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2026-01-29 55:33

第247回(2)『コート・スティーリング』夢にサヨナラ、過去にサヨナラ、それでも俺はまだバットを握っているんだぜ

『コート・スティーリング』の話をしました。 ダーレン・アロノフスキー監督らしい過去からの束縛や依存を題材にしつつ小気味良いエンタメサスペンスに仕上げた手腕、カオスな状況が生み出す寄る辺ない面白さ、喪失に次ぐ喪失の果てに自己を取り戻すカタルシスなどについて話しています。 ■メンバー 山口 https://creators.spotify.com/pod/show/chottoeibana マリオン https://x.com/marion_eigazuke オーイシ https://x.com/pteryx_joe ■映画の話したすぎるBAR 日時:2026年2月28日(土) 詳細:https://virtualeigabar.com/eiga-bar 場所:『週間マガリ』大阪市北区天神橋1丁目11-13 2階 https://magari.amebaownd.com ■映画の話したすぎるラジオZINEアンケート 番組を聴いたことがない方におススメのエピソード、あなたが思う「神回」のエピソード、その他ZINEの企画リクエストがあればお書きください。 締切:2026年2月13日(金) https://forms.gle/3vP8H7isV6XeFHQK8  ■お便り https://virtualeigabar.com/contact ■SNSアカウント X(Twitter):https://twitter.com/virtualeigabar Instagram:https://www.instagram.com/eiga_shitasugi ■番組グッズ販売 https://suzuri.jp/virtualeigabar

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サマリー

今回のエピソードでは、映画『コート・スティーリング』を通じて、主人公ハンクの苦悩や過去との向き合い方について深く考えています。この映画は、自由意志や運命の不可解さを描きながら、90年代のニューヨークの雰囲気とクライムアクションの要素を融合させた作品です。エピソード内では、ニューヨークを舞台にした物語の中での多様性や人種の交差点について語られています。主人公が関わる様々なキャラクターやマフィア組織の描写を通して、街に潜む多様な背景や人々の旅が浮き彫りになります。さらに、映画『コート・スティーリング』のサスペンスや主人公のカオスな状況、過去に囚われた人生を描く姿が論じられています。特にアルコール依存や自己反省に焦点が当てられ、登場人物たちの痛みや葛藤がどのように描かれているかが分析されています。また、映画『レクエム4ドリーム』を念頭に置きつつ、夢と人生の別れについても語られています。主人公は過去の夢を捨て、現在の自分を受け入れ、野球を通じて新たな戦いに立ち向かう姿が描かれています。最後に、映画『コート・スティーリング』に関する議論が展開され、特に自発性や手を汚すことの感覚について触れられています。

映画『コート・スティーリング』の概要
今日のテーマトークは、コートスティーリングです。はい、ではマリオンさん、解説お願いします。
はい、映画ドットコムより解説読ませていただきます。
ブラックスワン・ザ・ホエールの記載、ダーレン・アロノフスキーが、エルビスのオースティン・バトラーを主演に向かえ、90年代ニューヨークを舞台に描くクライムアクション。
1998年ニューヨーク。かつてメジャーリーグのドラフト候補になるほど、野球で将来を続望されたハンクだが、
運命のいたずらによって、夢はついへ、今はバーテンダーとして働きながら、恋人のイボンヌと穏やかな日々を送っていた。
そんなある日、代わり者の隣人ラスから、突然猫の世話を頼まれる。
親切心から引き取ったのをもつかの間、街中のマフィアたちが次々と彼の家に殴り込んでくる。
ハンクは、自分が裏社会の大金絡みの事件に巻き込まれたことを知るが、時すでに遅かった。
警察に助けを求めながら逃げ回る日々を送る中で、ついにある悲劇が起こる。
ついに観音袋の尾が切れたハンクは、自分を巻き込んだ隣人やマフィアたちへのリベンジを誓う。
エルビスでアカデミー主演団優勝にノミネートされたオースティン・バトラーが主人公ハンクを演じる。
その他、ハンクを手助けする刑事役にレジーナ・キング、恋人イボンヌ役にゾーイ・クラビッツ、
災いの発端となった隣人ラス役をマット・スミスが演じるなど、豪華なキャストが集結した。
タイトルのコートスティーリングは、倒類失敗を意味する野球用語で、抗議ではチャンスを掴もうとして失敗することを指す。
主人公ハンクの苦悩
はい。
はい、ではここから内容に触れる話に入っていきますので、ネタバレ気にされる方がいらっしゃったら是非見てから聞いていただけたらと思います。
はい、では最後の感想、マリオンさんいかがでした?
えー、まあそうですね、ちょっと前回の女風の恋人の回のオープニングでもちょっと喋らせていただいたものと、まあそんな変わらない内容をちょっと喋るかと思うんですけども、
本当に普通に面白い、最高のクライム・ムービーだなというふうに思いました、はい。
普通に面白い、こう、ちょうどいい規模感の映画っていうだけで、あの映画ファンはニコニコしちゃうと思うんですけども、本当に。
だからそういう映画だったなというふうに思いました。
で、本当にしっかりと普通に面白いエンタメ映画になっているので、なんかちょっと、ダーレン・アロノフスキーのイメージ、もうすんごく重々しいというか陰鬱で、もう痛々しくて、
盲念にとらわれたような、なんかある種パラノイアティックな感じのイメージとはちょっとなんか違うのかなというイメージを最初はちょっと思ったりはしたんですけども、
まあでも、暴力とかは今回もめっちゃ絡みますし、まあ主人公、アルコール依存症かなって感じのシーンもありますし、
まあなんか要所要所見ると、ああ、なんか彼らしいモチーフっていうのを散りばめられている映画ではあるのかなというふうには、すごいちゃんと思ったなというふうに思いましたね、はい。
本当に最後まで読めない映画で、なんかそういった意味でも楽しかったんですけども、なんかトラウマを引きずった男が逃げないという選択をするまでの物語としても結構一本筋の通った物語になっているなというふうに思って、
なんかそこの見どころもすごくある映画かなというふうに思いましたね。まあただもう猛烈な痛みを伴うし、自分の意思はどうしようもない事態に巻き込まれた果ての逃げないという選択をするっていう話なので、
なんかそこがこう、あの切実な感じと言ったらいいのか、あの逃げないって選択するのってマジ難しいからなっていうのをまあ本気でやってる映画でもあるのかなというふうに思ったりしました。
はい、本当に最高に楽しい映画でしたね。
はい、大井さんいかがでした?
いやー、なんか思った以上に僕は暗い映画だなと思って見てました。なんていうんすかね、暗いというか重たいものをしっかり持ち帰らせてくれるじゃんっていう感じで言えばいいんすかね。
その、描いていること、特に主人公が関わる人は大体死んでいくわけですけど、なんていうかほとんどが理不尽っていう、もう何の因果もなく唐突に主人公の成果もわからない形でみんな死んでいくっていう、
自由意志と夢の終焉
元生きの頃のお母さんぐらいですよねっていう話だと思うんですけど、なんかその理不尽さというか、それが社会であるって言っているかのようなアルノフスキー感って言えばいいんすかね。
社会の側が一切味方してくれないというか、社会っていうか周りの物語自体がというか、主人公の味方がどんどんいなくなっていく感じとかは、すごいザ・ホエールとかの感じを思い出しましたし、そこで本当にいつもアルノフスキーの映画、パイとザ・ホエールしか僕見てないですけど、で、思うのはなんか自由意志を疑ってるなこの人っていつも思うんですよ。
なんか人は自由意志によっていろんなものを決めてるってよく言われるし、それゆえに責任が伴うって話になるわけですけど、この人の映画見てると本当かっていつもなるんですよ。
例えばそのハンクが様々な選択とか意思決定をしていくわけですけど、そこって自由意志というよりももう転がっていく球を止められないというか、そんな感じがするんですよね。
なんかそこで、いやこれはハンク自身が自分の責任だっていうところをずっと追い目に背負うわけですけど、客観的に見てるこちとしては、いや本当かっていう感じがずっとするというか、誰がじゃあこの話、誰が何したら良くなったんだよっていうのが全然見えてこない感じが、その理不尽、人生の理不尽さそのものって感じがして、
なんかそういったところが、あーしっかりダーレ・アワルドノフスキーの映画だなって僕は思いました。
なんかその辺が見てて、僕は結構なんかめちゃくちゃその出てくるマフィアのキャラクターであったりとか、あとは90年代のそのニューヨーク・マンハッタンの街並みとかは、やっぱり見てて面白いというか刺激的ですごく魅力的だったんですけど、
めちゃくちゃそこは楽しく見たんですけど、一方でなんかハンクにグーってこう若干感情輸入しながら見ちゃったところもあるのかわかんないですけど、辛すぎるなーっていう感じというか、なんか何とも言えない哀愁がラストに至るまで残るっていうのがこの映画の良さなんだなーっていうふうに思いましたっていう感じです。
はい、僕はですね、ダーレン・アロノフスキーが持ちネタでエンタメやったっていう感触なんですよね。
いつも何かに依存してたりとか過去に取り憑かれてる人を追いかくことが多いと思うんですけど、それを題材として面白い話を取るっていうことをやってるっていう感じかなと思って、で、僕はこういう話が好きなんですよ。
言いたいことが最終ゴールにあるんじゃなくて、まず面白くすると。ただ別にそれによってそういうメッセージとかが弱まるわけではないとは思うんですよね。
でもこれってよく考えたらこういうことだよねっていうのは後で気づけるような、その見終わった瞬間に気づけるようなものではないかもしれないですけど、それでもやっぱりこの自分を縛ってたものを抜け出す人間の話ではあるとは思うので、そこ自体をやってるっていうのは結構新境地なのかなっていうふうな感触を僕としては覚えたっていうのがありました。
あと前回マリオンさんがトレインスポッティングを思い出したっておっしゃられてたと思うんですけど、僕はちょっと思い出したのが初期のガイリッチーの映画っぽさあんのかなって、ちょっと初期ガイリッチー映画のイメージ僕だいぶ前なんで薄れちゃってるんですけど、ロックストックトゥースモーキングバルーズとかスナッチとかの色の濃いならずものがいっぱい出てきてわちゃわちゃするっていう感じをちょっと思い出したっていう感じでしたね。
そういう面白さはあったかなっていう。やっぱりね味付け濃いんですよキャラの。リアリティのある癒さというよりはちょっと味の濃い美なんかいっぱい出てくるっていう感じだったかなと思って、そこのわちゃわちゃ感含めて楽しかったかなと思います。
ラスト、ラストね結構好きで、僕はねあのラストに名前をつけるならレクエムフォードリームだと思うんですけど、まさに夢を弔うラストだなと思って。自分のかつての夢を自分の夢を送り出すようなラストだなと思って、あの映画の方のレクエムフォードリームのラストも地獄みたいなラストなんですけど、
それとはまあ口当たり全然違うけど同じく夢が終わっていく話ではあるので、なんかそれを含めてちょうどねレクエムフォードリームリバイバルするんで、なんかそこも重ねてみたというか、そういう比較もしながら見てましたね。はい。っていう感じで、ではお便りいただいているので紹介させていただきます。大石さんお願いします。
はい、タウルさんからいただきました。こんにちはタウルです。コートスティーディングは一貫性がないとも言えるんですが、シリアスにもトンチキにも振り切らない独特の語り口で、映画のテイストも物語自体もどうなるかわからないのが本作の面白さの肝だと思いました。
それとMLB好きの私としては随所に散りばめられた小ネタがたまらなかったので気づいた点をいくつか紹介させてください。まず、主人公の愛称ハンク。これは概念のホームラン王ハンク・アローンを彷彿させます。
タイトルは野球用語で当類史を意味しますが、映画の幕開けは本類・当類・本当の成功から始まるのが皮肉で笑えます。彼がトラウマを抱いつつも未だに夢を見続けていること、そして物語の結末を暗示しているかのようでした。
ハンクは地元がカリフォルニアなのになぜニューヨークの下町で暮らしているのか、その理由が車を運転せずに生きている街だからと分かるところも面白いですね。さらに彼がジャイアンツファンという設定にも似合いとしました。
かつてニューヨークに本拠地があったジャイアンツは1958年にサンフランシスコへ移転しましたが、ハンクはその移動と逆行するようにニューヨークへ戻っています。彼が過去に囚われている感じがして意味深です。
途中ブルックリンと思われる場所のバッティングセンターで彼の打撃を見てある老人がギル・ホッジスみたいだと言いますが、ホッジスといえばかつてブルックリン・ドジャースで活躍した白人の男前で右打ちのスラッガー、監督制ニューヨークメッツでも活躍していたので絶妙な例えです。
他にもビートルズが史上初の球場コンサートを行ったシェイスタジアムが登場するのも懐かしかったです。そしてラストシーン、MLBを中継してテレビを消すのはハンクにとって過去との欠別だと思いますが、そこに映っていたのが薬物に手を出したバリー・ボンズで一層負の歴史を断ち切る感じが強くなりました。パンフレット未購入なのでそこにもっと深い野球考察があったらすみません。
ありがとうございます。タウルさんのメジャーリーグ経由の解釈ちょっと素晴らしすぎますね、これは。
タウルさんと文学フリマでお会いしてコートスリングの話をしてたんですけど、僕の知らない知識がバンバン出てくるみたいな感じだったので、それもぜひ送ってくださいよみたいな言って送ってくださってくれたのかなと思うんですけど。
タウルさん ラストは僕もラストはわかったんですよ。バリー・ボンズが映ってるテレビを消して終わるじゃないですか。
タウルさん あれものすごい象徴的で、バリー・ボンズってもともとファイブツールプレイヤーっていう野種として5つの能力が突出しためちゃくちゃバランスよく最も高度なプレイヤーとして評価されてたんですけど、後年はどっちかというともう薬物によってむしろもうむちゃくちゃホームランバッターとして特化していったっていうのがあるんですよね。
タウルさん 結局そのバランスのいいプレイヤーであるホームランバッターである方がアメリカにおいては成功を意味するからっていう側面があるとは思うんですよ。
タウルさん なるほど。
タウルさん だからそのイリーガルな手段によって何かを成すっていうことに対する決別でもあるし、そもそもアメリカというものの夢そのものに決別するラストでもあると思うんですよね、それって。
タウルさん なるほどね。
タウルさん そういう一つの競技にとって、良きものであるより人気であるとか名声であるとか、あるいは金みたいなものを追い求めることこそが善でしょっていう価値観そのものに別れを告げようっていう、そういう夢にはさよならを告げようっていうラストになってるなというふうに僕は解釈しました、あそこは。
タウルさん なるほど。だからそのもちろんハンク自身の野球選手になるっていう夢でもあるんですけど、アメリカンドリームでもあるってことなんですね、その打ち切ったドリームってのが。
ニューヨークの多様性
タウルさん そうですね、確かにね、もうなんか一攫千金みたいな感じ強いですもんね、やっぱメジャーリーガーになるっていうことはっていうの。そっか、アメリカンドリームとの決別みたいな要素ね、なるほどな。
タウルさん 本当にあの本当にむちゃくちゃイラスト。
タウルさん あと僕タウルさんのお便りで、僕、なるほどなってすごい思ったのはやっぱりあのジャイアンツの経緯ですよね。かつてニューヨークにあったんだけどサンフランシスコに移転してっていう経緯がある球団で、で主人公は一方でっていうことですよね。
タウルさん カルフォルニアからニューヨークに移動してるっていうそのこうアベコベっていうのがやっぱ過去にとらわれてる感じを表してるんじゃないかっていうのはすごい視点だなって思いましたし、ニューヨークにいる理由がやっぱ車を運転せずに生きていける街だからっていうのももう確かにってすごい思いましたよね。
タウルさん そう、そこ実は埋めとるじゃなかったです正直。
ちょっとこれ聞いた時ちょっと僕もうわーってなりましたね。
タウルさん あとから出てくるんですよねその材料が。で割と結構話のキーポイントになってくる車を運転できないっていうのが。
そうですね。
タウルさん そこむちゃくちゃ上手いんですよね。
タウルさん 確かに実際マンハッタン行った時に東京並みにって言い方が新しいのかわかんないんですけど地下鉄網というかその路線が充実してて正直全く困んないんですよあの街。
タウルさん 確かに車使わなくても。でも車通りもめっちゃ多い街ではあるんですけど。なんかだから言われてなるほどな確かにあそこならってだんだんそのブルックリンから離れていくとそれができなくなっていくんですよね。
そうですね。
タウルさん であればマンハッタンのあの辺で住むだろうし。であれもそれこそアノーラとかの舞台の中でも結構近いエリアかなと思うんですけど。
多分そうですよね。今回もロシアンマフィア出てくるし。
タウルさん うん。
あと多分途中海岸でもうバーって流れるところは多分一緒かなみたいな。
タウルさん うんうんうん。
って思いましたね。
タウルさん なんかそうその点で本当にまあ多分あの前回のオープニングでも少しお二人とも触れなくてニューヨーク映画としてニューヨークその車を使わずにその地を無人に駆け巡る話としてもすごいよくできているなという感じもしましたねやっぱり。
うんうんうん。
タウルさん 結構ね見たことあるなってなりますね。あの思い出せないのもいっぱいあると思うんですよ。
タウルさん うんうんうんうん。
タウルさん 多分見たことあるけど何で見たか覚えてないなみたいなの。
うん。
タウルさん そうですね。なんかいろいろありますよね。チャイナタウンとかこんな感じかなみたいなとかね。
タウルさん いろんな映画でニューヨークという街を見てきてはいるんですけど具体的にこういろいろね場所とかねなんとなくこう名前が出てくるかっていう出てこないやつもちょっと多いので。
タウルさん うんうんうん。
タウルさん そしてねだいたい出てくるあの辺はねあんまり観光で行かないほうがいい街並みなんだよな。
あー。
タウルさん はい。自分も怖くて行かなかったですあそこは。
あーそうですね。
タウルさん 90年代後半まだまだちょっと治安悪いんですかね。ちょっとそのあたりのタイミングあんまわかんないんですけどまだ全然怖いイメージありましたね90年代だったら。
タウルさん うんうんうん。
怖いイメージというかなんか家の汚い感じとかはなんかぽいよなーって思ったりしたというかまあ結構規格的綺麗な方だと思ったんですけど。
タウルさん うん。
まあただなんていうんですかね電気がついてないせいかめっちゃ暗く見える部屋ばっかり映るなっていう印象はすごいあって。
タウルさん うんうんうん。
キャラクターの描写
でやっぱりラーレン・アロノスキー的に言うとやっぱパイってちょうどニューヨークが舞台でしかもすっごい汚い部屋じゃないですかみたいな。
タウルさん はい。
多分年代的にもあれ90年代のニューヨークですよね制作年的にも思うとって考えると。
タウルさん うんうん。
なんかまあやっぱりなんかこうニューヨークの汚らしい感じ取るのやっぱり得意だよなーっていう風にはアロノスキーさすがだなーという風には思ったりしましたけどね。
タウルさん うんうんうん。
それこそ今ちょっと調べてあそうなんだって思ったんですけど出身ニューヨークなんですもんねアロノスキー自身は。
タウルさん あそうそうそうですそうです。
そうよねブロックリンなんですねなるほどな。
タウルさん そうなんですよ。なのでやっぱりちょっとニューヨークに対する思い入れというか自分ならちゃんと取れるぞみたいな感覚は多分ある人だと思いますね。
めちゃくちゃ地元の話をしてるのでもあるのかなるほど。
タウルさん うん。
なるほどな。はいじゃあそんな感じで我々からトピック出していこうかと思うんですけれども。
タウルさん はい。
何からいきましょうかねーっていうとこですが。
タウルさん なんかやっぱりキャラたちというかマフィア側のこうちょっとチャーミングさ触れときたいかなって思うんですけど。
タウルさん そのロシアンマフィアの方もそのユダヤ人マフィアの方も。
タウルさん そのロシアンマフィアの方のあのミクロって言われてた小さい奴一番最初にボコボコにしていく主人公。
タウルさん あいつなんかめちゃくちゃコミカルで本当なんかちょうどいいキャラクターなんですよね。
タウルさん ボットアイツ好きですね。
いやーねあのノッポと背低い方の。
タウルさん そうそうそう。
分かりやすいね組み合わせで。
タウルさん ちょっとこうデコボココンビっぽくツッコミとボケみたいな感じのやり取りもありつつっていうね。
その結構陣営ぐちゃぐちゃだと思うんですよね。
タウルさん うんうん。
あの二人はロシア系だしその上についてた店経営してた奴はプエルトリコ系やったじゃないですか。
タウルさん はいはいはいはい。
であの女刑事はアフリカ系でであのなんか殺し屋的な二人はもうユダヤ系じゃないですか。
タウルさん うんうん。
その陣営ぐちゃぐちゃなんですよね。
タウルさん うんうん。
なんかそのこういう大きな塊に対峙しているみたいなのがなくてその割とこじんまりしてた話だったんだなっていうのが最終的に分かるというか。
タウルさん その意外とちんまい話だったんだなみたいなのがものすごい大きい陰謀とかじゃないですよね。
タウルさん うんうん。
タウルさん そうですね。
住んだお隣さんもよく考えたらイギリス人だからめちゃくちゃ人種が多様という。
タウルさん はい。
タウルさん うん。
タウルさん そうですね。
タウルさん うん。
タウルさん このちっちゃい規模感で面白いっていうのがいいんですよねっていう。
タウルさん もちろん壮大でね。
タウルさん 壮大ででかい規模で面白いのも当然好きなんですけど、この程よい規模感で面白いっていうのがいいものと出会えたな感につながってるなっていう。
タウルさん うんうん。
タウルさん だから僕これ見てて、もうすでにある意味劇場化されてるってされてるんですけど、伊坂幸太郎の殺し屋シリーズっぽい感じするなと思って。
タウルさん あーはいはい。確かにブレッドトレインは見てますけど、ブレッドトレインは味付け濃いようの映画だからそれはそうなんですけど、味付け濃かったですよねあれも。
タウルさん いやでもね、伊坂幸太郎の多分映画で一番実写化成功するのは僕ブレッドトレインだと思ってるんで。
タウルさん あ、そうなんですか。あんなにいろいろやってんのに。
タウルさん いろいろありましたけどね。
タウルさん 割と原作から味濃いんですよ、あの人。だから逆に放画でやるとちょっと味濃すぎて見てらんないなってなっちゃうんですけど。
タウルさん 確かに伊坂幸太郎の出てくる殺し屋ってだいたいくせ強いなみたいなイメージありますね。あるある確かに。
タウルさん だから本作見ててそれが、あ、なるほどニューヨークを舞台にすれば成り立つんだと思って。ニューヨークがとんちき日本だと成り立つんだなっていうのはちょっと、全然これ伊坂幸太郎原作じゃないんですけど。
タウルさん そうですね。見てて思ったのが、その街そのものを象徴しているような虚悪みたいな感じのものは出てこないなって思ってたんですよ。
タウルさん もうそれに敵対してしまったらもう終わりみたいなものじゃなくて、全員がこそこそやってて小銭劣りやってるような感じで、
タウルさん 結局そいつらのことをごまかせたらまあ大丈夫みたいな規模感の話やったと思うんですよ。なんか全員がこいつらの目だけごまかせたらまあいけるわみたいな感じ。
タウルさん もうそれこうなった時点でもうこの世界で生きていきませんみたいなものはこの映画には出てきてないなと思って。
タウルさん 全員が下の方でより巨大なものからちょろまかしたものを奪い合ってるなっていう。
タウルさん そうじゃないとあの規模感の話にならないと思うんですけど、なんかその僕その多様性と言うとちょっと違うかもしれないんですけど、
タウルさん そのならず者がいっぱい動いている感じむっちゃいいなと思って。あれはあれで多様性ではあると思うんですよね。
タウルさん 治安悪くはありますけど、でもそれぞれがそれぞれの立場で生きる道を見つけられている場所ではあるなあと思って、
タウルさん なんかそこにこうある種のロマンはあるなとは思ったんですね。当事者には絶対になりたくないですけど、
タウルさん なんかその一つのパワーによって染め上げられてるみたいな状況にはなってないから、あの状況自体は。
タウルさん そうですね。本当になんかちょっと歩いて肩ぶつけた人が全くなんかルーツが全然わからないというか、
タウルさん いろんなルーツの人がいるので、そんぐらいちょっと人種のルツボというか、っていう場所ならではのカオスではあるのかなというか。
タウルさん まさにそれこそ、なんかこのラジオでもちょっと話したかもしれないですけど、マンハッターに行った時に一番感じたのは、とにかくその人種が多い土地なので、
タウルさん なんていうか、ここにいたら自分のアイデンティティー、要は愛国心とか関係なくとりあえずアイデンティティーを誇らせないと保てないなっていうのをすごい思ったんですよ。
物語のテーマ
タウルさん なんか自分がジャパニーズでっていうことを保持してないと何者かわかんなくなってしまうというか、飲み込まれてしまう感じがするなっていうのはすごい思ったので、
タウルさん そのコミュニティがむしろあそこに行けば行くほど強固になる感じはちょっとわかるなというか、むしろエダヤ人のファミリーの人たちがものすごい、
タウルさん そもそもエダヤ教ってある種経験なところはある宗教かなとも思うんですけど、とはいえ結構しっかりと伝統に従ってっていう感じじゃないですか。
タウルさん むしろあそこにいればいるほどああなっていくんだろうなっていうのを見ながら思ったりもして、
タウルさん その感じもマンハッタンというかニューヨークという場所のリアルだなともちょっと思いました。
タウルさん そうですね、そこをもうちょっと見てみたかった気もするんですよね。
タウルさん エダヤ系のお家に行った時だけじゃなくて、いろんなものを見ちゃうみたいなのをちょっと見てみたさはあったかなっていう。
タウルさん ケイジのエピソードちょっと好きなんですけど、この街を好きと思ったことなんかないっていう、ここを抜け出すことしか考えてないって、それはそれで一つのリアルだなと思って。
タウルさん そこに背景は見えたなと思って、そこの発言に。ちょっとだけあそこ奥行きがあるなと思って、ちょっと好きなシーンだったんですけど。
タウルさん ちょっとあそこのね、僕本作の少し弱点な部分かなと思うんですけど、ケイジが裏切ってるっていうのはあんまり合理的じゃない動き方してるなとは思って。
タウルさん 報告するなよより、むしろ報告しろよって言った方が良くないって思って。
サスペンスとカオスの描写
タウルさん あれ、あそこだけに限らんか、意外性のためだけのひねりだからあれは。
タウルさん あそこもうちょっとうまくやれたかもなっていう。あと、なんかこいつ裏切ってそうやな感すごかったから、
タウルさん もうちょっとうまくやってくれた方が、純粋にサスペンスとしてもっと盛り上がったと思うんですけど、
タウルさん なんかどうせ裏切ってるんだろうなと思ってちゃんと裏切ってたから、そこちょっともったいなかったなと思って。
タウルさん 全体のわちゃわちゃ感は良かったんですけど、サスペンスとしてはちょっと弱さはあるかなって気はしましたね。
タウルさん 確かに。思ったよりも中盤の、ここでさらっと?みたいなタイミングでしたよね。
タウルさん まあまあまあ、真相みたいな部分で驚くというか、サスペンスが生まれるみたいなものではなく、
タウルさん ただ巻き込まれ続けることによって、マジで事態がよくわからんところに行き続けることがサスペンスだなっていう風にすごい思ったんですよね、今回。
タウルさん それ自体が、すごいわけわかんないどうしようみたいな緊迫感が生まれるというか、
タウルさん この人がどうだったからよりも状況がもう本当に刻一刻と変わるし、ちょっと目離したら死ぬんじゃない僕みたいな状態に陥ってること自体がすごいサスペンスフルだったなという風にすごい思ったんですよ。
タウルさん 確かにね、裏切る裏切られないっていうのって一つのすごいスマートな道筋になると思うんですよ。
タウルさん それを裏返す、あるいは裏返さないって、すごいシンプルではある、強いフックにはなると思うんですけど、
タウルさん どうしてもシンプルな道筋になると思うんですけど、本作は裏切りというより混沌を目指している感じはありますね。
タウルさん よくわからないっていうのが継続していくみたいな。
主人公の過去の影
タウルさん そうですね、そこがすごいこの映画の駆動力になってるし、
タウルさん あとやっぱり、この不可解な事態、カオスの事態に巻き込まれるっていうことになりますけど、いわゆる本当に主人公が巻き込まれ方みたいなやつですよね。
タウルさん プラス、本当にこっぴどく痛みつけられるし、っていうところもすごい激効率なインパクトが残るというか、
タウルさん だって、初っ端腎臓1個取られますとか、ちょっとびっくりするじゃないですか。
タウルさん えーみたいな。マジみたいなって思いましたし、人もバンバン死にますしねっていう。容赦ないなって思いましたけどね。
タウルさん 本当に味方がどんどんいなくなってくて、結構詰みまでが早いなって感じがしましたね。
タウルさん そう、そうなんですよね。本当にすぐ死ぬから、本当そういう意味でもう怖いなっていう状況だし、
タウルさん それがもうサスペンスだなって、いつ死ぬかわかんないっていう部分が本当に怖かったし、ハラハラしたなっていうのはありましたね。
タウルさん 恋人が殺されるところにすら間に合わないっていう、あの残酷さというか、行ったら死んでるってもう絶望じゃないですかっていう。
タウルさん どうしようもないっていうか、しかもそれをなんていうかね、なんでそういうことになったかっていうと彼が逃げたからっていう話で、また僕が逃げたんだみたいな部分にもちょっとつながっちゃうし、もう容赦ないっすねみたいなその重ね方って思っちゃいましたね。
タウルさん あと、オースティン・バトラーいいですね。いいですね、オースティン・バトラー。
タウルさん ここ最近本当に油のってる。
タウルさん 本当かっこいいんすよね。ボコボコにされててもかっこいいんだもんなっていう。
タウルさん 今回結構情けない役じゃないですか、ハンク。
タウルさん なんていうか、結構オースティン・バトラーって割と、例えばバイクライダーズとかでもこう、なんていうんですかね、男らしさの象徴というか、として描かれることって、エルビスとかでもおそらくそうだと思うんですけど、結構多いイメージがあるんですけど、
タウルさん なんか本作の彼って、すごいこう、ある種繊細なというか、キャラクターをやられていて、それもすごいなんか結構新鮮だなってちょっと思ったりはしたんですけど、
タウルさん でも確かにバイクライダーズとかでもよく考えたら内省的なキャラではあったなっていうところもあるんで、無口の顔を映すだけで持つ人って意味でもあるのかなって思い始めていて、今。
タウルさん 画面が、ただ黙って何か物思いにふけてるだけで全然持つっていう。
タウルさん いや、持ちますね。それは。
タウルさん あと、冒頭のバーで働いてるとことかも、ちょっとなんか夢破れた感めっちゃ出るなと思いながら見てて、ザバイクライダーズのラストで普通にバイクの整備工みたいなのやってたじゃないですか。
タウルさん あの時の表情で始まってんなっていう感覚。
タウルさん 確かに確かに。
タウルさん はいはいはい。
タウルさん あの時のやつやなみたいな感じで。
タウルさん 絶対もう、今いる場所に何も納得してねえわ、この人って思いながら。
タウルさん ねえ、物悲しいって言ったらいいんですかね。なんかね、それをなんか、佇まいで見せることができる人っていう感じですよね。
タウルさん そうですね。だから本当ずっと哀愁があるんですよね。
タウルさん で、まあ、過去にすがってる。過去にすがってるって言っていいのかな、今回のこのケースに関しては。
タウルさん なんだろうな、なんですかね。
タウルさん 囚われてる感じですよね。
タウルさん 囚われてるって感じですよね。なんか、俺はメジャーリーガーになれたんだぞっていうことを誇ってるというより、どっちかというとやっぱ罪に縛られてるって感じの方が強かったですよね。
タウルさん そうですね。
タウルさん なんかその辺もね、なんか最近の映画で言ってた、まあやっぱザ・ホエールの主人公も罪に縛られてる男じゃないですか。
タウルさん 家族に犯した自身の罪というか不定、あるいはそれを自分の内面というか性的な部分を隠し続けてしまったっていう罪悪感みたいな。
タウルさん そうですね。
タウルさん っていうとこと、結局逃げ続けてる男の話なんで、すごいだからキャラクター性すごい似てるなっていう、今作としても。
タウルさん そうですね。だしなんか結構主人公のポジションにこう自罰的な要素が入るものが多いなっていう印象はあるんですよね。
タウルさん レスラーにしろブラックサーにしろ、どこかこう自分にこう無知打ち続けるみたいな部分はあったりとかするし、
タウルさん オイさんが言ってくれたザ・ホエールの主人公も、本当そのものズバリですよね。
タウルさん トラウマを、あるトラウマがあってその後悔ゆえにこう自罰的になってるみたいな要素はやっぱあるし。
タウルさん なんかそこはなんか連続性というか本当に確かにありますよね。
タウルさん ハンクにおいてはそれがある意味、逃げでもあるんだけどある種自罰的な行為としての酒ですよね。
タウルさん そうなんだよな。いやちょっとなんか1月やけにアルコール依存症の絵が多いなみたいな感覚があるんですけど、
タウルさん 臆病鳥が歌う方へもアルコール依存症の話だったので、なんかめっちゃ連続してるなみたいな感じがたまたまなんですけどありましたね。
タウルさん だから初めそんなむちゃくちゃ飲んでるようには見えてなかったんですよね。始まってすぐは。
タウルさん なんか常にぐでぐでに酔ってるとかみたいなシーンがあったわけではないし、酒量は多かったですけど、
希望のあるラストシーン
タウルさん どっちかというと飲み出したら止まらんって感じですかね。飲み続けちゃうというより飲み出したら止まらないみたいな描写。
タウルさん だから誘われて、腎臓1個なくなって昨日落ちてるからアルコールダメって言われてるのに、誘われたら飲んじゃったみたいな、
タウルさん なんかそこの感じの方が強く出てたかなっていうのがあって、あんまりこのアルコールに依存しているキャラクターですみたいなところが、
タウルさん あまりに強調されてる感じでもなかったかなっていう風なバランスになってたなぁとは思って、
タウルさん そこにあんまり話を引っ張られないようにしたのかなっていう風な想像をしながら見てたんですけど。
僕それももちろんアグリーというか本当にそうだなって思った一方で、途中で家にある酒を全部捨てるっていうシーンが出てくると思うんですけど、
それってこの映画が描かれる前のハンクがよりアルコール中毒だったっていうことを描いてるようにも見えるなって思って見てて。
さすがにあそこまで、深室の底にまで酒置くかっていうくらい狩猟があったじゃないですか。
おそらくパートナーからもそれを心配されてるような描写があってっていうところとかを見てると、
かつておそらく逃げるために飲んでいた時期はあったんだろうなっていうのが、明確に描かれないまでも舞台装置からちょっと描いて見せてる感じとかは結構うまいなと思いました。
そうですね。
なるほどな。そうか、ある程度立ち直った後からこの話が始まってるって見るのがちょうどいいのかもしれないですね。
なんかそんな感じがしましたね。だから、おそらく腎臓を潰れた後のあの酔い具合ってかつてのハンクだったのかもなっていう感じというか。
そうですね。本当ひどい時はあれぐらいずっとそれを毎日やってたのかもしれないし、っていうことですよね。
そこから回復してきてる。
盛大にゲロ吐くぐらい飲んでましたからね。
そうっすよね。
そうか、そういうふうに捉えられるのか。
そうかそうか、なるほどな。そう考えるとわかんないですけど、辻褄合うというか、母親が毎日電話してきてるっていうのもなんか辻褄合うなって気がして。
はいはい。
もちろん母親っ子っていう描写なのかもあると思うんですけど、前提としてそういう依存症があるんだったら、もう保護のために生存確認しなきゃっていう状態になってたのかもしれないなっていう。
はいはい。
そうかもしれないですね。ただ普通に仲いいだけの描写なのかもしれないけど、ちょっとやっぱり身を安じてるというか、過去のトラウマの件もあるしとかっていうのをやっぱり思うとちょっとめっちゃ心配してるんだろうなっていうのはあるかもなっていう。
なんかそれをこう明示的に過ぎない形で描いてる。もちろんそう読み取ることもできるぐらいのバランスなのがやっぱりいい映画だなというか、余白がしっかりあるというか。
そうですね。やっぱ最後にね、バーで頼むのもちゃんとソーダ水でしたよね。お酒じゃなかったですよね、確かに。
そうっすね、そうでしたね。
っていうのでこう、まあ断ち切ろうっていう辺りもちゃんともう見えるっていう感じはね、ありましたよね。
そうなんですよ。本作ラストね、ちゃんと過去には決別しているところが本当にいいなとは思ってて。
なんか別にそれも破滅することで決別しましたとかではないんですよね。まあ破滅に近いぐらいの喪失は減っているんだけど、身の回りの人全員死んでますからね。
本当にニューヨークの知り合い全員死んでいるぐらいの勢いで死んじゃってるんし、人造は一個なくなってるしなんですけど、
もう取り返しがつかないぐらいの喪失と欠損を経て、まだ人生は続くって言って、各個の歌詞はちゃんと止めることができているっていうのは、まあ希望があるなと思って。
確かに。アルノフスキー映画の中でも一番希望のあるラストかもしれない。比較的。
そうなんですよね。本当に珍しく明るい気持ちになって終われるというか、本当に彼の映画のラストって、絶望すぎて逆に希望だなみたいなラストじゃないですか。
そうそうそう。
多いんですよね。
一周回ってもはや明るいみたいなね。
そうそうそう。そういうものがやっぱ多いなという印象があるんですけど、今回は本当に、まあもちろんもうめちゃくちゃ痛えなーってぐらいボクボンされた果てのものではあるんですけど、
とりあえずはまだちょっと前向きなラストで、そこもちょっとこういつもと違う感じですけど、いい味わいだなというふうに思いましたね。
それをさっきのザ・ホエールと重ねましたけど、ラストが海ってところもホエールだなって思いながら見てましたけど。
なるほど。確かに。
夢と人生の別れ
そう。この、ある種この二人におけるその開放の象徴が海であるっていうあたりとかも、あ、重なるな、モチーフとして重なるなと思って見てたりはしました。
お二人はレクエム4ドリームは見てますか?
いや、見たいっす。見てなくて、まだ。
そうなんですよね。ちょっと今日までに見たほうかなって思ったんですけど、でもちょっとリバイバルで見たいなっていう。
せっかくだからね。
映画館で見たいなと思って、ちょっと今回。他にも見てないアロノフスキー作品あるんですけど、あのファウンテンとか見てないんですけど、ちょっとそういうのも見たかったんですけど、ちょっと今回はその2本とかは見てないですね。
以外は、それ以外は見てるんですけど。
僕もそんな見てるわけじゃなくて、なんか概要知ってるみたいなのが多いんですよね。で、その中で僕、本作に重ねてたのはレクエム4ドリームだったんですけど、あれもこう若者が、かつて将来を職望された若者が、今は落ちぶれってみたいになってて、で、ヘロインに手を出すんですけど、もうボロボロになるわけですよ。
で、そこから抜け出せるわけでもなく恋人は失うし、肉体は欠損するし、あとまあ本作お母さんも出てくるんですよね。あのレクエム4ドリーム。お母さんとの関係っていうのも一つポイントにはなってたりとかで、僕は結構重ねながら見てたんですけど、さっきも言ったんですけど、僕そのレクエム4ドリームってタイトルひどすぎるなって思ってるんですよね。
そんなひどいタイトルあるかっていう、ドラッグの話にそのタイトルつけるの悲しすぎるだろうって思ってたんですけど、本作そのレクエム4ドリームっていう言葉に対する解釈を変えるというか、なんか別れを告げるものになってるなと思って、別にこの本作にそのレクエム4ドリームって言葉出てくるわけじゃないから、僕は勝手に言ってるだけなんですけどね。
自己の受容
これもまた夢へ別れを告げることでもあるし、もう自分の人生で大事だったものほとんどなくなっても、それでもまだ人生って続くし、まだ先があるって言うしかないみたいな。そこがいいなと思って。
レクエム4ドリームっていう映画自体にはもうなんかお先真っ暗にも程があるなみたいな感じの映画なんですけど、それでもまだ先があるって言ってるのって、ある意味レクエム4ドリームの先をもう一回描いてるようにも見えんことはなくもないなと思って、だいぶ強引ですよ、今言ってるの。
いやー、でもそうっすよね。めっちゃ別れるなというか、夢が終わっても人生は続くっていうの自体は、確かに本当にそうだなっていう感じですかね。自分その系統で思い浮かぶのってソウルフルワールドなんですけど。
ほう。今浮かんでないです、作品が。
ピクサーの、確か配信。
あー。はいはいはい。
そうそうそう、ソウルフルワールドなんですけど、あっちの方は夢が叶って、それによって夢が死んでしまうというか。
ほうほうほう。
あー、そうだったな。思い出したらそうでしたね。
叶った結果、ただのつまらない日常が待っていることに気がついてしまった主人公っていう話。
ほうほうほうほう。そうなんだ。はいはいはいはい。
そう、なので結構自分はそれをすごい、夢についての映画って結構僕はそれを思い浮かべるんですけど。
うんうんうんうん。
確かにそのコートスティーリングもそういった意味では、夢の死に方はいろいろあって、でも諦めざるを得ない形で夢と別れを告げなきゃいけない人もいれば、叶った結果それを失うって人もいるっていう。
うんうんうん。
自分もララランドが好きなぐらいなんで、夢を持ってた人間なので、なんか夢を持つって意味あんのかなって若干こう、相対主義的に思っちゃったりもするんですけど。
うんうんうん。夢かー。夢かー。
うーん。
僕、自分が持ってたものが夢かどうかもちょっと自信がない人間なんですよね。
うんうんうん。
努力しなかった人間なんで、努力しなかったものを夢っていうのをおこがましいなっていうので、僕はそれによって割り切れてるとこがあって、
努力してなかったんだから、お前にとってそれは夢じゃなかったんだよって、だから切り替えなって自分に言い聞かせてるんですよ。
あー、なるほど。結構ドライな付き話し方な気もしますけど、ですよね。
あ、だと思います。はい、だと思います。
うんうんうん。
かなって。でも、ん?でもその、ドライになるしかなくないかなって気もしてて。
いや、分かります。それもすごい分かります。ちなみに自分は向いてないってことを自分で言い聞かせる期間が1年ぐらいあったんで。
1年間ぐらいずーっとチャリカフマンの映画じゃないですけど、もう終わりにしようって声が頭の中に聞こえた時期があるんで。
すげー、そのマインドかなりつれーって思いましたけど。
地獄みたいな自分でしたけどね、それは。
でもやっぱちゃんと向き合ってるからこそのネガティブさだなとは思ったんですけど、それは。
はいはい。
僕もなんかね、夢があってそれに対してめっちゃ努力してたかっていうと、別にそんなしてたっけみたいな、あんましてる感じないしなみたいなのがあったので。
だからあんまりこの、特に今作に関してあんまり夢っていう話はあんまりこう捉えてないというか。
もちろんそのメジャーリーグとしての夢を叶えることができなかったっていう意味ではちゃったり、夢見ることをやめるというか、
まあ欠別するって話ではあるんでしょうけど、
まあもうなんか単純に僕は失敗しても人生って続いちゃうからさ、生きなきゃみたいな部分で共鳴してます。
野球との新たな向き合い方
なるほどね、確かにね。
そっか。
それは夢を持ってるとか持ってないとか関係なく、もうなんか人生うまくいかねえこととかもあるじゃないですか、みたいな部分。
ことでも、それでも人生ってほんとめんどくさいことに進んでっちゃうし、続いちゃうのよねっていう。
自分で終わりを迎えようとしない限りは続いちゃうからさっていう部分に、じゃあどうやって逃げないようにするかって言ったらもう、
それはもう自分からというよりかは、もう周囲の環境が操作してくるみたいな部分がすごい、まあ結構身に染みるところはあったなってありましたね。
なるほどな。
そうですね、本作って夢に縛られてると思ってたら、罪に調べられてたってことに気づくことで割り切れるっていう感じかなって思うんですよね。
だから、そこじゃなかったっていう、それによって切り替わって前に進むっていう感じがあって、
今ある自分が何かっていうものを知るっていうのが一番大事だなと思ってるんですよね。
過去がどうとかじゃなくて、今の自分を割り切る感覚を持たせるための言葉として、人生なるようにしかならないっていう言い方あると思うんですよね。
でも、なるようにしかならないっていう言い方も僕ちょっと違ってるなと思って、僕の中での人生の取り方は、なったものでしかないなんですよ。
はいはいはい。
だから、過去ないんですよね。過去がなくて、なった、今こうなったっていうものの連続が、今から永遠に連続するぞっていうことでしかないっていう、
瞬間瞬間、なったなったなったでしかなくって、それに、過去っていうものには可能性はあったけど、それは今になった瞬間、それは全部なくなってるから、もう意味ないなっていう。
もう、なるようにしかならないっていうことにさえ意味がない。なったなったなったっていうふうに捉えるしかないなって言い聞かせてるんですよ。
その、なんかこう、なったものを、その、なった自分は何かっていうことを知るみたいなのを、大事しないといけないのかなっていう、ちょっとこれもう言葉のあやでしかないんですけどね、これって。
そう、あの、だからかもわかんないですけど、その、彼、最初それを見てるときに、ジャイアンツファンで彼、野球見続けてるじゃないですか。
はい。
はい。え、えらいなというか、よくできるなってちょっと思ったんですよ。
はい。
その、仮に自分が夢破れたというストーリーの中に生きているとしたときに、嫉妬で見れなくない?ってちょっと思って。
あ、それはね、ちょっと思いました。それはちょっと思いましたね。
うん。
そう、なんか、それなのにしっかりファンでいるじゃないですか。ある意味それも呪いなのかもしれないんですけど、その母親をっていうところでファンでいようっていうふうに決めたのかもしれないし。
うん。
あるいはその、そうすることで野球の夢破れた人生っていう自分のストーリーの上に立ててるのかもしれないんですけど。
だから、ある意味最後のその野球を見ない選択って、そこの呪いからもやっぱり解放されたようにも見えるなと思っていて。
うん。
あの、自分に引き寄せて話すと、これ多分前、100Mの時に言ったと思うんですけど、あの、僕、チッて漫画あるじゃないですか、その魚太さんの。
はい。
はい。
あれ、土屋さんからすごい勧められて読んで、あの、全然楽しくなくて読んでる最中。
はいはい。
嫉妬しかなかったんですよ。
はい。
あー。
あの、命を懸けて科学をやってるっていう、その自分がなりたかったものをエンタメとして描かれてるその漫画を見て、これ、生きれたらよかったなーってどっかで思ってて。
はいはいはい。
まともに精神できてなかったんですよ。だからすごい、最初土屋さんにその感想を聞かれた時に、めちゃくちゃ文句を言いたくなってしまって。
冷静に見つめたら、あ、これ嫉妬だなーっていう。
作品のうさしとかじゃなくて、ただただ自分の感情が嫉妬なんだなってことに気がついて。
あー。
いやでも僕思うんですけど、その、嫉妬するのとそれに自分の延長を預ける境界線って、神ひとえな気はしますけどね。
うーん、うんうん。
まあ、そうですね。
やっぱ本作においては、自分はこうなったかもしれないっていうのを預けて、誰かにさせてるって、自分の理想を預けてるから、負けたらむちゃくちゃ怒るわけじゃないですか。
確かに確かに。
で、それは神ひとえだと思います、そこは。結局のところは。
自分がそうじゃなかったっていうものをどういう形で出力してるかっていう差でしかない気はするし、それと欠別するっていうのが本作の良さでもあるなっていう。
あ、別に俺ってそこじゃなかったんだなって。今の自分って別に野球じゃないんだっていう。
ただその、投手をかきたてる手段としての野球は使うんですよね、あのバッティングセンター。あれめちゃくちゃ熱いシーンだと思うんですけど。
あそこ良かったですよね。
そうですね、確かに。身のこなし含めてね、素晴らしいなっていうシーンではあるんですけどね。
気合い入れるときに野球をね、するよねっていう。
野球は過去の俺の原影じゃなく、今からの戦いの手段なんだっていう風な立ち立て方だなって思って。
確かに確かに。
あれすごい、めちゃくちゃかっこいいなと思いました、あそこ。
そうですね、そういう気持ちの現れみたいなのは出るのもすごい好きだし、
あと振り返ってみると、ハンクってあんまり別に暴力振るおうとしない話だったなと思ってるところも結構ミソだなと思ってたんですけどね。
なんかまあ、唯一暴力みたいなの振るうのって、車でまたある事故、事故というかユダヤ系マフィアを殺すじゃないけど、交通事故でバーンてするみたいなのがありますけど、
あれって自身のトラウマとの決別を意味してるからっていうのもありますけど、あれもなんか自分からその状況作ったわけでもないからなっていうところもあって、
結構流されるがままではあるっていう部分が、なんかもうそれも人生何をどうやっても続いてしまうみたいなことの一個っぽくも見えるというか、
ちょっとなるようにしかならない部分で嫌悪もなくなっちゃったわみたいな部分もあるとこもすごくいいなーって思ってるポイントでしたね。
そうですね、戦ってみたら実は強かったってありますもんね。
そう。
確かに。
そっか、メジャーリーグ級の体力してたわそういえばって。
そうそうそう。
だからあのミクロとの対決ぐらいですけど、あそこ。
まあまあそう。
本人もちょっとびっくりしました。あれっていう。
あ、いけたわみたいな。
コート・スティーリングの議論
そう、でもなんか直接めっちゃ自発的にこう殺さなきゃみたいなので、なんか手を汚すみたいな感じあんまなかった感覚はあったなっていうのも結構ポイントかなって思ったところでしたね。
ちょっと時間きちゃったんで、ではそんな感じでコートステーリングの話は終わっとこうかなと思います。
お知らせとリスナーへの呼びかけ
はい、ではお知らせになります。映画の話したすぎれば次回開催日は決まり次第お知らせします。
場所は大阪南森町週刊曲がり19時オープン23時クローズです。
またこの番組ではお便りを募集しております番組全体やトークテーマ作品へ向けてご自由にお送りくださいませ。
またあの陣の企画内容として我々の番組映画なんしたすぎラジオのこの回がいいんじゃないかみたいなお便りをいただけたらと思ってますのでそちらもよろしくお願いします。
はいお便りの送り方に関してはまた後日お知らせさせていただきます。
バーの最新情報を10回テーマはXおよびインスタグラムにて告知しております各ご案内は番組説明文をご確認くださいませ。
それでは映画の話したすぎラジオ第247回コートステーリングの回を終わりたいと思います。
エピソードの締めくくり
それではまたお会いしましょう。さよなら。
55:33

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