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はい、始まりました。
ポッドキャスト、吉野映画酒場の第2回の配信になります。
はい、えーとですね、今日今、9月17日に収録してるんですけれども、
明日ね、テネットの初日なんですよね。
僕、大阪なんですけど、エキスポシティレーザーAMAX初回で見ていきます。
めっちゃ楽しみなんですよね。
ただね、今めっちゃ疲れてるんですけど、
実はこのポッドキャストの収録、さっきまでやってて、
何十分間ぐらい喋ってたんですよね、一人で。
で、終わってね、録画したデータ開いてみたら音が入ってなくて、
マイクの電源切れてたんですよね。
あのね、ちょっとエネルギー切れかけてるんですよ、
何十分間一人で喋るとさすがに。
なんかテネットまで疲れ残りそう。
まあいいや、頑張ります。
はい、えーとですね、今日は第2回ってことで、
最近見た映画の話をしたいなと思ってます。
1本がまず、ブックスマート卒業前夜のパーティーデビューと、
もう1本がミッドナインティーズですね。
この2本ね、どっちも超傑作っすね。
で、ブックスマートは本当に大好き。
もう今年公開された映画の中では、
マイベストっすね、今んとこで。
ミッドナインティーズはね、
大嫌い、大嫌い、大嫌い、大好き!って感じなんですよ。
わかります?あの、刺さりすぎてね、辛いの。
めちゃめちゃ刺さってね、えぐられすぎてね、きついんですよ。
ただね、傑作、どっちも傑作。
ちょっとね、追って話していきたいなと思うんですけど、
ネタバレっていう感じで喋ることになるかなと思います。
はい、まずブックスマート、卒業前夜のパーティーデビューですね。
映画.com読ませていただきますね。
音ちゃんと録れてるかな?すんげー不安。
いけてるな、大丈夫。
はい、えーと、解説。
リチャード・ジュール、トロン・レガシーなどの女優、
オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たし、
女子高生2人組が高校最後の1夜に繰り上げる
騒動を描いた青春コメディ。
高校卒業を目線にしたエイミーと親友モリーは、
成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、
遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、
自信を失ってしまう。
勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、
卒業パーティーへ繰り出すことを決意する2人だったが…。
主演は、俳優ジョナヒルの妹としても知られる
レディ・バールのビーニーフェルド・スタインと、
ショートタイアムのケイト・リン・レバー、
俺たちシリーズのウィル・フェレルと、
アダム・マッキーが制作総指揮と。
はい、えっとね、大傑作ですよ、ほんとに。
これはね、見といたほうがいいと思う。
後々、確実に映画史的に語られるんじゃないかなっていう。
過大評価かな?
僕はね、ほんとに、少なくとも僕映画史上は、
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もうめちゃめちゃの歴史に残りましたね。
はい、まず監督オリビア・ワイルドなんですけど、
あの人ですよね、リチャード・ジュエルで、
色仕掛けで情報を集める女性記者の役されてた人ですよね。
この映画もね、偏見で良い悪い決めるの良くないよね、
みたいなことを描いてるのかと思いきや、
なんか女性記者は色仕掛けで情報を得てるみたいなのを描いてて、
どこを描きたいんだよ、みたいな部分。
ちょっと悪い映画でしたね。
映画自体はすげー良い映画なんですけど。
イースト・ウッドなんかそういうリベラルな価値観、
そこまで気にせず映画作りそうですよね。
分かってたら別に、分かっている立場として楽しめたら、
まあそれは良いのかなって思いますけど。
はい、このモリーのビーニフェルド・スタインがジョナヒルの妹ってことで、
この後お話しするミッドナインティーズの監督ですよね。
なんか偶然にしてもって感じですね。
で、えっとですね、
まずこの映画の良いところ、最大の良いとこですね。
下ネタがエグい。
で、シンスとコア・ラエル、まずここが一番すごいです。
単に下ネタって言ったら、
やっぱりね、男がやる下ネタってどうしても多かったと思うんですよ。
これまでって。
違うんですよね。
女の人がゴリッゴリの下ネタを踏み込んでいくんですよ。
で、しかもエイミーが女性の同性愛者なんですよね。
レズビアンなんですけど、
レズビアンのオナニネタとかに踏み込んでいくんですよ。
かなりエグい。
ぬいぐるみの鼻を使ってみたいな、
おいおいおいみたいなとこなんですけど、
結局、男たちの下ネタギャグってずっとやられてきたと思うんですけど、
女性がやるゴリゴリの下ネタコメディって、
僕はあんまり見た記憶がなくて、
そこがまずすごい良かったとこなんですね。
で、開けてるというか、風通しがいいというか、
ちょっとこの映画全体にまつわる話なんですけど、
今までモテなかったやつが、
モテたいって頑張るみたいな話で、
ゴリゴリの下ネタ入ってくるみたいなのって、
いわゆる童貞コメディ的なものですよね。
もちろん童貞っていうくらいだから、
男性キャラクターの話が多かったと思うんですけど、
それを女性でやってるっていうのが偉大だなと思ってて、
男だけで盛り上がってるのの、
なんかちょっと不健全さみたいなのは、
最近僕いろんな映画見てて感じること多くて、
ちょっと古い映画だとその切り口って、
正直めっちゃあったと思うんですよ。
なんか童貞イケてないだから最高みたいなの、
多かったと思うんですよね。
ちょっと具体例パッと浮かばないんですけど、
ただ、じゃあ女の人イケてないけど最高って言っていいのかな、
みたいなのってあったのかなって、
今にしてみると思うんですよ。
それを打ち破ってる映画だなと思ってますね。
で、下ネタのエグさ全体的に言いたいのが、
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やっぱりマスターベーションネタって言ったらね、
同性コメディの基本みたいなとこあると思うんですけど、
そこに女性がガシガシ踏み込むと。
あと、セックス初体験失敗ネタみたいなのも絡んでくるんですよね。
で、これすげえ新鮮だなって思って、
同性が初体験失敗するネタってよくあると思うんですよ。
盛り上がりすぎちゃってとか。
あの映画もそうですよね。
クロニクルとか超失敗、セックスの失敗の話が出てきてて、
ちょっとそれに近いシーンもあるんですけど、
なんかその、映画でセックスを描くときって、
男は失敗するけど女は別に失敗しなくって、
それを受け入れてるみたいなシーンって多かったイメージあるんですよ。
ただ、映画はね、女の人も初体験めっちゃ失敗するんですよね。
あ、そうだよねって思って。
なんか当たり前のことなのに言われたことなかったなっていうのは、
すごい思ったところだったんですよ。
しかもそれでレズビアンが絡んでくるっていうので。
あ、そりゃそうだよね。
女の人も失敗するし、
しかもセクシャルマイノリティーだってもちろん失敗するっていう。
特別じゃないっていうのを、
ゴリゴリのえぐい下ネタに巻き込むことで、
全部ウラッとにしてるっていうののフェアさがすごいあるんですよ。
で、しかも腹抱えて笑えるっていうのがすごい大事で、
女の人が下ネタやったりとか、
セクシャルマイノリティーが下ネタやるから、
なんか遠慮して笑えないとかがないんですよ。
で、作ってる方も遠慮せずに作ってるから、
めちゃくちゃ笑えるんですよ。
なんかね、この風通しの良さ、泣けるぐらい良かったんですよね。
あと、いろんな立場に対するフェアさっていうのはあるんですけど、
まず、物語のきっかけになるのが、
モリーがトイレの個室に入ってたら、
トイレの広いスペースで自分の悪口を言われてるっていうシーンが、
まあ、そのパーティー、
卒業パーティー頑張るっていうののきっかけになるシーンなんですけど、
ここでモリーは基本真面目で勉強ばっかやってきてたタイプなんで、
多分付き合いはそんな良くなかったタイプなんですよね。
で、付き合い良くなかったタイプだから、
あの何とか付き合いねみたいなことを外で男同士で言ってるわけですよ。
それに対して体はセクシーみたいなことを言ってるんですよね。
見た目はセクシー、体はセクシーはちょっとダメな言い方ですね。
見た目はセクシーって言い方をしてて、
モリーってかなり体格大きくって、
あのぽっちゃりともすれば太ってるって言い方もされるぐらいの体型なんですけど、
それに対して見た目はセクシーって言い方が出てきてたと記憶してて、
要はルッキズムに陥ってないんですよね、キャラクターたちの視点が。
物語の視点がルッキズムになってない。
特に人の悪口言う時って、ついでに見た目の悪口も言ってるみたいなのってあると思うんですよね。
で、これまでの学園物語とかだと、
見た目に対する悪口って基本みたいな感じだったと思うんですけどね。
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それがないんですよ。めちゃめちゃリベラルだなと思って。
あと、そのエイミーがレネビアンなんですけど、みんな知ってるんですよ、すでに。
で、しかもエイミーって結構フェミニストでアクティビストなんですよ。
結構活動家で、高校出たら大学でもフェミニストの活動をしようと思ってるぐらいのタイプなんですけど、
それに対して政治のことやってるから距離を置いちゃうみたいな感じなくて、
俺たちと違うことやってるけど、まあ認めはするよみたいな。
興味はないけど認めはするよみたいな感じの距離感で絡んでて、
真面目すぎるタイプとか、ちょっとガンガン活動的に政治のことを言ってるタイプに対して、
敵悲観がないんですよね、キャラクターたちに。
そこの多様性がすごい良いなと思って、
なんか普通だよねみたいな。
俺はないけど普通だよねみたいなことをキャラクター全員が持ってる。
すげえバランスだなと思うんですよ。
今まで本当なかったんじゃないかなと思って。
正直その要は、他人、あいつらのやってることが理解できないし気持ち悪いっていうのが、
学園物語の描くこれまでの基本だしずっと安られてきたことだと思うんですよね。
見た目とか性的指向とか趣味とかね、それがないんですよね。
単に感じが良い悪いとかはあるけど、
趣味自体では否定しない。
見た目では否定しない。
思考では否定しない。
このね開けた感じはね、この映画の強烈な魅力の一つなんですよ。
見ててとにかく気持ちが良い。
嫌なやつさえ気持ちが良い。
ただ、要は自分たちとは違う人たちにそこまで入れ込まないキャラクターたちの中で、
他者に対して敵意を出すのはそのモリーなんですよ。
モリーがそれぞれに敵意を持つからこれまで頑張ってきたし、
この最後の夜も頑張るって感じの話なんですけど、
そこでモリーが持ってた敵意とか偏見っていうのが一晩かけて解き放されていくっていう話なんですけど、
ここでね、また魅力的なキャラクターいっぱい出てくるんですよね。
まずね、金持ちのジャレットっていうね、
まあいわゆるこの言い方もあえて使うんですけど、
痛いタイプ。
なんか自分の顔のシャツとか人肉あるとかって結構すげーことする金持ちキャラ、
友達いない金持ちキャラなんですけど、
でまあその卒業パーティーの夜あちこちでパーティーやってて、
まあ一番イケてるパーティーにもちろんいっぱい人がいて、
こっちでもやってるこっちでもやってるって感じなんですけど、
そのジャレットっていう奴がやってるパーティーは一人しかいないんですよね。
で、そこにモリーとエイミーが行っちゃって、
あ、ここじゃね、違う方行かねえとダメだってなるんですけど、
まあそこでジャレット気の毒な感じでズレたことやってるわけなんですよ。
それに対してモリーがきつく指摘したりはするんですけど、
まあジャレットもなんかできないなりにめっちゃ頑張って人とコミュニケーション取ろうとしてるっていうのがね、
だんだん見えてくるわけなんですよ。
単に変な奴じゃなくて、自分で頑張って食ってるっていうのが見えてくるっていうところ。
それにこのジャレットめちゃめちゃ愛しいキャラしてるんですよね、変な奴なんですけど。
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ただね、この変なキャラクターって言ってる人が変っていう枕言葉をつけることさえいいのかなって思っちゃうぐらいこの映画フェアですね。
あともう一人、あえて言う変人キャラなんですけど、ジジっていうキャラがいて、
もうエイミーとモリーが行く先々のパーティーにいては変人キャラクターをやってるっていうキャラクターなんですよ。
行く先に行くっていう、もう半分ファンタジーのキャラなんですよね。
で、ここでね、半分ファンタジーに踏み込んでるキャラを変人で終わらせないっていうのがまたフェアで、
マスコット的なキャラに落としめないんですよ。
あいつは変な奴で、ファンタジーに片足突っ込んでるから遠くで見て笑っとこうぜっていう風にしないんですよ。
ジジもやっぱり悩みがあるし、孤独だけど優しいキャラクターが展示でああいう風になってるけど、
いい奴なんだって語られるんですよ。
で、やっぱりね、自分たちの人生見ても、
あいつ変人だから遠くで見ておいたら面白いけど付き合いたくはないよねみたいな人って正直いたと思うんですよ。
いると思うし今も。
そういうのに対して、他人をキャラの役割で終わらせない、ちゃんと踏み込んでいく優しさのある話だなと思うんですよ。
なんかこのジジを最後まで半分ファンタジーの変人キャラとして描いてたら、
なんかキャラクター映画としては面白いと思うんですけど、
やっぱりその多様性を描く映画としてはちょっと、ちょっとねってなっちゃうところだと思うんですよね。
それがないんですよ。
あと、まあそのモリーが一番敵対心を持つことになる、
勉強はできるけど男と結構付き合ってて、
いわゆる軽いタイプですよね。
で、このね、いわゆる軽いタイプって言っちゃうようなステレオタイプ自体を否定してる映画なんで、
この映画を表すために表現使っちゃうのは嫌なんですけどね、ちょっと。
嫌だけど、やっぱり語るために必要な表現なんで使わせてもらいます。
まあ、いわゆるその軽いタイプの女の子が、
実は軽いタイプって思われることにしんどさを覚えてたっていうのが後半でわかるんですよね。
で、モリーがそれを知って、
あ、自分が敵対心を持ってた人間も悩みを持ってて考えてきてたんだなって知るっていう、
いいシーンですよね、本当に。
本当にあの、すぐ僕たちステレオタイプで人を語りたくなると思うんですけど、
なんかそれを解きほぐしているっていう良さがあって、
全体的にめっちゃいい映画なんだよなぁ。
一点その、感情移入できないんじゃないかなっていう点を洗い出すとしたら、
登場人物たちみんなあまりにエリートすぎるっていう、
ハーバードとか普通みたいなノリなんですよ、エールライダーとかね。
たぶん家も全員金持ちだし、親もセクシャルマイノリティ理解があるし、
友人も全員めちゃめちゃリベラルだから理解もあるし、
どんな恵まれた環境なんだよって思うんですけど、
ちょっと感情移入しにくいっていう見方できないこともないけど、
それでもやっぱりどんな立場でもやっぱり同じような内容を持ってるよねっていうのが描かれてるから、
僕はむしろ感情移入できた映画だったし、
理想を描くためにやっぱりエリートである必要があったのかなと思って。
15:03
結局その、実際には人を見た目で判断するし、
セクシャルマイノリティに理解のない社会なのが現実だとは思うんですよ。
ただ、もう散々描いてきたからもう未来描こうみたいなのが詰まってる映画で、
それを描くためにはエリートたち、ちゃんとリベラルなエリートたちを題材にしないといけないっていう考慮があったのかなと思うんですよね。
もしこれでちょっとあまり経済的に恵まれてないエリアの荒れてる学校の話だったりしたら、
それでなんか登場人物全員リベラルでなんか多様性に理解があるとかってなったら、
それはちょっと嘘だよねってなっちゃうと思うんですけど、
ここまで徹底的に理想を描こうとしてくれたら、なるほどそれならオッケーかなって、
むしろそっちの方が飲み込める、全員がエリートだからこそ飲み込める映画になってたのかなっていうふうに僕は思いましたね。
いや不思議にすごいいい映画だと思うんです。
今までどうしても映画が頼ってきたステレオタイプとかを解きほぐしていこうっていう、
なんか意思のある映画だなと思って、
生涯大事にしたいなと思えるぐらいの映画でしたね、はい。
じゃあ次、ミッドナインティーズ行きたいと思います。
はい、監督ジョナヒル。
僕ジョナヒルの映画って見たことないかもしれないですね。
別の役者さんと勘違いしてたぐらいだったんで。
はい、でね、これがね、めちゃめちゃえぐられる映画なんですよ。
映画.com、こちらも読ませていただきますね。
ウルフ・オブ・ウォールストリートなどの俳優ジョナヒルが初監督脚本を手掛け、
自身が少年時代を過ごした1990年代のロサンゼルスを舞台に13歳の少年の成長を描いた青春ドラマ、
シングルマザーの家庭で育った13歳の少年スティービーは、
力の強い兄に負けてばかりで、早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。
そんなある日、街のスケートボードショップに出入りする少年たちと知り合ったスティービーは、
驚くほど自由でかっこいい彼らに憧れを抱き、近づこうとするが…。
ルイスと不思議の時計のサニー・スリッチが主演を務め、
母をファンタスティック・ビーストシリーズのキャサリン・ウォーターストン、
兄をマンチェスター・バイザシーのルーカス・ヘッジスがそれぞれ演じる。
他にも複雑そうな若者を描いてる絵がありましたね。
確かにね、その粗暴さと繊細さを合わせてもったいい顔してるんですよね。
ルーカス・ヘッジさん。
見ると、こういうキャラなのかなって思っちゃうっていう。
これもステレオタイプなのかな?
ヤクサさんってこういうイメージだよねってことなのも、
ステレオタイプで良くないのかなってちょっと思っちゃったりしてるんですけどね。
で、この絵がね、本当に刺さる、えぐられる。
きつい。見ててきつい。
大好きだけど大嫌い、大嫌いだけど大好きって感じなんですけど
18:03
どこから話したらいいかって感じなんですけど
今回はね、僕、マッチョに憧れるって地点でどうしても語ってしまうんですよ、この映画に関しては
で、このスティービーがずっと兄から暴力を受けてて
母さんもその兄の暴力に気づいてないのか、気づいてるけどほっといてるのかわからないですけど
あんまり関心がない感じに見えると
そこで勝てない、にぎこちが悪さを感じてた若者がストリートにいる不良グループのスケボーチームに憧れてそこに入っていくっていうのなんですけど
まず主人公がね、スティービーが初め、というか前編通してほとんど多分スケボー自体はそこまで好きじゃないんじゃないかなって思う感じがあるんですよ
だんだん好きになっていくんですよ
ただそれもやっぱりその不良チームで認められるためっていう感じがあって
で、要は男らしさが自分に足りないと思ってるから過剰に男らしさに憧れて不良になるっていう感じがめちゃめちゃ出てるんですよね、このスティービー
体も小さいし、体つきも全然まだ幼い感じ、丸みのある感じの本当にあどけない少年の感じが残ってるけど
タバコ吸ったり酒飲んだりしていくわけなんですよ
結局、同士のコミュニティで認められるための男らしさの誇示の仕方って、どれだけ無謀かとか、どれだけ危険なことするかとか、どれだけ素やか野蛮かとかっていうのが切り口になったりするわけですよ
それがね、正直心当たりがある
不良に認められた遺憾、男なら心当たりがある人多いんじゃないかなと思うんですけど
そういうのって正直僕も昔あったなと思って
変に危ないことして承認されたいみたいなのあったなと思うんですよ
で、実際にそのスティービーが危ないことをしていっちゃうわけですよ
酒の一気飲みしたりとかね、穴を飛び越えようとして2階ぐらいの高さからスケボーで落ちちゃったりとか
そういう危ないことをすればするほど不良チームは認められていくわけですよ
で、ここで良かったのがね、一番初めにスティービーを不良チームに刺さったルーベンっていう
これも多分チーム内で一番幼いルーベンと同い年ぐらいなんですけど
その子がね、だんだんスティービーが認められることで
チーム内での存在感が薄くなっていくわけなんですよ
これがね、ルーベンの目が悲しい
心当たりがあるあの目に
僕はあの目をしたことがあるきっと
もうね、嫉妬と羨望と憎悪が入り混じったら良い目をするわけですよ
スティービーが入ることで自分が下から2番目だったチームに
もう一回一番下に戻っちゃうみたいなので
お前が、お前が上に行かなければっていうような目で出てるんですよ
あとね、他の不良チームのメンバーもよくて
リーダー格のレイっていうスケボーも一番上手くって
憧れられる不良って感じの黒人のキャラクターがいるのと
ファックシットっていうめっちゃ汚い言葉使いをして
21:03
圧射なんて知らないって感じでもう切ない的に生きてる
これも2番手ですね
不良チームの2番手
あとずっとビデオで撮影をしてるフォースグレードっていう
賢くない白人のキャラクターって
多分そのマスク系じゃないって言ったらいいのかな
アメリカに移民してきた中でもちょっと後で来た方のグループって
ちょっとそのアングロサクソンとかより地位低かったりってあるじゃないですか
アメリカ映画の中で描かれるカルチャーで
そっち系なのかなとか
あんまりごめんなさい詳しくなくて
ふわっとした言い方になっちゃうんですけど
要は白人の中でも貧しいコミュニティの若者なわけですよね
フォースグレードは
あとレイワンも黒人だし
ファックシットとルーベンはちょっとメキシコ系なのかな
あんまり人種的なこと見た目で判断できるほどあんま詳しくないから
ふわっとした言い方になっちゃうんですけど
まあ要は基本的にあんまり恵まれてない立場にいるわけですよね
みんなだからこそストリートでスケボーチームやりながら
不良的な振る舞いをしてるわけなんですけど
そこにみんな初めスティービーの目には
かっこいい不良に見えてたわけなんですよね
男らしく
ただどうもそうじゃないっていうのが
見えてきちゃうわけなんですよ
例えばリーダー格のレイとかだと
ザーマッチョな不良って感じの
男らしい立ち振る舞いをしてるわけなんですけど
実はちょっと真面目にスケボーのプロを目指して
今の生活環境を脱したいって思ってるんですよ
一方でヒョウヒョウと切断的に生きてるようなファックシットが
実はレイがスケボーのプロとして成功して
ここから離れていくの嫌だと思ってるんですよ
それは寂しいっていうのももちろんあるだろうけど
成功してほしくないって気持ちもおそらくあるんですよね
だから同じようにグレていてほしいっていう思いが
だんだん見えてくるわけですよ
初めヒョウヒョウと何も気にしねえと思ってたっぽい
ファックシットが
ルーベンとかは本当に親から暴力を受けてて
車で送られた後でも
家に帰ったふりして
もう一回家から出て行っちゃうんですよね
それをスティービーが見ちゃうっていう
要はもう家に帰ったら殴られるから
多分家の外で待ってるんですよね
親が寝ると
フォースグレードは本当に作中で語られるんだと
靴下も買えないぐらい貧しい
4人の中で一番貧しいっていう
5人か
5人の中で一番貧しいって言われ方をしてて
なかなかないですよね
だからそういうレイもファックシットもルーベンも
不良チームの中で不良らしさっていうものに
預けてるんですよね
演じてるわけですよ
そうしないとやっていけないから
立場を作れないから
男らしい不良を演じてるんですけど
実際はそうじゃないっていうことが
だんだん見えてきちゃうんですよ
それはね
スティービーのお兄さんもそうだっていうのは
分かるんですよね後々
スティービーがその不良チームで
立場がだんだん出来上がっていくことで
自信がついてきて
兄貴に言い返すようになるわけですよ
その時にね
友達になるとか言うわけですよね
24:00
兄貴に対して
で僕一番初め
兄貴は結構体格もいいし
すげーそぼだから
学校とかでもちょっと立場の強いタイプなのかな
と思ってたんですけど
そうじゃないってことが分かるわけですよ
要は学校で立場のないから
弟んだけ威張ってる兄貴なわけですよ
でだんだんそこも
兄貴の立場も掘り下げられていくんですけど
お母さんも実は昔
今は真面目なんですけどね
実は昔結構遊んでたタイプってことが分かって
スティービーが生まれる前は
家に男を連れ込んで
とかっていうことが言われるわけなんですよ
小さいお兄さんはまだ家にいるのに
お母さんは家に男を連れ込んでたとか
っていうのが分かってきて
そのお兄さんも家の中に立場がないし
まあ何らかの理由で
同年代の子供たちの中でも立場を作れなかって
弱い立場になってしまった
だからこそ家の中では過剰に男らしく振る舞って
弟に暴力を振るったり
弟にお母さんのお金を盗ませたりするんですよね
それも要は野蛮な男らしさを演じなければ
自分では生きていけなかったっていうのが
なんとなく分かってくるって
悲しい本当に
もう出てくるとこの全員ね
切なくて悲しいんですよ
分かるんですよもう本当に
なんかね
抹茶の男らしさっていうロールに自分を預けて
抹茶の男ポジショントークをしないと
認め食ってくれないからやるみたいな
結果的に自分の本性も
そっちに寄っていっちゃうんですよね
だんだん
それがねすごい悲しいんですよ
ただ悲しいだけじゃないし
ある意味もっと悲しいのは
スティービーがどんどん
不良グループに馴染んでいけばいくほど
スティービーの居場所はできていくわけなんですよ
家の中では生きていけなかったスティービーが
そこでは生きていけるってことが
だんだん分かるんですよ
でもやってることは
タバコ吸ったり酒飲んだり
自分が死にかけるような危ないことして
男同士で認められるってことばっかりやってるんですよね
悲しいんですよそれが
自分にもそういう部分ちょっとあったって思うから
余計悲しくって
そんなことをしなくても生きていけるよ
っていう風な考えを受け入れるには
スティービーはまだ幼すぎるし
世界はまだ狭すぎるんですよね
それはもうかつての自分もそうだし
いろんな男の人の幼い時もそうだし
何なり今もそうな人っていっぱいいると思うんですよ
そこから抜け出すことって結構大変なんですよね
世界が広いってことを知らないと
そこから抜け出せないわけですよ
彼らにその力がないわけなんですよね
辛い本当にえぐられる
ちょっとこの辺りは込めて語っちゃうとこですね
あと本当にセンスが良くて
ちょっと僕音楽は詳しくないけど
全編流れるおそらく90年代当時の
ヒップホップとかのチョイスがめちゃめちゃ良くて
あと編集のセンス
テンポとか音楽に合わせた編集とかがすごい良くて
全体的にめちゃめちゃセンスがいいんですよ
センスが良くれば
いほどまって支えるんですよね
ストーリーの悲しさが
またエンディングだけストーリーの悲しさがするから
27:01
こうなってきちゃうわけですよ
感情が
巨大な感情が埋め込まれちゃうわけですよね
この映画のセンスが一番際立っているのは
冒頭とラストですね
まず冒頭がA24のロゴですよ
A24のロゴがスケボーで描かれてるんですよね
若者たちがそのスケボーに飛び乗ったら
そのスケボーが動いちゃって
A24のロゴがバランって崩れるんですよ
センスが良いというか
そうきたかって感じですよね
その後いきなりスティービーが
兄貴に殴られるところから始まるんですけどね
この殴る音が痛い
重い低音期化した感じでドスドスとくるんですけど
やっぱりその暴力に対する恐怖感があるからこそ
スティービーはそれに負けたくないと思って
不良に憧れていくわけなので
この冒頭でこれから始まる物語が
どう進んでいくかなんとなく分かるわけですよ
すげー高度な始まり方になるなと思って
あとラストっすね
フォースグレードが撮ってたビデオが
実際に映画として流されるわけですよ
タイトルがね
ミッドナイティーズって言うんですよね
これが憎いことしますよね本当に
このミッドナイティーズが
ラストに流れるって意味なんですけど
映画って記録された物ではあるけど
結局我々は現在進行形の出来事として
感情移入して見てるわけじゃないですか
本作で言うとスティービーに感情移入して
90年代当時のロサンゼルスの
現在進行形の話として見てると思うんですけどね
これが最後にそれらを記録したものが
映画として流されることで
一気に今まで起こったことが
全部過去になるわけですよ
もう過ぎ去ってしまったものって
なっちゃうわけなんですよねそこで
今までは現在進行形の今として見てたものが
最後に映画になることで
全部が過去になるんですよ
全部が失われたものってなるんですよ
それがねまた切ないんですよね
こんな上手く切なさを描く方法
やっぱいいなと思います
劇中で撮影してた映像が
最後に映画になって終わる映画って
結構あると思うんですけど
まあその見てる立場自身も
なんか映画の中に閉じ込められるような
効果もあるなとかっていうのもあるし
やっぱりもうあの時間を取り返せないっていう意味を
表現するのではすごい上手いんですよね
手法として
本当に素晴らしい画です
大好き大嫌い大好きって感じです本当に
あとねちょうどこのブックスマートと
ミッドナインティーズが
2本同時に上映されてる意味ってすごいなと思って
カタやブックスマートが
めちゃめちゃリブエラルで
多様性を受け入れられるコミュニティ内での
エリートたちの物語などに対して
ミッドナインティーズが
貧しい若者たちの素法で多様性なんてない
もう男らしく振る舞うしかない
狭い世界の物語を描いてるわけなんですけど
この対比がすごいんですよ
こっちではこんなに高だったのに
なんでこっちはこんなに狭苦しいんだ
30:01
みたいなのがね刺さるんですよね
なんか互いに高め合うというか
ブックスマートは理想を描いている物語なので
やっぱり未来はこうあってほしいなって思うわけですよ
現実はそうじゃないですけど
逆にミッドナインティーズは
えげつない部分の現実っていうのはこうなんだっていう
過去から現在に至るまでの
重い部分っていうものに目を向けてるわけですよね
現在を見てる映画と未来を見てる映画で
それぞれがエリートを描いている
マジさを描いていると
多様性を描いているものと
狭苦しいホモソーシャルを描いていると
男同士の男らしさを振る舞うしかない世界を描いている
この対比がね
こっちで見てこっちでこうだったっていうのを
比べるとより刺さるんですよね
同時に見てほしいですね
この2本が同時に描画してるって
本当にすげーことだなって思う
それぞれが本当に大傑作っていうのもあるし
この対比の強烈さがあることで
コントラストが効いてることで
より刺さるって意味でも同時に
今このタイミングで2本見てほしいなって思いますよね
はいそんな感じで
ブックスマートとミッドナインティーズを
描かせていただきました
はいあとちょっとお知らせなんですけれども
前回のポッドキャストでお知らせさせていただいてた
大阪で映画の話をする
日替わり店長の曲がりバーで
映画トークバーをやるっていう話を
詳細決まりましたので
ちょっとお知らせさせていただけたらと思います
日にちがですね
9月21日月曜日祝日
4連休の3日目ですね
場所が週間曲がりっていう
日替わり店長がやってるカフェバーです
私が日替わり店長として入るのと
その週間曲がりの当時の店長
基本のいわゆる普通に店長の人ですよね
あと私以外に映画つながりで
2人日替わり店長入ってもらって
合計4人でお迎えさせていただきます
まず私が店長として入らせてもらうのと
あとキネ坊主さんっていう
私の知り合いの年間後100本劇場映画を見てるっていう
映画教授の映画ライターの知り合いがいるんですけど
この方に一緒に店長をやっていただきます
ご自身でも映画メディア持ってて
監督インタビューとか普通にやってる人で
ガチの映画関係者なんですよね
結構内部トークネタとか持ってて
話面白いので
よかったら来てもらえたらなと思います
キネ坊主っていう映画情報サイトやってます
あともう一人が前田美安さんっていう
幅広いホラー映画を好きな
知恵みどろ大好きなレディなんですけど
以前も映画バーでご視聴したことあるんですけど
強烈なホラー映画DVDコレクションを持ってるんですよ
僕が広く浅く映画を見るタイプなんで
ホラー1本だとそこまでちょっと拾いきれないんですけど
ホラー映画に関しては前田美安さん
めちゃめちゃ打ち返せると思うので
ホラー映画好きの方
33:00
よかったら来てもらえたら
前田美安さんとお話してもらえたら
楽しいかなと思います
週間曲がりのシステムに関しては
7時オープンのクローズ23時と
22時20分ラストオーダーですね
特に予約とかなくて
普通に来てもらって大丈夫です
お店の雰囲気はその週間曲がりで検索してもらったら
ホームページありますし
インスタグラムとかもあるんで
結構ねブックカフェって感じの
綺麗なお店なんですよ
雰囲気いいので普通に来てもらってもいいかなと思います
一回興味ある方検索してみてください
料金がチャージ500円とドリンク500円からです
なので最低1000円って感じですね
そこから追加注文した分だけって感じです
あと映画ライターの記念ボードさんから
映画グッズのちょっとしたプレゼントもある感じですので
よかったら来ていただけたらと思います
週間曲がりの場所が大阪市北区天神橋
1丁目11-13
検索してもらったら出ると思うんですけど
最寄りが南森町かな
大阪の地下鉄の境線の南森町の最寄りになります
映画バーのテーマとしては
映画の話したすぎるバー9月号
夏明け公開映画を語ろうの巻と語っているんですけど
今後定期的にこの週間曲がりで
映画の話ができるバーやろうと思ってるんですけど
それの今回版第1回ですね
テーマは夏から明けにかけて公開された映画の話を
皆さんとできているかなと思ってます
特にこちらが一方的に話しするとかじゃなくて
皆さんと一緒に食べるみたいな
普通にバーで会話するみたいな感じで
映画の話できたらなと思ってます
はい今回のメダルはとにかくテネットですよね
もうちょうどこの収録画の次の日
明日がテネット公開日なんですけど
金曜日でバーがある月曜日の4日間ありますので
最速でテネット見て
最速で語りたいという人
ぜひ来てもらえたらなと思います
はいあともちろんその特定マスク以外も
ブックスマート今回話した
ブックスマートとかミッドナインティーズとか
あと前回話したアルプスタンドの橋の方とか
送っていただくてもらえとかの話も
もちろんできますし
最近映画何でも話してもらえたらなと思います
もしかしたら見てない映画の話
私が見てない映画のお話していただくこと
あるかもしれないんですけど
見てないなりに頑張ってお話しますので
あと新作じゃなくてもそこから展開して
ちょっと古い映画の話とか
映画ジャンルでの話とか
映画全般の話とか基本的にはフリートークなので
新作映画の話とか仮に
いろんな映画の話をしていけたらいいかなと思ってます
お知らせとしては以上ですね
はいこんな感じで今後も
ポッドキャストを配信していきたいと思います
で木曜日にスイッチで配信しながら
ポッドキャスト収録をするってことで
36:00
やっていきたいと思いますので
来週はテネットかな
テネットテーマで
ポッドキャストやりたいかなと思うんですけど
あとあれですよね
バイオレットエヴァーガーネとかもちょっと気になるかな
あのアニメのやつ
巨大アニメーションのアニメのやつですね
実はまだテレビシリーズ1話しか見てなくて
ちょっとね1話のテンションがあんまり刺さらなくて
2話がまだ見れてなくて
明日公開なのにまだ1話なのかよって感じなんで
ちょっといつ見れるかわかんないですけど
テレビシリーズ見終わる前に
映画見てもいいかなとかはちょっと思ってますね
って感じですね
はいそれではポッドキャスト
よしの映画サカバ第2回
ロックスマートとミッドナインティーズの話を
終わりたいと思います
はいでは聞いていただいた皆様
ありがとうございました
またお会いしましょう
さよなら