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2026-02-21 05:22

【令和8年度改定】看護・多職種協働加算を新設|急性期病棟の多職種連携が点数化

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令和8年度診療報酬改定では、急性期病棟における多職種協働の取り組みを新たに評価する「看護・多職種協働加算」が新設されます。この加算は、生産年齢人口の減少により医療従事者の確保が難しくなる中でも、重症度の高い高齢者等に専門的な治療やケアを提供し、ADLの維持・向上を図ることを目的としています。

看護・多職種協働加算のポイントは3つです。第一に、対象は急性期一般入院料4と急性期病院B一般入院料のうち、急性期一般入院料1と同等の重症度を満たす病棟です。第二に、看護配置基準を超えて多職種を配置し、専門性を発揮しながら協働する体制が要件となります。第三に、点数は加算1が277点(1日につき)、加算2が255点(1日につき)です。

加算の対象と点数

看護・多職種協働加算は、急性期一般入院料4を算定する病棟と急性期病院B一般入院料を算定する病棟が対象です。いずれも急性期一般入院料1と同等の重症度、医療・看護必要度を満たす病棟に限定されます。

対象病棟のうち、急性期一般入院料4を算定する患者には「看護・多職種協働加算1」として277点(1日につき)が算定できます。急性期病院B一般入院料を算定する患者には「看護・多職種協働加算2」として255点(1日につき)が算定できます。

配置要件:看護職員を含む25対1配置

この加算の配置要件では、看護配置基準を超えて職員を追加配置することが求められます。具体的には、患者に指導および診療の補助を行う看護職員と他の医療職種を合わせて、常時、入院患者25人に対して1人以上の配置が必要です。

追加で配置する職種は、看護職員、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、管理栄養士、臨床検査技師のいずれかです。看護職員をさらに手厚く配置する方法でも、他の医療職種を組み合わせる方法でも要件を満たせます。いずれの場合も、各職種が専門性に基づいて業務を行う体制を整備しなければなりません。

施設基準の主な要件

施設基準では、配置要件に加えて、患者の重症度や病院の機能に関する複数の要件が定められています。ここでは、主な要件を整理します。

重症度、医療・看護必要度については、2つの基準から選択できます。必要度Ⅰを用いる場合は、特に高い基準を満たす患者割合の指数が28%以上、かつ一定程度高い基準を満たす患者割合の指数が35%以上です。必要度Ⅱを用いる場合は、特に高い基準を満たす患者割合の指数が27%以上、かつ一定程度高い基準を満たす患者割合の指数が34%以上です。ただし、必要度Ⅱを用いるには、診療内容に関するデータを適切に提出できる体制が整備されていなければなりません。

在院日数と退院先の要件も設けられています。平均在院日数は16日以内であることが求められます。自宅等に退院する患者の割合は、退院患者全体の80%以上でなければなりません。

医師の配置基準として、常勤医師の員数が入院患者数の10%以上であることが必要です。このほか、急性期医療を担う病院であること、各医療職種が専門性に基づいて業務を行う体制が整備されていること、医療従事者の負担軽減と処遇改善に資する体制が整備されていることも求められます。

背景と狙い:人口減少時代の病棟運営モデル

看護・多職種協働加算が新設された背景には、生産年齢人口の減少による医療従事者確保の制約があります。従来の「看護師のみで病棟配置を厚くする」というモデルでは、人材確保が困難になりつつあるのが現状です。

この加算は、看護職員と他の医療職種が協働するという新しい病棟運営モデルを提示しています。たとえば、理学療法士や作業療法士が病棟に配置されることで、高齢の入院患者に対してADLの維持・向上を目的とした早期介入が可能になります。管理栄養士が配置されれば、栄養管理の観点から患者の回復を支援できます。臨床検査技師が配置されれば、検査データに基づくタイムリーな状態把握に貢献できます。このように、各職種の専門性を活かした介入によって、患者のアウトカム向上と看護職員の負担軽減の両立を目指しています。

まとめ

令和8年度改定で新設される看護・多職種協働加算は、急性期一般入院料4および急性期病院B一般入院料の病棟のうち、急性期一般入院料1相当の重症度を満たす病棟が対象です。加算を算定するには、看護職員を含む25対1配置と、重症度基準・在院日数・退院先割合などの施設基準を満たす必要があります。この加算は、人口減少時代において多職種の専門性を活かした協働により、患者のADL維持・向上と医療従事者の負担軽減を両立させる新たな病棟運営モデルを示しています。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定で新設される「看護・多職種協働加算」は、急性期病棟の人材不足に対応するため、看護師を含む多職種が25対1で協働する新たな運営モデルを提示します。この加算は、平均在院日数16日以内といった厳しい施設基準を設け、多職種の専門性を掛け合わせることで患者の回復を早め、看護師の負担軽減と早期退院を両立させることを目指します。これは、人口減少時代において、医療現場だけでなくあらゆる産業が直面する人手不足への「専門性の掛け合わせ」という生存戦略を示唆しています。

導入と加算の概要
いつもこの分野の動向を追っているあなたに向けて、 今日も資料の革新を深掘りしていきましょう。
はい、よろしくお願いします。 今回ひも解いていくのは、令和8年度改定のレポート
看護・多職種協働加算を新設についてです。 なかなかインパクトのあるテーマですね。
そうなんですよ。日本の急性期病院が今直面している人材不足、 この危機を乗り越えるための全く新しい病棟運営モデルの全貌を掴むのが
今回の私たちのミッションです。さて早速見ていきたいんですが、 今回の改定の最大の目玉ってこれまでの看護配置基準を超えた
加算の具体的な要件と課題
多職種の配置ですよね? はい、そこが非常に興味深いポイントです。
具体的には25対1の配置が求められるわけですが、 ここになんと理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,管理栄養士,
さらには臨床検査技師などが加わります。 これまでの看護師が中心という形から大きく変わるわけですね。
資料の具体的な点数を見ると、加算1が277点、 加算2が255点となっています。
そうですね。 この2つの違いを確認すると、夜間の配置体制とか、より高度なリハビリテーションの提供実績なんかで差が付けられているようです。
ただちょっと気になったのが施設基準でして、 えーと、平均在院日数ですか?
はい、平均在院日数が16日以内、 そして自宅等への退院率が80%以上という、
これかなりハードルが高いように感じるんですが、 おっしゃる通りです。
実際のところ、この点数設定って病院側にとって割に合うインセンティブなんでしょうか?
そこが今回の改定の非常にシビアな部分なんですよ。 正直なところ、この点数だけで新たな専門職を何人も雇い入れるコストを完全にまかないるかというと、
ちょっと厳しいですか?
かなりギリギリのラインでしょうね。 ですからこれは単なるボーナス的な加算として捉えるべきではありません。
この体制を作れない病院は、もう旧世紀として生き残れないという国からの強いメッセージなんです。
人材不足への新たなアプローチ
なるほど、生き残り競争のボーダーラインなんですね。 でも少し疑問に思うことがあります。
はい、何でしょう?
背景にあるのが日本全体の生産年次人口の減少だとするなら、看護師だけじゃなくて、
理学療法士とか管理栄養士を採用するのも同じように難しくなっていくんじゃないですか?
ええ。
なので、これで本当に人手不足の根本的な解消になるのかな?
いや、非常に鋭いご指摘です。
確かに全体のパイは減っていますし、採用競争は激化します。
ですよね。
だからこそ、従来の、とにかく看護師の頭数を揃えて、あらゆる業務をカバーするという、
いわば単独のフルマラソンのようなモデルから脱却する必要があるんです。
単独のフルマラソンから脱却、ですか?
はい。これからはF1のピットクルーをイメージしてみてください。
ああ、F1のピットクルー。
それぞれの専門家が一斉にマシンにぐすがって、瞬時に作業を終えるあのイメージですね?
まさにそれです。
多職種協働の具体例と効果
例えば、臨床検査技師が病棟に常駐するケースを考えてみましょうか。
はい。
これまでなら、検査室でデータを出して、医師や看護師に返すだけでした。
しかし、病棟に直接入れば、リアルタイムで患者の栄養状態や感染症の兆候を示すデータを読み解くことができます。
なるほど、タイムラグがなくなるわけですね。
その通りです。
そして即座にチームに共有できる。
結果として、合併症を未然に防ぎ、退院までの日数を劇的に短縮できるんです。
つまり、誰か一人の業務量を単に肩代わりするという話ではなくて、専門性の掛け合わせでプロセスの無駄を省くということですか?
ええ。
患者の回復スピード自体を上げることで、あの16日以内という厳しい基準をクリアしていくわけですね?
はい。リハビリスタッフによる早期介入も、管理栄養士のタイムリーな栄養管理も、全ては早期離所、早期退院という一つの明確なゴールに向かっています。
そして結果的にそれが現場の看護師の負担軽減にもつながる、両立を生み出す設計になっていると。
そういうことです。
全産業への示唆と未来の生存戦略
これ少し視点を広げてみると非常に面白いですよね。
一見すると医療現場特有のルールのようですが、組織運営に関わるあなたにとっても決して無関係な話ではありません。
全くその通りですね。
採用予算を睨む医療管理者だけじゃなく、迫りくる人口減少の崖を見据えるあらゆる業界のプロフェッショナルにとって、単に頭数を増やすことから専門性を掛け合わせることへのシフトは未来の青写真になるはずです。
ここで一つ重要な問いが浮かび上がります。
はい。
医療ギャンマは今生き残りをかけて単一職種への依存から多職所チームによる共同へと大きく舵を切りました。
この圧倒的な人手不足という波は遅かれ早かれ全ての産業に押し寄せます。
避けられない未来ですね。
だからこそ考えてみていただきたいんです。
あなたが今直面している課題に対して、自らの専門性に全く別の専門性を掛け合わせることでどんなブレークスルーを生み出せるでしょうか。
この専門性の掛け合わせという生存戦略は間違いなく次世代のスタンダードになるはずです。
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