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2025-11-17 18:12

#069 ポッドキャストづくりの授業の方法

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第69回配信!
今回は学校の授業でポッドキャストを作成するためのポイントについて解説を行いました。今回の解説では、どのような点が学校の授業にとってメリットが大きいのかということや授業でポッドキャストの企画を生徒に考えてもらうときのコツなどについて解説を行いました。

ポッドキャストを活用した学びは非常に可能性に満ちています。
でも、どうすれば自分が授業で実際に生徒と取り組めるのだろうかとイメージがつかない人が多いかと思います。

でも、今回からの配信を聞いてもらえれば、学校の授業でのポッドキャストのつくり方がイメージできるようになります!

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サマリー

ポッドキャスト作りを授業に取り入れることで、生徒は自ら作品を創る体験を通じて深い学びを得ます。特に、国語科だけでなく他の教科でも活用できる内容として、企画立案や台本執筆が重要な要素とされています。ポッドキャスト作りの授業では、文学作品を題材にした企画と台本の重要性が強調されます。教師の専門性を活かし、生徒が夢中になる授業作りのポイントが探られます。

ポッドキャスト作りの背景
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティーのKasaharaです。
この番組では、Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ、私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。
最近、国語科の勉強会に参加したんですよ。
そこでも、授業でポッドキャストを作るという話が出ていて、参加していた方の興味関心を引いていて、実際にやってみたいという話が多く出てたんです。
でも、そこで話題になっていたのが、どうやったらポッドキャストを作れるの?という技術的な道具だとかの使い方についての質問だったんですね。
自分のボイシーの第126回、音声配信者としてプロ目線のポッドキャストの作り方を読んででも紹介したのですが、
基本的には野村さんのプロ目線のポッドキャストの作り方を読めば、授業においてポッドキャスト作りで困ることはないだろうなと思います。
まあ、ただ、さすがにこの本はポッドキャスト配信者向けに書かれているので、授業でそのまま生徒に渡してという使い方はできないです。
授業でさすがにZoomのP4とかShureのMV7とか準備する必要ないですし。
でも、国語科の授業として何を言語活動として大切にするべきか、
ポッドキャストという言語活動から何を学ぶべきなのかを教材研究するための手がかりとして、この野村さんの本は絶対に読んだ方が良いです。
とはいえ、授業をする時に、授業者が何を準備したら良いか、授業だとどんなところを工夫した方が良いのかみたいな話は、噛み砕いて知りたい方は一定数いるはずですよね。
そこで今回の配信では、国語科、いや国語科に限らず、学校の授業の中でポッドキャストを作るとしたら、
どういう点を気をつけてみたら心配なく取り組めるか、順番にお話ししていこうと思います。
さて、ここからが本題です。
授業で生徒とポッドキャストを作るノウハウって、考えてみたらまだ誰も説明していないですよね。
授業における進め方
おそらく普通に番組を配信するノウハウについては、今ならばディープリサーチでもかければそこそこの情報や手順は生成AIで手に入れることができると思います。
まあ、大体の手順や準備の方法についてAIに聞いてみるということは、ぜひやってみてください。
ちょうど先週、Google のノートブック ALM でディープリサーチがリリースされているので、
ノートブック ALM でディープリサーチして作り方の基本的な情報を集めてしまうというのは、初手として楽かもしれないです。
ノートブック ALM ならば、作り方がわからなくなった段階でチャットで聞けば教えてくれるので、
ディープリサーチでやり方のノウハウをざっと集めて、困ったらそれに聞くというやり方ができる分だけハードルが下がる気がします。
ついでに言えば、生徒にノートブック ALM を共有してしまえば、生徒自身が困ったらそれに質問をしてやり方を確かめて進めていくことができるので、そういうやり方がいいかなとも思います。
ごめんなさい。いきなり冒頭からむやみに難しい話をしました。
要するに今はポッドキャストブームということもあって、ポッドキャストの基本的なノウハウは検索すれば無料でたくさん出てきますよということです。
困ったら AI で調べながら慣れていけば大丈夫ですよ、ハードルは高くないですよということはまず言っておきたいなと思います。
じゃあ、全部 AI に聞いたらいいじゃないという話になってしまうので、今回の配信ではポッドキャスト作りを実際に授業でやっている実践者として、どういうところに子どもたちが引っかかるのかということや、授業で深い学びを実現するための勘どころとなるようなところをお話ししようと思います。
ちなみにポッドキャスト作りの授業の単元の組み立てや実際の様子などは手前味噌になりますが、明治図書さんから出版されている高校国語と単級のデザインという本に自分が原稿を寄稿していて、やっぱりそこでかなり丁寧に説明を行っているので、ポッドキャストを授業に取り入れてみたい方はぜひ読んでいただきたいなと思っています。
文字で読むと、具体的なイメージ持ちやすいんじゃないかなと思います。
高校国語と単級のデザインに書いた内容を踏まえつつ、今回の配信ではそれぞれの取り組みの温度感みたいなことを伝えられたらいいなと考えています。
書籍の情報は概要欄に情報を貼っておきますね。
さて、授業においてポッドキャストを活用するメリットなのですが、一番の強みがどこにあるかといえば、子どもたち自身が自分で作品をゼロから作り上げることにあると思っています。
一つの作品を作り上げること、子ども自身が作者になるという体験、それが一番学びにとって重要なんだと自分は思っています。
自分が作者になって、誰かに物を届けたいと思うから、一つ一つのパーツに対してこだわりを持って磨き上げようとするんですよ。
そして、誰かに伝えようとしない学びは絶対に空転します。
教育の用語で言えばオーセンティックな学び、新生の学びなんて言い方をしますが、実際の生活や子どもたちの生活の文脈に根付いている学びであることはやっぱり授業としてはすごい大切なんですよね。
その意味でポッドキャストを考えると、誰かに聞いてもらえる、誰かに伝えるという相手意識があることが非常に重要な意味を持ちます。
もちろん最初はクラスの中だけでの共有になるでしょうけど、本気を出せば音声データは本当にポッドキャストとして全世界に発信できてしまうんですよ。
それこそ数クリックでできますよね。
そういう誰かに聞かれるっていう文脈は国語の学びにおいて非常に重要です。
また誰かに聞いてもらうという大きな目標の中に、入れ子構造で自分が語れる内容で人に聞いてもらえるテーマって何だろうという企画を立てる学びや、
どういう構成で話せば相手に伝わるんだろうという台本を書く学びや、
実際にどういう話し方ならば伝わるんだろうという話すことの学びだとか、
ポッドキャストを作成していく過程が全部学びと問いに満ちているわけです。
誰かに伝えるとはどういうことだろうという大きな問いの中に、
企画についての問い、台本についての問い、話し方についての問いのように小さな問いががっちり問い、
入れ子構造になって入ってくるから、
単元の中で一つ一つの工程をこなすうちに自然と様々な学びや概念が積み上がっていくわけです。
このあたりにポッドキャストの教材としての魅力があります。
やってみるとすごくこの話がわかるんですが、やるまではイメージが持てないところでもあります。
だからこそ、この大きな問いと入れ子構造になっている小さな問いがあるという構造をイメージしながら授業を組み立てるとうまくいきやすいので、
ぜひ意識してみてください。
ちょっとだけ論理的な背景の話をすると、
こういう構造になるのは、教育でいうところのビキンズと幕大という人の
アンダースタンディングバイデザインというものがあるんですけれども、
その中の逆向き設計論をイメージして、そもそも自分がポッドキャストの単元を構想しているというのはあるんですね。
ポッドキャストという学習材から学べる本質的な知識技能や概念は何かということを考えてから、
じゃあそういう大きな問いに対して一つ一つをブレイクダウンして考えていくと、
ポッドキャスト制作の効果
どのような活動が生まれてくるかなみたいなことを考えて、
一つ一つの授業での課題を考えていくということをするといいんです。
興味がある方は逆向き設計で検索してみてください。
さて、全然授業作りの話をしないで、前提知識みたいなところの話をしてたらだいぶ時間がたってしまいましたね。
多分これは2回くらいに分けて話したほうがいいですね。
端折って話すよりもしっかりと時間をかけて一つ一つの勘どころを話したほうがいい気がするので、
ごめんなさい、予定を変更して2回に分けて話をします。
ではいよいよ授業作りの話に入っていきますが、
ポッドキャストを作るという授業はどの授業でやってもいいかなと思ってます。
国語科に限らず他の教科でも展開できるんじゃないかなって思ってます。
授業や単元のまとめとして、ポッドキャストはお手軽ですし、効果的ですし、いいことづくめです。
だからまずはあまり細かいことを気にしないで録音してみればいいんじゃないかなというのが自分の意見です。
ただもう少し本格的にポッドキャスト作りを単元の中心に据えて考えるならば、
手立てを順序立てて考えてみるのもいいかなと思いますね。
生徒が完成したポッドキャストをお互いに聞き合うのを最後の段階だとすると、
そこに至るまでは大体4段階くらいあるかなと裸で感じてます。
まず、そもそもポッドキャストって何?どんなコンテンツなの?ということを知るという段階。
次に、じゃあ自分たちは何を話そうかと企画を考えてリサーチする段階があり、
構成を考えて台本を執筆する段階を経て、やっと最後に録音編集って感じです。
個人的な感覚ですが、編集については授業で扱うものとしてはおまけ扱いで良いかなと思います。
そういう何か創作にこだわるのが好きな子がこだわってどうぞ自由にやってくださいっていう感じでOKだと思います。
やってみるとわかりますが、BGMなしでも十分に面白く聞けますから。
授業として生徒が学力をつけるいろいろな学びが多いのは、企画構想の場面と台本執筆の場面ですね。
自分のポッドキャスト作りの授業でもどこに苦労したかってアンケートで聞いてみると、
録音編集よりも企画を立てることと台本を執筆することの2つが2倍から3倍くらい難しかった、力がついたって答える生徒多かったんですよ。
だから単元を構成するときには、いかにして語るべき題材と向き合って企画を考えさせるかということや、
いかに自分の書く台本にこだわりを持たせるかという点に力点を置いて考えると、
文学作品を題材にしたポッドキャスト
おのずと授業の手立てだとか、授業で何を題材にしようかということが見えてくると思います。
例えば、何か文学作品を読んでその解釈を語るポッドキャストを作るという単元を構想するとしましょう。
このときに企画と台本の2点に力点が行くように生徒への指示を考えるならば、
授業で読む文学作品との生徒の出会い方がめっちゃ重要になりますよね。
文学作品についてゼロから何か企画を立てて語れって急に言われても、
普通の高校生だったら困っちゃいますよね。
そんな指示の出し方したらさすがにポッドキャスト面白くても生徒やれないですよ。
だから企画については、例えば授業で読んだ前の作品は伏線が上手だったけれども、
そこで学んだ伏線の読み方を活かしてこの作品の解釈をポッドキャストで語ってみたいみたいな形で、
それまでの学びで身につけたスキルを切り口にして企画を立てるように指示を出すと、
おそらく生徒もやりやすくて、個性も出て話としても面白い企画になるなと思っています。
台本に対するこだわりについては、
授業で扱う題材に対して自分ごとになれるように仕掛けを考えるのが大切だろうと思っています。
自分がこの作品や題材についてこれだけ思い入れがあるから、
他の人にも伝わってほしいというロジックがないと、台本にこだわって作ろうとはしないんです。
だから教科書の題材でもなんでもいいんですが、
実は台本をアウトプットするということは、
その学びたい対象に対してしっかりとしたインプットの授業が行われてないとうまくいかないんですよ。
逆に言えば、こういう良質なインプットを限られた時間で組織するのが先生方の授業技術で、
一斉授業で磨いてきた技術はきちんと活かされますし、
活かしていかないと良いアウトプットは保証できないわけです。
インプットは何か解釈を教え込むだとか、正しい答えを教え込むという意味じゃないですよ。
念のため言っておきますけど。
その授業で扱う題材が置かれている文脈だとかを伝えて、
確かにそれは自分のために大切だって思いを生徒に抱いてもらえるようにすることです。
授業で扱う題材に深い見識のある教科の専門家の先生だから語れることって大いにあるはずです。
だから、実はポッドキャスト作りの授業の急所って先生方の専門性にこそあるんですよ。
先生方が何を生徒と一緒に語ったら楽しいのかっていうのを深く考えて見立ててくる、
その教材研究の力が下支えしてくれるわけです。
逆に言えば、どの学習課題を生徒と一緒に語るか、生徒と語れる題材のイメージが固まってしまえば、
あとは自然に流れていくものなんです。
ぜひ先生方の見識に基づいて生徒と語り合ってみたい題材を見つけてみてください。
先生が語りたい、生徒の話を聞いてみたいというものを見つければ、
授業作りの技術と教師の役割
間違いなくそれは良い単元になります。
と、前提の話をしていたら随分いい時間になってしまいましたね。
全く技術的な話も授業の流れの話もしていませんが、
今週はこれでお開きにしようと思います。
続きはまた来週お話ししますね。
今回の配信はいかがだったでしょうか。
思ったよりも話すことが多くてびっくりしました。
話し始めるときは1回で終わりになるかなと思ったのですが、
随分長くなってしまったので、次回も続きを話していこうと思います。
今回お話ししたところが、ポッドキャスト作りというか授業作りというか、
ちょっと前置きは長かったですね。
でも、教育現場で授業としてポッドキャスト作りに取り組むのであれば、
ポッドキャストの言語材としての特徴や、
ポッドキャストの企画を立てる過程での学びの解像度が上がった方が
安心して取り組んでいただけると思うんですよ。
そういうわけで、今回の解説はポッドキャスト作りに取り組むと、
なぜ子どもたちが自然に夢中になるのかということを
意識しながら解説を始めてみました。
わかってます。わかってますよ。
多分この放送を聞いてくれている人は、もっと技術的な注意点だとか、
具体的なやり方を聞きたいから必死になって情報を探してるんですよね。
だからこうして遠回りな話をされたらイラッとされるのも、
わかります。ほんとごめんなさい。
来週はいよいよもっと具体的な機材の話だとか、
実際に取り組むときに技術的にこういうところを気をつけないと危ないですよとか、
こういうツールを生徒に紹介すると良いですよという話をしようと思います。
どうか番組のフォローをして来週の放送をお待ちください。
やっている人にしかわからないちょっとしたティップスなんかも
次週は話せればと思います。
本日のポッドキャストの裏話は、私のボイシーで6時半から配信されています。
今日の配信を聞いてくださった方は、概要欄のリンクからぜひ続きをお聞きください。
ここまでお聞きくださりありがとうございました。
今回の配信を聞いて何か参考になったことがあれば、
いいねをしてもらえると番組作成の励みになります。
また、アウトプットの一環として、ぜひお気軽にコメント欄やSNSで
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この番組は毎週月曜日に1回配信されます。
次回の配信もお楽しみに。
ではまた。
18:12

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