今日のテーマトークは、ウィキッド、ふたりの魔女、です。はい、では、マリオンさん、解説お願いします。
はい、映画ドットコムより解説を読ませていただきます。
名作自動文学、オズの魔法使いに登場する魔女たちの知られざる物語を描き、2003年の初演から20年以上にわたり愛され続ける大ヒットブロードウェイミュージカル、ウィキッドを映画化した二部作の前編。
後にオズの魔法使いに登場する、西の悪い魔女となるエルファバと、良い魔女となるグリンダの始まりの物語を描いたファンタジーミュージカル。
魔法と幻想の国、オズにある静大学の学生として出会ったエルファバとグリンダ。緑色の肌を持ち、周囲から誤解されてしまうエルファバと、野心的で美しく人気者のグリンダは寄宿舎で偶然ルームメイトになる。
見た目も性格も全く異なる二人は、最初こそ激しく衝突するが、次第に友情を深め、かけがえのない存在になっていく。
しかし、この出会いが、やがてオズの国の運命を大きく変えることになる。 エルファバ役は、エミー賞、グラミー賞、トニー賞でそれぞれ受賞歴を持つ実力派の紳士アイリボ。
グリンダ役は、グラミー賞常連アーティストのアリアナ・グランデがそれぞれ演じた。 その他、静大学の学長、マダム・モリブル役にエブリシング・エブリウェア・オール・アットワンスのミシェル・ヨウ。
伝説のオズの魔法使い役にジェラシック・パークシリーズのジェフ・ゴールドブラム。 監督はイン・ザ・ハイツ、クレイジー・リッチのジョン・M・チュー。
第97回アカデミー賞では、作品賞のほか、紳士アイリボの主演女優賞、アリアナ・グランデの女演女優賞など、合計10部本にノミネートされ、美術賞と衣装デザイン賞の2部本で受賞した。
はい、ではここから内容に触れる話が入っていきますので、ネタバレ禁される方がいたら是非見てから聞いていただけたらと思います。
では、触りの感想、マリオンさんいかがでした?
はい、そうですね、そんなにオズの魔法使いって何だっけぐらいのレベルで見に行ってまして、なんとなくウロ覚えって感じですね、オズの魔法使い。
で、ウィキッドも当然プロトライアルのミュージカル見たことないし、サムライミのオズ始まりの物語みたいなやつだけ見たことある、みたいな感じで見に行ったんですけど。
でまぁ、これが前編っていうことを知って見に行ってるんですけど、そんなとこで終わっちゃうのかよ、みたいな。早く続き見せてください、みたいな感じでいっぱいです。
っていうぐらいにはめちゃくちゃ面白かったなーって思って、160分って結構長い尺ですけど、全くそんな感じしないレベルの濃密さとテンポの良さって言ったらいいんでしょうかね。
歌もどれもいいし、なんかもうキャラクターもどれもみんな魅力的だし、でそこの物語の背景とかにあるちょっと社会的な批評みたいな部分もめちゃくちゃ栽渡ってて、
それはもう原作のブロードミュージカルの見事だっていうのもあるんでしょうけど、いや多分これ映画でもかなり、もっと多分ミュージカル版よりももっとこう、キャラクターの深みとか、なんか設定とかをものすごいもっと深く描きつつ、
映画として楽しく、ミュージカルを見せていくっていうのがすごい徹底されてるんだろうなーってすごい思って、これはちょっと早くパート2が早く見たいですっていう感じですね、本当に見事だなって思いました。
はい、大井さんいかがでしょうか。
僕もめちゃくちゃ楽しめましたというか、この1週間エルファバとグリンダのことしか考えてないぐらい、いやーハマっちゃいましたね、本当に早く2回目を見に行きたいと思って、ただ時間がさっきおっしゃったように長いのでいつ見に行こうかって悩んでるぐらいなんですけど、いやー良かった。
あとなんか1つあったのは、映画館、僕アイマックスで見たんですけど、久々に東京ではないアイマックスでこんなに人が入ってるっていうところがまずすごく嬉しかったですし、その中で見たやっぱりウィキッドの良さっていうのは間違いなくありましたし、
こんなとこで終わるのかよっていうのもあるんですけど、でもここしかねえよなっていう感じもして、逆に深く語れるかちょっとわかんなくなってきてるというか、見事すぎてもう見ればいいんじゃないとしか言えないというか。
なんか今、本当に今劇場にかかってる映画の中で一番胸を張ってエンタメだ、誰にでも勧められるエンタメだとして見れる映画かなと、本当に大人から子供まで全員に見てもらいたいって言いたくなっちゃうぐらい好きな映画ですね。
僕はですね、まずオズの魔法使いは午前10時の映画祭で1回見たことがあるんですけど、寝ちゃったんですよね。なのであんまりよく覚えてなくて、ただ黄色い道とかめちゃくちゃ有名じゃないですか。
あとロボットドリームズでも引用されてましたよね。ダンスシーン。やっぱりみんなご存知オズの魔法使いっていう感じだと思うんですけど、ただそんな何というか奥行きが作れる話なのかなみたいなので、なんでこんなにミュージカルずっとやってるんだろうみたいなのは不思議に思い続けてたんですけど、
まあ見て思ったのはもうね、いいですよねっていう感じなんですけど、なんだろうな。もう基本的にめちゃくちゃ好きなんですよ。もうね前半ね、最高のユリ映画やなと思いながら見てたんですけど。
いや、僕が好きなユリってこれなんですよね。後半でちょっと思い向きが変わってきて、ポリティカルな側面強くなってくるし、やっぱり個人が独立するっていうその話としてのピークが来るんで、やっぱそこはもうすごく上がりましたね。
僕、アナとイキの女王好きっていうのは稀によく言ってるんですけど、レッドイットゴーってこれだったんだっていう。こっちの方が詐欺じゃないですか、ウィキッドの方が。
そうですね、確かに。
これだったんだ、レッドイットゴーがやろうとしたことって、そもそもこれを目指してたんだなっていうふうに思って。
いいですよね、なんかその客観的に見て正しいことをしてるわけじゃないんですけど、個人としてその選択をするっていうことがめちゃくちゃいいなって思えるっていう。
本当に後半も楽しみだし、グリーンだ覚醒が残ってるわけじゃないですか。
そうなんですよね。
いや、そうよね。
それがね、楽しみで。才能がない側と言われる側の、そっちがまだ残ってるんですよね。
楽しみですね。
てな感じです。
あとお便り一通いただいてますので紹介させていただきます。オイスさんお願いします。
はい、今原さんからいただきました。
天上メンバーの皆様こんばんは。
テーマ作品ですが、過去に力団時期の舞台版を見ていることもあった影響でしょうか?
冒頭から号泣、その後もエルファバが出てくる度に涙ぐんでいるというかなり危険な状態で本作を鑑賞していました。
本映画で好きなのがクライマックス、名曲ディファニンググラビティのシーン。
グリンダがエルファバと共に行くことを拒む展開は舞台も映画も同じですが、このシーンの演出がそれぞれの舞台で微妙に異なっています。
私の見た舞台ではグリンダは意思を持ってエルファバを拒否したように見えましたが、
映画のグリンダはエルファバと共に飛び出したいという気持ちもあるが、歩むことを躊躇するように見えました。
舞台には舞台の良い点がたくさんありますが、グリンダとエルファバの関係性ものとしては映画の方が好みでした。
また、グリンダを演じたアリアナ・グランデはエルファバ役で本作のオーディションを受けたとのことですが、
この映画を見た後ではグリンダ役は彼女しか考えられませんね。
コメディエンヌとして最高でした。本作に関する皆様の感想を楽しみにしております。
はい、ありがとうございます。
ありがとうございます。
今原さんが舞台の旅だっていうのはずっと存知上げてたんですけど、
ちゃんと式も見に行ってるんだなっていうのがさすがだなっていう。
いやー、今劇団式大阪でね、ウィキってやってるんですよね。
そう、もう映画見終わった時に、うわー、これ絶対式のやつ見たいじゃん、劇団式見たいって思ったら全部売り切れでした。
悲しいって思いました。
僕もニューヨークに行った時にブロードウェイで見ようかなってずっと思ってたんですけど、
もうまあ、それは向こうは公開してめちゃくちゃ話題にもなってるんで、席が取れない。
すごいですよね。
でもまあ、20年前からこの脚本でやってるっていう、すごいなと思いますよね。
そうですね、いや、すごいな。今日の話だって思いながら見てましたもん。
うん、本当に。
今日の話というか、ずっとそうっていうことなんでしょうけどね。
多分そうなんですよね。
2003年段階でも確か911と重ねられて結構語れる現実が多かったっていうのは言われたりもするので、
でも多分意味合いが確かに今見ると変わるなっていうのはありますよね。
よりね、ちょっとより悪化してしまったのではないかという感じで、
またこのウィキッドを見るとまた逆にちょっとなんとも暗い気持ちにもなるしっていうのはちょっとありますよね。
エルファバとグリンダの関係の分かれ方が舞台の方と映画の方って、
エマさんが見た限りでちょっと違うって話なんですけど、
この漢字だと僕舞台の方が好みのやつかもしらんなっていう。
なるほど、なるほど。
運命によって対立していくというか、その漢字の方が僕としては好きっちゃ好きなんですけど、
やっぱちゃんと応援してますからね、今回の映画は。
私はそっち行けないけど、応援してるっていう感じだから。
そうですね。
イシェンは同じくしてるみたいな感じですよね。
そう、だからラストの話になっちゃいますけど、あの曲もすごい意味合いちょっと変わってくるよねって思うんですよね。
エルファバの覚醒としてのディファイン・グラビティっていう意味と、
抗えない重力に引き裂かれる二人としてのこの曲っていうのも、
こうやって捉えるとすごい、あら、切ないなーみたいなのはありますよね。
I Hope You're Happyがあんなに切なく響くかいっていう。
そう、結構それさらっとやりきっちゃうから、すごいなって思いました。
あと僕、恥ずかしながらアリアナ・グランネのこと全然知らんかったんですけど、
ああ、そうですか。
ちゃんとちょっと恥ずかしいんですけどね、あの、すげえなと思って。
歌すごいもそうなんですけど、細いのに身体能力すげえなと思って。
いやー、そうだなー。
こんな人なんやってびっくりして、むしろ僕なんか結構ディーバタイプの人だと思ってたんですけど、
割と顔を押さないなっていうぐらいの印象だったんですよね、なんか。
うーん、ああ、そう、まあそうなのか。
僕、めちゃくちゃ詳しいわけじゃないですけど、アリアナ・グランネ。
まあでもまあ、曲聴いてるかもなるし、みたいな。
ああ、これアリアナ・グランネの曲だよね、ぐらいの感じではあるんですけど。
もともとちょっと、どうなんやろうな。
まあなんかね、映画だったら、ドントルックアップとかに出てたなっていう、それこそ歌姫役で出てたなとかあるなっていう。
まあやっぱあんなイメージかなーと思うんですけど、どっちかっていう。
でまあ、そもそも今回歌い方が違うじゃないですか。
そう、そこなんですよ。
もう完全にミュージカル仕様の歌い方でやってるから、ちょっと、
あ、この人こういうこともできるんや、みたいな。
っていうのはちょっとありましたよね。
結構、そうなんですよね。アリアナ・グランネってどちらかというと高音が出るみたいなことで結構評価されてるというか、
この高音、この人の声出せるんだ、みたいなところで評価されてる人だと思ってるんですけど、
今回ほんと歌唱力というか、ミュージカルとしての歌い方をもう冒頭から見せつけてくるじゃないですか。
あ、これは確かに違うなっていうか。
最初の登場シーンからもうちょっとお気持ち変わってましたね、ほんとに。
またね、キャラが好きでね、いい感じにイケスカないんですよね。
いや、そう、いいですよね。
ちょいちょい周りのキャラクター全員イケスカないっすよね。
グリーンだもんですけど。
そこが、でもこんなにイケスカないのになんで好きになっちゃうんだろうみたいなのがすごいなって思いましたね、見てて。
もう、髪振るシーンのバカバカさというかね。
すごいですよね。爆笑もんですよ、なんか。どんだけ髪振るのとか。
あと、あなたたちルームメイトに行っていた時の反応。
わー!みたいなやつ。いいねーって言いましたし。
そうですね、やっぱコメディングをやってるからそんなに、なんというか、憎々しく見えないというか。
ちゃんとちょっと損する役回りになってるんで、作劇場。
そこでこっちとしても好感を持って見てるなっていうのがありましたけど。
前半のね、2人がルームメイトになって、あいつ、あわんわーみたいなこと言ってる短いシーンあるじゃないですか。
あのシーンめちゃくちゃ好きで、僕本作のミジカルシーンで、あのシーンが一番好きなんですけど。
あー、なるほど。
あわんわーみたいな、あいつ、ほんまあわんわーみたいなのを言ってるのが、いやもう最高だなと思って。
確かにね、あそこでめちゃくちゃお互い反目し合ってる、バチバチっていうのからのっていうのもあるし。
ああいうラクサからのみたいなやつって、高慢と偏見的な感じと言ったらいいですかね。
やっぱりこう、実は持たざる者というか、持てる者側なんだけど、やっぱりその本当に欲しい魔法の才能って今んとこ全然ないじゃないですか、後半でどうなるか僕全然知らないんですけど、その一番欲しいものを手に入ってない感って、彼女でずっとあるなとは思うんですよね。
みんなの人気者だけど、魔法の先生からの評価全然されてませんみたいな、あの感じって、でもそれに関しての内面って別にまださらけ出してないから、後半に向けて伏線というか溜めてんのかなっていうのは期待してるんですけど。
でもね、少なくとも冒頭で魔法…魔法なのかなあれは。使えそうなことはなんとなく見えてたんで、魔法使いにはしっかりなれるんだろうなとは思いつつ。
でもちょっとやっぱり、エマハラさんのメニューがありましたけど、導入?未来が分かった状態であの話見ていくと、なんかもう切ねーって感じがするんですけどっていう。
いやー、そうなんすよね。それこそちょっと冒頭のクリンタに関しても、なんか見え方変わってくるじゃないですか。
うーん、そうですね。どことなくやっぱ表情なんか、ちょっと辛そうなんですけどみたいな。
喜ばしい出来事をみんなハッピーデースみたいな、悪い魔女死んだーみたいなムーブの中で彼女だけちょっと、ちょっと暗い顔してるよなーとかって思っちゃうっていう。
でも、そう動こうというか、そちらとしていようっていう覚悟もきっとあるだろうしっていうのを考えると、あのグリンダがどうなるのっていう。
ねー。
いやー、そこは楽しみなんですけど、明治から見てる人はこの辺り、当然のごとく知ってる上で見てるってことなんですよね。
まあそうでしょうね。だから逆にこう、ウィキッドの物語も、今回で初めてみたいな人は今、後編のことをめちゃくちゃ想像して、こうやって今から我々が喋るみたいなのを見てたぶん、ある意味こう知ってる人から見てすごいフレッシュに見える可能性があるというか。
でもさっきムハラさんもちょっとおっしゃってましたけど、たぶん舞台という映画ってやっぱり見える角度というか、役者さんの表情の捉え方とか、まあ全く違うわけじゃないですか。
実際、何回かそれこそハリーポッターのミュージカルとか、あとはブロードウェイでハミルトンとか見ましたけど、やっぱりそのカメラ的な視点がないから、こっちで勝手にこうカメラを用意して切り取って見ていくって感じになるんですよね、舞台って。
それに対して映画はそこに演出的な意図が明らかに絡んでいくっていうことを考えると、まあ確かに演じる役者さんの演技のところというか演出の部分でも変わってくると思うんですけど、やっぱり見え方は全然変わるものにはなるんだろうなっていうのは思ったりもして、それこそこれ舞台だけだったら確か3時間ぐらいの舞台でしたよね。
前編後編のちょうどインターミッションのところで切ってるっていう話なので、普通に前編だけ見ても長いんですよ、この映画。
舞台より増してますっていう。
そう、増してるっていう。
なんかそれこそ舞台見た人の感想で言ってたのは、エメラルドシティというお城あるじゃないですか、あそこあんなに高かったんだとか。
まあそうっすよね。
そうですよね。
わけないもんなあそこ。
そういうところの面白さは間違いなく見てる人の中でもストーリーを追うっていうだけじゃなくてもあるのかなっていうのを見てて思いました。
それとでも楽しめるように作られてるというか。
まさに今回アカデミー賞でも美術賞取りましたけども、舞台見事じゃないですか。
本当に列車とかちゃんと作ってるとか聞いて、マジかって思いました。
CGじゃないの?って思いましたけど。
街ももちろんほとんどセットで作ってるしって、今時あんな絵がなかなかないっすよ。
規模がデケェって感じですよ。
その規模のことをやりつつ、しっかりポリコレって言うと違うんですけど、人種の多様性とかいろんなものも全部完璧にクリアしてるわけじゃないですか。
本当にそうですね。
そこマジですごいなと思って。舞台デザインの話で聞いたのが、エルファバの妹役の人、あれ本当に車椅子ユーザーの当事者の方が役者さんとして演じられてるんですけど。
その方にとってバリアフリーになるような舞台セットを作るっていうところからコンセプトが入ってるらしくて。
なるほど。そうか、そうですよね。それは必須ですよね。
そうそうそう。そういうところも含めて心差し高いよねっていう、プロジェクトチーム全体の。
それむっちゃ思ったんですけど、初めて学校に来たシーンで、めちゃめちゃちゃんと車椅子用スロープあるから。
すっげーバリアフリーな学校やなって思って。
あの手の魔法学校って基本階段のイメージやったんで。
そうですね。
すっげーバリアフリーやなと思いつつ。
でも動物はちゃうんだみたいなのがすごい逆に際立ったなと思って。
こんなに多様性に対して寛容な学校なのに、動物はダメなんすねみたいな。
それがすごい逆に目についたというか、そういうふうに意図してやってるのかもしれないですけど。
結構嫌な学校だなって思いましたけどね。
嫌な学校ですよね。
魔法学の先生みたいな人。
だいぶ嫌な人ですよね、最初からいけすかねえとすごかったですよね。
私見込みある人しか教えないんだよとか。
先生という立場でどうなんそれみたいな。
学び屋の先生としてどうなんその態度みたいな感じがすげえなって思いましたけど。
確かにな。
毎日にしか教えてないでしょ、魔法は。
別に授業も持ってないしみたいな感じでしたもんね。
逆に何してんって感じですけど。
魔法大学って言う割には魔法はもう教えてないじゃんっていうのも思ったりはしましたけど。
魔法学校だったのかなそもそも。
イメージ完全にいろいろな学部ある大学みたいな。
総合大学みたいな。
経済学部、総合大学みたいなイメージで見てたので。
けどやっぱりハリーポッターとか通ってきてるんで、
あの辺の学園描写ってミュージカルにさらっと流されちゃいますけど、もっと見たくなるよねっていうのがありました。
それは見始めて割とすぐに、あ、魔法オンリーの学校じゃないんだみたいなのは、そこですごい目についたというか、
なんていうか、現実と実際の学問をやるとこなんだっていうのは、ちょっと驚いたというか、
あ、一人しか魔法習ってないっていう。
魔法学校って言うかなみたいな。
本当にこの世界では魔法を使えるイコール特権制なんですよね、きっとね。
オーソの魔法使いである、そこが一番ヒエラルキーのトップにいるわけで。
でも本人魔法使いんからなぁ。
科学の人やから本人。
あの人そうなんだよなぁ。
まあまあ、科学をね、人から見れば魔法みたいなもんですよみたいなことですよけど、あれっていうのは。
それ僕半分寝ながら見てた元の方のオーソの魔法使いでも、悪い魔女はもうめちゃくちゃファンタジーの魔女じゃないですか。
うんうんうん、はい。
でもそのオーソの魔法使いはあの感じで、どっちかというと科学者とかあるいは政治家みたいな人だから、
なんかこの2つが並列してるのものすごい不思議な感じやなって思いながら見てたんですけど、
むしろなんかそこが、ビキッドの方で掘り下げてるのかなってちょっと思って。
むっちゃ嫌やん、その偽りの権威に縋ってるむちゃくちゃ嫌な人やなぁと思って。
その人がセンチメンタルって言っておかれてますからね。
あれはセンチメンタルマンっていう。
シャラクセーと思いながら。
またジェイフ・ゴールド・ブラウンが合うんだよなぁ、そういうシャラクセー役。
分かる分かる。絶対合うじゃんっていうのはね、分かりますよね。
インチキおじさんですかね、ほんとに。
何こいつ、永遠のインチキおじさん?
ドラキュラパークシリーズからずっとインチキおじさんやってるからな、この人な。
真面目なのにすごいインチキ臭く見えるんだよな。なんでかねーっていう。
マジナイスキャスティングですよね。
ちょっとあと触れてなかったですけど、エルファバ役のシンシア・エリボーもすげーなって思ったんですけど。
すごい。
1本だけ彼女が出てる映画見てて、ハリエットっていう映画見てたんですけど、
黒人奴隷差別が根付かった時代に、黒人奴隷をカナダに逃がすっていうことをやってた英雄というか異人みたいなのを演じてたんですけど、
そのイメージがすごい強かったんで、すごく勇ましいイメージがあったんですよね、彼女に対して。
なんですけど、今回見たらすごいういういしい表情で、すごい可愛らしいってなって、
すげー!役者ってすげー!って思ったんですけど。
全然イメージと違ってたんで、びっくりしちゃって、すごいな。
で、もちろん歌唱力もすごいし、ここもすごい驚かされましたね。
学校に入れるってなった時の嬉しそうな感じというか。
ちょっとびっくりしちゃいましたね。
あと、ミュージカルシーン全体的に楽しくて、ミュージカル映画見てるなっていうのを非常に楽しめたんですけど、
あの、図書室って言ったらいいんですかね、あれ。
あのシーンのダンスの設計、やばいなと思って。
とんでもないギミック使ってました、回転。
あの、ぐるぐる回る初古の、ぐるぐる回るはしごを使って、結構ダイナミックなダンスしてて、
結構とんでもない事故が起きそうな構造やなと思いながら見てたんですけど。
いやでも、本当すごいなと思って。
また、あそこで行われる事、むちゃくちゃ嫌な感じじゃないですか。
勉強するより遊ぼうぜみたいな、人生意味ねえから踊ろうぜみたいな事言ってて。
僕はあそこらへん、こいつら全員死ねよと思いながら見てたんですけど。
いやでも、ミュージカルシーンとしてはすごい良くて。
僕、ミュージカルってそれを成し遂げられるから本当すごいなと思って。
全然嫌な事してるのに、めちゃくちゃ楽しいっていうことが起きるんですよね、ミュージカルって。
あの後、洞窟みたいなところでパーティーやるシーンも、こいつらマジでさ、みたいな感じなんですけど。
いやでも、むっちゃ楽しいんですよ。
なんかその、矛盾したものを成立させられるパワーがあるのがミュージカルだなと思って。
すごい楽しいですね。
多分普通にやられたら本当に嫌なシーンになりそうなところを。
でもとはいえ、その切なさも事実だったりするじゃないですか。
だからなんかそれが両立してることも見事だなと思いましたし。
あともう洞窟のパーティーのシーンやっぱ、もうちょっと語らざるを得ないんで語りますけど、
あの二人のダンスシーンすごくないですか。
これまである意味、楽曲でパワーで押し切ってきたところを、
あえてダンスだけでその思いが通じ合うっていうのを動きで表現するっていう。
あそこもう泳いで泣いちゃったんですけど。
あそこちょっとびっくりしました。急に踊りだけになるから。
そこで彼女がね、りんなが彼女にエルファバに向かってってなるとか。
もちろんマルフォイマルフォイであいつも大変なんですけど、あるんですけど。
好きになり方がやっぱ違うからっていうのはやっぱありますよね。
だからなんか結構唐突じゃないですか、あのシーン。
とはいえ一応もちろんそれぞれ実はいいとこあるんだって。
もちろんある種の勘違いもあるんだけど。
っていうのをお互いなんとなく思って思いが近づいていくっていうのをアクションで見せられたなって感じがすごいして。
あれすごい、もちろんミュージカルはもともと舞台で、おそらく舞台にもそういうシーンはあるはずなんですけど、めちゃくちゃ映画的シーンだなと思って。
あのダンスだけで十分理解ができるぞっていう。
結構大事なところとか本当に言葉とか、結構角にこう、方向こうですよっていう風に導くような演出ってあんま実はしてないんだなって感じがするんですよね。
そこのダンスのシーンだし、その最後のクライマックスで彼女グリーンがどうなるのかみたいなとかも結構サラッと。
そうっすよね。
なんかめちゃくちゃセンチメンタルな音楽流すというわけでもなく勇ましい曲の中でのやりときちゃうみたいなのをサラッとやるとかも結構そこ、なんかすごくいいなあというか。
っていう風に思いますね。
結構難しい感情を意外と描いてるなっていうのはすごい見てて思ってて。
エルハバがあの晩に現れる前にそのグリンダが先生から杖渡されるじゃないですか。
そうしないとエルハバが学校辞めるって言うからっていうのでしょうがなくその杖を借りるわけですけど。
まあグリンダ本人は嬉しいけどエルハバがそれをやった動機ってまあなんていうか半分当て付けみたいな感じやと思うんですよね。
でその前にその妹がパーティーに誘われるけどそれをその妹がパーティーに誘われるきっかけってグリンダのまああんまりちょっと褒められた感情じゃないものがきっかけだったじゃないですか。
はいはいはい。
なんかその動機は褒められたもんじゃないけど結果的にそんな悪くないものが生まれてるからここは良しとしておいてあげるよっていう取引を互いにしたっていう感じやなって思ってあそこ。
あそこのその杖を渡されたところもまあなんかお情けじゃないですけどでもそれでもやっぱグリンダ本人は喜んでるからっていうその性のものと負のものを合わさったものを2人で交換しあったなって思ってちょっとむちゃくちゃ難しいものを描いてないかなって。
だってあのなんか素直に見てたら意味わかんなくないですかあそこ。
いやそうそうそう。
確かに結構あれ急になんかなんかだけやってるやんみたいって思う人もいるやろうなって思いました。
すごいなと思ってそこ。
そうですよね。でもあり得るよなそういうことってっていう。
終始ちょっと複雑なニュアンスを払ったのが展開が進んでいくってこれめちゃくちゃクレバーっていうかどんなどんな作り込み方よみたいな感じですけど元の原作が。
それこそ原作の小説があってそれの舞台版がまずあるっていうところらしいんですけど小説は結構違うらしいんですよね話に聞く限りですけど割ともっと大人なというかよりこうディープな感じで描かれてるらしいんですよ。
で元々その小説をユニバーサルが映画化権を取ってたみたいで2002年かなんかの段階でも既に撮ってたんだけどそのタイミングでそのブロードウェイの原作を書いた百本家あるいは作曲家の方がこれはミュージカルにしたいっていうのをユニバーサルに熱弁してそれでようやく舞台化できたっていう作品らしくて今回はその舞台版にかなり寄せて作られてるっていう。
ずっとウィキッドの映画作りますっていうのずっとニュースであったなっていうことだけはあるんですけどずっとできないなって思ってたんですよ。いつまで作ってんのかなみたいな。また企画終わって止まってんのみたいな感じだったんですよ。ようやくなんかできたねって感じですよね。
だからちょうどもう20年近くブロードウェイミュージカルとしてヒットしてるけどそれと同じくらい企画も温められ続けたもの。
いろいろ曲説あったんだろうなっていう。
結構すごい難しいものを描いてるなっていう部分の話ちょっともう一回触れたいんですけど。冒頭、エルハバが生まれた経緯みたいなの部分で。
まあなんというか、フギの子かなっていう感じで。しかもその時飲んでた薬が関係してるのかなみたいなのも、なんかあんのかなって思うけど別にそこそんな触れないじゃないですか。
そこの因果関係って別にそんなによくわかんないし。何だったらそれをやってたお母さんのことはもう亡くなってるけどずっとエルハバ本人から愛されてる母親として片身の瓶大事にしてたりとか。
結構なんというか、すごい複雑じゃないですか。例えばそれで、だからこうなったみたいなのも別にそうかもしれないけどそうじゃないかもしれないんですよねみたいな。
あとその肌の色の部分と別に魔法の才能ってそんな紐づいてないんじゃないかなって見えたんですよね僕は。
例えばそこで、なぜエルハバの肌が緑色なのかそして魔力があるのかっていうのが、母親のフギの子だからですみたいな。そこの因果が繋がっていったら、ああはいはい悪ですよねみたいなのがすごい飲み込みやすくなると思うんですけど。
全然そうじゃないから、全然複雑さの中で確かじゃない曖昧さの中で、ただ今ここにいるエルハバっていう人間は肌が緑色で魔法の才能がありますっていう。でもそれ以前の因果関係って別にありそうに見えるけど別にないですみたいな感じやなと思って。
あれ描いたらそういうふうに見る人全然いてもおかしくないと思うんですよ。お母さんがそんなことしたからこうなったんだねみたいな。そういう呪いみたいなもんなのかなって。でも別に呪いでもないし、母親憎まれてないしみたいな。すごいなと思って。すごい複雑さを残すなって思いながら見てたんですけど。
そうなんですよね。だから登場人物全員結構複雑だなっていうのも見てて思って。エルハバの妹に結果的には当てがわれてしまうマンチカンの男の子とかも、グリンダのことを好きって気持ちは確かにあると。ただ目の前の人に言ってる気持ちもまあまあ本当だったりもするんだろうなってニュアンスで描かれてる気がするんですよ。
そのまま限りで言ってる感じでは多分ない。その気持ちもまああるっていう。とはいえちょっと油断するとグリンダに気持ちが行っちゃうぐらいのバランス。
いやー、でもそれはね、妹の方にはちょっとわかっちゃってるから最後ちょっとね、うわーって感じで出て行っちゃうところで終わってしまいますけど、前編では。
結構最初みんな側のイメージこんなんかなって思ってたら意外とそうじゃなかったみたいな。人が多いなーってキャラクター的になんか思いはしますよね。
王子様?フィエルのなんか、いわゆるチャーミングだけなやつっしょみたいなかと思ったら、意外とすごく優しいじゃないかみたいなところがすごく気持ちではあってすごくエルファバとそういう意味ではすごく親密な匂いが感じられるみたいなところがあったりとか。
結局なんか見た目と違うことのバランス、複雑さがあるからこそ面白い。でも現実は結構白黒をはっきりつけさせられてしまってっていうのがすごくテーマとして深いよなと思いますよね。
だからさっきちょっと、オズのジェフ・ゴールドブラムの話をしてましたけど、うさんくさいおっさんなんだけど、彼は彼なりに頑張ってるわけじゃないですか、結局。
そうですね。
彼も彼で悪として断罪できるバランスでも描いてない気もして、まだにもう善悪っていうのは一個のテーゼだと思うんですよ、この映画の。
っていうところでそうではない世界を描きながら、でも表向きにはそうなってしまう世界を描くっていう。
そうですね。だからその複雑さって、このウィキットっていう作品にとってすごい大事なことなんだろうなって思うんですよね。そもそもがオズの魔法使いのシンプルさに対するアンチテーゼなわけだから。
そこで、もちろん悪い魔女も複雑だし、じゃあそうじゃない人間がシンプルだったら意味ないじゃないですか。
悪い魔女の複雑さを出すために他の人間は悪い魔女をそういう悪く貶めたシンプルな人間であったら、結果的にそれめちゃくちゃシンプルな話だからそうじゃなくてみんな複雑ですっていうところに対して、
でも最終的にだんだん着地としては悪い魔女がやっつけられますっていうそのシンプルなものに収束されていってしまうっていう、そうやってこの世界やなって思うんですよね。
めちゃくちゃ複雑なんだけど、最終的に残る物語はシンプルにされていってしまうっていう。
でも個人はそのシンプルな物語に抗いますよねっていうのをやってるなっていう。やっぱ本作の厚さってそこだと思うんですよね。
なんならそこはもうちょっと違うけど世界系と言ってもいいというか。
いやそうなんです。
いや結構だからスパイダーバースのマイルスくんみたいな感じでもあるじゃんって言われてみればそうなんですけど。
だからでもマジでちょっと後編どう展開するかわかんないんだよなっていう。
どうなっちゃうんだろうっていうのはちょっと思いますけど。
別にオズの魔法使いやっつけられないはずですからね。
てかやっつけたところでですからね、そもそも。
ってなっちゃうし、エルファボーはああいうことになっちゃうわけじゃんっていうことを考えたらどうなるんだろう。
なんか本当にちょっとそこらへんはどうするんですかみたいな感じが本当にちょっと。
だからもうパート2が見たくてしゃあないって気持ちになってしまいますよね。
デューンとは違いますよみたいな。
あてつき出してちょっと悪いんですけど、デューンも別に悪い映画じゃないんでめちゃくちゃ面白いと思ってますけど、
次回映画のモチベーションは完全段違いなんですけどみたいなぐらいいいとこで終わるし、
なんかワクワクして終わってるっていうのはあるかなっていう。
グラビティのラストのね、すごいですよね本当に。
僕さっきも言いましたけど、やっぱアンネユキレッド・イット・ゴー死ぬほど好きなんですよ僕。
やっぱありのままの方じゃなくて、やっぱレッド・イット・ゴーが好きなんですよ。
これたまに言ってると思うんですけど、パーフェクト・ガール・イズ・ゴーンっていう完璧な少女はもういないんだって言って、
エルサが一人で立つんですよね、大地に。
あそこがすっごい好きで、本作は空飛んでるわけですけど、
お前たちに褒められるものじゃなくなることで私は私になるんだっていう。
かっこよすぎるんですよね本当に。
そこは本当にかっこいい。
しかもエルサを演じてたエデュラ・メンゼルでしたっけ?
初代のウィキッドのエルファヴァ役ですもんね。
そっか、当て書きじゃないですかもう。
明らかに意識されてるキャスティング。
今回出てたしね。
そうそう出てましたね、エデュラ・メンゼルね。
街の役者みたいなのに出てましたけどね。
2人とも登場して、いまだに仲良いなっていう。
あれ?この人エルサ?って思いながら見てましたけど。
なるほどな、そっかそっか。
だからほぼ原作ですよね。
ですよね、実質。
アヌとイキノジョウも元々エルサってイキノジョウを原作にして、悪のイキノジョウになるはずだったかな。
そうかそうかそうですよね。
なんというか、ウィキッドがオズの魔法使いになるのを途中で止めたみたいな感じじゃないですか。
確かに確かに、そうかそうか。
そこからもうめっちゃシフトチェンジしますみたいな。
今回のウィキッドって完全に終わり方っていうか、
穴行きのレッドイット号終わって、少しも寒くないわって言って扉バターンと閉めて終わりましたみたいなぐらいしか進んでないんだなって話の流れ的に思うと、
いや、話全然進んでないけどこんなに面白いんだみたいな。
っていうのも逆にすごいなと思って。
そうなんですよ、だからもう結構これはこれでなんですよね。前編だけで。
これはこれでなんですよ、マジでそう。
マジで一番明るいとこで終わってもらえるから、ホクホクした感じで劇場に出れるんですよ。
本当にアクロス・ザ・スパイダーバースと同じ状態なんですよ。
本当にそう。