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残業を断る若手教員はおかしい?ベテランとのすれ違いを解く
2026-06-15 06:05

残業を断る若手教員はおかしい?ベテランとのすれ違いを解く

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金沢大学教授・金間大介氏へのインタビュー記事。定時に帰る若手教員とベテランのすれ違いは個人の問題ではなく、学校という「システムエラー」から生まれていると分析。感情ではなく行動に着目したフィードバックと、ルール化・仕組み化が世代間ギャップを埋める実践的な鍵であることを解説。教員自身のウェルビーイングへの視点も提示しています。

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サマリー

本エピソードでは、金沢大学の金間大介教授へのインタビューに基づき、学校現場における若手教員とベテラン教員の世代間ギャップの原因を「システムエラー」と分析します。若手が定時に帰る行動は感情論ではなく、ルールに従った合理的なものであるとし、このギャップを埋める鍵として、感情ではなく行動に注目したフィードバックと、ルール化・仕組み化の重要性を解説します。さらに、教員自身のウェルビーイングが子供たちの教育にも繋がるという視点も提示しています。

世代間ギャップの背景と若手の行動原理
みなさん、こんにちは。教育カフェテラス進行役の水野太一です。 今回も、教育現場の課題や工夫についてお話しします。
アシスタントの高橋紗友香です。 水野先生、今回のテーマはなんだか難しそうですね。どんな話題なんですか?
今回は、東洋経済オンラインが2026年6月1日に掲載した記事をもとに、 学校現場でのベテラン教員と若手教員の世代間ギャップについてお話しします。
金沢大学の金間大輔教授へのインタビュー記事です。
世代間ギャップですか。教育現場でも起きているんですね。
近年、学校現場では、団塊世代の定年などに伴い、若手の採用が増えています。 ベテラン、中堅、若手の年齢構成が歪になっている学校も多い。
そこで若手に任せていては教育の質が保てないという声が出てくるというわけです。
若手が定時に変えてしまうことへの不満が積み重なっているわけですね。
ただ、金間先生はここで大事なことを指摘しています。 若者たちが定時に変えることは、無敵のメンタルではなく、決められたルールや制度に従って合理的に行動しているだけだと。
なるほど。感情でなくルールに従っているということですね。
そうです。職場に感情を持ち込む40代、50代から見れば鬼強メンタルに移るかもしれない。 でも若者は、なぜ仕事に自分の感情まで捧げなければならないのか、という感覚を持っています。
確かに、私の同世代でも、仕事は仕事、プライベートはプライベートという考え方の人は多い気がします。
そして金間先生は、学校が回らなくなっているのはシステムエラーだと言っています。 個人の能力や努力の問題ではなく、仕組みそのものに欠陥があると。
具体的にはどういうことですか?
レテラン教員はサービス残量や自己犠牲で何とか現場を維持してきた。 でも本来はその個人の献身に依存している状態こそが問題で、仕組みを変えなければならない。
若手はそういう欠陥のあるシステムに巻き込まれたくないと、名声に距離を置いているのかもしれないということです。
レテランの努力がシステムの問題を見えにくくしていたんですね。
医療現場でも同じ話があって、40代以上の看護師が患者のために残量を厭わない一方で、新人看護師は定時に帰っていく。
レテランには無敵に見えても、自分の心身を守る合理的な判断とも言えます。
世代間ギャップを埋める実践的アプローチ
じゃあ、この世代間ギャップを現場でうまく埋めていくにはどうすればいいんですか?
金間先生が強調するのが、感情ではなく行動に着目することです。
若者が定時に帰ることに対して、どういうつもりで挙手をしているんだという感情的なリアクションは、自分自身をさらに追い詰めるだけだと言います。
感情でなく行動に着目するとはどういうことですか?
これはできている、できていない、次はこれをやる、これはやらなくてよいという明確なやり取りです。
若者はこういう行動に関するフィードバックを、成長や負荷の軽減につながるものとして前向きに受け取ります。
感情論ではなく、具体的な行動の話をするということですね。
もう一つ有効なのが、ルール化、仕組み化です。
金間先生が挙げている例が面白くて、あるファミレスでは、お客様のコップの水が半分以下になったら注いで回るというルールがあるそうです。
それは分かりやすいルールですね。
アルバイトに、もっとお客様の気持ちになってと曖昧な感情論を伝えても動かないのに、明確なルールを決めると動く。
学校でも同じで、ルール化が進めば若者はルール通りに動き始め、管理職やベテランの負担が減っていきます。
仕組みを作ることで、個人のやる気に依存しなくて良くなるんですね。
そうです。そしてルール化を進めると、これは本来やらなくて良い業務だった、学校が抱え込まなくて良い仕事だった、という気づきも生まれやすくなります。
業務の整理にもなるんですね。先生、今回の話は生徒との関係にも活かせると聞きましたが、どういうことですか?
生徒指導と教員のウェルビーイング
今の中高生も、大きく分けて積極的に行動する自己実現型が1割、安定思考でリスクを避ける安定思考型が5割、その間の中間層が3、4割だと、金間先生は分析しています。
自己実現型は放っておいても成長するし、安定思考型の価値観を変えるのは難しい。鍵を握るのは中間層ということですか?
そうです。質問したくても手を挙げられなかった自分に落胆しながら帰っていくような生徒です。その中間層に対して、挑戦できる選択肢を提示したり、背中を押すような声かけをすることで、少しずつ行動力を発揮させていける。
最初は強めに後押しすることが大事なんですね。
そして記事の最後に、教員自身のウェルビーングについても触れています。教員が幸せでなければ、子供に幸せな教育は提供できない、と。
当たり前のようで、なかなか忘れらればちな視点ですね。
今の10代より30代、40代の教員の方が幸福度が低いというデータもあるそうです。教育者だから全てにおいて手本にならなければ、という自爆から解放されることが、教師自身にとっても大切なことだと金間先生は言っています。
教員の働き方改革って、結局は子供たちのためにもなるんですね。
こうした様々な課題と向き合いながら、教育現場は少しずつ変わっていく途中にあります。教育って、いつの時代も変化と共にあるものですから。
そうですね。
エンディング
最後まで聞いてくださった皆さん、ありがとうございます。次回も、教育の今を少し深く、でも楽しく一緒に考えていきましょう。
またお会いしましょう。
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