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【令和8年度改定】脳死臓器提供管理料の見直し|3つの加算を新設
2026-08-04 07:03

【令和8年度改定】脳死臓器提供管理料の見直し|3つの加算を新設

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脳死下の臓器提供を取り巻く制度は、令和5年以降に大きく変わりました。しかし、脳死臓器提供管理料は包括的かつ一律の評価のままで、制度改正によって新たに必要となった業務や医療資源が反映されていませんでした。そこで令和8年度診療報酬改定では、個別改定項目Ⅲ-5-5「難病患者等に対する適切な医療の評価」の①として、脳死臓器提供管理料の評価が見直されます。本記事は、この見直しの背景と具体的な内容を、実務で使える形に整理してお伝えします。

見直しの中身は、脳死臓器提供管理料への加算3種の新設です。第一の加算は、臓器提供に関する専門の知識を有する者が説明等を行った場合を評価する「脳死臓器提供体制向上加算」(5,000点)です。第二の加算は、法的脳死判定に当たって実施する脳血流の画像診断を評価するもので、3区分の点数を合算して加算します。第三の加算は、法的脳死判定日以後も継続して用いる補助循環装置等を評価するもので、8区分の点数を合算して加算します。

見直しの背景:3つの制度改正が評価の前提を変えた

見直しの背景には、臓器提供の実務を変えた3つの制度改正があります。1つ目はガイドラインの改正であり、院内の人材が担える業務の範囲を広げました。2つ目は令和5年の省令改正であり、脳血流消失の確認による臓器提供を可能にしました。3つ目は令和7年の省令改正であり、補助循環装置を使用したままの脳死判定を可能にしました。

1つ目のガイドライン改正は、認定ドナーコーディネーターの役割を大きく前進させました。認定ドナーコーディネーターとは、臓器提供と移植に関する十分な知識を有し、家族の意思決定支援や説明・承諾取得、法的脳死判定の補助などを担う専門人材です。令和7年10月8日の「臓器の移植に関する法律」の運用に関する指針(ガイドライン)改正により、認定ドナーコーディネーターは臓器提供に関する説明・同意取得等を実施できるようになりました。この人材を院内に配置すれば、あっせん機関のコーディネーターの到着を待つ時間が不要になり、提供プロセスを約1〜2日短縮できると見込まれています。

2つ目の省令改正は、脳死判定の補助検査に脳血流消失の確認を加えました。令和5年12月の改正により、眼球損傷や鼓膜損傷等で瞳孔所見や脳幹反射所見を確認できない症例でも、脳血流の消失を確認することで臓器提供が可能となりました。脳血流の消失は、CTアンギオグラフィや血管造影法等の画像診断で確認します。この検査の実施によって、2024年1月から2025年9月末までに6例の臓器提供が実現しました。

3つ目の省令改正は、補助循環装置の使用下でも脳死判定を可能にしました。令和7年10月の改正により、脳死判定の前提条件である血圧の最低基準に平均動脈圧による測定が加わりました。従来は収縮期血圧のみでの評価が難しかった補助循環装置の使用者からも、これにより安全な臓器提供ができるようになりました。以上3つの改正で生じた業務と費用を評価に反映する目的で、今回の見直しが行われます。

見直し①:認定ドナーコーディネーターによる説明・同意取得を評価

第一の見直しは、臓器提供に係る説明等に対する「脳死臓器提供体制向上加算」(5,000点)の新設です。この加算は、臓器提供に関する専門の知識を有する者が臓器提供に係る説明等を行った場合に、所定点数へ加算します。個別改定項目の「具体的な内容」では、認定ドナーコーディネーターにより臓器提供に係る同意取得が行われた場合に加算を設けると記載されています。一方、算定要件の文言は「臓器提供に関する専門の知識を有する者」となっており、対象者の具体的な範囲は今後の通知等で確認する必要があります。

想定される効果は、臓器提供を希望する意思の尊重です。認定ドナーコーディネーターが院内で説明と同意取得を担えば、家族の意思決定を専門的に支援できます。提供プロセスの短縮は、終末期における患者や家族の負担軽減にもつながります。参考として、中医協の資料には、急変により臓器提供を断念した事例が18例あったことが示されています(同資料の参考値として、令和6年度の脳死下臓器提供数は139例)。

見直し②:法的脳死判定時の脳血流の画像診断を評価

第二の見直しは、法的脳死判定に当たって実施する画像診断への加算の新設です。この加算は、次に掲げる画像診断を実施した場合に、各区分の点数を合算して所定点数へ加算します。ここでいう法的脳死判定とは、臓器の移植に関する法律第6条第2項に規定する判定を指します。

【画像診断の区分と点数】

* イ 動脈造影カテーテル法 …… 1,920点

* ロ シングルホトンエミッションコンピューター断層撮影(SPECT) …… 800点

* ハ コンピューター断層撮影(造影剤を使用した場合) …… 720点

見直し③:法的脳死判定後も継続する補助循環装置等を評価

第三の見直しは、法的脳死判定日以後も継続して実施する手術への加算の新設です。この加算は、臓器提供者に法的脳死判定日以後も継続して次に掲げる手術を実施した場合に、各区分の点数を合算して所定点数へ加算します。対象は、補助循環装置等を用いた8つの区分です。

【手術の区分と点数】

* イ 大動脈内バルーンパンピング法(IABP法) …… 2,420点

* ロ 人工心肺 …… 1,720点

* ハ 体外式膜型人工肺 …… 1,720点

* ニ 経皮的心肺補助法 …… 1,790点

* ホ 経皮的循環補助法(ポンプカテーテルを用いたもの) …… 2,110点

* ヘ 補助人工心臓 …… 2,860点

* ト 小児補助人工心臓 …… 4,960点

* チ 植込型補助人工心臓 …… 2,860点

なお、見直し②と見直し③の加算には、個別改定項目の段階で加算名称が示されていません。名称や詳細な算定上の取扱いは、告示・通知等で確認してください。

実務上の留意点:算定と請求の枠組みは従来どおり

実務では、算定と請求の基本的な枠組みを現行の取扱いから確認しておく必要があります。以下は現行の留意事項通知に基づく整理であり、改定後の具体的な取扱いは通知等で改めて確認してください。押さえるべき点は3つあります。第一に算定する医療機関、第二に請求の相手方、第三に医療機関の間の費用分配です。

第一に、脳死臓器提供管理料(K914)は、移植を行った保険医療機関が算定します。所定点数は現行で40,000点であり、今回の個別改定項目には所定点数そのものの変更は示されていません。算定できるのは、臓器の移植に関する法律第6条第2項に規定する脳死した者の身体から臓器の移植が行われた場合です。今回新設される3つの加算も、この所定点数に対する加算として算定します。

第二に、費用の請求はレシピエント側に対して行います。ドナーに実施した脳死判定やコーディネート等の費用は、脳死臓器提供管理料として包括的に評価されているためです。臓器提供者の脳死後に臓器提供者の身体へ行われる処置の費用も、引き続き所定点数に含まれます。

第三に、臓器提供施設と移植実施施設の間の分配は、相互の合議に委ねられます。診療報酬の請求は移植を行った保険医療機関が行うため、実際に管理を担った提供施設への配分は当事者間の取り決めによります。新設される加算の取扱いも同じ枠組みに沿うと考えられるため、合議の内容を見直す余地がないかを確認してください。

まとめ:3つの加算で提供体制と医療資源を評価

令和8年度診療報酬改定では、脳死臓器提供管理料に3つの加算が新設されます。1つ目は、臓器提供に係る説明等を評価する脳死臓器提供体制向上加算(5,000点)です。2つ目は、法的脳死判定に当たって実施する脳血流の画像診断を評価する加算です。3つ目は、法的脳死判定日以後も継続する補助循環装置等を評価する加算です。いずれもガイドライン改正と省令改正で変化した実務を評価へ反映するものであり、臓器提供を希望する意思の尊重と提供機会の確保を後押しします。



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サマリー

令和8年度の診療報酬改定で、脳死臓器提供管理料が見直され、これまで一律だった評価に3つの加算が新設されます。認定ドナーコーディネーターによる説明・同意取得で提供プロセスを短縮する評価、脳血流の画像診断による脳死判定の評価、そして法的脳死判定後も継続する補助循環装置等の運用評価が導入されます。これにより、時間や技術、連携にかかる労力が適切に評価され、ドナーの意思を尊重し、提供機会を確保することが期待されます。

脳死臓器提供管理料の課題と改定の背景
病院でお会計をするときって普通はあのお薬がいくらとか 検査がいくらあって明細が出ますよね
でますね細かく分かれてますよねでももしそれが脳死化の臓器提供という極限の状況だったら どうなると思いますか
実はこれまでどんなに時間や最新技術を注いでも基本的には低額だったんですよ 今回の深掘りではこの資料を読み解いていきますね
はい これってレストランで例えるとコース料理を頼んでもアラカルトで最高級のものを頼みまくってもお会計がずっと同じ
まあ食べ放題みたいな状態だったんですよね食べ放題なるほど それが今回令和8年度の診療報酬改定でようやく見直されたんです
その中身を読み解くと何というか医療現場の壮絶なリアルが見えてきますからね 特にこの資料を見て私が一番驚いたのが時間との戦いについての部分なんですよ
認定ドナーコーディネーターによる時間短縮の評価
ああそうですね臓器提供において時間は本当に最大の壁ですから 臓器提供って一刻を争うのにこれまでは外部の圧戦機関からコーディネーターが病院に到着する
のを待たなきゃいけなかったんですよね そうなんですよ遠方からの移動時間も当然かかりますし現場に到着してから
市から状況を把握して8それからご家族への説明に入るわけです うーんそれはものすごく時間がかかりますよね
なんかどうしてもタイムロスが生じてしまうんですよ それって火事が起きているのに地元の消防団じゃなくてわざわざ隣町の特別な部隊が
来るのを待っているようなものじゃないですか まさにその通りですそれが今回の見下ろしで院内にいる認定ドナーコーディネーターが
自ら説明や同意しとこを行えるように評価が変わりました これによって手続きが約1日から長くて2日も短縮されるそうです
1日から2日これってすごく大きいですよね この1日の重みは測り知れません実際資料にも書かれていますが提供を待っている間に患者さんの
状態が急変してしまってああはい 結局提供を断念せざるを得なかったケースがなんと18例もあったと記録されているんです
18例も それは悲しすぎますご家族にとっても臓器を提供したいという本民の意思を叶えられ
なかった精神的ダメージは大きいはずですよね 本当にそうですねだからこそ今回の評価改定は単なる業務効率化の話ではないんです
ドナーの意思を時間切れから守るための実質的な支援なんですよ なるほどただもしその時間の壁をクリアできたとしても次にまた物理的な診断の壁が
脳血流画像診断による脳死判定の評価
立ちはだかることがあるんですよね ここからが本当に面白いところなんですが
例えば交通事故などで患者さんの眼球や鼓膜に大きな損傷がある場合ですね ああそっか
脳死の判定って目に光を当てて動向の反応を見たりしますよね それが外傷で物理的に確認できないってことですか
そうなんです従来はそこで判定がストップしてしまうこともあったんですよ じゃあどうするんですか
そこで今回技術の進歩が評価されました 眼球などの確認ができない場合でもあの
エスペクトとか ct といった 脳血流の画像診断による判定が正式な評価として認められたんです
つまり外側から反射を確認できないなら直接頭の中を撮影してしまうってことですか そうですね脳に血液が流れていないことを画像で直接証明するんです
すごいテクノロジーですね これを広い視野で捉え直すと医療の進化が壁を超えたといえます
実際2024年の1月から2025年9月までの約1年半だけで6例の提供実績があったんですよ 6例も
外傷という理不尽な身体的制約のせいで患者さんの誰かの命を救いたいという最後の願いが 立たれることがなくなったんですねそうなんです
テクノロジーが悲しい壁を壊してくれたわけです いやー素晴らしいですねただ判定が無事に終わっても実際の移植手術が行われるまで
補助循環装置継続使用の評価と費用請求の複雑性
臓器を最高の状態で保つ必要がありますよね はいもちろんですそのために例えば小児補助人口心臓など高度な補助循環装置を
フル稼働させます ですよね資料にはその費用についても書かれていましたがここで少し不思議な仕組みがある
とか つまりこれはどういう意味なんでしょうか
えっとですね臓器の血流を維持するために装置を動かすわけですが ここで非常にややこしい実務上の問題が発生するんですよ
なんでしょうこの装置にかかる費用の請求先は実は臓器を提供する側ではなくて 受け取る側つまりレシピエント側の施設になるんです
a ちょっと待ってくださいどんなあの体を管理して実際に装置を動かして汗をかいて いるのは提供する側の病院ですよね
そうですねでも費用は受け取る側がまとめて請求するんですか はいその通りなんです
ですから提供側の病院に対して同コストを分配するかは 施設間の合議つまり話し合いで決めることになっているんですよ
それって自分がこれから住む新家の電気代や水道代を前の住人が 配管が凍らないように言って自腹で払って管理してくれていて
a 後になってからあの時の維持費いくら負担してくれますかって交渉するようなもの じゃないですか
すごく複雑なコスト構造ですよねまさにその通りです これは重要な問いを投げかけていますね
改定の意義と見えない医療インフラ
これまで善意や暗黙の了解に頼っていた部分が大きかったわけです なるほどだからこそ国が今回この管理にはこれだけのコストと労力がかかっていると
明確に評価基準を示したことに意味があるんですよ 提供施設と移植施設の連携を適正なシステムとして機能させるための第一歩ですね
なるほどなぁ今日見てきた人員配置 画像診断そして補助装置の運用
これって単に医療費の点数が上がりましたっていう事務的な話じゃないんですね 違いますね現場の時間と技術
そして見えない連携の労力に対する正当な評価なんだとわかりました すべてはドナーの意思を無駄にしないためなんですね
そうですね私たちが普段見落としがちな命をつなぐための巨大なインフラの裏側といえ ます
今回追加された点数は単なる数字ではなく時間と技術と連携のコストの結晶でした リスナーのあなたも普段ニュースで画期的な救命処置や高度な医療を耳にすることがある
と思いますよくニュースになりますからね でもその花々しい成果の裏には今日お話ししたような知られざる連携のコストが隠れているかも
しれません あなたが普段耳にする他の高度な処置の裏にはどんな見えないシステムや人々の
執念があるでしょうか 次に医療ニュースを見るときはぜひそんな裏側に思いを馳せてみてくださいね
それでは
07:03

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