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今日のテーマトークはですね、本来あの日本のホラー2本盾ってことで、 牛食い村とシンジ古物件の2本盾をやろうと思ってたんですけど、
急遽、急遽、ちょっと思い出しただけをやろうかとなりまして、 ちょうどメンバー全員見れたっていうのもあったんですけど、これは早めに語っておきたいかなっていうのがありまして、
今回はちょっと思い出しただけです。 じゃあ原口さん、解説お願いできますか。
はい、映画ととこもから拝借させていただきます。
バイプレイヤーズ、もしも100人の無役役が映画を作ったら、 クレナズメなど意欲的な作品を手掛け続けている松井大吾監督のオリジナル脚本を、
池松大輔と伊藤沙耶里の主演で映画化。 ロックバット、クリープハイプの尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げるジム・ジャームス監督の代表作の一つ。
ナイトオン・ザ・プラネットに着想を得て書き上げた新曲。 ナイトオン・ザ・プラネットに触発された松井監督が執筆した初めてのオリジナルラブストーリー。
怪我でダンサーの道を諦めたテルオとタクシードライバーのヨウを軸に、様々な登場人物たちとの会話を通じて、都会の夜に無数に輝く人生の日々を新鮮さえかつイオモラスに描く。
昨年2021年の第34回東京国際映画祭コンペティション部屋に出品され、観客賞を受賞しております。
はい、では、お二人の感想をいっていこうと思うんですけども、原口さんいかがでしたか?
はい、これちょっとね、試写見た時にちょっと紹介させてもらったんですけども、これね、1年の特定のある日だけを1年後という坂を登っていく話で、
そこで桶を描いているのもやっぱりその間に何が起こっているかっていうのを想像して眺めていくのが良かったなと。
あとでもなんかこう、中瀬さんだけはなんか坂を登ってたそうに感じるようなみたいな演出とかをしてて、最後まで見るといい作品見たなぁと思いながら、皆さんに話を聞いたらなと思います。
はい、前田さんいかがでした?
私はもうこの作品を池松壮介版愛がなんだと呼んでいるんですけど、それぐらいちょっとこの作品の池松さんが良すぎましたね。めちゃめちゃタイプでしたね。もう沼りました。
はい、マリオさんいかがでした?
そうですね、なんというかこの手のタイプの映画って去年ぐらいから結構流行ってる感じするじゃないですか。
花束みたいな恋をしたから始まり、街の上でとかなんか僕たちはみんな大人になれなかったとか、そういった類の映画がいっぱいあって、どれも良かったですけど、
多分ちょっと思い出しただけが、なんかもう総決算であり大決策みたいな感じがちょっと個人的にはしてますねってぐらい好きですね、この映画は。
リアルだけど絶妙にちょっとファンタジーなところもあって、なんかその塩梅もすごくうまいし、あとやっぱりもうなんかちょっとしたなんか心のキビとか、なんか日常への愛おしみとか、
完全にもうなんか深海誠好きな人だったら絶対これハマるでしょみたいな感じの映画にしか思えなかったですね。
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あとパターソンですか、やっぱジム・ジャームスのあれっぽいなとも思ったし、もうとにかくこんな好きなものしかない映画ないでしょってぐらい大好きな映画になってしまいましたね。
はい、えっと僕はですね、2022年のベストですよこれは。 早っ!
揺らぐ気がしないですよね、これが。
20代の時に僕は桐島部活辞めるっていうのを見て、人生の節目になったのと近しいぐらい節目になるような気がしてます。
20代の時の桐島が30代の今の僕にとってのちょっと思い出しただけになる可能性があるなと思って、今度もう1回見に行こうと思ってるんですけども、それぐらい大きい作品ですね。
今言って欲しいことが全部入ってました。もう大大大大傑作です。
じゃあそんな感じでさわりの感想はありまして、ここからは具体的にネタバレに触れる話していこうと思いますので、映画を見てから聞きたいという方がいらっしゃったらここで一度止めていただいて、ぜひ見てから聞いていただけたらなと思います。
はいじゃあ内容を触れていこうと思うんですけれども、まあ主演2人の話から入りますが、
まやさん、池松壮介さんが良かったと。
いやもともと好きなんですけど、今回の池松壮介はもう何やろ、ベスト、ベストオブ池松壮介じゃないですか。
いやまあ良かったですよ、良かったですよ。
私逆にこれ池松壮介じゃなかったら、ここまで高評価じゃなかったかもしれないぐらい、もう彼に何やろ、もう心を持っていかれましたね。
確かにね、それはそうかも。彼だからこそかもしれないですよ。
なんかその絶妙な本当に、なんて表現したらいいかわかんないですけど、その一人のキャラクターとして何かっぽくない、もうあの人間はそこにしかいないっていう一人の人間を演じきってたなと思いますね。
あとまあ伊藤細理さん、あんまり僕注目したことなかった女優さんだったんですけど、素晴らしかったですね本当に。
もう素晴らしい。まずね、声が、声がいい。
そう、あのハスキーボイスがいいから、他にいないからね、女優さんで。
いやもうむちゃくちゃ可愛い、もうあの声が。
もうね、なんかね、リアルに恋愛してる感じのやつだなと思って。
まあ作中でも変な声って言われてましたけど、そのいわゆる綺麗な声ではないと思うんですよね。
そういう整った、ちょっと演出がかった声とかじゃなくて、本当に伊藤、伊藤というか、何かその仕上がったものとかじゃなくて、自然体のその人としてそこにいるような感じを、
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まあその、もちろんご本人がもともと持ってる声もあるけど、今回の役にそれがむちゃくちゃ合ってたなぁと思って、もうね、可愛すぎですよ本当に。
まあ池松聡介にしても、伊藤細理にしても、とても美男美女というか感じですけど、本当やっぱ身近にいそうというか、感はすごいですよね。
やっぱなんか身近にいたらなんかちょっと惚れちゃいそうっていう感じ。身近にいる人よりかはちょっとやっぱ1個抜きに出た感じはあるけど、けどなんか身近感はめちゃくちゃあるみたいな、その絶妙なラインって言うんですかね。
なんかもう、この2人だからこそ出せるラインだなって思います。
タクシードライバーっていう。
いやもう、そういうシチュエーションがまあいいんだなっていう感じしますよね。なんかタクシーという、1回しか多分もう出会わないであろう人たちがここですれ違い、なんかちょっと話をしてまた去っていくっていう、そういうのがやっぱ好きですよね。
なんかこのタクシードライバーっていうところはナイトオンザプラネットから取ってきてるんだろうなと思うんですけど、やっぱこの職業としてちょっとまだおってなるとこはあると思うんですよね。女の人がタクシードライバーやってるっていうの。
で、ちょっとこれいいことかわかんないけど、見ててあれなんでタクシードライバーやってるんだろうって思うとこあったんですけど、最後までそれ説明しないのがすごくいいなと思って。
なんかまあ理由があってそのタクシードライバーになったとかそんな特別なこととかではなく、普通に何らかの人生の成り行き、あるいは純粋にそれになりたくてタクシードライバーになってると。
でもそれも別にあえて説明しない。普通に仕事なのでって言ってる感じがすごい好ましくて。僕がちょっと初め覚えてしまって違和感とかも、なんかちょっと良くなかったかもなぁとか思ったりしながら、最終的にもうむちゃくちゃいいなって思いましたね。そういう語り口も。
たくまでタクシーが好きっていうことしか表現されてなかったように確か。そんぐらいかな言ってたのは。
なんかそのタクシードライバーをやってることに特に不満とかもない感じでしたよね。だからそれやっぱ、ナイトオンザプラネットのウィノナライダーとか。
最初の話ですね。
最初の話みたいな感じだと思うんですよ。多分そこにインスピレーションというか引っ張ってきてるのかなっていうのは思うんですけど。またね、あのタクシーの制服が可愛いんですよ。そこ良かったですね。
あと、同じ日を1年ずつ遡っていくのってパッとわかりました?あらすじとしては知ってますけど、パッと飲み込みました?あれ。
一応カレンダーがちゃんと映ってるから、そこは一応着目してたけど。
でもカレンダー映ってるからわかんないじゃないですか。同じ日だから。
でもそこで結局、うちらの実際のリアルなことをちゃんと出してるから、そういうことなんやなっていう。というのを読み解けるかどうかなんよね。結局そこを。
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またカレンダーが絶妙に英語表記だから、ちゃんと曜日とか変わってるのはカレンダーが出てるんですけど、若干読みにくかったりするっていうのもあったりはしますけど。
まあちゃんとそこはちゃんと。
そういうことねっていうのはなりますけどね。
ちゃんとわかりますね。
あのカレンダーね、あの英語表記でなんていうか、機械式のめくるタイプのやつ。
パッとわかりにくいんですよね。何のことかっていう。
例えばあれがデジタルで、その西暦とかが入るやつやったらわかるけど、あえて混乱させるようにしてるというか。
多分この映画の本質的な部分の話になるんですけど、過去に試作を登っていくことに対して、今に近い過去と今から遠い過去とっていうものをあんまり区別してないなって思うんですよ。
均質的に描いてるというか、どの時系列も等価に描いてるなって思うんですよね。
あえてその時間を混乱させるっていうのは、混乱させるというかパッと飲み込みづらくしてるのはあえてやってるのかなっていうのを思いましたね。
で、はじめ2020年から始まるんでしたっけ?
2021年。
2021年か。2021年から始まってマスクつけてるとこから始まる。
で、オリンピックの話があって。
ですよね。これちょっと僕ドライブマイカーの話した時にも言ったんですけど、マスクつけてることですごい今の現実の話として捉えられるなって思うんですよね。
今からこういう創作物って全部マスク描いていくから、そんな特別なものじゃなくなっていくのかもしれないですけど、本作でいうとマスクつけてるとこから外していくじゃないですか。
そこが現実的なとこからだんだん引き込まれていく感じがあるなと思ったというか。
見てるこっちとしてもあの頃ってマスクつけてなかったよなとかっていうのを思い出す感じがあったりしたなと思って。
多分こういう現在に近いところからだんだん過去に戻っていく映画って別に以前もあったとは思うんですけど、僕は結構新鮮に感じてパッと思いつかないんですよね。意外と。
なんか言われると同じ日っていうのはないような気が。
そう、同じ日はないか。
単純にその時を遡っていく、過去に戻っていくみたいなのって言うと、本当僕たちはみんな大人になれなかったわ。今回結構似てるというか、ちょっと類似点が多いんですよね。
伊藤祭里も出てるし、過去をどんどん戻っていく。で、あとコロナ、マスクとかもちゃんと出てくるし、すごく似てるんですけど。
けどやっぱりなんかちょっと思い出しただけの方が、ちょっとファンタジーな部分もちょっとうまく絡めてるが故にすごく綺麗に過去に戻っていくのがうまいというか。
例えば長瀬雅人氏の演じるずっと待ち続ける男っていうのがいますけど、ずっと今はいつ来るかもわからない誰かを待っているんだけど、
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過去に戻っていけばいくほどに待っていた人とのようやく出会えたみたいな感覚に逆転的に陥るみたいな展開になるっていうのは、
まあちょっとしたファンタジーではあるけれども、それはうまく同じ日を遡っていくっていうことにすごく意味を感じるというか、綺麗にまとめてみせるなっていうところはやっぱすごくなんか、
見てるこっちとしてもすごくカタルシスを感じるので、なんかこっちのがなんかちょっとうまいなというふうにはやっぱ思いました。
僕たちは大人になれなかった。僕は見てないんですけど、あれってその1995年とか結構時代の大きな節目が舞台として現れてて、
割と時代背景みたいなのが重要視されている映画なのかなっていうふうには認識してるんですけど、そんな感じなんですかね。
そうですね。結構遡っていく年代も、バブルの時期まで遡りますしあっちは。だいぶそういう時代の節目みたいなのを捉えるみたいなのは結構ちょっと大きいところもあるかなと思いますけどね。
なるほど。それに関して言うと本作って一応その現実の背景みたいなのって見えるけど、そんなに重視されてないというか、あくまでその舞台が現実のもので時間が遡ってますよっていうことを言ってるけど、あんまり背景みたいなものって重視されてなかったかなと思うんですよね。
あくまで主人公たちの話を遡っていってるだけっていう感じ。だからそこでその背景と動向っていうものはあんまり重視されてなかったかなと思ったんですよね。
一応遡っていってるのは7月26日っていうテルオの誕生日ではあるんだけども、結局他の人にとっては何気ないある日の1日でしかないっていう。
っていうのが象徴的なかある意味。何気ない1日をあえて撮ってるっていう。主人公の誕生日ではあるけどもっていう。
またそこがねすごい上手いなっていうか、誕生日だから当人たちとしては何かイベントをやるつもりだからちょっとしたことが常にあるわけじゃないですか。会いに行こうとしたりであるとかケーキ作ったりであるとかっていう。
あとまあそもそもテルオの誕生日だからちょっと思い出すっていうのはあると思うんですけどね。そもそもこの話の大前提として。
でもこの話の大きい節目の瞬間って描かれないんですよね。例えばテロが足を怪我した瞬間とかって描かれないじゃないですか。
僕そこがすごいいいなと思ったんですよ。だから人生の節目ってなんか自分が何か特別に思ってる日にあるとかじゃなくて、行間にあるなと思うんですよね。
で、この話の何かが起こった時。だから2人が付き合い始めた。付き合おうとするきっかけになった日は描かれますけど、本当に付き合い始めた日とかは描かれないし。
怪我した日であるとか、あるいはその照明の仕事に就いた日であるとか、物語的な節目になる瞬間瞬間その時っていうものは描かれないんですよね。
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それらは全て行間であって、ただその描かれているのは誕生日を1年ずつ遡っていくっていうことなんですよね。
そこがすごいいいなと思って。そうすることで原口さんもおっしゃってましたけど、誰にとっても互いに人生の行間なんだなって思ったんですよね。見てて。
お互いがお互いに人生の行間を埋め合ってるんだなって思ったんですよ。
なんて言ったらいいかちょっと僕言葉に仕切れてないんですけど、その大切な瞬間とかじゃない。まあ誕生日だから大切な瞬間なんですけど、そうじゃない本当に人生の大きな節目みたいなものも人生の大きい目で見た時にあくまでその何だろう何気ない時間でしかないというか、
その突き詰めるとイベントの代償かからず全部等価なんですよね。きっと時間って。それがこの遡っていくことでまた有効に働いてるなと思って。過去から未来に進むって基本じゃないですか。
未来って基本的にそのまだないものとして、なんかその特殊なものとして扱われてるなって思うんですよ。ちょっとこの言い方伝わるかわかんないんですけど。でも過去と現在に近いものが等価に扱われてるっていうのがすごい大切なことだなって見ながら思ったんですよね。
なんて言ったらいいかわかんないんですけどね。すごい大事なことを言われたなって思って見てて。ごめんなさい、僕あんまり伝えられてる自信がないんですけど。
確かになんか結構僕もこの映画の感想をツイートすると結構悩んだというか、なんかすごく良かったけどあまりにもやっぱ取るに足らない出来事だったんだろうなっていうことの集まりだったっていう。でそれがいかにいいかを言うのってめちゃくちゃむずいなと思ったんですよね。
でもなんかそういったものがやっぱり人生のちょっとした日杖になっていたりとか、あとちょっとそれこそ思い出した時にちょっとしたことではあるかもしれないけどとても充実したものをやっぱり満たしてくれたりもするし。やっぱり時間は過去には戻ってはいかないし、やっぱりそれはもう永遠じゃないっていう。
その出来事はもう過ぎ去ってしまったものだからこそ余計にそういった出来事って愛おしいよねっていうことにやっぱりつながっていくんですよね。なんかそういうイズムはもう完全に僕が好きなやつですよっていうふうに思いましたよ。いやもうちょっとね、深海誠との類似点が多すぎるだろ今回みたいな感じしますよ。
あんま僕そこピンと来てないかもしれない。いやいやいや。ちょろいので東京の夜景が出てきただけであーもういいなーってなるんですけど、東京映画やーってなるし、ちょろいんですけど僕の場合は。けどなんかその過去に戻っていく上でのそのやり取りの中って結構そのなんて言うんですかね、例えばタクシーの中で喧嘩する時とかってなんか言わないとわからないじゃないかとかっていうところのやり取りとか。
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かと、でまた過去戻っていったら部屋でナイトオンザプラネット見てる時ってなんかそういうの言わなくてもなんか伝わるよねみたいなっていうところがまた描かれてたりとかって、やっぱそこってやっぱり心のその距離感の話だと思うんですよね。それこそやっぱり本当僕が深海誠作品を見て感じるその心の距離感の話っていうのはやっぱそういうところ出てるなって僕は思ったんですけどね。
あの4年前ぐらいのやつかなナイトオンザプラネット見ながらケーキ食べてイチャイチャしてるシーンあるじゃないですか。はい。映画史上最強のイチャイチャでしょあれ。そうそうですね確かにね。あのイチャイチャ宇宙最強ですよほんまにびっくりしたこんなイチャイチャあると思って。
いやほんまに自分って人生何してきたんやろうと思いましたもんね。そこで?いや何やろう自分の人生には一体何があったんでしょうかって思いました。ほんまこの映画見てる時ずっと。そんななんかそんな恵まれた人生そうじゃない人生みたいなのを区別するような映画じゃなかったと思うんですけど。
いやいやいや。あれみんなあんなことあるんですかって思いました。あんなことみんなあった前提でこれ見てるんですか何なんですかって思いました。
いやないんですけどねそれはね僕もないんですけど、人となんか喋ってなんかちょっと繋がれたような気がするみたいな感じに刺さるんじゃないかなって思うんですよねそういうのって。なんかちょっと分かり合えたような気がするみたいなとかなんかそういった本当それこそ本当些細なことかもしれないけどそういったのがやっぱすごくなんか幸せだなって思うところなんじゃないかなっていう。
まあそういうのが出てるんじゃないかなって僕は思ったんですけどあんなムネケンな出来事は僕もないですはい。ないです。そうか。めっちゃどうでもいい話するんですけどねあの高校3年間付き合った女の子がいて3年間話ししなかったんですよ。高校3年間で1回だけ話したことあってそれがセンター試験1日目が終わった夜のホテルの廊下なんですよ。一緒やったんよ。
同じクラスですか?
クラス違いますけど。同じホテルやったんよ。
高校でセンター試験受けるのに同じホテルに泊まって同じ学年の生徒がいっぱい泊まってるわけですよね。そうですね。ホテルに。青島なんでわざわざ受けに行くわけですよセンター試験。神戸大学にね。
僕は高難でした。
あ、そうだよ。ちょうど今日はね。
狭すぎる話なんであれですけど。そこで高校3年間で唯一センター試験1日目の夜にだけ何時間も喋ったんですよ。廊下で。
やばい。
やばいでしょ。
そういう瞬間の話なんですよ。
愛おしいね。
別にこれがなんか恋が成就したとかじゃないし、多分相手はまるっきり覚えてないことだと思うんですけど、やっぱ大事なことですよね。こういうのってっていう。
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その瞬間が永遠と等しいっていうことを語ってるわけですよ。もう最高ですよね。
いやもう深海誠いずむって感じがしますけどね。そういうのね。
そんな瞬間あったのかな。
ありますって。
忘れましたわ。
だからちょっと思い出しましょうって話ですよ。
ちょっと思い出してみましょうって。
でもあんなね、あんな素敵なことがあったらもうちょっと思い出しただけで済むって思いますけどね。私からしたら。
でもそれはどんなに美しい思い出さえ忘れていくんですよ。それは。
でもふと思い出した瞬間がいつか来て、その瞬間というものはその瞬間だけはものすごい大切なものだったりすると思うんですよね。
そういう感じ。そのふと思い出した瞬間を見つめた映画だなって思うんですけど。
ありますって。
いやあるとは思うんですよ。あるんですけど、実際にはそれを思い出してるときって苦しいんですよ私は。
私なんか過去の思い出って全部辛いと思ってるんで、思い出したくないんですよ基本。
だから写真とかも一切残さないんですよ。
携帯も変えるたびに写真、携帯と一緒にとか保存とかしないんで、全部たまってないです何も思い出が。
写真は残さないって何かのスパイ映画みたいなものになってしまったんですけど。
確かわかるんですよ。私もなんか今この話したらいろいろ思い出してきたんですけど。
でもなんか思い出してるときって、いい思い出だったなとかじゃなくて、なんかめっちゃ辛くなるんですよ。
良ければいいほど。それがもうないっていうことを思っちゃって。
もうないんだと。できることは良かったと。
しかもその人とのことが失われたとかいうよりも、こういう体験とかこういう感情とかがこの先感じることがないんじゃないかと思ってしまうんですよ。
なんか大人になるとどんどんそういうのって減っていくというか、感じる気持ちも多分パワーが弱まっていっちゃう部分もあると思うんで。
そういう意味ではね。
感受性が劣るからね。
いや、わからん。
なんか僕そういうの考えると、たぶん切なくなるほうが多分僕は多くなるんですけど、辛くなるよりか僕は切なさに寄っちゃうんだろうなって気は僕はしますけど。
僕の中でとそういうのって。
なんかあったな、そういうちょっと思い出しただけ的なやつ。
あったかもしれないな。
僕の考え方でいくと、過去を思い出すとしんどいっていうのはわかるんですよね。
もう取り戻せないしっていうので。
だからその過去を思い出すことに耐えられない間は思い出さないんじゃないかなって思って。
耐えられるからふと思い出した。
で、耐えられるようになったから思い出して、あれ結構大事なものだったなっていう感じられるようになるというか。
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で、そうなるまでは蓋を開かないように開かないように頑張ってるんじゃないかなってちょっと思うんですよね。
だからふと、あ、なんかこの今頑張って抑え込んで蓋開かないようにしてるけど、
蓋開いちゃってもいいやっていう瞬間がいつか来てパッと開いた時に、
あ、なんか意外と悪くないなみたいな時が来るかなと思うんですよ。
僕も多分思い出したくない記憶に今蓋しようとしてると思うんですけど。
それもなんかいつか悪くないって思える時が来るんじゃないかなとは思うんですけどね。
だからそういう意味では俺ってだいぶすっきりして、この収録でも話す自分の痛い話を笑い回しとして話せてるかなっていう、消化できてるかなと思う俺。
ハラグさんはもう逆に蛇口開きっぱなしじゃないですか。
まあ基本オープンなコールではあるんだけど、オープンマイトだけはね。
だからマリオンさんが30後半になってくるとまだ違うかなって思う。
そうですね。
あとはタクシーの中での喧嘩のシーン、僕すげえよかったんですよね。
喧嘩へのシームレスな意向、ガチのやつやなと思って。
普通にこう話してるつもりがもう喧嘩みたいになっちゃってるみたいな感じっていうんですかね、ああいうのってね。
ちょっとしたボタンの掛け違いから延長しちゃうよね、ああいうふうに。
でもあれ結構私結局踊れなくなって、人生どうしようって悩んでて、悩んでる状態だったわけじゃないですか、男性の方は。
やっぱそれに対して女性は、いやもう普通働いてそれでも楽しく生活していく未来が想像できるって。
あの時結構決定的にこの2人はすれ違ったなってこう思いましたね。
なんかやっぱりその未来をやっぱり想像できるって言っちゃうのはちょっと虚空だったなって。
なるほどね。
実際そうなんだろうけど、だって30歳ぐらいだったじゃないですか。
30歳ですよね、ちょうど。
それでなんかシーパラダイスでバイトして、だいぶ人生かけてたわけじゃないですか。
いや今から普通に働くって、その普通って何よみたいな気持ちになっちゃうのはちょっとだいぶ分かっちゃって、
そこに決定的に2人の見てるものの違いが出てしまったなって、あのシーンは結構それこそちょっと切なかったですね。
踊ってない俺とでも一緒におれるって、じゃあもうそれ違うやんみたいな喧嘩するじゃないですか。
ものすごい本質的な話やなと思って。
なんかどっちも言いたいこと分かるんですよね。
なんかあれ感情的にはなってるけど、割と本当に本質的な話してるというか、
なんかその乗り越えてしまえば何とかなることかもしんないけど、
今この瞬間なんかその乗り越えられるよって言われてもみたいな。
そうっすね。
そういう話をしてないんだよねみたいなのはなるよなって思って。
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確かに。
あそこの喧嘩むちゃくちゃ良かったんですよ、あれ。
でももうあんなどうしようもないですよね、もうそんな。
もうどんな言葉をかけたらいいっていう問題でもなくて、
ひたすら立ち直るのを待てるかどうかだけやったっていう感じもしますよね。
そうですね。
ああいう場面で本当何て声かけていいんだろうって本当毎回迷いますというか、
多分僕何も言えないことが多いなって本当にいつも思うんですけど。
あの後タクシー降ろされて道でケーキ食べるじゃないですか。
で行き交う人々を見つめるじゃないですか。
みんな生きてるなぁみたいなそれがいい意味でもあり悪い意味でもあり、
なんかすごい染みてるシーンがすごい良くって。
なんかねその周りの人々の扱い僕本作すごい好きで、
そのすごい人生に関わるわけじゃないけど、
その隣を通り過ぎただけの人でさえも、
その瞬間は自分の人生の一部っていう感じがするなぁと思ったんですよね。
あとこの話したいなと思ってたのは、
成田涼さんの扱いがもう相変わらずいいなと思って。
あの成田涼さんの演じる役柄の、
なんかチャラけてる感じ出してるけど、
なんかそのチャラ男としての居心地がそんなに良くなさそうな人の無理してる感じが本当にいいなと思うんですよ。
なんかこの人自分の今の役割似合ってないぞって、
しかもちょっと自覚してそうだぞみたいなのがちょっとなんか感じるのがね、
むちゃくちゃいいなと思って。伝わってますこれ。
いわゆる陽キャになろうとしている陰キャってことですか。
いやえっとね陰キャでもないと思うんですよね。
あのネクラなわけじゃないけど似合ってないんですよねなんか。
でもなんか愛されキャラではあるなっていうあの感じ。
なんかこいつも結構いろいろ考えながら生きてるんやろなーみたいなのがね、
なんとなく透けている感じがまたいいなと思って。
思ってたより伝わらなかった。
そっかテンション上がってたのは僕だけやったのか。
いや私普段成田涼出てきたら、わー成田涼だってなるんですけど、
もう今回は本当にちょっと池松良すぎて、好きちょっと今も。
いやーわかりますよ。
いやもうあの後誰とも付き合ってない奴は付き合ってほしいって思ったもん。
バーの話で思い出しましたけど、国村隼と伊藤祭里がジェンガしながら、
愛について語るシーンめっちゃ良くないですか。
いやもう、愛の話をする例え話としてジェンガって最高に上手いなって思ったんですけど。
もう上手すぎとか思ってもう。
そうですね、国村隼さんちょっと僕、飛び道具やなと思って。
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飛び道具。
言いたいことがわかる。
持ってくじゃないですかって、状況を俯瞰できてる人として出てくるっていうのが、
本作の温度感にちょっと合ってなかったような気がして。
バーのマスターと公演で待ってる人、長瀬さんが待ってる役割の人いるじゃないですか。
はい。
あの2人はちょっとその物語的な役割が大きくて、
ちょっと本作の温度感にあんまり合ってないように僕は感じたところがあったんですよね。
特に長瀬さんのあの待ってる人は、タイムスタンプとして強力すぎるというか、物語的すぎると思うし、
ものすごく彼の存在がテーマを口で説明してるぐらい仕上がってる存在になってるなって思うんですよね。
ずっと待ってるって、過去に遡ることで会いたかった人に出会えるっていう、
過去と未来の透過性みたいなのを一心になってるじゃないですか。
過去と未来なんて関係ないと。
俺は会いたいと思って待ってるっていうことが、そのことこそ価値があるみたいなことを、
彼が待ってることで言ってしまってて、ちょっと僕は説明的に思ったとこはあって、
ちょっと役割が大きいなって思ったとこはありましたね。
なんか言いたいことはわかります、すごい。
わかりますね。
象徴的すぎるというか。
まあでも多分あのちょっとしたその象徴的というか、悪の強さ。
もうなんていうかちょっとリアルとはかけ離れた存在みたいなのがいることによって、
ジム・ジャームスっぽさが出てるんじゃないかなと思うっていう感じですかね。
なるほど。
やっぱりジム・ジャームスの映画やりたかったっていうのは多分、もうこれ間違いないじゃないですか。
だって宣言してるようなものだから。
そうそうそうそう。
で、やっぱジム・ジャームスっぽい映画がやりたくて、今に通じるテーマっていうか、
まあ受け入れられるにあって多分考えた結果が多分これだと思うので、
まあ僕はそれでもいいかなっていう感じですかね。
まあなんか必要だったような気がするんですよね。
彼があそこにいることでなんか一本筋の通ったものが話の中に通る感じもするし。
そこはね結局ジャームス作品でおなじみの日本人としてやっぱり長谷さんが出て、
でパターソンでもあの役割ではあったんで、
欠かせない存在ではあるのかなやっぱり。
それって欠かせないんですかね。パロディーになってません?って僕は思いますけどねそれは。
そこはオマージュと言いきたいな。
まあまあまあね。パロディーかオマージュかっていうとまあそこはギリギリなラインかなと思いますけど。
いや僕ほんまにむちゃくちゃ好きなんですよこの映画。
本当に。何かのパロディーですなんて言ってほしくないんですよね。
そっか。
でも逆にそういうファンタジーっぽさがないとなんかもう押しつぶされてしまったかもしれない。私はもう。
やっぱその本当に自然やったからもう全部が。
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なんかだからなんか恋愛映画なんか普段は全然見ないんですけどあんまり。
なんか恋愛映画見たなーって久しぶりにこう思って。
でなんかすごくこのいいなーってやっぱ思ったんですよね。
なんかそう思わせられた純度がそのこれ以上高かったらもうちょっと過剰性死で死んでしまったかもしれない。
過剰性死で死ぬって。
要素要素でこれはフィクションですって言ってくれないと死んでしまうよって思います。
それはまあ結構確かに言ってますね。フィクションだよっていうか。
現実を投影してるからね。
私あの最近たまたま自分の中でニューヨークの屋敷さん。
はいはいはい。
なんかブームとかでもないんですけどなんか最近ちょっとたまたまよく目にしてたんでもう屋敷やんと思って。
いやしかもアーナルイヤーっていう結構良かったですけどね。
おおーってなりましたね。
おもろかったあれは。最初めっちゃ嫌やなと思ったんですけどこういう男めっちゃ嫌やわーとか思って。
あの下心丸出し感ちょっとやばいなーと思いながら見てて。
でその後一生大切にするよとか。お前その温度感の人間なの?ってなってラストね。
そう。
そうなんだーってなりましたよね。
めっちゃいいお父さんみたいになってるやんみたいな。
そうやね。
明らか口から出まかせる手しか思えなかったね。そっちかいって思いながら。
いやそこがねいいんですよ。何があったんかなって想像するだけでねドキドキしてくるんですよね。
いや。
彼の人生に何があったかとか考えるともう。
そうですね。なんか誰かの人生の想像をするみたいなってやっぱ楽しいですよね。
道を行き交う人の人生これまでどんなことをこの人考えてきたんかなーみたいなのを考えるみたいな。
すごく豊かだし、そういう風な豊かさというか喜びがやっぱあるなーと思いましたね。
いやでもあのLINEの聞き方はマジで強引やったなーっていうか。
あれはああやって人から連絡先をもらっていくものなのかっていう。
でも結構、もしかしたらあの屋敷のキャラもすごいリアルなんかなと思って。
いるかな今やと。
何やろ、イメージではチャラい人とか誠実な人ってイメージがあるじゃないですか。
やっぱり特に映画とか見てると。
今回それがすごく覆されたのが良くて。
だからその生松くんも別にチャラいとかでもないし、クズみたいな感じも全くないんだけど、
結果として、なんていうのかな、結果として彼と幸せになれることができないっていう、
なんて言ったらいいんやろ、プロポーズするシーンあるじゃないですか。
プロポーズというか、明日言おうかなとかいうシーン。
でも結局それで結婚したいわけやから、
やっぱりそういう、私たちが映画で普段見ているみたいに、
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人って誠実な人とか、なんかチャラい人とか、人や陰りの人みたいなわけじゃなくて、
その人とどうなっていくのかが本当に分からないっていうところで、
結構私の屋敷のキャラも良かったなと思って。
めちゃくちゃ良かったですよ。
最初はちょっとギャグっぽかったけど、結構最後なんか納得してしまったというか。
あの下り全体的にすごい無理で、
直前の合コンのシーンとかもね、
欠席型でお前らスケベだろみたいなの言ってるのも、もう勘弁してくれよ。
キツイキツイって思いました。
あれで二次会とかマジかよ。
会話の内容とかは辛いですけど、
ああいうことを楽しみに生きてた時って、これまでいっぱいあったなというか、
今やっぱコロナになって全然飲み行けないじゃないですか。
ほんまや。
あのシーン見て、誰でもいいから誰かと酒飲んで喋りたいなってすごく思ったんですよね。
この映画の話しなくてもいいから、
ただひたすら誰かと居酒屋にそのまま入って酒飲みながら喋りたいってすごく思って。
そういうちょっとした何かが今どんどんなくなってきてるのが本当に辛いなっていうのを感じてたので、
そういうところでも今回は刺さりましたね。
戻っていきますからね。
いいじゃないですか、本当。
喫煙所でタバコの飛行を貸してもらったとか、そういうのいいなって思いますもん。
タバコ吸わないけど。
わかる。タバコ吸いたくなる。
そういうちょっとしたことってすごくいいよなって思えるっていうのがやっぱいいなって思う。
あと、やっぱ本作のハクビーのシーンと言えば、
初めて出会った時の商店街の帰り道のシーン。
あれはやばい。
あれはやばいですよ。
ちょっとあそこはやばかったですよ。
もうなんかここに永遠が詰まっているよってなってましたね。
今年のクリスマス、神様にあれをお願いしようと思います。
あの夜をくださいって。
もう本当やっぱああいう瞬間がいいんだなって本当思いますよ。
なんかちょっと浮世話なりしてるかもしれないですけど、
これを踊ってとかっていうの。
いやでもいいですねって。
いいですよねっていう。
本当に言葉にしたらいいですよねしか出てこなかったですよね。
いやでも僕にとってあれはセンター試験1日目の夜なんですよ。
あれがそうなんですよ。
もうなんかその人生丸ごと天秤にかけれるぐらいすごい奴なんですよあれが。
またあの彼女の名前、陽でしたっけ。
彼女もかつてその舞台演劇みたいなのをしてて、
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でそれを何らかの理由で辞めてるところから始まってるんですよね。
でそこの経緯みたいなのって特に語らないじゃないですか。
タクシー運転手になる経緯も語らないのと同じように。
でもしかしたら、天秤がダンスを諦めるのより早く彼女も何らかの重い理由で、
もしかしたら演劇とかを諦めてるのかもしれないんですよね。
でもそこは語らないというか、
映画っていうかあらゆる物語がそうだと思うんですけど、
誰かの人生の途中から始まって途中で終わるわけじゃないですか。
その人のことなんて本当はわからないまま物語は始まって、
わからないまま終わっちゃうわけですよね。
でその時間を遡りながら話が進むことで、
それがよりキワだったなって思ったとこがあって、
2021年の段階から話が始まって、
なんでこんなことになってるんだろうっていうのが遡ることでわかっていくじゃないですか。
なるほど、なるほど、そういうことがあったんだねって。
ただその合間1年間飛びなので、
その間にいろいろあるのかもしれないけど、
そこはわからないよねってなりつつ、
全貌はわかっていくけど、
結局その6年間遡った先ではやっぱり途切れちゃうわけじゃないですか。
やっぱりそっから先のその人のことってわからないというか、
想像するしかないっていうところに、
人と関わる豊かさがあるよなって僕は思いながら見てて、
ちょっと会話した節々とかから、
その人のことがわかったような気がするの積み重ねなんだなって思うんですよね。
人生もそうだし、物語もそうだし、
それって本当はその人に届いてないんだけども、
その積み重ねをするっていうことってすごい豊かだなって思って、
あそこで彼女がかつて演劇家舞台をやってたっていうことが、
ちょっとだけ差し込まれることでまた話が豊かになってるなって思ったんですよね。
あれ?
いや、すごく僕が言いたかったこと全部言ってくれたなーみたいな。
確かにと思って。
そもそもテレオがやってる衝撃団みたいなところでやる、
ダンスの舞台みたいなものって、
そういう方向にかなりアンテナ張ってないとたどり着かないとこだったと思うんですよ。
妖の友達に舞台の主演で歌ってる人がいたから呼ばれたっていうことは、
もともとそういうところに繋がりがあったりとか興味がないとたどり着かないと思うんですよね。
ああいう舞台に見に行くのって。
ということは何らかの興味があった、
あるいは本当はちょっと今もあるみたいなのじゃないと、
あそこに繋がっていかないと思うんですよね。
だからこそ妖はテレオに出会ったっていうのもあるし、
もしかしたら諦めてからも人生は続くよっていうのを彼女は言いたかったのかもしれないなと思うんですけど、
42:00
それは届かないし、
これはあくまで僕の想像でしかないっていうのもあるんですけど、
なんかそういうのが背景にあるような気がするっていうのが、
この話の痛かさだなって思ったりはして見てましたね。
皆さんクリープハイプってよく知ってます?
僕あんまり知らないんですけど、
一応俺は知ってるけど、インディー時代から。
本に言うと結構声苦手な方ではあるんだけど。
結構悪が強いというか。
あんまり詳しくなかった。
クリープハイプの人が尾崎大工なんですか?
尾崎世界館ですね。
なんとなく似た名前出してきたなって感じがめっちゃしてる。
クリープハイプのボーカルが尾崎世界館っていう名前であって、
でも僕もたまに尾崎世界館って言ってて、
あれ?あれ?ってなってました。
今ちょっと、その2人別人格やったんやって。
別すぎるぞ。
完全に自面だけで判断してました。パッと見の。
尾崎世界館ね。
なるほどな。今全部が勘違いやったって。
ちょっとびっくりした。
尾崎大工がこれ作詞してんのって私思って、
なんかすごい組み合わせやなって。
めちゃくちゃリリカルな歌詞書きますよね。
クリープハイプって。
だからこの方今小説とかも書いてるんでね。
エンディングの歌もめちゃめちゃリリカルでしたよ。
これ歌がありきってことですか?歌最初ってことですか?
そうそう。じゃあむしろナイトオンザプラネットを見て、
ナイトオンザプラネットの曲を作って、
その曲を聴いて監督がこの作品を作ったと。
いや監督の想像力すごい。
もともと監督と尾崎世界館と
粋松さんは過去何度もコラボをしてるんです。
そうなのか。
自分のことばかりで情けなくなるよとか、
私たちの母。
それこそ私たちの母っていうのが田舎の女子高生4人が
自転車で頑張って東京のクリープハイプのライブに
たどり着くって話で、そこで粋松大助と出会うとか
っていうのがあったりする。
なんかありましたね。
そういうのを松井大吾監督がやってて。
そうなのか。
だから長年の付き合いでもあるんですよね、この3人が。
クレナズメは是非見たいと思ってるんですよね。
はい、松井大吾監督も。
クレナズメも面白かったですけど、
松井大吾監督そんなに見てないっていうのもありますけど、
別にそんなピンとくる人ではなかったんですけど、
今回ので一気にこの人すげーってなりましたね。
結構スイートプールサイドあたりから見てたんやけどね。
割と最初デビュー作がアフロ田中とか、
原作漫画もとかあったんだけども。
スイートプールサイドは見た気がするな。
あの変態漫画の作品ですよ。
おしみ修造と確かにシンクロ感はありますけどね。
割とコメディより作品が多かったんでね、松井大吾監督って。
45:01
今回でガチのラボストーリーなんでね。
そうか、そういうのもあるのかな。
ここからは僕言語化しきってないことを言い始めるんで、
あんまり伝わるかどうかわかんないんですけどね。
僕最近毎日、いつか自分って死ぬんだなって思ってるんですよね。
そうですよ。
僕30歳ぐらいまで自分死なないと思ってたんですけど、
最近どうも自分死ぬなって思って、
どんどんいろんなものを失いながら、
いろんなことができなくなりながら、
だんだん消えていくんだなっていうのを
毎日思ってるんですよね。
笑うとこじゃないけど笑ってしまいます。
死ぬことに向けて心構えをしながら生きていこうって
最近思ってるんですよ。
それで僕このちょっと思い出しただけを見て、
なんか勇気をもらった気がしたんですよね。
過去って消えないんだなって思って。
忘れてるだけで過去って消えないんだなって思って、
ふと思い出せる瞬間が来るから、
自分は何か過去に見放されてるとか
そういうことじゃないんだなっていうのが
ちょっとだけ安心したんですよ。
伝わってます。
霧島を20歳の時に見て、
うまいこと映画と関わって生きていこうと思ったんですよ。
霧島をね、20代の時に。
僕今38歳ですけど、
死ぬことに向けて生きていくことがどうかみたいなのを
ちょっと想像しながら見てたんですよね。
僕すごくこの人の生き方がいいなって思ったのが
タクシーのおっちゃん。
二人が告白しそうになってる時に
後押しするタクシーのおっちゃん行ったじゃないですか。
あの人を今言った方がいいよみたいなこと言うじゃないですか。
タクシーのドア閉めてちょっと離れてみたいな。
あのタクシーのおっちゃんって
あの二人の人生にとって何かすごい大きい役割があるというか
名前も知らないし
そんなに重要な人じゃない
そういう人もいたよねっていう思い出の一部にはなるけど
個人として捉えられてる人ではないけど
二人の人生にとってすごい大事な瞬間の
一部になってた人でもあると思うんですよ。
だから誰かの人生にとって
大きい役割を持たなくても
小さな役割を他人に対して
コツコツ積み上げていきながら
生きていくことできるんじゃないかなと思って
それで割とだんだん自分が消えていく人生の中に希望って
見出せるんじゃないかなと思ったんですよ。
自分が主役にならなくても
ちょっと他人の人生に少しだけ何かを残しながら
自分がその名前を覚えてもらうとか
大事にしてもらうとかじゃないけど
この瞬間一つ繋がったなみたいなものを
小さく小さく積み重ねていきながら
ゆっくりと衰えていくみたいな
48:00
生き方ってしたいなって思ったんですよね。
そこが過去に遡っていくっていう語り口にも
合ってたなと思ったんですよ。
うまく説明はできないんですけど
過去も現在も未来さえも等価なんだったら
あんまり深く考えなくていいよねって
言い方ちょっと違うかもしれないんですけど
自分が衰えるとかを
課題に恐れなくてもいいかなって
人と繋がれるのであれば
人生の主役とかじゃないけど
ちょっと繋がる瞬間を積み重ねていく
みたいなことを大事にしていけたらなっていうのを
残りの人生の目標にしようかなと思って
そうじゃないと僕死ぬの怖すぎて
毎日思うんですよ死ぬの怖すぎるわって
ほんと怖いんですよね死ぬの
めっちゃ意外ですね意外というか
死ぬのは怖いですね
でも私なんか一番最後に生きるほうが怖い
最後まで自分だけが残ってしまうほうが怖いから
誰よりも先に死にたいって思ってます
I am legendみたいな状態にはなりたくないってことですね
身を送ってほしい自分を
それはあるかもしれないですね
あと僕ちょっと考えたのが
ちょっと話ずれるかもしれないですけど
やっぱり花束みたいな恋をした以降
この手の絵がすごい流行ってる感じするじゃないですか
流行ってる気はします
やっぱり理由があるんじゃないかなって
気がちょっとなんとなくしてるんですけど
ただ僕もあんまりちょっと
うまく考えがまとまらないですけど
でもなんかそういう映画たちを見ている時って
なんとなく思うのが
なんかある種の定観
諦めた気持ちみたいなのが
通定してあるかなみたいなのは
あるかなとは思っていて
明るい未来っていう
陽気に明るい未来っていうのは
ちょっとなかなか思い浮かびにくいし
やっぱりどんどん何かを失いながら
人生これからどんどん進んでいく
それともそしてやっぱ死に向かっていく
みたいなことを考えるみたいな話とも
多分通じるとは思うんですけど
けどなんかでもそういった定観の中でも
やっぱり何か希望はあるよねっていう
それでもやっぱなんか生きていこうよ
生きていきたいって思える
なんか希望にやっぱ最後やっぱ
見終わったと思えるっていう流れは
やっぱり今のそういうこの手の映画の
やっぱなんか重要なテーマなんじゃないかな
って思ってて
なんか僕もこれ以上あんまりちゃんと
まとまった答えっていうのはないんですけど
けどやっぱりまあなんか確かに
なかなか今社会全体も暗いし
なかなかこう明るい希望を持って
なかなか難しいですけど
けどやっぱそれでもなんかそういった
些細な人と出会ってちょっと
喋ってもう一生会わないみたいな
人がいるとかそういった出会いとか
なんかもう永遠にすれ違ってしまう
ような出来事があったけど
それでも生きていくっていうのって
なんかそういう些細なことだけでやっぱ
生きる希望みたいなものがやっぱ
なってくんだろうなっていうのはやっぱ
最近のこの潮流を見てなんとなく
思うことかなっていうのはありますね
51:00
やっぱ誰の中にも
残らないっていうことに対する
恐怖ってすごいあるなって
思うんですよね最近いろんな
ものを見てて承認欲求
って言うとちょっと
あれな感じに聞こえちゃいますけど
誰かの中にいてほしい
っていう思いってすごいあるな
っていうのはあって
なんかそのそれの裏返し
なのかなって
思ったりはするんですね
最近のその流行ってるその
あの頃の僕らみたいな
感じの映画って
だからその何者かには
なれなかったけれども
でもあの頃って良かったよねって
口に出さないと壊れてしまいそう
みたいなのがあるんじゃないかなって
気はちょっとしてて
そうなんか過去ばっかり
見てないでっていうまあね
大人帝国では言われますけど
けどやっぱ見てないと生きていけない時も
あるじゃんっていうかそうすることで
前に進める希望もあるよっていうのは
あるよねっていうのは
思うんですよね
何だろうな未来を課題
評価するのも良くないのかなっていう
気持ちもちょっとあって
前に進めばいいとか
今マイリオンさんがおっしゃってたの
ちょっと言い換えかもしれないですけど
前に進めば良くなるとか
じゃなくてすでにあるじゃん
って思い返すみたいなのって
ただそれが
誰かの中に
うまく言語化できないんですけどね
その誰かの人生の
行間であることを
恐れなくていいっていう風になりたいな
って思うんですけど
みんなそう思ってるんじゃないかなって
気持ちはちょっとあって
自分が真ん中にいなくても
誰かの人生の端っこに繋がってたら
それでもしかしたらいいのかもしれない
って思いたいって
あるかなって
思ったりはするかなって
今聞いてて思いましたかね
そうじゃないと壊れてしまいそうだから
っていう
あるって思いますよ
世の中がなんかね上り調子で
もう何とかなるぜってなってたら
自分なんてそんなカッコたるものじゃ
なくてもいい気はするんですけど
今って別に未来
そんな明るくないし
じゃあせめて自分だけ
自分さえ良ければいいってなるには
自分が別に主役になれるわけでも
ないんですよね
何者でもないし
もたざる者であるんだとしたら
誰かと繋がって
何か救われた気がする瞬間を
積み重ねるしかないのかなっていう
うん
なんか辛くなってきた
まあ
でもそうやって
生きていくっていうのがやっぱ大事
だなと思うっていうか
誰かの記憶にちょっとでも
残ってもらえたらいいなっていう覚えって
やっぱありますよね
このポッドキャストもそういう風になっていけば
いいんじゃないかなっていうことだと思うし
そうですね
そういうことだなって思います
何かを話して誰かが聞いてくれて
なんかそれで
その瞬間何か繋がれた気がする
多分それは後には
54:00
残らないかもしれないけど
今この瞬間はそれで生きていけるよね
っていうことをなんか諦めないみたいな
うん
かなって
なんかそういうのの
最たるもんでしたね
こうやって生きていけよって言ってくれた映画だったような
気がしました僕は
なんかあんまりサブカル要素なかった気
しましたね
サブカルに紐付いてること多いような気はするんですけど
いやでもジムジャームシュの
話してる時点で寒かった
そうか
ジムジャームシュ1個だけでもう
供給型みたいなとこあるじゃないですか
その1個だけでもう
もう大丈夫ですみたいな感じ
っていうんですかね
他のも入れると邪魔にはなるなこの作画
そうですね
作りまでパターソンとかをちょっと
オマージュしてるとかだともう型でしょっていう
これ以上何か入れる必要ないよみたいな
感じになるかなっていう
ギリギリかも確かに
スノップに型やったらね
えーなんだよ俺はこんなの
知ってるぜって言いたいのかよみたいな感じ
生まれるじゃないですか
俺はこの映画見てるけどねみたいなの
映画から感じ取ったらはいはいってなる
じゃないですかやっぱり
そう
ジムジャームシュの映画っぽいことしたいって言っても
簡単に真似できることじゃないじゃないですか
ジムジャームシュはジムジャームシュしか
作れねえよっていう
それに近いことで
それで上手くいってると僕は思ったので
今回
ジムジャームシュに寄せすぎず
今に寄り添った形でいいように
映画ができてるんじゃないかなっていう風に
思いましたね
そこにクリープハイプがいると
クリープハイプもねギリギリ
強いって感じしますよね
だいぶ
ただ一応テーマに
収まってくれてるじゃないですか
確かに
ディティールの方にちょっと
サブカル要素が染み出してきたら
もうなんかスノビズムの
塊みたいになっていくかもしれないですけど
あくまでこういう映画見てるんだね
みたいな感じの話として見れるから
そんなに嫌味に感じないっていうのも
あるかなと思って
やっぱり映画オシャレじゃないとダメだと思うんですよね
観葉植物?
いや、シャレてたね
観葉植物育ててみたくなりましたよね
こういう系の映画って
マンションとか自体は結構古そうやのに
どうやったらあんな中身が
オシャレになるんですかって思いますよね
やっぱ舞台を用意しないとダメなんだ
箱から?
あんなオシャレな部屋で
毎日生活してたら
毎日映画みたいな気持ちになる気がします
オシャレな部屋で丁寧な生活をやれば
っていうことですよね
いやでもなぁ
昔ちっちゃいサボテン育てたことあったんですけど
枯らしたんですよ
サボテンって早々枯れないんですけど
枯らした覚えがあるから
多分あんま向いてないような気がするんだけど
サボテンなんて早々枯れないんですけど
枯らした男なんでね
ちょっと観葉植物は無理かもしれない
サボテンの管理を
57:00
ちゃんとできてないっていうのは
家の中をちゃんと見れてない
演出としてたまに出てきますよね
うん
ずぼろさが出てますね
豆じゃないと
映画側にはいけないと
はい
頑張ります
そんな感じで言おうなんすかね
はい
ではちょっと思い出しただけの話は
こんなところで終わっとこうかなと
思います
ではお知らせになります
3月も映画の話したすぎるバーを
開催する予定となっております
場所は大阪の南森町にある
日刈店長によるイベントが
高けば週間曲がり
日時は3月26日土曜日
オープン時間はおそらく
17時のクローズが
21時になるかと思います
はい
ちょっと思い出しただけの話を
しましょうよってことですね
はい
ぜひこの映画の中のような
話をしましょうよみたいな感じで
しますよね
はい
なにがあったような気はするんだけど
バトルドーム置いてあるんで
あるんじゃないですか
バトルドームはちょっと上昇が
出ないかもしれない
昭和平成の塊の部屋なので
良かったら遊びに来て頂けたらなと思います
またこの番組では
リスナーの皆さんよりお便りを
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それでは映画の話したすぎるラジオ 第52回
ちょっと思い出しただけの回を 終わりたいと思います
それではまたお会いしましょう さよなら
さよなら