校内研究の意義とメリット
みなさん、こんにちは。教育カフェテラス進行役の水野太一です。
今日は、校内研究・研修について、最新のアンケート結果から、実際のメリットや課題、現場のリアルな声まで幅広く取り上げていきます。
明るく元気にアシスタントを務めます。高橋さやかです。
今回のテーマは、先生たちなら誰もが参加したことがある校内研究なんですね。
これはまさに、教育現場の今を考えるテーマだと思います。
そうですね。今回参考にするのは、メガホン編集部が2025年4月28日に公開した校内研究に関するアンケート調査記事です。
小学校から特別支援学校まで、現場の教員のみなさんの生の声が集まっているのが特徴です。
アンケートって、普段の現場の声がそのまま出てくる感じですよね。最初にアンケートで一番多かったメリットって何だったんですか?
一番多かったのは、全体の44%が選択した知識・見識がアップデートされたことですね。
次に、授業力・指導力が向上したと答えた方が34%。
つまり、校内研究を通じて新しい知識を得たり、授業のスキルが高まったりする効果を感じている先生が多いということになります。
なるほど。やっぱり一人で教室にいるだけじゃ、新しい情報とかスキルってなかなかアップデートできないですもんね。
他にどんな良いことがあったって答えている先生が多かったんですか?
例えば、教職員間のチームワークが高まったとか、ICT活用が進んだ、研究が楽しくなったという声もありました。
特にチームで授業に取り組むことで、いろんな観点から意見が出て授業づくりがより深くなるという感想が出ています。
課題と現場の声
チームワークが高まるのは確かに現場で大事ですよね。
でも、良いことばかりではない感じもしますが、課題についてもアンケートに出ていましたか?
そうなんです。約半数の先生が、勤務時間内に研究や準備が終わらない、準備の負担が大きい、自分が学びたいテーマじゃないことが多い、といった課題を選んでいます。
特に勤務時間との両立や、内容への納得感のなさが大きな悩みになっているようです。
私も、実習や授業づくりの準備で友達と遅くまで残ったことがあるので、ものすごく共感します。
先生たちにとって、校内研究ってやっぱり負担感が強いんでしょうか?
現場のコメントを読むと、業務の忙しさや人手不足も重なって、研究どころじゃないという空気が広がっているという声も多いですね。
また、やらされている感、形だけやっている感じが強いという指摘も目立ちました。
確かに、やらされ感はモチベーション下がっちゃいますよね。
みんなで決めたことなのに、積極的に取り組む人は少ないとか、持ち回りで主体的じゃないっていう声も多かったみたいですね。
そうそう。主体性が問われている部分も大きいです。
自主的に学ぶ教員は、校内研究がなくても研鑽している。
熱心な先生だけが頑張って、全体で共有できていないといった声も聞かれました。
さらに、部活動で一部の生徒だけがやる気満々で、他の生徒はついていけないみたいな状況ですね。
比喩が分かりやすいです。
そういえば、研究内容が現場のニーズと合わないとか、上から降りてきたテーマでは意義を感じにくい、みたいな意見もありましたよね。
その点も大きな課題ですね。
例えば、司教員が決めたテーマが児童生徒も実態に合わないとか、短期間で成果を出させられ、実感が湧かないという不満も目立っています。
現場の先生がやってみたい、子供のために必要だと思えるテーマ設定が大事だと痛感します。
テーマの押し付け感って、生徒の授業でも絶対モチベに影響するやつですよね。大人も同じだなって思いました。
本当に。さらに形式面でも、発表だけで終わり、事後に繋がらない、意見が言いにくい雰囲気があるなど、境外化してしまっている現状もあります。
研究授業も見せるためだけで、普段の授業には活かしきれていないという声がありました。
つまり、校内研究が本当に意味ある学びになるには、自体的な参加と現場にあったテーマ設定、それに日々の時勢への還元が大切なんですね。
未来の教育と研究の進展
その通りです。記事では、校内研究が有意義な場になっているかという問いに、肯定が40%、否定が42%とほぼ二分されていました。
ちなみに、全くそう思わないと答えた人は増えています。これは現場の厳しさや私体制の課題が強まっているということなのかもしれません。
厳しい現実ですね。でも、校庭的な意見にも希望がありましたよね。
例えば、みんなで授業を見合ったり相談したりすることで成長できるっていう声とか。
はい。小規模校では他の教員と相談しづらいから、校内研究の場が大事だったりします。
また、自分たちでやりたい方法を話し合って決めているから学びが深いという現場もありました。
つまり、運用の仕方で価値は大きく変わるということですね。
なるほど。知能アークや対話がちゃんとできると校内研究もポジティブなものになるんですね。
逆に管理職が変わると何もかも変わっちゃうっていう柔軟さの無さも指摘されてましたけど。
そこも日本の学校の課題の一つです。記事では、このポッドキャストでも以前に紹介した兵庫県足谷市で研究指定校制度をやめて、完全自主参加制の研究体制を始めた事例も紹介していました。
先生自身が研究したい人だけが集まることで、より柔軟で意味ある学びにつながっているそうです。
私ももし将来、学校で研修を受ける側になった時、やらされかんじゃなくて自分が納得して学べる場があったら嬉しいなって思いました。
これって、今まさに時代が変わりつつあるってことなんですか?
まさにその通りです。
独立行政法人教職員支援機構も、令和の日本型学校教育を担う新たな教師の学びの姿として、学び合いのコミュニティや探求型研修の開発を進めると発表しています。
先生の主体制を引き出す仕組み作りが重要視されています。
なるほど。でも、現場の多忙感や体制の課題を乗り越えられるのか、これからますます工夫が必要そうですね。
水野先生は、どんな仕組みがあったら、校内研究はやらされかんなくいい学びの機会にできると思いますか?
僕は、まず本人が選べる対話と共同を重視する、日常の実践と直結している、この3つが大事だと思っています。
例えば、ドラクエみたいに自分のパーティーを自由に組んで、好きな冒険を進められる、みたいな感覚ですね。
それぞれの先生が自分もととして関わる仕組みがあると、もっと意味ある学びになると思います。
さすが水野先生。確かに、自分で選ぶ、仲間と相談する、自分の冒険に生かすって、校内研究にも通じる気がしますね。
まさにその通りです。今後の学校教育では、先生自身が主体的に学び続けることが、子どもたちの主体的な学びを支えることにも直結します。
研究の場がもっと柔軟に、ワクワク冒険みたいになるといいですよね。
今日は、現場のリアルな声や、新しい研修の動きまで、たくさんの発見がありました。
やっぱり先生たちの学びって、子どもの学びにダイレクトにつながるんだなぁと実感しました。
校内研究、研修の理想と現実、そして未来へのヒントまで、幅広い視点でお届けできたと思います。
リスナーの皆さんも、自分だったらどんな研究の場を作りたいか、ぜひ考えてみてください。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。また次回も教育カフェテラスでお会いしましょう。
次回もぜひお聞きくださいね。