彦根市のファックス廃止
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。進行役の水野太一です。
今日は彦根市教育委員会が、全国に先駆けてファックスを廃止した話題を取り上げます。
こんにちは、高橋紗友香です。今日はファックスの話題ですよね。ずっと使われてきたファックスは、なくなるって本当に大きな変化ですね。どんな背景があったんですか?
はい。今回の話題は、エドテック人の記事、2025年5月19日掲載が情報源です。テーマは、彦根市でのファックス廃止とペーパーレス化。まずは、なぜファックス廃止が進んだのか、その経緯からお話ししますね。
ありがとうございます、水野先生。それにしても、ファックスってまだ学校でこんなに使われてたんですね。具体的に何がきっかけで廃止の動きが始まったんですか?
実は、2023年2月にファックスの専用機器を複合機に入れ替えたのが最初の転機だったんです。そして同年夏、Jアラートの訓練で日程が急遽変更になり、市内24校に一斉連絡が必要になった。そこで初めてインターネット経由のファックス送信を試したところ、すごくスムーズにできたんですよ。
なるほど。Jアラートみたいな緊急時の連絡がファックスより早くスムーズにできるのはありがたいですね。でも急にデジタルに切り替えて戸惑った先生とかいなかったんですか?
いい質問ですね。現場では混乱はほとんどなかったみたいです。むしろ、紙のファックスは外部とのやり取りだけまだ一部残っているものの、教育委員会と学校間の連絡はほぼメールやデータ送信に切り替えられています。操作も説明も随時行って、不安がないようにしていました。
テーパーレス化ってメリットも多そうだけど、やっぱり紙がないと困るって人もいたりするんでしょうか?特に年配の先生とか。
確かに慣れてるものがなくなるのは不安かもしれません。でもPDF保存ができる複合機を導入して、必要な時だけ印刷もできるんです。すべてをデジタルにするわけではなく、現場ごとにペースを合わせて進めていましたよ。
そうなんですね。紙を減らすことが、管理や仕事の効率化につながるならいいですね。でも、ファックスがなくなると職員室の景色も変わりそう。実際どんな変化が起きたんですか?
まさにその通りで、ファックス専用機がなくなったことで、職員室の空間が広く使えるようになりました。共有スペースを作ったり、物が減ったので気分的にもスッキリしたという声もあったんです。
スペースができて、ちょっと休憩できるコーナーとか作れたら素敵ですね。他にも業務以外で変わったと感じることってありますか?
管理が圧倒的に楽になったという声が多いですね。これまでいくつもの機械をバラバラに管理する必要がありましたが、それが複合機一台に集約、トラブル時も対応しやすくなりました。
確かに複数の会社に連絡してみたいな手間が減るのはありがたい。データアレス化で書類の整理もしやすくなりそうですね。
そうです。受信したデータはPDFで保存。全員に紙で回す必要もなく、一瞬で共有できます。過去のデータ管理も格段にしやすくなったそうですよ。
デジタルって探し物も早くなりますよね。紙の山の中から探さなくて済むし、あとコスト面でも効果があったんでしょうね。
コスト削減も大きなメリットです。複数台の機器を一台にしたことで、電気代も下がり、ブレーカーが落ちるトラブルもなくなりました。機器の管理やメンテナンス費も減ったそうです。
電気代が減るとエコだし、トラブルが減るのも嬉しいですね。先生たちの心理的な余裕にもつながりそうです。
まさにその通りです。トラブル対応や管理の負担が軽減されて、子どもたちと向き合う時間が増えたという感想も、現場の余裕が生まれたのが大きな変化ですね。
それってこれからの学校にとってすごく大切なことですよね。DXかっていうと難しく感じるけど、実際は子どものための時間を増やすってことが一番の目的なんだなと感じました。
そうですね。ちなみに今回の移行がスムーズだった背景には、もともとメールや公務支援システムでの連絡体制ができていたという下地もありました。いきなりファックスゼロは難しいですが、少しずつ準備するのがコツですね。
デジタル化の影響
やっぱり下地作り大事なんですね。他の自治体や学校も真似できそうなポイントだと思いました。新しいものに抵抗のある方へのサポート体制はどうだったんですか?
研修や個別サポートをしっかり行ったそうです。それぞれの学校単位でも対応し、ICT支援員との連携も強化しています。デジタル化も一気に進めず、現場の声を拾いながら段階的に進めていました。
先生たちのわからないを置き去りにしない心配り、すごく素敵です。自治体としてのトップダウンだけじゃなく現場を大事にしているのが伝わります。
この取り組みは国の方針ともうまくリンクしています。国の推進があると、外部とも足並みが揃いやすいというメリットも大きいです。
国の流れも生かして、地域ごとの事情に合わせて導入を進めている感じですね。ペーパーレス化でセキュリティ面も安心できるようになったのでしょうか?
セキュリティや情報管理の観点からも、紙として排出する運用は少しずつ減らす方がいいという認識が広がってきているようです。電子保存の方が管理もしやすいですし、情報漏洩リスクも減りますね。
今回の話を聞いて、私も実習先で何のためのデジタル化なの?って聞かれたら、先生と子どもたちの時間を増やすためと答えようと思います。他にも今後進化しそうな取り組みとかありますか?
今後は生成AIや新しいツールなど、さらに変化のスピードが加速しそうです。だからこそ、情報リテラシーを高める研修やサポートはますます重要になっていくと思います。
教員になったら、私もわからないってならずに、積極的に新しいものに触れてみようって思いました。現場の先生たちと一緒に、もっと働きやすい学校を作りたいです。
学び続ける姿勢が何より大事ですね。今日はファックス廃止とDX化がどのように現場を変えたのか、たくさん知ってもらえたかと思います。
はい。現場の先生の声もすごくイメージできて勉強になりました。私も将来は、子どもたちや先生たちの余裕を大切にできる現場を作りたいと思います。
最後まで番組をお聞きいただきありがとうございました。これからも教育カフェテラスで、リスナーの皆さんと一緒に学びを深めていきます。次回もぜひお楽しみに。