男女の優秀さのテーマ
えーと、今回はですね、男性と女性どちらが優秀かという、
まあ、永遠のテーマとも言えるようなこの問いについて、深く掘り下げてみたいと思います。
きっかけは、D.IKUSHIMAさんがブログプチメタ3.0で提示された、非常に興味深い仮説なんです。
D.IKUSHIMAさんのこの視点を軸にして、歓礼するいくつかの記事なんかも見ながら、この結構複雑なテーマをあなたと一緒に考えていければなと。
で、そのD.IKUSHIMAさんなんですが、ご自身の教員としての経験から、全体的に見ると、おおむね女子の方が優秀なことが多いなぁと感じていたそうなんです。
はい、はい。
でも同時に、いや待てよと、本当にトップレベルの生徒を見ると、男子の方が多い気もするっていう、なんか一見すると矛盾するような印象を持たれたと。
うーん、なるほど。それは面白い視点ですね。
これどう読み解けばいいんでしょうか。
で、D.IKUSHIMAさんの仮説はこうなんです。女性は、その能力のばらつきが比較的小さいんじゃないかと。
ばらつきが小さい。
A.平均的に結構高いレベルにある。対して男性は人による能力の差、つまりばらつきが大きいのではないかということなんです。
あー、なるほど。分布の形が違うかもしれないってことですね。
そうなんです。だから全体の中央あたり、まあ平均値あたりを見ると、女性が優秀に見えることが多い。
でも両端、特にトップ層に限ってみると、男性の割合が高くなるんじゃないかと。
この仮説、あなたの周りを見ての実感と比べてどうでしょう。
いや、非常に視差に富んでますね。そのばらつきに注目するっていうのがすごくユニークだと思います。
で、このIKUSHIMAさんの仮説ですけど、他の情報源と照らし合わせてみると、これがまた面白みが増してくるんですよ。
例えば、プレジゲントオンラインの記事なんですけど、松子デラックスさんが、今の若い子は女子の方が根性あるわよ、みたいなことを語ったと紹介されてますね。
あー、ありましたね。
実際に企業の採用担当者の方々も、特に入社試験の段階では、女子学生の方が優秀だなと感じることが少なくないらしいんです。
それはどういう点で?
理由としては、やっぱり筆記試験の成績が良いとか、面接での受け答えがしっかりしてるとか、あとは論理的思考力、コミュニケーション能力が高いとか、そういう点が挙げられてるんですね。
なるほど。それはIKUSHIMAさんの言う、女性の平均レベルが高いっていう部分と、なんか重なる感じがしますね。
そうですね。重なりますよね。しかし、その記事は同時に、すごく重要な問いも投げかけてるんです。
問い言いますと?
その、入社時のペーパーテストとか、面接での評価が、そのままビリネスの世界での本当の優秀さに直結するんだろうかってことなんです。
なるほど。確かに。
例として挙げられていたのが、製薬会社のMR、医薬情報担当者のケース。
はい。
あの仕事柄、結構厳しい顧客対応とか、時には理不尽な要求、セクハラまがいの状況に直面することもあるわけですよね。
大変な仕事ですよね。
そういうストレスに耐えきれずに、比較的早く辞めてしまう女性もいると。
いる一方で、男性の中には打たれ強いというか、粘り強く交渉を続けて、結果的に大きな成果をあげる人もいる。
うーん。
これは単純な優劣の話じゃなくて、もしかしたらいくしまさんの言う男性のバラつきっていうのが、特定の状況下では強みとして現れる可能性を示してるんじゃないかと。
面白いですね。
その、ある種の突破力とか、あるいは鈍感力みたいなものが求められる場面では、平均的な安定性とは違う特性が、むしろ生きてくるかもしれないってことですか。
評価の多様性と個性の重要性
そういう見方もできるかもしれませんね。
ええ。
初期の評価とその後の実務、特にストレス耐性とか、さっき言われた突破力が求められる場面での評価軸って違うかもしれない。
ええ。
それは生きしまさんの男性はバラつきが大きいっていう仮説に、単なる能力の肯定だけじゃない、別の側面を与えているような気がします。
そうですね。
東洋経済オンラインでタブ高博さんが書かれてた内容とも何か繋がりそうですね。
タブさんは、同じ条件なら女性の方が仕事は丁寧だし、早いし、責任感もある。
うんうん。
しつつも、男性には物事を俯瞰して全体をダイナミックに動かす、みたいな、そういう異なる得意分野があるんじゃないかと指摘してるんです。
ああ、なるほど。得意な領域が違うと。
ええ。だからこそ、男女混合チームの方がそれぞれの強みが生かされて、結果的にパフォーマンスが上がるんだと。
はいはい。
これも能力の種類とか得意な領域が男女で違う傾向があって、それが生嶋さんの言うバラツキとして観察されるっていう見方となんか響き合いますよね。
まさにそうですね。得意分野の違いが、結果として能力の分布の違いに見えるという。
で、さらにですね、別のプレジデントオンラインの記事、橘玲さんの論考が、このバラツキの背景に迫るかもしれないという、また面白い視点を提供してくれてるんです。
橘玲さん?
はい。ここで注目されてるのが、堅実性パーソナリティっていう性格特性なんです。
堅実性?
はい。これは心理学で言う誠実性に近い概念で、計画性とか責任感、自己規律、そういう特性を指すんですね。
で、研究によると、この堅実性っていうのは、統計的には女性の方が高い傾向にあるそうなんです。
ええ、そうなんですか。
橘玲さんはこれが、先進国で共通してみられる、学業成績で女子が男子を上回るという現象、つまり、生嶋さんの言う、女性の平均レベルの高さの一因じゃないかと推測してるんですね。
なるほど。現代の学校教育って、確かにコツコツ努力できる、そういう堅実性を評価しやすい構造になってるかもしれないですね。
そうかもしれません。一方で、この堅実性が相対的に低いとされる傾向、例えばADHD的な特性、これは統計的に男子に多いとされていますが、これについても触れてるんです。
はい。
現代社会では、集中力の維持とかに困難が伴うとされることもありますけど、吉治さんは、例えば旧石器時代の狩猟採集みたいな環境だと、衝動性とか注意三万差がむしろ、新しい獲物とか危険をすばらく察知する能力として有利に働いた可能性もあるんじゃないかと。
ああ、環境が違えば評価も変わると。
現代でも、例えば企業家とかアーティスト、スポーツ選手みたいに既存の枠組みにとらわれずにリスクをとって行動するような分野では、この堅実性の低さがむしろ成功の要因になることもあるんじゃないかと。
うーん、なるほど。
これが、生島さんの言う男性のバラツキの大きさを示唆しているんじゃないかと。つまり、ある環境では評価されにくい特性が、別の環境では突出した結果を生む可能性があるということですね。
面白いなあ。
ここですごく重要なのが、吉治さんも指摘してるんですけど、知能指数、IQそのものには統計的な男女差はほとんど認められていないという点なんです。
ああ、そうなんですね。IQ自体は差がない。
ええ。だから、能力の種類とか現れ方、そしてそれが評価される場面、これが違うんだということなんでしょうね。
なるほど。いやあ、生島さんの男性は能力のバラツキが大きいのではっていう、最初の仮説からスタートしましたけど、こうして他の情報源も見ていくと、単なる印象論じゃなくなってきますね。
そうですね。
初期評価と実務での評価軸の違いとか、得意とする能力特性の違い、そして堅実性みたいな性格特性の傾向差、こういうのが組み合わさって、生島さんが観察したような、平均で見ると女性が高いんだけど、
トップ層には男性が目立つっていう現象を生んでるのかもしれないと。
ええ。なんかすごく多角的な視点が見えてきました。
そうですね。ですから結局のところ、どちらが優秀かっていう、その単純な二言論的な問い自体が、もしかしたらあまり意味をなさないのかもしれないですよね。
うんうん。
生島さんの仮説っていうのは、その二言論を超えて、能力の分布とか、その多様性、そして状況によってどう評価されるかっていう、より複雑な現実を見るための一つのレンズを提供してくれている。そんなふうに言えるんじゃないでしょうか。
平均値だけじゃなくて、そのバラツキ、いい目を向けることの重要性ですね。
まさに。
本当にそうですね。さて、今日のこの議論を踏まえて、最後にあなたにも考えていただきたい問いがあります。
もし、生島さんの言うように、能力の現れ方に平均だけじゃなくて、バラツキの差も影響しているとしたら、私たちは一人一人の個性とか可能性を、これからどういうふうに見出して、どう育てて、そしてどう生かしていくべきなんでしょうか。
もしかしたら、平均から外れるかもしれない、そのバラツキの中にこそ、未来を変えるようなヒントが隠されているのかもしれないですね。