1. デジタル時代の国語教育を語ろう
  2. 特別回 AIがとある実践者を語る
2025-05-06 07:44

特別回 AIがとある実践者を語る

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サマリー

現代日本の教育現場では、ICTや生成AIの導入が進行しており、教育者の実践を通じてその影響が探られています。特に、Kasahara Satoruさんの具体的な事例に基づいて、教育の質やアクティブラーニングへの転換といったテーマが語られています。

ICT導入の現状
今回はですね、現代日本の教育現場にちょっと深く切り込んでいきたいと思います。
はい。
特にICTとか、生成AIとか、そういうテクノロジーの導入、それから探究学習みたいな新しい学びの動き、この辺りをある教育者の方の実践を通して見ていきたいなと。
なるほど。
Google for Educationの認定トレーナーでもある、Kasahara Satoruさんという方のYouTubeチャンネルの記録をもとに、現場のリアルな声から本質を探るというのが今回の試みですね。
ええ。一人の実践者の視点というのはすごく具体的で貴重ですよね。
そうなんです。
ただ、それを客観的に分析して、より広い文脈でどういう意味を持つのか考えていくのが大事ですね。
はい。では早速ですが、まずICT導入。これやっぱり現場の負担感大きいみたいですね。
ああ、聞きますね。
2022年の調査だと、教員の約6割が負担を感じていると。
6割ですか。
Kasaharaさんご自身も、導入当初はコロナ禍で少し時間があったけど、今はもうとにかく忙しくて研修時間もなかなかと。
うーん、それはそうでしょうね。日々の業務に追われてしまうと。
ただ一方でですよ。具体的な使い方を見ていくと、結構業務が楽になっている面もあるみたいで。
例えば。
例えば、Google Classroomでの連絡事項の共有とか、あとGoogleチャット、あれでのもっと気軽なやり取りとか。
ああ、はいはい。日常的なコミュニケーションですね。
それに、スプレッドシートで学級日誌を共有したりとか。
特にこれと思ったのが、Googleカレンダーの予約機能を使った保護者面談の調整。
ああ、それはオーチーでしょうね。
ですよね。紙で候補日書いて集めて調整してって、あれものすごく手間じゃないですか。
本当に、あの作業がなくなるだけでも相当違いますよね。
そう考えると、ICTって負担だけじゃないんだなと。
まさにその負担と効率化の二面性があるわけですよね。
ここで大事なのは、多分ツールを使うこと自体が目的じゃなくて、何のために、どの場面で使うのが効果的かっていうその判断。
なるほど。教育的な判断。
そうです。苦手だから使わないってなっちゃうとちょっともったいない。
あくまで教育効果を最大化するための手段としてICTを捉える。そういう視点が必要なんじゃないかと。
生成AIと教育
学力低下を心配する子もあるみたいですけど。
ああ、ありますね。
笠原さんの学校では、導入前後でその学力の指標には特に変化はなかったと。
それは興味深いですね。ツールそのものが直接学力を上げ下げするわけじゃないっていう、まあ一つの小差かもしれない。
次にこれも大きなテーマですが、生成AI。
来ましたね。
チャットGPTが登場した時の衝撃。
特に国語科の先生としては危機感も相当あったみたいです。
でしょうね。書くことの根幹に関わってきますから。
で、かなり早い段階から授業で扱ったそうなんですよ。
ただ単にAIに作文させる、コピペさせるっていうんじゃなくて、AIとどう向き合うべきかを生徒と一緒に考えると。
なるほど。
例えば書くことそのものの意味を問い直すみたいな授業をされたり。
それはすごく本質的ですね。ツールに使われるんじゃなくて使いこなす、そのための思考力を養うみたいな。
そうなんです。受験指導、特に小論文なんかではAIを分析ツールとして活用しているそうです。指導のポイントをつかんだり、難易度を見たり。
へー、そういう使い方も。
でも生徒に直接使わせるかどうかは場面によって判断を変えているみたいですね。受験指導と例えば探求学習ではまた違うと。
その使い分けは重要ですね。
あとAIボイスレコーダー。話したことを自動で文字起こしとか要約してくれるやつ。
あー、プラウドノートとかありますね。
あれへの期待もあるけど、やっぱりプライバシーの問題で学校で本格的に使うのはまだちょっとためらいがある。っていうのもなんかリアルだなぁと。
そうですね。その辺の懸念は教育現場だと特に慎重にならざるを得ない部分でしょうね。
生成AIってなんかもう便利ツールか脅威かみたいな単純な話じゃないんですね。
全くです。笠原さんの実践が示しているのは、AIの能力はちゃんと認めた上で、でも鵜呑みにしないで批判的に見て、じゃあ自分たちの教育目標のためにどう使うかを主体的に決めていく、そういう姿勢ですよね。
デジタルシティズンシップ教育っていう観点からもすごく大事なことですね。
探究学習とアクティブラーニング
そしてこれはもう私たち教員自身の役割がAIの進化によって根本から問われているということでもあると思うんですよ。
うーん、不快ですね。そしてもう一つの柱、アクティブラーニングとか探究的な学び。
はい、これもキーワードですね。
これも単なる授業の形式、なんか活動やってればいいっていう話じゃなくて、学習者中心への転換とかもっと言うと、生徒たちの将来への移行、トランジションまで見据えたかなり深い学習観の変化として捉えてらっしゃる。
なるほど。水上先生の定義を引いてましたね。学びの質そのものを変えていこうという。
ええ。ではやっぱり理想通りにはいかない難しさもすごく正直に語られていて。
と言いますと?
探究学習を進めていく上の中だるみの問題とか。
ああ、ありますね。テーマ決まってもなかなか進まなくなっちゃう時期。
そうそう。あとは成果をどう評価するのかっていう難しさ。それから先生自身がゴールが見えないことへの不安とか、準備が大変だとか。
うーん、それは切実な悩みですね。
課題は多いんだなぁと。福井の若狭高校のサバ缶を宇宙食にした例も出てましたけど。
はいはい、有名ですね。
あれもやっぱり個人の先生の頑張りだけじゃなくて、学校全体で支えるなんかそういう組織的な取り組みがあったからなんだろうなと。
まさにアクティブラーニングとか探究学習って理念は素晴らしいですけど、実践との間にギャップが生まれやすい。
ええ。
大事なのはなんか表面的な活動の真似じゃなくて、その学びで何を育てたいのか。その資質能力を明確にしてプロセス全体をちゃんとデザインすること。
デザインですか?
はい。評価もそうで、何を図りたいのか。診断的なのか、学びの途中を支える形成的なのか、最終的な総括的なのか、その目的を意識しないと評価のための評価になっちゃう。
なるほどなぁ。
結局、教員自身が学び続けることと、それを支える学校組織全体のサポート体制、この両方がやっぱり鍵になるんだと思いますね。
いや、今回は一人の実践者の声を通してですけど、ICT、生成AI、新しい学びと、本当に現代教育のど真ん中のテーマを考えさせられました。
テクノロジーっていう強力な武器をどう使いこなすか。でもその先にいる生徒たちの成長、っていう学びの本質を見失わない、このバランス感覚が本当に大事なんだなぁと。
そうですね。
さて、今日の話を聞いて皆さんは、これからの教育とテクノロジーの付き合い方についてどんなことを考えましたか。
そして最後に、一つ皆さんに考えてみてほしい問いを。生成AIが、例えば指導案を作ったり、そういうタスクをどんどん型変わりしてくれる未来。
はい。
そんな時代に、私たち人間である教員にしかできないこと、AIには耐えられない価値って一体何なんでしょうか。
うーん。
そしてその価値を高めていくために、私たち自身の学び、自己研鑽をアンテナはどこに向けるべきなのか。
だいたい不可能な価値。
だと思います。
07:44

コメント

私もやってみたんですが、ホントにここまで自然なしゃべりとは、驚きました! しゃべりが苦手な生徒にはこれで代用もできそうですが、それでは教育じゃないような…💦

無編集でこれなのでたぶん編集するともっと自然に聞こえる気がします。 生徒が自分のツールを選べることで心理的な安全が確保されてきたら、苦手なことに挑戦する余地も生まれるかもしれないと思うので、これからを楽しみにしていきたいですね。

このあと、今日の笠原先生の配信を聞いて、やっぱり人間の声の方が良いと思いました。耳にソフトに入ってきます。でも、いずれ違和感なく入ってくるようになるかもしれませんね。 そして、しゃべりが苦手な生徒の代用・・・っていうところ、ヒントです!!

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