そうですね、今週は、お題映画以外だと、アメリと雨の物語とかも見てるんですけども、今回そうだな。
いや、これも話したいんですけどね。山口さんに譲ります。
はい、いただきます。
僕からは一本、試写で見た映画の話をしようかなと思ってまして。
はいはい。
4月の24日から公開のアルコっていうアニメ映画を見まして、これもアメリと雨の物語と同様、フランスのアニメ映画で、アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネーションされてた作品ですね。
設定というかストーリーが、2075年の近未来の話ですかね。その時代に住む10歳の少女がいるんですけど、ある日、不思議な虹色の物体が空から落ちてくるのを目撃して、その先を追いかけてみると、不思議な虹色のスーツを着た少年、アルコっていう名前の少年と出会うっていう話で。
で、このアルコ君はですね、2000…何年だろう。もっとさらに先の未来からやってきた子なんですよ。
ほう。
で、帰れなくなってしまって、で、なんとか返してあげなきゃみたいな話になってくるんですけど。
で、まず素晴らしいのが、手描きの2Dアニメーションアニメなんですね、これ。
へー。
もうちょっとね、3D前世紀の時代にですよ。まずちょっとそこだけで素晴らしいなって思ってしまったんですけど。
で、背景の描き込みとかも、なんかジブリみたいなんですよ。細かすぎて。
久しぶりにちょっとジブリ映画見てる感覚を覚えましたね。
なんかデザインとか、キャラクターのデザインとか全然違うんですけど。
でもなんかその2Dのアニメーションが生き生きと動いていたりとか、背景がすごくきめ細やかだったりとかっていう部分がすごくジブリ映画を思い出させてくれるような作品になってまして。
で、あとまあ環境問題とかっていう話も入ってきたりするんですよね。
うんうんうん。
なのでまあより相まってすごくちょっとジブリ的な感覚もあるかなっていう感じの映画になってて。
多分めっちゃ意識してるんじゃないかなって気はするんですが。
あとでもなんか世界観のなんていうんですかね、近未来観みたいなっていうところは多分どちらかというとなんかドラえもんとかに近いのかなって気がしました。個人的にはですけど。
まあちょっとやっぱ日本にいるとそういういろんなアニメ作品と連動して、なんかこれに近いなみたいな感覚になるんですけど。
けどなんかやっぱ唯一無二の感覚はやっぱあって、結構不思議な感じもするんですけど。
でもなんか見て、見終わってなんかすごくこの作品のこと思い出すたびにじんわりいい作品だったなって思えるみたいな、そんな映画になってまして。
これもめっちゃいい作品なんで、みんな見てほしいなって思いました。
今ちょっと公式サイト見てるんですけど、不思議な絵柄ですね。
そうですね。絵柄はちょっと確かにこう、なんて言うんですかね、バンドディシネとかの方が近いんですかね、やっぱりフランスなので。
ちょっとあんま可愛くないというか、ちょっとリアル寄りなデフォルメの仕方するって感覚はあるんですけど。
あとアルコ君のビジュアルですよね。この格好は何?みたいな、虹色のポンチョみたいな、マントみたいなの着てて、多分全身タイツみたいな服なんですよね、そのマントとかすると。
なんかストレッチマンみたいだなみたいな。
確かに、絶妙に似てますね。
っていう風な感じの見た目ではあるんですけど。
なんですけど、見ていけば見ていくほど、めっちゃ愛着湧いてくるんですよ。
なんて言うんですかね、難しいんですけど。難しいな、なんでこう思ったのかな、難しいんですけどね。
なんかね、二人の、このアルコ君と少女、エリスちゃんって言うんですけど。
あ、イリスちゃんか、って言うんですけど。
なんかね、この二人の関係性もいいんですよね、なんかこう。
てかなんて言うんですかね、ボーイミーツガールなんですけど、空から落ちてくるのは男の子の方っていうね。
確かに、従来の逆ですね。
っていうね、そうそう、そこも反転してる感じも個人的にはいいなというか、いう風には思いましたね。
なんか本当にそれで言うとラピュタっぽいのかもしれないですよね。
あ、そうなんですよ、めっちゃラピュタっぽいなって思いました。空から落ちてくるところみたいなっていうか。
本当にアルコ君のいる時代の近未来って本当に天空の城ラピュタみたいな、本当そういうすごい空の雲の上みたいなところに住んでるんですよ。
はいはいはいはい。
地上にそういうなんかでっかい柱があって、そこにこう上にこう住むとこがあるみたいな感じなんですよ。
なのでちょっとまあ厳密には天空の民とは呼べないかもしれないんだけど、ほぼそんな感じみたいな。
そういう設定ではあるんですよね。
なるほど。ビジュアル見た時に結構それを連想して。
そうなんですよね。あとね、めっちゃジブリっぽい理由もう一個あって、音楽。
音楽がね、めっちゃ被災市場が書きそうみたいな。
これ予告編、あの特報が多分2本ぐらい見れるんですけど、YouTubeで。
そこで作られてる曲がもうあの実際に映画で流れるんですけど、もののけ姫のアシタカセッキの入りっぽいんですよね。
はいはいはい。
まあ、あのまあ似てるなっていう。別にだから悪いっていうわけじゃなくて、あのむしろ素晴らしいなと思いましたけどね。
すごい良い音楽だなって思って。結構今年の良い映画サントラの1個にしたいなって個人的に思うぐらい素晴らしいなと思ったんで。
いやちょっとね、これなんかラジオでやってもいいかなって気もしますし、楽しかったし。
こういう作品取り上げることもあんまないかなって思って。もうちょっとそれまでには僕はもうちょっと言語化したいなっていうのもありますし。
ちょっと僕の感想まだふわっとしてるので、見た直後ぐらいなんで。でもめっちゃ良かったなーっていう気持ちだけはめっちゃあるので、あのぜひ見てほしいなっていう作品でした。
なんかここ最近その世界各地でジブリっぽい作品とか、ジブリに明らかにインスパイアを受けた作品って多くなってきてません?
まあずっとそうかもしれないですけど、偉大すぎるみたいなねとこあるんですけど。
ただ去年のロシャオ兵船記2もそうかなっていう気もしますし、それも先週やった私がビーバーになる時はかなりその影響があるような描写というか表現が使われたりしたじゃないですか。
もちろんストリートリングの意味でもそうかなと思うんですけど。なんかこうある種AIとかってそういう意味じゃなくて、ある種パブリックドメインになってきたのかなというか。
日本の先輩特許的な形でこう使われていたジブリっぽいこうジブリスタジオのやり方とかその技術みたいなものがよりこう広く伝播されている感じはなんかするなぁと思って。
そうですね。もうなんかみんな本当ですね、もう結構アニメーション映画のスタンダードと化してしまってるっていう感じなんでしょうね。
で、じゃあそこでどうオリジナリティというかを出せていけるのかなっていう部分はやっぱりまあそこはデザイン面だったりとか物語のストーリーテリングだったりとか、あとはテーマ設定だったりとか表現だったりとかいろんなものにこう分かれていくのかなっていう感じですかね。
これは側から想像ができないです、ストーリーが。見てみたいです。
いやもうちょっとね、見てほしいです、これは。すごく僕らにとっても馴染みのある感じもめっちゃあるし、見たことないなという感じもあるしっていう不思議な感覚なので。
いいですね。
ぜひちょっと見てほしいなって思いました。今週はこんな感じです。
はい、おいさんいかがされてました。
僕はですね、課題作以外に蒸発っていうドキュメンタリー映画を見てきたんですけど、これってご存知ですか、お二人。
名前は。
なんか日本が舞台でなんか急に行方不明になっちゃう人の話みたいな感じなんですか、これ。
そうですそうです。いわゆる蒸発するっていう表現ってあるじゃないですか。ある日突然人が失踪してしまう。
で、戸籍上からもなんならもしかしたら死亡という形でいなくなってしまうけど、実は名前を書いて存在してるみたいな。あるいはそうではない場合もあると思うんですけど。
っていう人を監督、海外の人、確かドイツ人のアンドレアス・ハートマンっていう方と森新さんっていうお二人でやられてる作品なんですけど、で取材していくと。
なんでいろんな視点があるんですけど、例えばその失踪した人、蒸発した人を息子を探し続けてる、探し屋みたいな探偵業みたいなところをやられてる方であったり。
あるいはその母親であったりとか、あとは夜逃げ屋っていう職業がどうやらあるらしいんですけど。
なんかフィクションって見たことある感じしますけど、本当にある?
それのガチの瞬間みたいなもの捉えたりとか、とにかくその人を消す仕事、いろいろな事情がそれぞれあるわけですけど。
それを長らくやってる女性の方への取材であったりとか、あとはあれですよね、その蒸発したっていうことになってる人たちの取材っていう。
主にこの3者をいろいろ、いろんな視点で移しながら捉えていくというか、平行的に描いていくような作品ではあるんですけど、正直言うとコンセプトはめちゃくちゃいいなっていう。
お、入りが気が臭い。
コンセプトはすごいいいなと思ったんですよ。
そういう人たちが実際どういう事情でっていうのって結構、僕らわからないというか、そこで何かドラマがあるのは間違いないじゃないですか。
それを消費していいのかっていう別の問題はあるとしてですけど、そこを主催していくっていうのはすごいコンセプトはいいし、ポスタビジュアルもすごい面白そうだったし、予告もめちゃくちゃよかったんで見てみたいなと思ってたんですが、
見てみるとですね、個々人それぞれの事情みたいなものがあるわけですよ。
それぞれの人生みたいなものが見えてはくるんですけど、一つは編集の問題っていうのがちょっとあって。
5人か16人ぐらいの人生をいろいろ取材しながら撮ってきた映像を並べていくんですけど、全員順番に部分部分で切り取られて並べられていくわけですよ、断片的な形で。
たとえばある人を取材して、ある人のある日を撮りました。で、次は別の人のを撮りました。で、次は別の人のを出しました。で、またさっきの人に戻りますみたいなことをずーっとグルグルグルって繰り返されるんで、今誰の話してんだっけっていうのがだんだんわかんなくなってくるんですよね。
で、4人ゲーもそうですし、蒸発した人もそうですし、もちろんこの人たちのプライバシーは守らなきゃいけないわけですよ。
なので、基本劇中に映るその顔の描写っていうのはモザイク、もしくは生成AIで作られた顔が重ねられている状態。
なので、表情は確かにまあ生成AIの時はわかるっちゃわかるんだけど、誰なんだっけっていうのがだんだんわかんなくなってくるんですよ。もちろん名前も出てこないですし。
なので、すごいこう語り方がちょっと合わないなっていうのをみんなやら思ってたところではあって、なんかこのやり方するなら彼らを取材した上でフィクションにした方が良かったんじゃないのっていう気がしたんです。
すごいその生人の状態で出された感じがめちゃくちゃあったんですよ。
フィクションってそういう人たちのプライバシーを守りながら真実を伝える道具でもあるわけじゃないですか。
それをただただ本当にそれだけで出されると、そこから創作英雄とかもしかしたら湧くかもしれないんだけど、見られた側としてはどう消化していいかがすごい消化不良に陥るなっていうところに思い至りまして。
目の付け所はいいんだけどなっていう。
結構タフなドキュメンタリー撮るつもりで構成しないと無理な気はしますかね。聞いている限り。
しかもそのタフさって、特におそらくそれぞれの事情を考えた時に、制作側のストーリーというか欲しいストーリーに載せた時はそれはそれで暴力的にも見えるんですよ。
なぜなら逃げてる理由があるわけだから。
それと向かい合わせるわけには絶対いかないわけで。
それはドラマは生まれないよね。っていうか生んじゃダメだよねっていう。
だったらフィクションにしてくれとは思いますね。
そうなんですよ。すごいそれを見ながら思ってしまって。
映画にすること自体、あるいはそういう人たちの人生というか生き様みたいなものを描くこと自体は映画のという意識そのジャンルとしてはありだなと思うんですけど、
ドキュメンタリーという手法は多分ちょっと逃げてるなっていう気が自分はしちゃったというか。
なるほど。
なんかちょっと思い出したのは、こうしたらよかったんじゃないかなっていうので、フリーっていうドキュメンタリーあったじゃないですか。
ありましたね。
あれでよかったんじゃないですかってことですよね。
おっしゃる通りおっしゃる通り。
あれはドキュメンタリーですけどやっぱアニメーションっていう手法を使って、その人の特命性を与えてるというか。
特命性を与えつつその人の人生反省みたいなのを描いていくっていう話だったと思うんですけど、
蒸発はちょっとそれができなかったかなうまくっていう感じなんですかね。
そう。で、多分それができなかったが故にいろんな人の人生を組み合わせて一本の映画にしてるんだけど、
結局その人生を見ても紡がれて彼らのシナジーが生まれることもほとんど正直ないような気が自分はして、
そこに制作者の意図もそんなにないんじゃないかなってちょっと下手したら思ってしまったんですよね。
なんかあまり共通点みたいなのもあんま見受けられないというか、見出しにくいというか。
そうなんですよ。人それぞれだよねって言ってるだけではっていう気がしてしまって。
蒸発したっていう共通項はもちろんあるんだけど、それは理由ってそれは様々で然るべきじゃないですか。
そうですね。
実際本当に読む理由なんですよ、みんな。で、そりゃそうだよなって思って終わるだけって、なんか映画としてはどうなのっていう。
ドキュメンタリーって意図を持たないと響かないですよねっていうのは思いますね。
そうなんですよね。だから思った以上にちょっと不服というか、やりたいことはわかるんだけどさっていう感じに思ってしまったっていう。
なるほどね。
ある意味ね、ドキュメンタリーで何か意図を入れること自体がまずいっちゃまずいことだから、山口さんも行き来て新聞の話の時にされてたような気がするんですけど。
映画を撮るっていうドキュメンタリーとしてよりも物語の一つとしてその登場人物を撮ることの暴力性みたいなものをおっしゃってたじゃないですか。
だからそうなりかねない題材でもあるわけだから、確かに慎重に扱うべきなんだけど、だからといって観察するだけで終わっては映画としては面白くないっていう。
なんか非常に複雑なというか、映画ってむずいんだなってことを改めて感じた作品だったなと思いました。
いやカメラは暴力なんだから、暴力だと思って踏み込まんとダメだと思うんですよね。そこは。
自分たちは暴力を振るうんだっていうつもりでいかんと、特にそういう題材は無理かなって気がして、それを暴力ってジャッジされることも覚悟せんとダメだと思うんですよ。
行き来て新聞は究極なんですけど、例えばどうすればよかったかとかって、あれって一家からしたら、あの息子のやってることは暴力なんですよ。
でもそれをやっぱ、いや俺は背負うってやってるから、あの映画はすごいと思うんですよね。
で、その暴力がどうなのかっていうジャッジは、我々がするから、そこを信じないといけないと思うんですよね。絶対に作り手って。
絶対に観客をどっかで信じないといけないし、それをもう暴力になるから踏み込まないってなったら、それはたぶん厳しいような気はするって、僕見てないのにね。見てないのにね。
想像で今喋りましたけど。
でもあのほとんど、ほとんどもうおっしゃる通りって感じです。
その暴力が怖かったらフィクションやるべきだと思うんですよ。
そうそうそうそう。
でまたフィクションにはフィクションの暴力性があるから、そこでその暴力性と戦わんとダメだと思うんですよね。
それこそ多分システムクラッシャーとかまさにドキュメンタリーの監督がそこを描くためにフィクションを使ったっていう例かなと思いますけど。
そうですね。
なんかやっぱり多分そこに至る手前で見せられた感じが自分はすごくしたというか。
多分これを何か集めて少しこうある種のストーリーに描くことで物語にはできただろうにっていう瞬間が多々あって。
それをすることの暴力を結局この人たちは引き受けなかったんだなっていう風に捉えて。
厳しい。
厳しい。
なるほどね。
だからエンタメ化、結局映画っていうのはある種のアートでありエンタメでもあるわけで。
そこに対してのなんか誠実さみたいなものをなんかもうちょっと浴びたいこの題材だったらっていう気がしてしまったというのが正直な感想でした。
見てる側にもその暴力性をなすりつけんとダメですからね、題材的にも。
お前も罪を背負ってるだろって指ささないとスクリーンの側から。
そうなんすよ。だから生成AIとモザイクのせいでこっちが罪を背負えない状況になってるんで。
それはそれでちょっとなっていう。
全員が体重載せてないんですね。
そう。そこがちょっと言い方あれですけど期待外れだったなって思ってます。
厳しいですね。
厳しいですね。
なるほどね。
そんな感じでした。
僕はですね、雨にと雨の物語っていう映画を見たんですけど、これはね大傑作です。
大傑作本当に。
ちょっと僕もあんまり周辺情報あんまり拾わない状態で見たんですけど、
これはまた大傑作のロングウェイノースっていうアニメーションがありまして、
それのクリエイターの方がちょっと関わってる作品でテイストもかなり似てます。
そうなんですね。
舞台が1960年代の神戸。
神戸なんだ。
そうなんです。
に赴任しているベルギー人の一家に生まれた3番目の女の子、アメリの話なんですけど、
これがまずねアメリのキャラがすっげーよくて、生まれた時に神を辞任しているんですね。
そうなんです。
ナレーションで神が生まれたって言って始まるんですよ。
何事かってなるんですけど、そっからもね結構ねアメリはね1年間一切何も動くこともなく、
何の反応も起こさない子供なんですよね、1年間。
医者からこの子は植物だって言われて、そのまま1年間座りっぱなしなんですけど、
1年間たった瞬間にいきなり行動を始めるんですけど、そこからもうずっと泣き喚くような感情が爆発している子供になって、
次2歳になった時に急に喋り出すんですよね。
その成長が変なんです。変というか不自然なんですよ。
ただこれは意図的にそういう風に作られてるなと思って、
このアメリっていう子が生まれた時辞任神なんですけど、
その彼女が成長することが何かの発見によって必然的にもたらされたかのようにガラッと変わるであるとか、
あるいは季節の移り変わりとかが彼女がまるでコントロールしてるかのように季節が移り変わっていくみたいな演出がなされるんですよね。
僕はそれを子供の想像力による世界がなさしめることだなとは思ったんですね。
世界が変わっていくのでなく、私が世界をこう変えたのだっていう辞任、
私がこう成長しようとしたのだという辞任みたいなものによって世界を捉えてるんですよ。
ベルギー人の女の子なんですけど、日本生まれだからベルギーチョコとか食べたことないんですけど、
ベルギーからやってきたおばあちゃんからもらったベルギーチョコを食べることで、その瞬間に一気に何年分も成長するんですよね。
そうですよね。
その一つの経験によって違うものになるみたいなものを人々に誇張して描いてるんですよ。
それは世界が子供の側から見て主体的に動いてるかのような描かれ方をしていくんですよ。
ただこの話は、アメリっていう女の子がむちゃくちゃ複雑な世界を、
まさに世界の複雑さを経験していく中で、人人神から人になっていくっていう話なんですよ。
世界は自分のコントロールの中にはないっていうことを受け入れていく話なんですよね。
いいな。
このストーリーというかテーマに対して圧倒的説得力を持たせてるのが、作画と美術なんです。
ロングエースの時もそうだったんですけど、輪郭線を描かないんですよ。
色彩の面の表現のみによって作画してるんですけど、この世界には輪郭などないっていう、
そこにものがあって、そこから離れた光を我々は世界として感じてるんだっていうことを境界線がないことで表現してるんですよね。
まさにその世界の圧倒的情報量をそれによって表現してるんですよ。
光の当たってない影の部分と光が当たっている明るい部分って別に境界線ないですよねとか、
その明確な境目の無さ、そこにある無限のグラデーションがあって、それこそが世界だっていうことを作画によって表現してるんですよ。
だからこそ、このアメリが経験していくことっていうものは、無限の情報量があって、
その無限によってアメリが神から人になっていくっていう、その説得力がアニメーションによって達成できているんです。
すごい。
すごいんです。マジで。
そうなんです。マジでヤバかったです。
へー。
いやもう、今年一番これで良くねえかみたいなレベルの大傑作だったと思いましたよ。
だし、ヤマゲさんがおっしゃっていたことと大体僕もかぶるんですけど、
僕たちが子供の頃の自我って、みんな神様だったじゃねえのって思ったんですよ。
そう、言われてみて確かになって思いましたよ。
自分に見える世界があって、すごいちっちゃい世界ですけど、その中心に自分がいるって神じゃないですかっていう。
ちっちゃい頃考えたことあります。自分が歩いてるんじゃなくて道が動いてるんじゃないかなって思ったことありますよね、必ずね。
そういう感覚はあったんじゃないかなっていう。
でも大人になって、成長することによってそういう感覚って忘れていくじゃないですか。
いやでも絶対あったなっていう感覚を思い出させてくれるんですよね。
めっちゃいいな。
で、そこからすごい自分が神様のような存在であるところから、その世界に、世界を構成する喜びであったりとか悲しさとか、そういったものに触れていくっていう。
で、それをどうやって自分の中に飲み込んでいったのかみたいな、いろんな経験が多分人それぞれあるはずっていうのをめっちゃしっかり描いてて、ちゃんと子供目線の映画だと思ったんですよね。
それができてることでちょっと感動的っていうのがありましたね。
舞台が1960年代で、隣のトトロと同じぐらいの時代なんですよ。
ただ、隣のトトロは理想化された子供のお話なんですよ、あれは。
だから大人が見てこうやって欲しい子供像なんですよね、隣のトトロって。
ただ本作は全然そんなことはない。
アメリのコントロールできなさは結構大人としてはひいこら言ってしまうような存在なんですけど。
そうですね。
やっぱこれ結構面白いのが、お父さんとお母さんは終始アメリのことをわかってないなみたいな感じに見える言い方してますよね、ちょっと。
アメリにとってはって感じなんですけど。
すごく大切な人なんだけど、本当の意味で私のことわかってないなって多分ずっと思ってるみたいな感覚のままずっと進んでいくんですよ。
なるほど。
これもね、いやでも子供との感覚としてはそうやんなっていう部分あるでしょって思うんですよね。
めっちゃわかります。
そこの描き方で、さっきジブリをモチーフにしたアニメーション映画が世界的に増えてるっていう話がありましたけど、
この映画のスタッフさんが関わってたロングウェイノースもその影響を受けてる感じはあったんですけど、
宮崎駿ではなくて高畑勲なんですよね、ロングウェイノースは。
はいはいはい。
そのやっぱり理想化されてない人間を描いてる感じがあるんですよね。
本作もその感じはあって、それも良さだし、あと本作のむちゃくちゃ良さは日本の解像度高いです。
そうですね。高いっすね。
最近見たどの映画よりもこの昭和中期の日本の解像度高いって思いました。
本当ですか。
逆に今日本が作る映画ここまでこの時代の解像度高くないんじゃないかなって思うぐらいには。
そうですか。マーティンスプリームとかもありましたけど。
あれ解像度高いです。
あのレベルってどうですよね。
あれレベルを全部でやってると思ってください。
すげーな確かに。
数字で言ったらこっちの方が長いんで。
確かに確かに。
あとあの神戸北部のリアリティ。
そっか。北山の方ですから。
山ん中なんですよ。
関西の土地感ない方あんま分かんないかもしれないですけど、神戸の北って山なんですよ。
山ですね。山です。
山奥なんですよ。むちゃくちゃ雪とか積まるんですよ。
そうそうそう。
わー神戸市北区だーって思いながら見てました。
六甲山山頂よりも向こう側ですよね。
そうです。
あのね本当にねめちゃくちゃいい映画で、あと短いんでねサクッと見れるんですよ。
そうなんですね。
70分台なんで。
短っ。へー。
短いとはいえ密度は90分台というか2時間の映画だなっていう密度。
もういいとこしかないって本当に。
音楽も素晴らしかったし、やっぱね劇中に出てくる加瀬由夫さんとの交流とかね、もううまい。
うまいことうまいことみたいな。
もうこれ以上は言えませんけど。
ネタバレになっちゃうと。
ネタバレ込みで普通に喋りたくなっちゃうぐらいには。
ねみたー。
今週絶対見に行きます。
ぜひこれは。
普通に取り上げたいっすもんね。
確かに。
すごいな。
今一番間違いない映画だと思います。
なるほど。
わかりました。ちょっと今週必ず見に行きます。