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2025-05-26 13:55

#044 明治図書の「高校国語探究デザイン本」を語る

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第44回配信!
今回は“あえて”宣伝回――でも聞けば教室が変わる!?

高校×探究の最前線を書籍化した『高校国語と探究デザイン』(明治図書)を、寄稿者の一人である笠原が紹介します。

💡 こんな方におすすめ
●探究を授業に落とし込めず悩む国語の先生
●国語の新科目編成にモヤモヤしている人

📚 書籍リンクはこちら →
『高校国語と探究デザイン カリキュラムづくりから授業アイデアまで』(明治図書)
https://www.amazon.co.jp/dp/4182441265

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サマリー

今回のエピソードでは、明治図書の「高校国語と探究のデザイン」により、高校国語の実践や探究学習の重要性が語られています。著者は教育の現状や課題を踏まえ、本書の特色や実践例を紹介し、国語教育の未来について考察しています。また、明治図書の「高校国語探究デザイン本」に関する教育書の内容やカリキュラムデザインに関するアドバイスが紹介され、ポッドキャストの実践が生徒に与える影響や授業作りの観点について熱く語られています。

エピソードの導入
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティのKasaharaです。
この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、
Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ、
私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。
職員室のスタッフ同士で行われる教育談議のようなものだと思って、ゆるっと聞いてください。
今回は最初に正直に言ってしまいますが、宣伝会です。
自分の原稿を寄稿した本が発売になるので、その本の紹介と、買ってくださいね、という宣伝です。
もちろん、宣伝だけにならないように、そして本のネタバレにならないように、
色々な切り口で話をしようとは思っているのですが、
もし宣伝なんて聞きたくないと思われる場合は、今回はスキップしてください。
さて、今回私が寄稿した本は、明治図書さんの高校国語と探究のデザイン、
カリキュラム作りから授業アイデアまで、という本です。
名前の通り、高校国語の実践と探究の実践をメインに扱った本になっています。
今、さらっと自弁は本のタイトル紹介したのですが、実はこれ、とてもチャレンジングなんですよ。
というのも、教育書のニーズが大きいのは、小中学校の実践であって、高校の実践じゃないんですよね。
世の中の教育書を眺めてもらうとわかるのですが、高校の内容は国語化に限らず相対的に尽きないんですよ。
実践論文についても、小中学校がメインで、高校の実践はなかなか出てこないんです。
月刊誌などを見ると、小中学校の実践は必ず掲載されていても、高校の実践ってたまにしかないなーっていうのはよくあることなんです。
だから、高校の実践集ということでもかなりチャレンジングなのですが、それに加えて探究というテーマであるのもかなり挑戦的です。
つい前置きが長くなりましたね。そろそろ本編行きましょう。
高校国語と探究
さて、ここからが本編です。
オープニングトークの続きになりますが、高校と探究学習のことから話をしていきましょう。
あまり言いたくないのですが、やっぱり探究学習については、高校は以前よりも盛り上がっているとはいえ、露骨に嫌な顔をする人はいますし、
まして教科の授業で探究をしようなんていうと、二言目には学力がーとか、進学実績がーとか、授業数がーというふうに言われてしまうことは少なくない状況にあるわけなんです。
まあ、身も蓋もない言い方をすると、避けられていますよね、実際。
いや、本気で大切だと思ってやっている人と、嫌って遠ざけたいなと思っている人の温度差がひどくなっている状況というのが適切なのかもしれないですね。
リスナーのあなたの学校ではいかがですか?
おそらく、自分の番組を聞いてくれているあなたは、探究に興味があって何とかしなければと思っている方だと思うんですが、なかなか苦労していませんか?
そういうあなたにとって、今回発売されるこの本は手前味噌になってしまいますが、本当に心強い一冊なんですよ。
今回発売になる高校国語と探究のデザインは、高校の実践と探究ということで、本当に尖った一冊になっているなぁと思っています。
ノートでも書いたんですけど、もう剣山ですよ、剣山。あらゆる方向に尖ってます。
不特定多数の誰かに手に取ってもらうというよりは、本気で国語と探究と社会の接続に祈りがある人をピンポイントに救いに行ったような、そういう一冊になっているんじゃないかなというふうに感じます。
いやもちろん本なので、多くの方に手に取ってもらって、興味ない人の目も開くっていうことは非常に重要なんですけれども、
ただそれ以上にやっぱり今現場で課題意識を持っている人に刺さって救われてほしいなというふうに思う、そういう仕上がりになっているんじゃないかなというふうに感じます。
監修は早稲田大学の高田邦博先生が行っています。助手帳は高田先生が文章を書いているのですが、この内容がまた力強いんです。
高校の国語家が探究の要として重要な責任があるということや、何ができるのかということをはっきりと明確に述べられているので、
工夫した授業にチャレンジしようと思っている人は、この文章を読むとかなり励まされるはずです。
自分が取り組んでいることが、これで良かったんだ、こういう方向で信じて大丈夫なんだっていう、そういう思いを抱くことができるんじゃないかなというふうに思います。
なので、この序文を読むだけでも全然、探究に対するイメージの持ち方が変わると思いますので、ぜひ手に取ってほしいなというふうに思いますね。
じゃあ、なんで今、高校の国語家の本がこうやって発売されるのかというと、国語の先生以外には文脈がちょっと分かりづらいと思うので補足説明をしておくと、
高校の国語家は、現行の学習指導要領から科目構成が大きく変更になった科目なんですね。
具体的に言うと、現代の国語・言語文化という必修科目と、論理国語・文学国語・古典探究・国語表現から選択になるのですが、
単位数の問題やニュースとの接続の関係のためにかなり世論が荒れたんですよね、これ。
新聞で話題になったぐらいなので、もしかすると国語の先生以外もこの議論を知っている方がいるかもしれないですね。
ここでかなりやっぱり混乱したということもあって、新しい科目が2020年度から始まっているんですが、
授業の内実が大きく変わったかというと、なかなか厳しい状況がありますね。
結果的に、今までの国語総合、現代文B、古典Bと同じような授業がずっと続いてきてしまっているなというような印象を個人的には持っています。
自分の勤務校でもそうですし、知り合いの先生から話を聞いても、なかなか科目のイメージが変わっていかないんだなというその根深さというものをちょっと感じているところですね。
最近話題になったこととしては、例えば現代の国語の教科書に羅生門や夢中野が復活するみたいな話がありましたね。
実践の提案
本来、現代の国語という科目だと文学の教材を文学として教える、読むことの単元として教えるということは、学習指導要領的には入ってこない科目なんですよ。
なので、教科書に羅生門や夢中野が入ってこないというのは、別に文学を排除するということではなくて、
もう一つの言語文化の方で本来取り組む内容なので入ってこないというはずだったにもかかわらず、
現場の根強い行為に押されて、教科書会社の方が羅生門や夢中野を入れるみたいなことになっているんですよね。
たてつけとしては、読むことではなくて話すこと、聞くことの単元だとか書くことの単元だとかで取り組むような、そういう学習課題にすればOKみたいなことを言ってはいるんですが、
実際どういう扱い方になるかというと、なかなか厳しいものがあるんじゃないかなという気はします。
ちょっと話がずれましたね。
そういうこともあって、学習指導要領の内容や、新しい教科書からこの新しくできた科目の授業のイメージというのがなかなか持ちづらいというところが現実としてあるんじゃないかなというふうに思います。
その結果、従来の授業のイメージが引きずられているんじゃないかなというふうにも感じます。
その観点から考えると、今回の一冊はそれぞれの科目の本質をついたような実践を集めることに成功した本だと思っています。
ですから、どの実践も新しい枠組みで探求を支える国語家としての実践が集められているなというふうに感じます。
また今回のこの本は、国語家の外側からの実践提案があるというのも非常に面白いんですよね。
簡単に言えば、科目横断的な視点からの提案というふうに言うと伝わりやすいんですが、それだけでも多分ないんだろうなというふうに思っています。
国語家が授業として切り開ける可能性がどれだけ広いのかっていう、そういう提案になってるんじゃないかなというふうに思いますね。
あえて国語家の外側という視点から持ってくることによって、国語家が射程に入れることができる範囲というのが本当に広くて、
もっと国語家を楽しくできる可能性というのがいろいろなところにあるんじゃないか、そういうような提案になっていると思います。
ちなみに自分の執筆箇所は論理国語についてです。
そして内容はなんとポッドキャスト実践に関しての内容となっています。
教育書の内容と実践
去年の日本国語教育学会で発表した内容を一般の教育書向けに整理し直して書き直したものとなっているので、
既に話しとしてなんとなく枠組みだとかはこのポッドキャストなどでも伝えたものにはなってはいます。
ちなみに国語家の先生は気づいているかもしれませんが、論理国語に話すことと聞くことの領域の設定ってありませんね。
えっ、じゃあ話すこと聞くことがないのにポッドキャストで実践してるのと思われるかもしれませんが、
その裏話というかその仕組みがどうなっているかということに関しては是非この本をとって読んでいただいて、
どういう狙いと理屈で授業や単元が成り立っているのかというのを確かめてもらえれば嬉しいなというふうに思っています。
個人的には推しのポッドキャストであるクロニクルのニュースコネクトや3円トークを紹介できたのは非常に嬉しく思っています。
いやー、推しのパーソナリティの方にこういう報告できるのはちょっと嬉しいなというふうに思っています。
また国語家の教育実践の歴史にポッドキャストの文字を残せたのは嬉しいですね。
これをきっかけに日本国語教育学会や全国大学教育学会がポッドキャストを始めないかな。
大きく出ましたね。ありませんね。失礼しました。
国語家の先生でこのポッドキャストの実践をやってみたいという方がもしいらっしゃったら、
自腹を切ってでも助けに行きますからぜひ声をかけてください。
ほんとポッドキャストの実践は面白いですよ。
やってみるハードルも低いですし、やった時の生徒のリアクションというのが本当に良いです。
なので、新しい学習指導要領の科目構成、授業のイメージがわからないということに困っている場合は、
まずポッドキャストの実践を少しチャレンジしてみませんか。
その際にはぜひこの一冊をお買い求めいただければというふうに思っています。
今回の配信はいかがだったでしょうか。
カリキュラムデザインの提案
なんか最後の方は私利私欲にまみれたような気がしますが、それはご愛嬌ということでご勘弁ください。
高校国語と単級のデザインなのですが、単なる実践集というだけではなく、
サブタイトルにあるようにカリキュラム作りという点についてもいろいろなアドバイスがある一冊となっています。
この手の教育書は単発の実践練習になりやすいのですが、本書は単級と国語化のカリキュラムデザインのつながり、
単級を支える話すこと聞くことの指導、そして単級の要の中の要としての現代の国語のあり方の提案と、
単級に取り組むために何から手をつけるのかというようなヒントから実践の話が始まっているのがものすごくいいんですよ。
いやーすごい熱量ですね。実践に入る前にここまで丁寧にカリキュラムデザインや授業作りの観点を考えさせて提案させてくる一冊って他にはないですから、
ここまで読めばもう十分に元が取れるぐらいです。
そしてその熱量のある提案を受けて、具体的な提案の一発目が、自分のポッドキャスト実践なんですよね。いいのかなこれ。
個人的な好きからスタートした単元なんですが、結果的には生徒たちも楽しく、しかも力になったと実感の強い単元だったようで、
卒業の時にも生徒の方から話題にしてくれることもあった単元なので、単元自体の魅力は十分にあるはずです。
自分の言語化能力がそれに追いついているかがちょっと心配なんですけどね。
原稿自体は去年の12月に書いてます。
共通テストの直前に成績処理の時期とバッティングして悲鳴を上げながら、あと500字がうまくはまらないなんて毎日一人で頭抱えてました。
その原稿がやっと出版されるので、ひとしおです。
ぜひ一人でも多くの方に手に取っていただければと思っています。
ここまでお聞きくださりありがとうございました。
今回の配信を聞いて何か参考になったことがあれば、いいねを押してもらえると番組作成の励みになります。
またアウトプットの一環として、ぜひお気軽にコメント、SNSでのシェアをよろしくお願いします。
概要欄のメールアドレスやGoogleホームに直接感想やご意見をいただいても嬉しいです。
この番組は毎週月曜日に1回配信されます。
次回の配信もお楽しみに。ではまた。
13:55

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コメント

おととい車の中で聞いて、熱量の高さに驚きました(笑) 個人的には大村はま先生の実践と探究って多く重なると思っています。 それを現代でやるとPodcast(笑)になるのかもしれませんねー Amazonでポチりますー

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