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2026-02-24 05:15

【令和8年度改定】感染対策向上加算等の専従要件が3つの柱で大幅緩和

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令和8年度診療報酬改定では、医療現場の人手不足と業務効率化への対応として、感染対策向上加算等における専従要件が見直されます。今回の見直しは、専門人材が介護保険施設等への支援と院内業務をより柔軟に両立できるようにすることを目的としています。

見直しの内容は、3つの柱で構成されています。第一の柱は、介護保険施設等又は指定障害者支援施設等(以下「介護保険施設等」)への助言に携われる時間の上限が月10時間から月16時間に拡大されることです。第二の柱は、感染制御チーム等の専従者が所定労働時間に満たない場合に月16時間まで他業務に従事できるようになることです。第三の柱は、入院栄養管理体制加算の専従管理栄養士が退院患者への外来栄養食事指導等を行えるようになることです。

介護保険施設等への助言時間が月10時間から月16時間に拡大

第一の柱は、専従者が介護保険施設等に赴いて助言できる時間の上限拡大です。対象となる加算は、感染対策向上加算、緩和ケア診療加算、小児緩和ケア診療加算、外来緩和ケア管理料、褥瘡ハイリスク患者ケア加算の5つです。

これらの加算の施設基準では、各チームの専従者が介護保険施設等からの求めに応じて助言を行う場合、専従業務とみなすことができます。この助言に携われる時間の上限が、現行の月10時間以下から月16時間以下に引き上げられます。

この拡大の背景には、介護保険施設等における専門的支援のニーズの高まりがあります。今回の時間拡大により、施設間連携がさらに促進されることが期待されます。

感染制御チーム等の専従者に月16時間までの他業務従事を容認

第二の柱は、専従者の業務時間が所定労働時間に満たない場合に、他業務への従事を認める仕組みの新設です。この仕組みの対象は、感染対策向上加算における感染制御チームの専従者、抗菌薬適正使用支援チームの専従者、医療安全対策加算1に規定する専従の医療安全管理者の3者です。

具体的な運用方法は以下のとおりです。これらの専従者について、加算に係る業務への従事時間が所定労働時間に満たない場合には、月16時間までに限り、当該業務の実施時間以外に他の業務に従事することが認められます。なお、感染制御チームの専従者については「病院内の」他の業務と場所が限定されている一方、抗菌薬適正使用支援チームの専従者と医療安全管理者については場所の限定がない点に留意してください。

感染制御チームの専従者については、この月16時間の枠と介護保険施設等への助言時間が調整される点に注意が必要です。介護保険施設等に赴いて助言に係る業務を行った時間がある場合、月16時間からその時間を差し引いた残りの時間が、院内の他業務に従事できる上限となります。

この見直しの背景には、中医協での議論があります。従来、医療安全対策加算や感染対策向上加算の専従者については、加算に係る業務のない時間に実施可能な業務が明示されていませんでした。病床規模によって業務量に差があるにもかかわらず、空き時間の活用方法が不明確だったのです。今回の改定で、月16時間という具体的な基準が設けられたことで、現場の運用が明確になります。

入院栄養管理体制加算の専従管理栄養士が退院患者の外来支援に従事可能に

第三の柱は、入院栄養管理体制加算における専従管理栄養士の業務範囲の拡大です。特定機能病院入院基本料の入院栄養管理体制加算では、病棟に専従の常勤管理栄養士を1名以上配置することが求められています。

今回の改定では、この専従の管理栄養士が、病棟での栄養管理業務に影響のない範囲において、当該病棟から退院した患者の外来栄養食事指導等の継続的な支援を行って差し支えないこととされます。

この見直しは、入院から外来への栄養管理の切れ目ない提供を可能にするものです。従来の基準では、専従の管理栄養士は当該病棟の退院患者に対する支援であっても、病棟外での業務を行うことができませんでした。今回の改定により、入院中に把握した患者の栄養状態や食事の課題を、退院後の外来指導に直接つなげることが可能になります。

まとめ

令和8年度診療報酬改定における感染対策向上加算等の専従要件の見直しは、3つの柱で構成されています。第一に、介護保険施設等への助言時間の上限が月10時間から月16時間に拡大されます。第二に、感染制御チーム等の専従者が所定労働時間に満たない場合に月16時間まで他業務に従事できるようになります。第三に、入院栄養管理体制加算の専従管理栄養士が退院患者の外来支援を行えるようになります。いずれも医療現場の人手不足に対応し、専門人材をより柔軟に活用するための改定です。届出医療機関においては、施設基準の変更内容を確認し、運用体制の見直しを進めてください。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定では、医療現場の人手不足に対応するため、専従要件が大幅に緩和されます。特に、外部施設への支援時間拡大、院内での他業務従事の容認、そして管理栄養士の退院後支援が可能になるという3つの柱が導入されます。これにより、専門人材のより柔軟な活用と切れ目のない医療提供が期待されます。

令和8年度診療報酬改定と専従要件緩和の概要
あのー、さあ、今回の深掘りを始めましょうか。 岡大徳 はい、よろしくお願いします。
リスナーのあなたと一緒に今回読み解いていくのは、えーと、厚生労働省の最新資料や医療ジャーナルの分析記事ですね。
はい。 テーマは、令和8年度の診療報酬改定についてなんですけど、特に医療現場の専従要件の大幅な緩和というかなり踏み込んだトピックを取り上げます。
そうですね。あのー、今回の資料から見えてくるのは、政府が深刻な人手不足に対抗するためですね。
医療現場にはびこるその縦割りの構造を本気で解体しようとしているという非常に興味深い動きなんですよ。
なるほど。医療の世界には先住という厳格なルールがありますよね。例えば、感染対策のスペシャリストとして配置されたら基本的には他の業務をしてはいけないという。
はいはい。 でもその壁が崩れようとしているんですよね。
外部施設への支援時間拡大:月10時間から16時間へ
まずは外部施設への支援についてですが、病院の先住スタッフが外の介護保健施設などにできる手助言できる上限時間が月10時間から16時間に引き上げられました。
ここで興味深いのはですね、数字だけ見るとたった6時間の増加と思うかもしれないんですが。
確かにそう感じちゃいますね。
でも、慢性的な人手不足に危ぐ介護施設にとってトップクラスの感染制御の専門家を月に丸2日分も確保できるというのは、現場の安心感やケアの質を根底から支える大きな変化なんですよ。
ああ、なるほど。外部から見ればビビたる変化でも現場へのインパクトは絶大ですね。
その通りです。
専従者の院内他業務従事:月16時間の枠
ただ、ここからが本当に面白いところなんです。
外部に出ていく自由が増えた一方で、自分の病院内にいるときの空き時間についても面白いルール変更がありました。
ええ、ありましたね。
感染制御チームのICTとか抗菌薬適正使用支援チームのAST、あるいは医療安全管理者たちが所定労働時間に満たない場合、つまりもし手が空いた場合ですね。
月16時間までは他の業務に従事可能になったんですよね。
そうなんです。これを全体像と結びつけて考えると、実はこれまで病院の規模や状況によって専従業務の忙しさに波があってもですね、専門外の仕事を手伝っていいのかという明確なルーグがありませんでした。
ああ、そうだったんですね。
手が空いているのに、精度の壁のせいで他の病棟のヘルプに入れない。この現場の矛盾に対する一つの明確なアンサーと入れます。
なるほど。でもちょっと待ってください。さっきの外部の介護施設への助言に時間を使った場合、この院内での多業務の時間はどうなるんですか?まさか別々にカウントされるわけではないですよね。
そこ鋭いですね。おっしゃる通り、同じ16時間の枠を共有します。
ああ、やっぱりそうですよね。
つまり、外部の介護施設への指導に10時間使った場合、自分の病院内で他の業務に回せるのは残りの6時間だけになります。
それは管理する側としては少し複雑な計算になりそうですね。
ええ。ただ、上限を共有させることで本来の専門業務がおろそかになるというリスクを防ぐことができます。
なるほど。
それに加えて、現場にこれなら手伝ってもルール違反にならないという明確な基準を与えた点に大きな意義がありますね。
専従管理栄養士の業務範囲拡大:退院患者の外来支援
カードレールを設けつつ柔軟性を与えたわけですね。柔軟性といえば、患者の立場から見て、なぜ今までこれがダメだったの?と驚くような変更もありました。
栄養管理の部分ですね。
そうなんです。入院栄養管理体制下さんの先住管理栄養士が、患者さんが退院した後の外来でも引き続き栄養食事指導を行えるようになった点です。つまりこれはどういう意味を持つのでしょうか?
これまではですね、入院と外来で制度の壁がきっぱり分かれていたんです。
ええ。
入院中に患者さんのアレルギーや咀嚼の課題や好みを誰よりも把握した栄養士が退院した途端にサポートできなくなる。これは患者さんにとって大きな不利益でした。
それが今回シームレスにつながるようになったんですね。
そうです。入院中の課題をそのまま外来指導に直結させる切れ目ない栄養管理の提供が可能になります。
まとめと社会への示唆
リスナーの皆さんが将来、ご自身やご家族が病院から外来あるいは介護施設へと移っていく際、こうした質の高い切れ目ないケアを受けられるようになるのはまさにこの制度改正が土台になっているわけですね。
まったくその通りです。今回の3つの柱はすべて医療現場の人手不足に対応して専門人材をより柔軟に活用するという一つの目標に向かっています。
はい。
そしてここから一つの重要な問いが浮かり上がってきます。
何でしょうか?
医療という非常に厳格でミスが許されない分野においてすら、一つの役割に縛られる千重の壁がこうして柔軟になりつつあります。
ええ、確かに。
だとすれば、私たちの社会にある他の専門特化しすぎた職業や役割も、その境界線を少し曖昧にすることで現代の労働力不足を解決する大きなヒントになるのではないでしょうか。
なるほど。リスナーのあなたの身近にある専門特化しすぎた役割や壁も、実はもう境界線を溶かす時期が来ているのかもしれませんね。
そうかもしれません。
ぜひ、ご自身の業界や働き方や社会構造と照らし合わせて考えてみてください。
それでは、今回の深掘りはここまでです。
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