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2023-08-28 08:03

#008 書かれても読まれない綴り

英語の綴り字がおかしいぞって話。

言語好きな一般男性ソウイチが、英語やその他の言語に関するモヤモヤを「悪口」として吐き出しながら、言語についてあれこれ考えていくPodcastです。

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この番組は、言語大好きで英語嫌いな私、ソウイチが、英語への悪口を垂れ流しながら、言語についていろいろなことを考えていくポッドキャストプログラムになっています。
番組内で登場する英語への悪口は、全て私の個人的な見解ですので、どうぞご了承ください。
はい、どうもこんにちは。エイゴサーチのお時間でございます。
今日は日曜日の夜なんですけど、今日は友達の結婚式に行ってきまして、
人の結婚式に参列するのって結構久しぶりだったんですけど、古い友人からお誘いいただきまして、
僕今30代の後半なんですけど、もうこの年になるとね、なかなか自分の周りで結婚する人っていうのも少なくなってきまして、
結婚式にね、声をかけてくれるっていうだけで本当にありがたいことですよね。
精一杯おめでとうの気持ちを込めて参加してきました。
飲みに行った先とかで、あと友達とかにも、英語の悪口を話すポッドキャストを始めました、みたいなことを言うとね、
ありがたいことに結構いろんな人が面白がってくれて、英語の悪口って例えばどういう感じ?みたいにして聞いてくれるんですよね。
そういう時には、とりあえず英語はつづりと発音の関係がとにかくひどくて、みたいな話をすることにしてるんですけど、
この番組でまだそういう話ちゃんとしてなかったなぁと思いまして、
そういうわけで今日は英語のつづりがひどいっていう話をちょっと一つやっていこうかなと思います。
今日のテーマはGHですね。
GHのつづりって言うとね、夜っていう意味のNight、戦うのFight、右とか正しいという意味のRight、
あとは考えた、買った、教えたという意味のThought、Bought、Taughtなんかがありますよね。
他にも、十分なという意味のEnough、笑うという意味のLaughとかありますよね。
この辺りの単語を初めて見た時に、いやまずGHって2文字もとっといて結局読まないってどういうこと?ってなったし、
あとCoughとかLaughとかに関しては、GもHも全く関係ないFの音で読んでるっていうのが、もう意味不明すぎてキレてました。
お隣さんっていう意味のNeighborのつづりが全然覚えられなくて、ネイクーバーって言ってたのもね、中学生の時ですけど、今でも懐かしい思い出です。
こんな風に書いてるのに読まない文字のことを、沈黙の文字と書いて目次と言います。
日本語ってこの目次、まあないじゃないですか。
思いつかないのでちょっと調べてみたんですけど、例えば緑茶の家紋ってあるでしょ。
家紋の伊藤の意に右と書いて、永世の栄に紋が前の紋なんですけど、この右っていう字は読まれてないですよね。
それから地名とか人名でもあると思うんですけど、和風の和に泉と書いて泉って読むやつがあるじゃないですか。
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あれも和風の和は読んでないので目次と言えると思います。
日本語だと地名、人名、あとは熟字訓と呼ばれるものの中にいくつかそういうものがあるんですけど、それ以外はほとんど見かけないですよね。
基本的に日本語は書いたものは読むっていう感じになってると思います。
英語って結構この目次っていうものが多くて、すごいね不快感を覚えるんですよね。毎度毎度。
なんでこれ、結局これ読まないのかよみたいなねことを考えながら勉強してた記憶があります。
ただ、あんなに散々切れてたのにフランス語をその後やり始めたら、フランス語は英語以上にさらに目次がたくさんあるっていうことでね、びっくりした覚えがあります。
こういう目次っていうものがどうして現れるのかっていうと、昔は発音してたんだけどだんだんその文字の発音が消えてしまって、綴りだけ残ってしまったっていうパターンがほとんどなんですね。
特に英語の場合は。例えば、夜という意味のnightに関しては、12世紀頃まで話されていた古い英語、古英語と呼ばれるものなんですけど、古英語ではnichtと発音されてたみたいです。
あとは、戦うという意味のfightは、昔はfertanみたいな発音だったみたいです。それから、十分なという意味のenoughは、yenoorだったんですね。
こんな風に今のGHに相当する部分は、hとかhとかrみたいな発音がちゃんとあったんですよね。
ただこういう喉を使う発音って英語ではだんだんと廃れていってしまったんですよね。
その証拠に、英語と親戚関係にあるドイツ語なんかと比べてみると、現代英語のGHの綴りがだいたいchで残ってるんですよ。
例えば、夜という言葉は英語だとnightだけどドイツ語だとnachtだし、fightはfertanだし、enoughはgenungなんですね。
ま、genungだけちょっと違うんですけど、ほとんどがchの綴りに対応してるんですよね。
だから、昔のhとかhって音が、現代では全く読まれなくなってしまったか、fの音で代用するようになったかのどちらかになってるっていうことになります。
なんでfなのかはちょっと謎なんですけど、ただこのGH、発音上消滅してもただでは起きないっていうか、やがて別の役割を担うようになりました。
hとかhと読むGHの発音が消えた代わりに、GHの綴りの直前の母音字を長母音にするという役割を負うようになりました。
読まない代わりに母音を長母音にするっていうのを大小延長って言うんですよね。
英語の大小延長の非常に有名な例です。
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長母音って長い母音って書くんですけど、英語の長母音っていうのは単に音を引き伸ばすってことじゃなくて、
超ざっくり言うと母音をアルファベットの名前と同じ読み方で読むってことなんですよ。
母音字ってa e i o uの5つじゃないですか。
これ単母音だとa e i o uじゃなくてaなんですけど、
a e i o aのこの5つが長母音化するっていうのは、そのままアルファベットの通りにa e i o uと発音することを言います。
ちょっと複雑ですよね。
つまり、nichtのhって音が消えた代わりに直前のiって音がeではなくiと発音されることを英語の長母音化と言います。
fの音に置き換わっている単語は長母音化が起きてないですよね。
enough, laugh, coughみたいに。
自身は発音されない代わりに他の文字の発音に影響を与えるっていうのを英語では時々あるんですけど、
円の下の力持ちめいててかっこいいなぁと思う反面、発音しないんだからそれぐらいは働いてほしいよねとは思うことがあるんですけど、
まあとにかくそういう変化が起こりました。
英語の古い形っていうのを考えたときにドイツ語とかオランダ語とか英語の親戚にあたる言語たちと比べるとドイツ語やオランダ語を介して対応が見えてくることがあって結構面白いんですよね。
さて今日はサイレントになってしまうGHの綴りについてちょっといろいろ話してみました。
ちょっと英語の歴史とかに関わってくることなんでなかなかちょっと難しいところもあるんですけど、
もし面白いなぁと感じていただけたらお便りフォームから感想などを送ってもらえるととっても嬉しいです。
ではまた!
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