映画『バレリーナ』の魅力
はい、始まりました。映画の話したすぎるラジオ 第227回になります。この番組は大阪で映画トークバーイベント
映画の話したすぎるバーを開催している店長メンバーらによる映画トーク番組です。 私、映画の話したすぎるバー店長のマリオンです。
山口です。大石です。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
はい、今回ちょっと山口さんの方のPCがない状態で台本が読めないということで、今回僕が司会進行の方を務めさせていただきますので、よろしくお願いします。
で、あと冒頭ちょっとお知らせになるんですけども、JR大阪駅の商業施設ルクアイーレ4階のイベントスペースにて、あなたに見て欲しい映画を紹介する映画紹介屋さんというイベントを
今年も参加させていただくことになりました。 われわれ3人が映画の紹介をする、映画ソムリエ的なことをするようなイベントになっています。
開催日時は9月6日土曜日と9月7日日曜日のそれぞれ12時から19時の間になっています。予約制となっておりますので、お早めにぜひご予約ください。
日が近づいてきてますね。 そうですね。
みなさんどうですか?何か準備的なのとかやってます? いや、もう出たとこ勝負です。
僕はちょっと、なんていうか、見れてなかったやつとか見直したりとかちょこちょこしてます。
そうですね。僕もこれまで見てきた映画のリスト化みたいなのを頑張ってやってますけど、ちょっとでも終わんないんじゃないかなっていう気がしてますね。
結構すぐですからね。 何とか間に合うようにしたいなって思ってますけど。
このイベントは僕ら以外にも、去年の年間ベストの会員にも出てくださった陽子さんですとか、
ぐっとおちめただいちゃんさんですとか、あと僕の友達の5次元やりくえさんですとか、
あと陽子さんのお友達のひのちゃんさんとか、そういった方々も新たに参加して、ちょっとまた人数を増やした状態でやりますので、ぜひ参加していただけると嬉しいです。
では、近況トークの方に行きたいなと思うんですけども、では、おいさんいかがですか?
えっと、今週は劇場で1本、華大作以外ですね。
で、あと配信で映画紹介屋さんのための玉を増やそうということで1本見てるって感じなんですけど、
まず劇場で見たのが、バレリーナ・ザ・ワールド・オブ・ジョン・ウィッグを見てきました。
ちょうどさっき見終わってきたんですけど、
ジョン・ウィッグシリーズのスピンオフみたいなポジションで、あの世界、もう全員殺し屋みたいな世界観ですけど、ジョン・ウィッグって。
その世界の中で、ある意味、ジョン・ウィッグもちょっとだけ出てくるんですけど、それ以外の話というか、
主人公がアナティ・アルマスの彼女を、007の最中作とかでも少しアクションを見せてたかなと思うんですけど、
彼女がある意味主人公になって、親の仇を取りに行くというようなお話になってます。
で、お話はもうジョン・ウィッグシリーズなので、見事な復讐団って感じではあるんですけど、
やっぱりアクションが今回も面白かったなぁとは思いますね。
前回も、ジョン・ウィッグのコンシクエンスも、こんな銃区切あるんだっていうところの面白さがあったかなと思うんですけど、
今作はとにかく火炎放射器が、まあ、火炎放射器の銃撃戦なんて見たことないぞっていう。
それが見えただけでも、結構アクションの新鮮さは本当にすごかったかなとは思いますね。
あとなんか全体的に、主人公が女性なので、女性ならではの戦い方ってどういう感じになるんだろうなって思って見てたんですけど、
とにかくあるものというか現地調達って、それジョン・ウィッグの頃から結構銃器とか対術扱うところはそうだったと思うんですけど、
なんかよりいろんなバリエーションの武器をいろんな方向からアクションの中に取り入れていくっていうところがあって、
その辺も結構見てて新鮮だったかなとは思ってます。
僕も見てきたんですけど、
本当あの世界って殺しの螺旋から全く降りられない話だなって思いながら見てて、
復讐のきっかけになる主人公がお父さんの仇を取るっていうのも、
殺しの世界から逃がして自由にしてくれようとしてくれたお父さんが殺された許せない殺し屋になって復讐するってなるから、
本当もうその螺旋から降りるって不可能な世界なんだなって思って。
で、しかもその彼女が復讐しに行く村って、まさにその殺し屋たちが殺し屋を辞めて普通の家族を築こうとしているというのがある種表向きにあるわけじゃないですか。
そうなんすよそうなんすよ。
で、結局まあそれで子供たちを殺し屋として育てていくっていう背景もあるので、そこはある種ある意識ものとして映るっちゃ映るんですけど、
彼女がやってることって割と自分が親にやられたことと同じことやってるよねと思って。
全然その螺旋切れてないというか、むしろ螺旋を続けている、継承しているように見えるんだよなっていう。
いやーそうなんすよね。もう見てて善悪なさすぎるんですよね、この話って。
そうなんすよ。
これ、実は主人公って悪役との鏡合わせですよねみたいなことですらなく、同室。実質同室。もうカメラの位置が変わっただけぐらいの勢い。
ほんと異常な世界なんすよ。
そうなんですよね。それがさらっと進んでいくのがもうちょっと面白いというか。
あと後半の展開は田舎ホラーみたいななと思って。
そんな感じになるんですね。
ウィッカーマンとかそんな感じにも見えるなと思って。
変なもん見てんなって。
そうなんすよね。一番最初レストランで村に入って早々に戦うとか襲われるってシーンあるんですけど、
そこにいたお客さん全員が1回車に戻って銃持って帰ってくるってあたりとか。
そう、笑っちゃったんですよね。
普通の奴いねえんだここって思って。
世界観やばいですね、やっぱりね。
やばいです。相変わらずやばいです、ほんとに。
スピンオフだからその世界観が拡張される物語になるわけじゃないですか、今回って。
ジョン・ウィッグじゃない主人公になることで。
よりヤバさが際立つってことですね、ほんとに。
そうなんすよ。
あの世界で普通の仕事なんて果たしてあるのだろうかっていう、全員裏かぎを殺し屋やってんじゃねえかっていう。
副業とかみんな副業殺し屋とかやってそうですよね。
むしろ主殺し屋副業がバレリーナみたいな、そういう感じなんじゃないかなっていう。
兼業ですよね、たぶん。
普通の肩着の仕事やってたらほんとバカらしくなると思いますね、たぶん。
劇中で足抜けしてバレリーナになれる人が出てくるんですけど。
はい、はい、はい。
殺し屋を足抜けしてバレリーナになるって、そういうルートが成立するんや、この世界みたいな。
それが一番なんなら驚きだったかもしれない、今作。
普通逆ですよね、目立たないようにみたいなというかね。
つかない生活をするみたいな感じですけど、バリバリ目立ちますね、バレリーナね。
主人公の側が、むしろバレリーナと殺し屋を兼業してる側なんで、
そっちの方がむしろオーソドックスなんですよ、世界観的には。
すごいですよ。
ちょっともう、別世界の話として、ここまで極まってくるんだなと思って。
その世界丸ごと狂ってる中で、一番ヤバいのがやっぱりジョー・ミックっていうのは。
そうですね。
あのヤバい奴らの中でも、ジョー・ミックだけその、お前ほんま無茶苦茶するなみたいな。
一番自由。
自由すぎる、本当にジョー・ミック。
そうですよね。何のしがらみもあいつだけないですからね。
いや、すごかったな、本当に。
いや、もうちょっとこれは面白かったです。一見のかじゃりだとは思います。
邦画『僕が生きてる2つの世界』の感動
で、もう一個喋りたい映画があって、これは配信で見た映画で、去年の9月ぐらいに公開され、僕見逃してたんですけど、
僕が生きてる2つの世界っていう、邦画なんですけど、主演が北方でも最近話題になってる吉澤涼が主演なんですが、
結構この映画がめちゃくちゃ良くて。お話としては、映画好きならちょっとこの言葉でわかるかなと思うんですけど、
高田の話なんですよね。
で、ご両親が耳が聞こえないご家庭で、本人が耳が聴者であると。
なんで、老舎の家族の中で一人だけ聴者っていう主人公なんですけど、その主人公のある種、一代記と言えばいいのかな。
一代記っていうことではないんだけど、そのちっちゃい頃から大人になっていくまでっていう過程を描いていくっていうようなお話なんですけど、
公開当時ちょこちょこ確かに話題になってるなぁとは思いつつ、なんとなくこう、高田的なテーマって、
結構その当時、その前々年度ぐらいで結構、わりと語り尽くされた感が自分の中でちょっとあって、
まあこれはいいかなって言ってスルーしちゃってたんですけど、いやーちょっと結構傑作かもしれないっていう。
わりとこれ、去年劇場で見てたらランキングの中入ったなってぐらい良い映画でした。
そう、結構その母と息子の話っていうのが中心に置かれていくんですけど、
なんていうんですかね、家族映画としてすごくまずいいんですよね。
その、ろう者長者っていうところの特徴を一切なしにしたとしても、家族映画としてすごい、なんていうかな、貴重じゃないシーンというか、事件がないシーンとかをすごく淡々と、
でもしっかり描いてみてて、そこでそれこそがっていう、それこそが家族の大事な瞬間だよねっていう風な描き方をしてみせるってあたりもすごい良いですし、
あとこの映画、ろう者の方に向けてもある程度描かれてるっていうところがあるので、基本的に劇番が使われていないんですよ。
その中で、どう映像を伝出していくのかっていうところがより極まっていく。これは結構目を澄ませとかで結構近いようなバランスかなとは思うんですけど、
なんかそういったところもすごい気遣って作られていて、いやめちゃくちゃウェルメイトだなっていう。
あと、ラストに東北が舞台、市の巻が舞台なのかな?なんですけど、そのある種田舎的な偏見の中で、ろう者である両親は子供を育てていくってことがだんだんわかってくると。
で、そっから主人公は東京に出て、で一人立ちをしようっていう風に結構いろんな仕事をてんてんとしながらもがくんですけど、
なんていうか、そこでいろいろあった後に最後実家に帰ってくるんですよね。で、帰ってきて、その後ラストシーンを迎えるんですけど、そのラストシーンがちょっと冠類皮膚というか、
なんかすごい泣かせようってしてるわけでは全くないのに、ある種ちょっとだけ時間的に飛躍をそこで置くんですよ。
っていうことで、もうちょっと泣かざるを得ないラストシーンになっていて、だいぶ感情揺さぶられるというか、自分自身と母親とか家族のことっていうのも少しこう連想できるし、
っていう意味ですごい上質な家族映画だなっていう感じがしています。はい、なのでめちゃくちゃこれはおすすめです。
これ見逃してたんですよね、僕も。うんうんうん。それこそ本当に老舎の描いた映画、本当にね、頻発してた時あったじゃないですか、本当に。
大石さんも一緒でしたよ。コーダー、愛の歌とか、ドライブマイカーとか、けいこだったりとか。あった後でまあ、僕もまあいいかなって思っちゃってたんですよね。
でもめちゃくちゃ評判良かったから、やっぱこれちょっと見ておけば良かったなってちょっと話し切りで思いましたね、やっぱり。
それこそ、コーダーって親離れのところが多分ラストになっているという、そこがある種ドラマの1個大きな山場になっていると思うんですよね。
で、この映画ってまあ、実話というか、いがらし大さんって実際に作家エッセイストの方の自伝的なエッセイをモデルというか原作にしてるんですけど、
そのコーダーとして生まれた主人公がその親離れしてからの話の方がむしろ半分を占めてると。
で、そこから先の自分のアイデンティティとかを探っていく話っていうのがむしろ結構本質にあって、ある種コーダーの先を描いた話としても結構完成しているように見えるし。
で、そこまでのなんか演出の様々なものも、なんか過剰じゃないのがやっぱすごくいいんですよ。
その、老の世界と長者の世界、老者の世界とか長者の世界っていうところをすごくこう、対等に描いてみせるし、
あと結構描いてる、あ、当たり前だけどそうだよなって思ったのが、手話にも方言があるってところをさらっと描いてみせたりとか。
へー、知らなかったー。
そっか、でもそっか、東北弁あるんだっていう。
えー、言われてみればそうなのかもしれないですけど、全くそんなこと意識もしたことなかったですよね。
うんうんうんうん。
あー、そりゃそうか。そっか。
だから、結構手話を一つのやっぱり言語として、本当に上手く捉えられてるような映画だなぁとも思いますし。
そういう意味で、他のある意味、当時の老者と、あの老者の世界というか手話っていうものをある種モチーフに使ってきた映画の中では、結構解像度これの方が高いんじゃない?って思うところもあったりして。
へー、面白い。
そういう意味で、ぜひぜひ一見の価値ありだと思ってます。
はい、なるほど。
今だと、それこそネットフリックスとかで配信してると思うので。
見やすい。
多分見やすい。はい、非常に見やすいので、ぜひぜひ見てみてくださいっていう感じです。
はい。
今週は以上です。
はい、では山口さんいかがですか?
クレヨンしんちゃんの感想
はい、えーと、僕はですね、さっきもちょっと触れました、バレリーナと、あと子供と一緒にクレヨンしんちゃん。
超カレー、灼熱のカスカベダンサーズ。
見てきました。
はいはいはい。ちょっと気になってました、あれ。
はい。話としては、インドに行くことになるんですよ。
なんて言ったらいいのかな、エンタメ発表会みたいなので、賞を取って、日本代表としてインドに行って講演するっていう、ちょっと説明しにくいんですけど。
それで、一同がインドに行ってるんですけど、インドで、この花に入れると魔に取り憑かれる神に坊ちゃんが取り憑かれて、その神を花に刺してしまって、坊ちゃんが坊君になるっていう話なんですね。
もうこの映画は、坊ちゃんを坊君にするっていう、そのアイデアだけで走り出したんじゃないかなっていう風に、ちょっと思いはそう、多分。
踊りとダンスで見せるインド映画のジャンルを真似てるようなイメージの映画で、途中で歌とダンスのシーンが入るんですけど、まあまあみたいな。
なんか、ちょっとあんま特筆すべきところはない映画ではなくて。
そうなんだ。
あの、結構、歌と踊りのシーンになると話止まっちゃうんですけど、僕は結構そこで退屈してたっていうのがありましたね。
ちょっと、うーん。
クレヨンしんちゃんの映画、まあ波はあると思うので、ちょっと今回は僕にそんなに合わなかった回だったかなっていうのはありましたね。
うん。
なんか、割とそのテーマ性というか、ぼーちゃんってあんまり、確か原作でも掘り下げられないキャラクターっていう風に確かあったかなと思うんですけど、そこのなんていうか。
予告でもあるシーンなんですけど、ぼーちゃんはそんな子じゃないみたいなのをみんなに言われたのに対して、僕の何を知ってるのっていうすごい印象的なシーンがあって、まあ確かに我々も知らんなって。
本当に我々も知らないんですけど、そこが結構、まあ本作の肝でもあって、何を見せてくれるのかなっていうのがあるんですけど、そこも掘り切れてない気はする。
あー、なるほどな。
あのー、ちょっと触れてるんだけど、なんか深掘りしきってないというか、ぼーちゃんにフォーカスを当てるってもう二度と使えない飛び道具だと思うんですけど、その飛び道具の使い方としてこの射程化っていうのはもったいないんじゃないかなって思って。
なるほど。
で、あともう一個あるのが、ぼーちゃんが敵キャラとして暴君キャラになるっていうことで、いつもぼーちゃんが担ってた、要はキャラの掘り下げがないことで担えてたミステリアスなボケキャラが役割がいなくなっちゃうんですよ。
あー、そうかそうか。
キャラがないからこそ、おいしいぼーちゃんの立ち位置を今回誰もやらないんで、そこがこう、なんていうか、物足りなさがあるんじゃないかなって気はしたんですよ。
ぼーちゃんってキャラはないけどめっちゃおいしいじゃないですか。
キャラはないというか、その内面の見えなさがキャラクター性だから、それを内面を語るっていうストーリーテリングになったら、もうそのいつもぼーちゃんがやってくれてた役割はもういなくなっちゃうんで、
あーちょっともったいない。これをやるっていうことはもうやりきるしかない。いつものクレヨンしんちゃんではやれないことをやれるし、いつもやれてることをやれなくなるっていう上で全力投球しないといけないターンだったはずなんだけど、
ちょっとそこは物足りないなとは思ったんですよね。
うーん、なるほどなー。
はい。うーん、ちょっとすごいこと起きるんじゃないかっていう期待値を上げすぎたかもしれないですね、そこは。
うーん、なるほどなー。難しいですね。
映画館での体験
あとまあ余談なんですけど、子供と見に行ったんですけど、信じられないくらいお金使うんですよ、子供と映画に行ったら。
ほう、はいはい。
ポップコーン買ってドリンク買って、さらにグミとかあるじゃないですか。
はいはいはいはい。
あれも買うし、自分が飲み物買うのも、まあ今日ぐらいビールでいいかって言ってビール頼んだりしてるんですけど、
もう普段僕映画見に行くとき、もう飲み物もポップコーンもほとんど頼むことないから、
普段のもう何倍もお金使ってるんですよね。
うんうんうん。
やっぱりファミリー向け映画じゃないと映画館って稼げないんだなって、ちょっと腹の立場になってめっちゃしみじみと思っちゃって。
あー、確かに確かに。
そうですね、もう映画館何倍も来る人なんて本当はコンセプト買わないですからね。
もう1回来る人の方がもうバリバリポップコーンも買っていきますからね。
うんうん。
それはもうありがてえお客さんですよ、やっぱりそれは。
うん。
もう財布のひぼの占める力も20分の1ぐらいまで下がってますからね、子供と映画館行ったとき。
もう全然ためらいなくお金使うんですけども、普段もう財布のひぼカッチカチなんだよ本当に。
そうですね、確かに。
わかりますよね。
なんなら映画もできるだけ安く見たいまでレイトショーとかね。
そうそうそう、安く見たりとかポイント使ってね、みたいにしますからね。
いやー本当に、もうなんかね、ちょっと恥ずかしくなっちゃって。
だからあれですよね、映画我々好きですけど、映画館に貢献できているのかみたいな。
あーそう、それはね。
ちょっと考えさされてしまいますけど。
ちょっとドリンク、コーヒーいっぱいでも頼むようにしていったほうがいいのかなーみたいなのを思いつつ、
最近ニュースか何かで見たので、カプチーノコストっていう概念がニュースで見かけて、
毎日カプチーノいっぱい頼んだらすごい出費として大きくなるじゃないですか、月間で見たら。
そういう日々の、1回では取るに足らない金額だけど、継続的に使って大きな出費になっているっていうものをカプチーノコストか何かそういう言い回し、ちょっと間違ってたかもしれないですけど。
訂正になります。こちらラテマネーの勘違いです。
僕らって映画館行きすぎてて、コンセで買い物してたらそのカプチーノコストが莫大になるじゃないですか。
そうそう。
やっぱそこをね、蹴散っちゃうんですよね。
まあそうですね。
いやー、でもその緩んだ財布の紐が映画館を潤すって考えると、やはりコーヒーを買うべきなのかなってちょっと思ったりね。
そうですね。まあでも経済状況ありますんで、我々も、もう映画見てるんで買ってきてくださいみたいな気持ちですけどね。
そうですね。
ショーン・ベイカーの作品
じゃあ最後僕なんですけど、僕は今週はショーンベイカーの初期傑作戦4本を見てきました。
多分関東でもだいぶ前とかにやってたんですかね。ショーンベイカーの初期作、タンジェリンの前ですね。
とかに撮ってた作品とかが見れますよっていうので、でもちょっとこの週末に見切らないとどう頑張っても全部見れないぞってなったので頑張って見てきました。
で、4本とも全部バーッと喋ると時間かかっちゃうんであれなんですけど、でもやっぱね、どれも面白いんですよねやっぱり。
やっぱり今のアノーラにしろ、レッドロケットにしろ、フロリダプロジェクトにしろ、なんか繋がってるなっていうか、感じがしましたね、本当に。
特にその人たちが生きる世界、だいぶ殺伐としてるんだけど、その中に生きる人たちの悲哀だったりとかちょっとおかしみみたいなところを描くっていう意味では、
プリンス・オブ・ブロードウェイとテイクアウトっていうのとかは、やっぱもうこの時からそういう感じだったんだなっていうのはすごい出てる作品でしたね。
プリンス・オブ・ブロードウェイとか、いわゆるロバーターで、ナイキ売ってるよーみたいな売ってる黒人の客引きで、売ってるナイキはもちろん偽物なんですけど、っていう人の話で、
で、ある日昔寝た女から、あんたの子なんだから引き取りなさいみたいな感じで、1歳ぐらいの男の子を突然押し付けられて、どうしようってなる話なんですけど。
けどね、客引きの仕事をしながら子供ほっぽるわけいかないんで、ベビーカーとか引きながら、ナイキあるよーとか言いながらやっていくみたいな話だったりとか、
テイクアウトとかは、これは中華系かな、チャイナタウンとかで中華のデリバリー、ウーバーイーツ的なことをしてお金を稼いでる人が、
でも借金、闇金で金借りちゃって、お前今夕中に800ドル用意せんとどうなるか知らんぞみたいな、めちゃくちゃうっくりなってて、
で、友達みたいなやつがいるんですけど、じゃあ俺の分のデリバリーの仕事もやってくれよ、配達の仕事もやってくれよ、チップでなんとか稼げるよみたいな、
俺もちょっと金貸してやるからよみたいな、って言って、その日一日頑張るっていう話だったりとか。
でもちょっとやっぱり最後とか、ちょっとハートフルというか、温かみに触れるような話にもなってて、っていうのとかはやっぱりずっと通廷してるなって思いますし、
で、あとこの中で4本の中で一番面白かったのが、スターレットが僕一番面白かったんですけど、
これなんか、昔DVDっていうか、販売されてたみたいで、その時のタイトルがだいぶ変な名前だったんですけど、
千和は見ていた、ポルノ女優と未亡人の秘密っていう、誰が見るんだこんなタイトルで、っていうタイトルがつけられてて、
で、今回の企画に合わせてスターレットに変わったんですけど、現代の。これめちゃくちゃ面白かったんですよね。
で、さっき言ったタイトルの通り、ポルノ女優と未亡人の話なんですけど、
で、ポルノ女優が主人公で、ヤードセールで電気ポットか何か買ったんですよ、その未亡人のおばあさんから。
で、じゃあ使おうってなって、水入れたらゴロゴロ言ってて、なんだろうって言われたら現金が入ってて、しかも結構高くの。
えぇっ!?って。で、これお金の返品付加って言ってたから、私のもんでいいのかしらみたいな感じになるんですけど、
で、一応一回返しに行くんですけど、返品付加よとか言って聞いてもらえなくて。
で、お金はもらったままにしとくんですけど、なんかちょっと虫の居所が悪いというか、なので、
そのおばあさんに親切をしようみたいな感じになっていくんですよね。スーパーの草芸行ったりとか、
おばあさんが週末楽しみにしてるビンゴゲームをしに行くんですけど、そこに一緒に行ったりとか。
っていう感じで、だんだん中を深めていくっていう話になってて。
これがね、思わぬというか、最後そういう着地みたいな感じでね、結構ハッとさせられるというか、うわぁーってなるんですよね。
これがね、そういうちょっと不思議な人間模様の機微というか、関係性を描いた話として結構、
いや、めちゃくちゃ面白いじゃん!ってなって。これめっちゃオススメでしたね、僕。
たしか、宇多丸さんが映画票の中でショーン・ベイカーは落語だったって言ったのなんか、記憶があるんですけど。
落語の長屋話だよねっていう話をしてたのを覚えてるんですけど、
さっきの、その割れその初期作4本の話をきっかけに、でもかなり落語チックだなっていう。
そうですね。たしかに。たしかに。本当に非近な人たちの苦しいなぁみたいな話の中で、ちょっとまあいいことあった目ぐらいの話みたいな。
っていうのはありますね。
いやちょっとね、スターレットは見たらちょっとね、面白いってなると思いますけどね。
ショーン・ベイカーの映画作品
あともう1本、本当にデビュー作のフォーレター・ワーズっていうのが、もう見たんですけど、こっちはね、面白いかって言うとちょっと僕わかんないんですけど、
簡単に言うとくだらない同窓会映画みたいな話なんですけど。
それぞれ高校、ハイスクール卒業して、それぞれ大学とか進んで、それから2年後ぐらいになんかホームパーティーしてるみたいな。
だから本当成人式の日に集まってきて同窓会しましたみたいな感じなんですよ。
でもその中でも、まあ本当くだらない会話が延々と続くみたいな。
もう俺あいつとやってさ、みたいな話とか。
俺の好みの女性はアジア系なんだ、みたいな話とか。
まじくだらないんですけど。
でもそれがまあいいっていう人もいるだろうなっていうのはわかるし。
けどずっとこれこのノリなんだって気づくまでにだいぶ時間僕かかったので、これいつまで話転び出すのかなって思ったら、
これずっとこれのタイプだ、みたいな。ってなったっていうのはありましたね。
ちょっとね、僕はあんまりこうピンときてないので、これぜひ何言ってんだ、これが一番面白いだろうみたいな感じで、
熱く語れる人がいたらぜひ教えてほしいなっていう感じでしたね。
決して悪い映画ではないんですけど、僕はちょっとピンときてないっていう。
でもある意味、ちょっと不思議なバランスというか、いわゆるイケイケのジョックスみのある感じの人とオタク系の感じの人とが結構普通に仲良く喋ってるみたいな空間ではあって、
なのでブックスマートとかブレックファストクラブ的なものは全然感じられるので、そういった意味では決して悪い映画ではないっていうのはそういう意味なんですけど、
そこの何というか、相入れなさも含めて何かこう分かっちゃうみたいな時間?
まあくだらないんですけどねっていうのが、まあ良い映画かなっていう感じでしたね。
ショーン・ベイカーのその非近な人々を撮り続けるモチベーションって何なんでしょうね。
何なんでしょうね。
このひたむきさ、堅くなさはどこにモチベーションがあるんだろうってちょっと。
タンジェリン以前からずっとそういう映画撮り続けてたっていうの知らなかったんで、
なんでなんだろうって飽きないのかなってちょっと。
そうですね。
もっと英雄的な人間を描こうとか思わないですかね。
そうですね。まあそこにこだわり続けてるからこそ作家性になっていってるのかなと思いますけど、
まあなんでなんでしょうね。
あとこの4本のうち2本は確実にニューヨークが舞台なので、
まあアノーラもニューヨークでしたし、そこへのこだわりとかもあったりとか。
なんかね、まあちょっと違うかもしれないですけど、なんか何て言うんですかね結構地元ラブって言うとちょっと違いますけど、
なんか決まった人と何かずっと同じことじゃないけどこだわり続けてやるみたいな感覚の人なのかなとは思うんですよね。
この4本ともにアノーラで出てくるロシア側の教会の人いたじゃないですか。
あーはいはいはい。
めちゃくちゃボロカスに喧嘩し合う、途中で儀式というか洗礼式みたいな。
ごめん、ちょっともうどうしても抜けなきゃいけないからみたいな感じで抜け出しちゃうみたいなおじさんいたじゃないですか。
車ゲロで汚されたりとかしてたんだった人。
あの人がね、全部出てるんですよこれ。
あーそうなんだ。
なのでそう、なんかずっと出てるっていうのは知ってたんですけど、
だからこそアカデミー賞で最後ステージに上がるのって結構その点でもなんかすごいなんか、
この人と言ってもすごい報われる瞬間だよなーっていうのは思ってたんですけど、
あの4本とも出てて、だからもう出るたびにニコニコしちゃうんですよね。
出たーってなって。
確かに。
出た出たーってなっちゃったりするし。
特にね、そうですね、フリンスオブブロードウェイの時とかね、
その主人公の客引きのお店の店長?というかボス?みたいな感じの人なんですよね。
なので結構出番も多くて。
この人もこの人で、夫婦の中でだいぶ見学でやばいことしだす人なんですけど、
けど子供と言う時はめちゃくちゃいいお父さんみを発揮する人なんですよみたいな。
なんか人って複雑だなーって思わされるというか。
なんかすっごい優しそうな人なんだけど、家帰ったらこいつダメなやつだなーみたいな。
なんかその良い面も悪い面も複雑さも称えたいような人物になってたりとか、
なんかそういう人間の面白さ複雑さみたいなのを、
なんかめちゃくちゃしっかり描きたいっていう人なんだなーっていうのとかは本当に感じましたね、4本とも見て。
あと全部の映画でゲロやってるなとか思いましたけど。
でも落語家って考えたら、なんかしっくりくる気がするなーと思って。
そうですね。
本当に承認感情に寄り添うって感じなんですかね。
なのかな?という感じの4本を見てきたので、たぶんいずれ配信とか来るんじゃないかと思うので、
ぜひ見ていただけたらなっていうふうに思いました。
映画のテーマと人間の複雑さ
では今週のテーマ作品の話に移りたいと思います。