1. Deep Structure Radio〜 Keiともちこの言語学研究室 〜
  2. #22「よろしいでしたら」はNG..
#22「よろしいでしたら」はNG?「ですます」の謎に挑んだ博士論文!【博論回 Part 1】
2026-06-18 26:50

#22「よろしいでしたら」はNG?「ですます」の謎に挑んだ博士論文!【博論回 Part 1】

Kei
Kei
Host

今回は Keiの博士論文をゆるっと徹底解説!「ご都合がつきましたら」はOKなのに、「ご都合よろしいでしたら」がオカシイのはいったい何故?博士論文のテーマを見つけたきっかけから、理論を構築する元になった研究まで、できるだけわかりやすくお話します。後半のコーナーでは、アメリカで過ごした院生時代の思い出の品についてもお話します!


📩 【番組へのお便り】(感想・質問はこちらから!)⁠⁠⁠⁠

https://forms.gle/m9wDyq7rFonBdbrh7⁠⁠⁠⁠⁠

X : @DSRroom101

-------------------------------------------------------

【番組概要】

言語学者のKeiとアシスタントのもちこが日常に溢れる「ことば」の不思議を「言語学」という特殊なレンズを通じて、面白おかしく語るポッドキャスト番組。通勤中や散歩のお供に、言葉の知的探求を。


【更新】 毎週木曜夜7時


【出演者】

Kei:若手言語学者。アメリカで博士号を取得後、現在は日本の大学で働いている。専門は生成統語論、形式意味論、形式語用論。ときどき、心理言語学の研究も。ウイスキーが好き。

もちこ:Deep Structure Radio アシスタント。仮面をかぶって会社員をしているが、中身は結構やべーやつ。苦手な科目は「せいかつ」と「どうとく」。

-------------------------------------

【使用BGM・効果音】

本エピソードでは以下のサイトの音声素材を使用しています。

・DOVA-SYNDROME( https://dova-s.jp/ )

・ニコニ・コモンズ( https://commons.nicovideo.jp/ )

--------------------------------------

【目次】

オープニング

コーナー① 101号室の言語学

博士論文の話がしたい!

博論のテーマときっかけ

敬語の分類をおさらい

日本語内部の「ですます」の埋め込み問題

ですます埋め込み問題に対する統語論分析

例えで分析を説明してみよう!(暴挙)

まとめと次回予告 

コーナー② Midnight Office Hour

RN 絶対冷麺さんからのお便り

Kei's choice①「宅配ピザのディップソース」

もちこ’s choice 「Pop Tarts」

Kei's choice②「ナチョス」

Keiのアメリカ研究生活を支えた「冷凍たいやき」

エンディング


【参考文献 (一部抜粋) 】

♦︎南 不二男.1987. 『敬語』. 岩波書店.

♦︎Harada, Shin-Ichi. 1976. Honorifics. In Japanese generative grammar, 499–561.

♦︎Ishii, K. 2025. Exploring Allocutivity in Japanese through the window of embedding. Doctoral Dissertation, University of Delaware.

♦︎McCready, E. 2019. The semantics and pragmatics of honorification: Register and socialmeaning.

♦︎Miyagawa, S. 1987. LF affix raising in Japanese. Linguistic Inquiry 18. MIT press.

♦︎Miyagawa, S. 2012. Agreements that occur mainly in the main clause. In Mainclause phenomena: New horizons, ed. by L. Aelbrecht, L. Haegeman, and R. Nye, 79–111. John Benjamins.

♦︎Miyagawa, S. 2017. Agreement beyond phi. MIT press.

♦︎Miyagawa, S. 2022. Syntax in the treetops. MIT press.

♦︎Tomioka, S., & Ishii, K. 2022. Being polite and subordinate: Morphosyntax determinesthe embeddability of utterance honorifics in Japanese. Glossa 44.

♦︎Portner, Paul, Miok Pak, & Raffaella Zanuttini. 2019. The speaker-addressee relation atthe syntax-semantics interface. Language 95.

♦︎Portner, Paul, Miok Pak, & Raffaella Zanuttini. 2022. Dimensions of honorific meaning inKorean speech style particles. Glossa 7.

♦︎Yamada, Akitaka. 2019. The syntax, semantics and pragmatics of Japanese addressee honorificmarkers. Doctoral Dissertation, Georgetown University.

----------------

#DSR101 #言語学 #生成文法 #統語論 #丁寧語 #日本語の謎 #論文解説

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

サマリー

今回のエピソードでは、言語学者のKeiが自身の博士論文について、日本語の丁寧語「ですます」の埋め込みに関する研究を解説します。Keiは、韓国語や他の言語では主節でしか使われない丁寧語が、日本語では従属節の中でも使われる現象に疑問を持ち、研究を開始しました。博士論文では、この「ですます」の埋め込み問題に対し、統語論的な分析を展開。特に、「ます」と「です」の種類(名詞に付く「です」、形容詞に付く「です」)によって、埋め込み可能な位置が異なることを、マトリョーシカとシールの例えを用いて分かりやすく説明しました。 さらに、従属節を表す「から」「けど」「たら」などが不透明な「ブラックボックス」として機能し、丁寧語が外部とどのようにリンクするのかという未解決の謎も提示されました。後半のコーナーでは、アメリカでの大学院生活を支えた食べ物として、宅配ピザのディップソース、ポップターツ、ナチョス、そして日本の冷凍たい焼きについて思い出を語りました。このエピソードは、言語学の難解なテーマを身近な例で解説し、リスナーに言語学の面白さを伝えることを目指しています。

オープニングと博士論文のテーマ紹介
明日、スケジュールが忙しいでしたら、お電話します。
忙しいようでしたらって言ってくれればね、いいですけど。
忙しいでしたらって言われると、お〜日本語初心者か?みたいな感じになりますよね。
Welcome to Deep Structure Radio. この番組は、言語学者のKeiと
アシスタントのもちこが
言語学の面白さを広めるべく、私たちが普段何気なく使っている言葉について、言語学という特殊なレンズを通じて、面白おかしく語っていく番組です。
今回は私の博士論文について、ちょっとお話ししてみようかなと思います。
それでは、今日も言語の深層へ潜っていきましょう。
はい、ということで101号室の言語学のお時間です。
このコーナーでは、私Keiが気になる言語現象についてお話ししていこうと思っています。
で、今回は、私ちょうど今から1年くらい前ですね、に博士号をいただいたので、
それ忘れないうちに、博士論文こんな話したよとか、
まだ未発表のものもあるんですけど、ちょっとそういう話をしていこうかなって思ってまして、
実際皆さんに博士論文って実はこうやって書くんだよとか、
アメリカの大学院の生活ってこんな感じなんだよみたいなとか、
研究のプロセスってこんな感じなんだよっていうのも、
ちょっとお見せするつもりでお話ししていこうかなと思っています。
はい。
全部話すとめっちゃ難しいので、今回2回に分けてお話ししようと思ってるんですけど、
本当に大掴みに触りだけ、具体的なところは踏み込みすぎずにお話ししていこうかなと思っています。
私、博士論文で日本語のデスマスに関する研究をしたんですよ。
丁寧語ってやつですかね。
そうですね。いわゆる丁寧語ですね。
博士論文のテーマ決定のきっかけと敬語の整理
これきっかけはまずどこだったかっていうと、
実は指導教官の授業であれって思ったのが最初だったんです。
じゃあ終始論文の続きでとかっていうわけではなく。
なく。終始論文は全然違う話をやってて、
それはそれで面白いネタがあるんで、またどっかでお話ししようと思うんですけど、
全然違うネタをやりました。
言語学の世界だとそういう人も多いかなっていうのは、
アメリカって博士課程5年あるんですよ。
なので長いので、その中で勉強しながらっていうところで、
それで指導教官の授業で読んでた論文にちょっと違和感を覚えたことがあって。
大学院生時代、その授業で世界の丁寧語みたいな論文をいくつか読むっていう話があって、
その中で韓国語の論文を読んだのが最初だったんです。
日本語のデスマスに近いのが韓国語にもあって、
韓国のニュースとか北朝鮮のニュースとか見てると、
なんとかかんとかすむにだってよく言うじゃないですか。
かむさはむにだのむにだですよ。
あれってデスマスなんですね。
すむにだはむにだありますね。
それがいわゆる従属説、専門用語っぽいんでもうちょっと分かりやすく言うと、
何々だからとかの中に出てこないっていう話が論文の中に書いてあって。
だからとかの中にすむにだって出せないっていう話があったんですね。
これ調べてみると、
大語のこっぷんかーぷとかのかーぷもデスマスなんですけど、
あれもからとかのでとかあとはifの中、
何々だったらの中に出てこないっていう話があって。
ちょまど 主説側でしか出てこない。
そうです。いわゆる主説メインクローズでしか出てこないっていう話があったんですね。
それを見た時にあれ日本語ってそうでもなくないって思ったんですよ。
例えば早くご回復なさいますことをお祈りしますとか、
あとは電車なんかでよく聞く後から参ります急行に乗車くださいとか、
結構デスマスってその埋め込みの中、明日忙しいですから来週にしましょうとか、
結構出てこれるじゃないですか。
世界の定例語と比べてみると、
日本語のデスマスってちょっと動きが違うぞって思ったことがきっかけで、
なんで日本語だけこんなことができるんだろうねっていうのが、
博論の研究の実はスタートラインだったんです。
ここから少し博論の中身の話に入っていこうと思うんですけど、
その前段階というかステージセッティングとしてちょっと敬語の整理をしておきたいと思います。
デスマスっていわゆる定例語って言って国語で習うと思うんですけど、
それ以外に敬語どんなのを習ったか覚えてます?
ちょまど 国語の時間ですよね。
尊敬語、謙譲語、丁寧語、理科語。
そうですね。そのくらい出てくれば十二分でしょう。
大きく分けて日本語の敬語って内容敬語っていうのと発話敬語っていうのに分かれるんですよ。
さっき言ってくれた尊敬語と謙譲語は内容敬語のほうなんですね。
どういうことかっていうと、例えば尊敬語は英語の専門用語だとsubject honorifics、主語敬語なんて呼ばれてて、
主語に対する敬意を表す表現なんですよね。
例えば田中先生がいらっしゃったって言ったら敬意の対象は田中先生じゃないですか。
みたいな感じで文の中に現れる、文の中に出てくる登場人物に対する敬意なんですよね。
ところがさっき言った丁寧語っていうのは発話敬語の方に入ってて、理科語もそうなんですけど、
これは文の外側と言ったらいいのかな。
聞き手に対する敬意だったり、あとは自分の話し方をきれいに見せるみたいな役割もあるんですけど、
要は文中に存在しない要素、聞いてる人に対する態度を表すための表現なんですよね。
リスナーというかね。
はい、その通りです。
なのでこの日本語の丁寧語っていうのはある意味外側への敬意を表す表現なわけですよ。
なのに文の奥深くに出てくることができるっていうのってちょっと不思議だよねっていうのがあって、
それが研究のきっかけになったわけですね。
さっき言ってくれた理科語なんかも実はこの発話敬語と呼ばれる方に入るんですけど、
ぜひそれは第2回のおそおその話を聞いていただければと思います。
概要欄に貼っておきたいと思いますので、そっちもぜひ聞いてください。
私の博士論文はこの丁寧語、デスマスに注目していたと。
どうやってその文の中に存在しないものに対して反応している動詞の形を変えているのかっていうようなところを研究してみようということをやっていたわけです。
日本語の「ですます」埋め込み問題の具体例と分析
さっきちょっと韓国語との比較の話をしたので、ここで日本語の例文をお見せしておきたいんですけど。
日本語内部で結構実はバグってるなって思ってる現象が1個あったんですよね。
っていうのはデスマスってどれも丁寧語って言って言われるんですけど、何でもかんでも奥深くに埋め込めるわけじゃない。
空とかの中に出てこれるわけじゃなくて、実はそれにもやや制約がありそうという話に気がつくわけです。
これは私の指導教官の先生と一緒に論文を書いたりしたんですけど、ここに出てる例文を見ていただければと思います。
例えば1Aの例ですね。この企画が成功しますことをお祈りしています。
これ日本語としてどう思います?もちこさん。
もちこさん 全然大丈夫じゃないですか。
岡田 違和感そんなにないですよね。これ1Bに行くとどうでしょう。ほぼ同じ意味なんですけど、この企画が成功ですことをお祈りしています。
大平 だめですね。
岡田 結構気持ち悪いですよね。
大平 するならいいですけどね。
岡田 みたいなふうに、同じ意味なのにデスとマスでマス言葉っていうふうに言えるけど、デスは何々デスことって言えなかったりする。
あるいは2の方を見てほしいんですけど、これもっと分かりやすくしてあって、明日スケジュールが空いてましたらお電話します。
オッケーですよね。
大平 全然よく使いますね。
岡田 2B見てみましょうか。明日スケジュールが暇でしたらお電話します。
大平 まあ大丈夫じゃないですか。
岡田 意味はちょっと違うんですけど、暇でしたらって言っても別にお暇でしたらって全然言えそう。
でもこれが明日スケジュールが忙しいでしたらお電話します。
大平 忙しいようでしたらって言ってくれればいいですけど。
岡田 忙しいでしたらって言われると、日本語初心者かみたいな感じになりますよね。
大平 丁寧さを伝わります。
岡田 これ2の例ってちょっと面白くて、同じですでも実は名詞プラスですの時と忙しいみたいな形容詞プラスですの時でちょっと出てこれるか出てこれないかに違いがあるよねっていう話に気づくわけです、我々。
で、これ面白いじゃんってなって、これの研究がまず第一段階というか、そして白紙論文の一つ大元というかになったんですよね。
なんでこんなですとますの種類によって出てこれたり出てこれなかったりするのかっていうことの答えを我々求めました、導きました。
正しく説明すると、この3種類の丁寧語によってその統合的な位置が違う。
加えて埋め込みの主要部、さっきのからとかけどとかただとかことっていうそういう主要部っていうんですけど、
こいつらが選択するくのサイズが違うからっていうのが答えなんです。
すっごいわからないこと言ったと思いますけど、一応ちゃんとした説明をしてから後で例えて説明させてください。
ということで、そこにある構造木って言うんですけど、ツリー見えますかね。
これ一応上から構造を説明しますと、まず一番上にガンマPっていうのがあって、これが二股に分かれて、右側にです、形容詞用のですがあります。
その左側がさらに二股に分かれます。この二股の左下の方に今度βPっていうのがありますね。
このβPが二股に分かれて右側の方にですN、名詞用のですがあります。
このβPの枝分かれした左側の方がさらに分岐して二股になってますね。
その左下にαPっていうのがあって、このαPが最後二股に分かれて、その右側の方にマスがいると。
そういう構造になってます。これ大事なことはですとマス、この3種類が違う位置にいるっていうのわかりますかね。
レイヤーがってことですかね。マスとですとですで。
マスが一番低いレイヤーにいて、名詞につくですが真ん中辺のレイヤーにいて、形容詞にくっつくですっていうのが一番高いレイヤーにいるっていうことは多分この図を見てもらったらわかると思います。
マスが一番下でいいんですかね。これは上下とか高い低いで見たままでいいんですかね。
見たままで大丈夫です。
わかります。
っていうのは多分これ図を見ていただいたら、YouTubeでご覧の方は画面を見ていただいたらわかると思います。
我々統合論の研究をする人たちはこういうふうな構造をよく使うんですけれども、この図で示しているみたいにマスとですってそれぞれ統合構造、文章には構造があるって話は第4回でもやったと思うんですけど、
その文の構造の中でマスと名詞のですと形容詞にくっつくですっていうのの位置がまずそもそも違うんじゃないかっていうのが1個目。
さらにさっき言ったけどとかたらとかことですねみたいなのがこのαPとかβPとかγPってのを選ぶんですよ。
自分の対象として。
わかりますかね。
それが一律じゃない。
つまりαPを選ぶような埋め込みにはマスしか埋め込めなくて残り2つのですは出てこれないし、βPを選ぶような埋め込みの主要部にはですNノミナルのですとマスは出てこれるけどですAが出てこれないんじゃないかみたいな話。
下に入っている方は選べるんですね。ですNの下のマスは2択になるってことですね。βPのところが対象になったときは。
そうですβPを選ぶような従属説っていうのは例えばたらとかがそうなんですけど。
その下にあるマスも入れるしですNも入れるけどですAの方は上範囲がいったから選ぶことはできないというか入ったらダメになるってことですかね。
そういうことです。素晴らしい理解力です。もうそれで説明終わっていいですか。
ダメですね。
マトリョーシカとシールの例えによる分析の説明
一応これだけで聞いてると多分ラジオで聞いてくださっている方は何を言ってるかわからないと思うので、マトリョーシカとシールの例えで説明していきたいと思います。
文には構造があるっていう話を前もしたと思うんです。これは第4回を聞いていただきたいんですけど。
ある意味その文の埋め込みっていうのは何とかだからとか何々だったらっていうのって入れ子構造じゃないですか。
そうですね。
だからマトリョーシカみたいな入れ子をイメージしてもらえたらいいと思います。
この3つの丁寧語。さっき言ったますと名詞プラスですの形とあと形容詞プラスですの形っていうのはそれぞれ丁寧語シールだと思ってください。
これもマトリョーシカに貼らなきゃいけない。
ますとかですがシールですね。
文がマトリョーシカです。
一番ちっちゃいマトリョーシカに貼る極小シールのます。
中くらいのマトリョーシカに貼る中くらいサイズのです。名詞用。
一番大きいマトリョーシカにつける形容詞用のですっていう3種類があってそれぞれは対応していると。
一番ちっちゃいのに貼れるってことは大和章を兼ねるの逆みたいなこと起きるかなと思うんですけど
ちっちゃいますのシールはでかいマトリョーシカに貼ってもいいってことですか?
それはダメです。貼れるシールのサイズと貼れるマトリョーシカは対応していると思ってください。
じゃあますは一番ちっちゃいシールは一番ちっちゃいマトリョーシカにしか貼れない。
そこは連動するんです。兼ねない。一応貼れるじゃないですか。サイズ的には。
そうですね。でかいマトリョーシカにちっちゃいシールは貼れるじゃないですか。
大きいシールをちっちゃいマトリョーシカに貼ろうとしたら粘着部余っちゃって嫌な感じになると思うんですけど
ちっちゃいシールだったら本当は貼れるじゃないですか。
それは貼れないっていう世界観なんですね。
だからお顔みたいなものだと思ってください。
でっかいマトリョーシカのコケシみたいなモールドにちっちゃいマトリョーシカの顔を貼ってあったら変じゃないですか。
面白いですけどね。貼れはするんですよ。
でも変じゃないですか。製品として。それは成り立たないと思ってください。
さっきデータで見たときみたいにますってのはとにかくいろんな埋め込み文の中に出てこられちゃうんですよ。日本語の場合。
それが名詞用のですとか形容詞用のですねと出てきにくくなる。どんどんどんどん。
っていうのがどうしてかっていうとますっていうのは一番ちっちゃいマトリョーシカに貼ってあるからこの一番ちっちゃいマトリョーシカはどんなマトリョーシカの中にも入るんですよ。
どんな埋め込み用マトリョーシカの中にも入るわけですね。
自分より大きいマトリョーシカがあれば全然自由自在というか。
ところがそうです。
大きいマトリョーシカだったらもっと大きいマトリョーシカを探しに行かないと自分は入れないっていうことですかね。
そういうことですそういうことです。
だからこととかたらとかからっていうのはそれぞれどのサイズのマトリョーシカを中に入れられるのかっていうのが違うわけですよ。
それによって出てこれたり出てこれなかったりするんじゃないかっていうのが我々の提案の一番大きいところだった。
じゃあそのそっち側が自分はこのマトリョーシカ食べられますというか入れられますっていうのはそっちが規定してるってことなんですね。
そうです。
なのでちょっといろいろ脱線しながら来てるんですけど一番重要なポイントとしてはマスがこのいろんなところに出てこれるっていう事実を捉えるためにはマスっていうのは思ったより小さいところにくっつけてるんじゃないのかっていうことが重要な主張だったわけです。
で実はこれで話が終わったらまあいいんですけどそれだとちょっと暗黒にならないので実はそこからさらに謎が残ってましてこれ次回につなげるためにお話をしておかなきゃいけないんですけど
からとかけどとかあるいはたらみたいなものっていうのは真っ黒な全くもって不透明のマトリョーシカだと思ってください。
透明というのは大きさがですか?
色が。
色が。はい。
なので色の真っ黒なマトリョーシカに囲まれちゃうとデスとかマスっていうのは外の世界を見られなくなっちゃうんですね。
ブラックボックスっていう意味ですか?
はい。
なるほど。
なのである意味大きな壁みたいなもんだと思ってください。
入れちゃったら。
取り出せない中も見えない。
マジックミラーみたいにもなってない。
なってない。
本当に遮断されちゃう。
外界から遮断されちゃうようなマトリョーシカだと思ってください。
そのからとかけどとかっていういわゆる従属説の代表格のやつらが。
に入れちゃったら外側からは見えないし、マス側からも見えないし。
見えないはず多分。
なるほど。
っていうものだと思ってください。
その残ってる謎っていうのがあって、この埋め込まれてしまったからとかけどとかの中に入っちゃったデスマスっていうのも外界のあなたに向けた経緯なわけじゃないですか。
でもブラックボックスに入っちゃった。
そう。だからそこが問題なんです。
どうやってそのブラックボックスの中に入っちゃったデスとかマスっていうのが外界のあなたとリンクを持つのかっていうのが実はすごく大きな問題としてあって。
これについては次回たっぷりお話をさせていただきたいと思います。
結構まだ難しい話が続くと思うんですけど、お付き合いいただければなと。
マトリョーシカとシールドでイメージを持ってお話伺えればと思います。
ちょっと難しい話続きますけど、次回もお付き合いいただけたらなというふうに思います。
アメリカでの食生活と思い出の品
では今日の101号室の言語学はこの辺で次のコーナーに行ってみましょう。
このコーナーでは大学のオフィスアワーになぞらえて私Kの質問を募集しております。
今日も新しいお便りが来ておりますので、もち子さんお便り読みをお願いします。
はい、ラジオネーム絶対冷麺さん。
Kさんもち子さんこんにちは。
こんにちは。
いつも脳みそに汗をかきながら楽しく聞いています。
Kさんはアメリカで生活されていたとのことですが、アメリカの食事ってやっぱり豪快なイメージがあります。
研究で疲れた時、Kさんがよく食べていたアメリカのソウルフードや、
日本に帰ってきてからもあれはまた食べたいなぁと思い出す好きだった食べ物はありますか?とお便りをいただいております。
はい、絶対冷麺さんお便りありがとうございます。
なんかいいね、こういう話がお便りとしてくるの。
そうですね、なんかアメリカって油っぽい料理が多いから、あれまた食べたいなぁみたいのはそんなに多くないんですけど、
でも日本でも欲しいなって思うものはあって、宅配ピザにアメリカだとディップソースがついてくるんですよ。
ガーリックバターみたいな感じのディップソースがあって、あれケビンズイングリッシュルームかなんかでも取り上げられてましたよね。
ありましたありました。
あれ欲しい。すげーうまいんですよ。
あれは日本のピザも早く導入すべきだなと私も思います。
もしかさんもアメリカで生活してたことありますもんね。
あれめっちゃうまくない?ピザの耳をさ、美味しくないじゃないですかピザの耳ってもう具がないから。
あれもさ、ディップにつけて食べるのすっごいうまいよね。
日本の方が繊細で、これはちょっと良くない表現ですけど、工夫しちゃってるんですよチーズ入れてみたいな。
耳にね。
そうじゃないよっていう。あのソースをワンパックつけてくれよっていう風には。
結構アメリカでピザを食べたことのある方なら思うところなんじゃないですかね。
そうかもしれない。私は結構パパジョンズっていうところのピザが好きでよく頼んでましたけどやっぱりついてくるんですよね必ずねあれがね。
あれは日本のデリバリーピザにもぜひつけてほしい。マジで導入してほしいと思ってます。
もしかさんあと他に何かあります?アメリカでこれ食べててまた食べたいなみたいな。
そうですねやっぱりアメリカのおやつからしか得られないカロリーというのがあると思っていまして。
結構私はポップターツっていうクッキーですかねあれは。
あのクッソ甘いクッキーね。しかも結構でかいのよねこういう四角形で長方形の。
結構いろんな味あるんですけど私はスモア味マシュマロのやつのってるの結構好きで。
あれはやっぱりあれからしか得られない味とカロリーっていうのがあるなと思っていて。
時々食べたくなりますけどね私は。
なるほどね。いやー僕はお菓子は日本の方が出来が良くて好きかな。
そうなんですよ。日本の方が美味しいんですよ。概して。異論はないです。
ただあの雑さ。あのカロリー。あのスガー。あそこからしか得られない何かみたいなのはあるかなと思っていて。
私ふるさとの味っていうわけでは全くないんですけど、その友人がアメリカ行くから何か必要なものあるみたいに言われると
意外とポップターツのスモア味ちょっとあったらとか結構お願いしがちかなと。
お土産に選びがち。
はい。
あと何だろう。私はナチョスも結構好きだったかな。いわゆるテックスメックスですよね。
テックスメックスですね。
トルティーヤチップスの上にいろいろ具材を乗っけて野菜とかお肉とか乗っけてソースかけて食べるみたいな。
あの雑さみたいなのも。あれはあれでさっきのポップターツの雑さで思い出したんだけど懐かしくなって食べたいなって思ったりはします。
あれはアメリカ料理ですね。
そうですね。あれはメキシコ人からしてもアメリカ料理らしいですね。
アメリカ人も多分アメリカ料理だと思ってるところで、映画見ながらとか友達と遊んでるときに食べやすいフィンガーフードっていうんですかね。
そういう意味ではナチョスは食べたくなりますね。
あとは、これはもう完全にノスタルジーなんですけど、日清の冷凍たい焼き。
これね、私研究中結構救われたんですよ。
そうなんですね。
全然日本に帰ってきてるから買えるのよ。今一袋いくらかちょっと覚えてないけど、たぶん300円とかそのくらいで買えると思うんですけど、5個入りの冷凍たい焼きがあって、うまいんですよ。
美味しいんですけど、日本に帰ってきて食ったらそんな。
アメリカにいたとき、研究しててとか論文読んで疲れたなって思ったときに甘いもの食べたくないじゃないですか。
でもアメリカの甘いものって甘すぎるんですよ。
ポップターツじゃダメですか。
ちょっと私にはきつくて甘すぎなくて美味しいがわかる日本人だから。
私ポップターツ食べてましたけどね。
だから私は結構あんこの甘さというか素朴な感じが欲しいなって思ってアジアンスーパーに買い物に行ったときに、たぶん7ドルとか8ドル。
高級たい焼きですね。
高級たい焼きですよ本当になったんですけど、日清さまさまと思って買って食べてましたね。
あれはちょっとある意味もやや思い出補正ありますよ。
思い出補正あるんですけど、アメリカのソフトフードでも何でもないけど、でも自分の研究生活を結構アメリカでの生活を支えてくれた食い物かもしれない。
日本人の血が流れてます。ポップターツじゃダメだった。
ちょっとポップターツじゃダメだったかな。
私全然ポップターツでいけた口ですね。
適応力がすさまじい。
こんな感じでアメリカ時代の話とか、大学先生どういう生活してるのとか、そんなような質問もお送りいただければ随時お答えしていきたいと思いますので、ぜひリスナーの皆さんお便りお待ちしています。
博士論文の解説と次回予告、エンディング
さて、そろそろ101号室の明かりを消す時間です。
もち子さん、今回博論会第一回目ということで、私の博論の概要というか、概要と一つテーマにしたところを説明してきたんですけど、どうでした?
そうですね、意外とスタートは身近なんだという印象を受けましたね。
きっかけの部分であったりとか、ですますって別に私たちも毎日使っているものなので、やっぱり言語学特有の部分といいますか、これおそらく物理学の博論なんて多分わかんないんですよ。
最初から。もう説明を受けても助詞しかわかんないわみたいなところに比べると、だから物理とかに比べるとやはりこう扱ってる性格とか、
物理学の人からしては、きっと物理も身近なんでしょうけど。
日々使っているし、例の判断がやっぱり私たちできるんですよね。
それはおかしいなとか、それは日本語として自然だなっていうのが、解明はできてない。
そのどういう仕組みで、それは変だなって判断してるのかは説明できないんだけど、それが変なことはわかるっていう。
そういう点では掴みやすいといいますか、面白さを感じられるフィールド、土台には立ててる、土俵には立ててるのかなっていうような、そんな気持ちを持ちながら聞いておりました。
ありがたい。ありがとう、もち子さん。そういう感想を言ってくれると私もすごく救われるわ。
よかったです。
今回、言語学者ってそんなこと考えてるの?みたいな。
意外と身近なところに材料が落ちてるんですよね。気がつかないだけで普段。
私も今回論文読んでて、あれ?日本語って?みたいな。
そういうふうに世界が広がっていく感じ、言語学者の目線みたいなものを皆さんに感じていただけたら面白いかなと思って、白論会持ってきました。
来週もですね、第2回ということで、ここからもう一段深い話をなんとか頑張って説明したいと思いますので、ぜひそちらの方もお時間許す限りお聞きいただければと思います。自分語りが過ぎて申し訳ないんですけれども。
でもね、アカデミアの世界ってやっぱり少し閉鎖的になってしまってるところあるかなと思っていて、このなんとかしますことなんて多分ビジネスパーソンの方がよく使ってるんですよ。明らかに。
そこから素材が集められるとか、そういえばこういう現象があるっていう、これ私持ち込みの宣伝兼ねてますけど、身近なところでヒントが落ちてたりですとか、そういうところを切り口にすると、より真実の解明と言いますか、本質に迫るためには、そういったところから素材が集まるっていうのはいいことなんじゃないかなと持子は思っております。
ありがとうございます。はい、ぜひまた次回も聞いてください。
はい、番組ではリスナーの皆さんからの素朴な疑問や番組の感想などをお待ちしております。詳細は概要欄にあるGoogleフォームズのリンクまで番組のフォローと高評価もよろしくお願いします。
はい、それから番組公式Xもございます。XのIDはatmarkDSRLoom101。atmark大文字でDSR、小文字でROOM、数字で101です。フォローの方もお待ちしております。それでは皆様からのお便りお待ちしております。また次回お会いしましょう。
Deep Structure Radio お相手はアシスタントの持子こと。
言語学者のKでした。
26:50

コメント

スクロール