさそう、ムクな感じがするけど、
最後に実はいろいろ考えて、
全部作戦?
作戦だったとも取れるっていうのが、
僕すごい好きなところなんです。
確かに怖。
だからローレンスが、
あの時に下した決断というか、
もうちょっと早く彼、彼女ベニデスが、
女性であるっていうことにたどり着いて、
彼女を解除してる。
解除するっていうことができたかもしれない。
っていうような、
本当にこれでよかったのかなっていう。
ベニデスが本当に正しい教皇になるのかなっていうのが、
あやふやなまま終わるっていう。