デジタル教育の導入
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティーのKasaharaです。
この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、
Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ私、Kasaharaが、
教育にまつわる様々な話を配信していきます。
職員室のスタッフ同士で行われる教育談議のようなものだと思って、ゆるっと聞いてください。
先週は、デジタルガジェットについて話をしましたが、その配信の最後の方で、
やっぱりデジタルサービスが今は重要になってきてますよね、という話をしました。
色々なツールを使うことも楽しいのですが、今はクラウドでの作業がメインとなっているので、
どのようなウェブサービスを使うのかということが、仕事の効率に直結しているわけです。
教員という仕事をしていると、ウェブに載せづらい情報も多くあるのですが、
そういう情報を除いたとしても、日常的に使いやすいサービスは数多くあるなというふうに思っています。
最近は、生成AIの方に注目が集まっている感じはしますが、
生成AIだけでは仕事の情報の整理整頓や、データのアーカイブはできないので、
意外とどういうウェブサービスを使えば仕事がうまくいくのかという情報には、
未だに需要があるのではというふうに思っています。
そこで今回は、自分が授業作りや日々の仕事で活用しているウェブサービスについて紹介と、
使い方のイメージの話をしてみようと思います。
音声でどこまで伝わるか微妙ですが、興味を持っていただけたら、
実際に試してもらって、わからないことがあればご質問いただければと思います。
この番組で答えていきたいなぁなんて思っています。
Notionの活用法
あと、今日お話しする内容は、自分のノートに過去に記事として書いたことがあることも含まれるので、
興味がある方はノートもお読みいただけると嬉しいです。
さて、ここから実際にツールを紹介していきますが、まずはとにかく外せないのはNotionですね。
Notionは一言で言うと、データベースのサービスというのが正しいのかな。
とにかくデータをいろいろな見え方で管理できるようなサービスという形になっています。
非常にもう有名で、ICTに詳しい人であれば、
Notionを使っていない人の方が少ないんじゃないかなっていうぐらい使われているサービスですよね。
Notionの得意なこととしては、データを記録する、蓄積する、
プロジェクトを管理するということが得意なんだなというふうに思っています。
これってつまり、教員の仕事に置き換えて考えてみれば、
授業準備や授業記録として利用するのにめちゃくちゃ役に立つわけです。
しかも授業準備と授業の記録を同じ場所に保存できるってこれなかなかすごくないですか。
紙で情報の管理をやっていると、授業準備をしていたときの資料と、
生徒からの成果物が出てきたものだとか、
あとは授業で自分が手控えで記録していたものだとかが、
なんだかバラバラに散逸してしまって、
同じところにうまく整備できないなみたいな経験ってありませんか。
自分はよくあります。ずぼろなんです、根本的に。
Notionを使うと、基本的にデータベースのアプリケーションとなっているので、
授業準備の記録もそうですし、
授業の実際の自分の手控えの記録なども同じところに全部保存できてしまうわけです。
しかも後から見返すのもすごい簡単というような、
そういうような強みを持っているわけなんですね。
授業準備としては、単元のアイデアを収集して保存しておいたり、
授業準備の進捗を管理したりする使い方で使うことが多いですね。
Notionの画面のイメージはなかなかポッドキャストでお伝えするの難しいんですが、
簡単に言うとタグだとかをつけておくことができるので、
例えばウェブページを保存したものをこの単元で使おうみたいなことをタグで整理しておいて、
後から一括でタグで検索をかけたりみたいなこともできたりしますし、
あとはカレンダー上で表示することもできるので、
この資料はこの週に使うよみたいなことなんかを整理しておくこともできるんですね。
Google Classroomに予約配信みたいなことをしておくこともできるんですが、
ついつい予約配信クラス多いと忘れちゃったりするので、
Notionでカレンダーで一括で管理した方が個人的には分かりやすいなというふうに思ってたりします。
授業記録としては、今も話したようにカレンダー表示などもできるので、
そのカレンダー表示でその日の授業のあるクラスの数を確認したり、
あるクラスに関して一学期の授業何回あるかなというのを一案で表示してみたりみたいな形で、
授業の回数だとか計画を管理するという使い方もできますし、
また1回1回の授業に関して記録を取るみたいなこともできるので、
授業に関して画面を開いておいて、
何か思いついたことがあればどんどんどんどんメモをしているという感じで使ってますね。
で、Googleドキュメントだとかのリンクを貼っておけば、授業で使った資料などにもすぐ飛べるので、
後からあれ、この授業で何使ったっけみたいなことも防げるので、非常にやっぱり記録としては便利なんですよ。
ただ注意点としては、やはりクラウドで管理するというようなアプリケーションにはなっているので、
生徒の個人情報を載せることはできないですし、やってはいけないことだというふうに思います。
なので、どうしても個人に紐づいた情報を残したいなというふうに思うのであれば、
まあ、紐づいちゃダメなんですけれども、自分だけがわかるようなイニシャルにしておいたりだとか、
もしくは出席番号だとかにして記録をした方が良いんだろうというふうに思いますし、
そもそも、きびな情報は書いてはいけないというふうな運用がいいかなと、
手控え用のノートは持ち歩いた方がいいと思いますしね。
自分の思いつきのメモを中心に書くような運用にしておくと、安全に使えるんじゃないかなというふうには思います。
ノーションについては、授業以外にも行事のタスク管理に非常に便利です。
例えば、修学旅行の資料だとか膨大になってなくしやすくないですか?
で、タスクに関しても誰に貼り付いているかわからなくなりがちで、
あれ、この仕事進んでいるみたいなことってありませんか?
でも、ノーションを使えば資料を基本的に何でも保管することができますし、
ビューというような設定があるんですが、そのビューを変えることで、
誰のタスクなのかみたいなことを一覧表示したり、どこまで進捗しているかということも表示簡単にできたりするんですよ。
また、そもそもノーションのデータベース自体を共有できるので、
大型のプロジェクトになる修学旅行などに使うのには非常に便利です。
そしてそもそもそのデータベースなので、行事に取り組んだアーカイブとして残っていくということも、
10年度以降の引き継ぎにも便利なんですよね。
だから本音を言うならば、学校全体でノーションは本当に導入してほしいんですよ。
これが導入されたら、行事の運用で困ることはもう相当なくなりますよね。
資料を探して、ホルダーの中をカチカチカチカチ探して、イライライライラするということも当然なくなってくるはずなので、
これだけでもかなり働き方改革になるんじゃないかなというふうには思いますね。
ただノーションに関して言うと、かなり設計が難しいこともあるので、ICT苦手な人にはハードル高いという事実もあるので、
学校導入はかなり先かななんてことは思ったりはします。
自分も自分で、自分の仕事だけでなくて、他の行事に関してもちゃんとデータベースをノーションで作って、
ほらこういうふうにやると便利なんですよみたいなのを共有すればいいんですけど、
自分の仕事を抱えている状態でそこまでやるのはめんどくさくて、
自分も後手になっているので、あんまりないものをねだりをしたらいかんなというふうに思っています。
ノーションはノーションAIというようなAIもついているんですよね。
なので本当はAIを使った検索が非常に便利だというような話は聞いているんですが、自分は使っていないです。
理由はとってもシンプルで、課金の限界です。
もう使っているAIが多すぎて、ノーションにまでお金を払ったら破産しますね。
それに実際に使い勝手を知ったら、もうこれ便利じゃんといって二度と戻れなくなるというのはわかっているので、
もう少しAI戦争に決着がつくまで様子を見て、ノーションに関しては我慢しようかなというふうに思っています。
Evernoteの利用
ちなみに生成AI絡みでいうと、ノーションはフェローとの連携がかなり強力なので、
授業準備などで使う資料に関しては、そのまんまどんどんノーションに放り込んでいるというような運用なんかをしています。
他にもノーションは使っているんですが、ちょっと話が長くなってきたので、
どなたかリクエストくださったらまた別の配信会でお話ししようかなというふうに思います。
さて次にノーションと並んで蓄積に使っているのがEvernoteです。
Evernoteについては2011年ぐらいからもう使っているので15年ぐらいですね。
それこそ大学の時の卒業論文、修士論文のデータなんかも入っているぐらい古くから使っています。
だから色々とサービスについては言いたいことがあるんですけど、
ぐっとそれを言うのをこらえて回避を払っています。
Evernoteのユーザーの方いかがですか?言いたいことありません?
Evernoteは基本的にウェブの記事を何でもかんでも放り込むっていう使い方が第一なのと、
身の回りのコマゴマとした書類をスキャンスナップを使ってどんどん保存するという使い方してますね。
第二のノーというキャッチコピーがEvernoteにあったと思いますが、
まさに自分が覚えているっていうようなコストを払いたくないものをどんどんどんどん放り込んでいきます。
Googleキープでもいいんじゃないかなというふうにちょっと思うところもあるんですが、
ノートブックとノートをうまく分けて整理できるのがやっぱり感じとして良いんですよ。
ツールの紹介と活用法
一応手書きの文字もOCRもかかるので、
Evernoteに放り込んでおけば困ることは少ないかなという安心感はありますよね。
頼むからいらんことすんなっていう気持ちがEvernoteについてはふつふつと日々湧き上がるのですが、
15年も使っていると今さらデータを手放せないなっていうジレンマは持ってます。
ただやっぱり何も考えずに放り込める気軽さっていうのは非常に良いですね。
音声入力などもできますしね。
EvernoteとNotionについてはインプットやアーカイブの活用がメインです。
こうやって集めたり蓄積したりしたものを具体的にアウトプットに変えていくのは別のツールを使っています。
例えば主にアイデアの下書きや言語の下書きとして使うのがWorkfloweeというアプリですね。
これはアウトラインプロセッサー、つまり箇条書きが簡単にできるサービスになっています。
GoogleドキュメントやWordなどでも同じように箇条書きができる機能はついてますが、
やはり専門のサービスの方が使い勝手は圧倒的に良いなというふうに思ってます。
まず並び替えが簡単にできることや、あるセクションにだけ注目して書くことができるのも気が散らないで非常に良いですよね。
どの順番で書いたら良いか並び替えが面倒だなぁなんて思ってると原稿って全然進まないですから。
そして他のところが読めてしまうと、こことの整合性がどうだみたいなことを考えながら書くことになるので、
文章を書くときにはもう集中してその部分にだけ特化して書くみたいな書き方をした方が絶対に効率が良いんですよね。
なのでWorkfloweeのこの機能っていうのは非常に便利だなというふうに思うわけです。
あなたは何か文章を書くのは得意ですか?
私はあんま得意ではないです。できるだけやりたくないって思って、いつも原稿は締め切りギリギリまで後回しにしてしまう感じがあります。
でも締め切りを守るのは大人としての絶対のマナーなので何が何でも間に合わせるわけですが、何もないところからアイデア出てくることはありません。
だから原稿の依頼をもらった瞬間にWorkfloweeに何を書こうかなという項目を立てて、過剰書きでなんとなくの構成というのを作ってしまうんですよ。
で、あとは日々の生活から思いついたことをそれぞれの項目の階に過剰書きで追記をしていって、気分が乗ってるときやアイデアが降りてきたときに一気にその一つの項目に関してパーって書いちゃうみたいな感じで取り組んでいます。
Workfloweeはシンプルにメモだけするのが基本的な機能なので、何もレイアウトのことや装飾のことなどを気にせずにグイグイ書けるので、とにかく手を動かして何か進めなきゃいけないというときには気が楽になるので非常に便利です。
やっぱりGoogleドキュメントやWordだとかで作業をしようとすると、レイアウトのことやフォントのことだとか気が散る要素って結構いっぱいあるんですよ。
なので、やはり文章のアイデアをまとめていく、文章に書くという行為そのものに集中していくときにはシンプルなアウトラインプロセッサーは便利だなというふうに思っています。
こまごまとしたツールを他にも探すともう少し何かありそうな気もしますが、今回はなかなか配信時間も長くなってきたので、この3つの紹介で終わりにしようというふうに思います。
使用のコツと生産性の向上
いずれのツールもOS関係なくブラウザからアクセスできて、使いたいときに使いたい機能を十分に使えるということやスマホのアプリとも連動しているので、その気になれば24時間どこでも使えるというのはやっぱり安心感がある強みですね。
ローカルのアプリケーションという意味では、Obsidianだとかも実は使っているんですが、話もややこしくなりそうなので、今回はレビューサービスに限定してお話を終わりにしようというふうに思います。
どんなツールを使うかに関しては、生産性向上という意味だと定期的に見直さなければいけないなぁなんてことはちょっと考えています。
今回の配信はいかがだったでしょうか。割と地味な使い方しか紹介していない気がしますが、それはそれだけ日常の業務に結びついているんだと思ってもらえばというふうに思います。
こうして振り返ってみると、自分の行動原理が紙と手書きをできるだけ仕事から排除したいというモチベーションに支えられているんだなぁと感じます。
全部クラウドで保存して、いつでもスマホからアクセスできる状況にしないと安心できないなぁという気分になってますね。
今回はウェブサービスに限定してお話をしていますが、これがスマホのアプリの話になったら、よりいろいろな話が出てきますね。
それに今回は学習系のウェブサービスについては一切触れてないので、授業で利用しているようなサービス、例えばジャパンナレッジスクールについてだとか話し出すと、いつまでも話し続けることになりそうです。
マニアックになればなるほど再現性が低くなるので、なかなかポッドキャストでは話しづらいかなぁなんて思ってます。聞いてみたいですか?
ちなみにこの手のツールの使い方は小さく始めることですね。
Evernote とかもいきなり細かくノートブック作り始めたら間違いなく分類するのが嫌になって挫折します。
Notion もいきなりいろいろなプロジェクトごとのデータベースを作り始めていっても、データはたまらないし分類はめんどくさくなって本当に嫌になります。
はじめは一つの場所に何でもかんでも放り込んでおいて、情報がたまってきたら少しずつ分類をしてみたり、表示のさせ方をいじってみたり、命名規則を工夫してみたりするようにするのがいいかなと思います。
はじめから何でもかんでも効率よくやろうと思うと失敗します。
ツールが手に馴染むまでにはそれなりに時間がかかるので、あまり細かいことは気にせずに使い続けておくことが良いと思いますよ。
もしくは使い慣れている人のテンプレートを真似してみたりというのが良いかもしれないです。
いずれにしても慣れるまで1ヶ月は使ってみることが必要だと思います。
ここまでお聞きくださりありがとうございました。
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