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【令和8年度診療報酬改定】情報通信機器を用いた医学管理等の新評価を解説
2026-06-23 05:16

【令和8年度診療報酬改定】情報通信機器を用いた医学管理等の新評価を解説

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令和8年度診療報酬改定は、外来や在宅医療など様々な場面でオンライン診療の推進を進めています。しかし、在宅振戦等刺激装置治療指導管理料とプログラム医療機器等指導管理料には、これまで情報通信機器を用いた場合の評価がありませんでした。本稿は、この2つの管理料に新設された情報通信機器を用いた場合の評価を、背景と算定要件に分けて解説します。

今回の改定では、2つの管理料に情報通信機器を用いた場合の評価が新たに設けられました。在宅振戦等刺激装置治療指導管理料は、情報通信機器を用いた場合に所定点数に代えて705点を算定できます。プログラム医療機器等指導管理料は、情報通信機器を用いた場合に所定点数に代えて78点を算定できます。いずれの管理料も、情報通信機器を用いた診療の体制を整え、施設基準を地方厚生局長等に届け出る必要があります。

在宅振戦等刺激装置治療指導管理料の新設(705点)

在宅振戦等刺激装置治療指導管理料には、情報通信機器を用いた場合の評価として705点が新設されました。

在宅振戦等刺激装置治療指導管理料は、振戦などの不随意運動症に対して脳深部刺激療法(DBS)を受ける患者を対象とします。DBSは、患者の体内に刺激装置を植え込み、その刺激の設定を医師が定期的に調整する治療です。この調整は、これまで患者が医療機関へ来院し、対面で行う必要がありました。

来院による調整を変えたのが、DBSの遠隔プログラミングです。遠隔プログラミングは、インターネット回線を介して刺激の設定を遠隔から変更する技術を指します。この技術に対応するプログラム医療機器は、令和4年11月に薬事承認されました。海外の臨床試験では、遠隔プログラミングの有用性と安全性が示されています。さらに、日本定位・機能神経外科学会が「脳深部刺激療法(DBS)における遠隔プログラミングの手引き」を作成し、対面診療と遠隔プログラミングを適切に組み合わせる方法を示しました。

こうした有用性と手引きを踏まえ、情報通信機器を用いた場合の評価が新設されました。具体的には、施設基準を届け出た保険医療機関が、当該指導管理を情報通信機器を用いて行った場合に、所定点数に代えて705点を算定できます。

プログラム医療機器等指導管理料の新設(78点)

プログラム医療機器等指導管理料には、情報通信機器を用いた場合の評価として78点が新設されました。

プログラム医療機器等指導管理料は、患者自らが使用する治療用アプリ等の指導管理を月1回評価する管理料です。対象となるアプリには、ニコチン依存症治療補助アプリや高血圧症治療補助アプリがあります。所定点数は90点です。

今回の新設は、併算定する管理料との整合性を踏まえています。プログラム医療機器等指導管理料は、ニコチン依存症管理料や生活習慣病管理料(Ⅱ)と併せて算定できます。これらの併算定する管理料には、すでに情報通信機器を用いた場合の規定がありました。一方、プログラム医療機器等指導管理料には、この規定がありませんでした。

この規定の不整合を踏まえ、情報通信機器を用いた場合の評価が新設されました。具体的には、施設基準を届け出た保険医療機関が、当該医学管理を情報通信機器を用いて行った場合に、所定点数に代えて78点を算定できます。

算定に必要な施設基準と届出

いずれの管理料も、情報通信機器を用いた場合の評価を算定するには、施設基準を満たして届け出る必要があります。

両管理料に共通する施設基準は、情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていることです。この体制を整えた上で、地方厚生局長等に届け出ます。

プログラム医療機器等指導管理料は、この共通基準に加えて、もう一つの施設基準を満たす必要があります。それは、プログラム医療機器等の指導管理を行うにつき十分な体制が整備されていることです。つまり、従来からの指導管理の体制と、新たな情報通信機器の体制という2つの体制を備える必要があります。

まとめ

令和8年度改定は、オンライン診療の推進の一環として、2つの管理料に情報通信機器を用いた場合の評価を新設しました。在宅振戦等刺激装置治療指導管理料は所定点数に代えて705点、プログラム医療機器等指導管理料は所定点数に代えて78点を算定できます。いずれの管理料も、情報通信機器を用いた診療の体制を整え、施設基準を届け出ることが算定の前提となります。



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サマリー

2026年の診療報酬改定では、脳深部刺激療法(DBS)装置や治療用アプリの遠隔管理が新たに評価されました。DBS装置の遠隔プログラミングには705点、治療用アプリの指導管理には78点が新設され、これにより患者は自宅から医療機器の設定調整やアプリを通じた指導を受けられるようになります。これらの評価の導入は、厳格な安全ルールや既存制度の不整合解消を背景とし、医療の日常化を促進するものです。

遠隔医療管理の導入と診療報酬改定
もし、自宅のリビングのソファーに座ったまま、スマホのOSをアップデートするような感覚で、自分の脳のハードウェアをアップデートできるとしたらどうでしょう?
いや、脳のアップデートって聞くと、なんかSF映画みたいですけど、でも医療の現場では、えーと、すでに現実になりくつあるんですよね。
そう、そうなんですよ。今回はですね、2026年の診療報酬改定の資料を読み解きながら、あの単なるビデオ通話での診察を超えて、体内に埋め込まれた医療機器とかスマホの治療用アプリがどのように遠隔管理されるようになったのかを、あなたと一緒に深掘りしていきます。
はい、これは非常に興味深いテーマですよね。
脳深部刺激療法(DBS)装置の遠隔管理と安全性
資料の最初に出てくるのが、パーキンソン病なんかの患者さんの脳に埋め込む脳心部刺激療法、いわゆるDBS装置のお話なんですが。
DBSですね。これまでは患者さんがわさわさ病院へ行って、お医者さんに機器の設定を調整してもらっていたわけです。
そうですよね。それがついにインターネット経由で自宅からできるようになったと。でもちょっと待ってください。自分の脳の刺激設定を家のWi-Fiでいじるって率直に言って少し怖くないですか?
確かに怖いですよね。もし途中で通信が切れたり、バグが起きたりしたらって当然の疑問だと思います。
はい、実際どうなるんでしょうか?
だからこそ技術的に可能になったからといって、はい、明日からやりましょうとはならなかったんです。実は2022年の段階で遠隔システム自体は国の承認を得ていましたし。
あ、もう承認はされてたんですね。
そうなんです。海外でも安全性は十分に確認されていました。でも日本の制度に正式な医療行為として今回75点という新評価で組み込まれた決定打は別のところにあるんですよ。
それは何ですか?
専門の神経外科の学会がですね、非常に厳格な安全のルールブックを作ったからなんです。
なるほど。そのルールブックっていうのは具体的にどうやって安全を担保してるんですか?
例えば完全に遠隔だけで完結させるのではなくて、初回の設定とか定期的な確認は必ず対面で行うとかですね。
ああ、なるほど。ベースは対面なんですね。
ええ、それをどう遠隔プログラミングと組み合わせるかとか、通信環境のセキュリティ要件、万が一のトラブル時にも患者さんが危険にさらされないためのフェイルセーフの仕組みとかですね。
つまり、ただの技術的な進歩だけじゃなくて、医療現場の安全な運用の裏付けが揃ったからこそ、国も正式に認めたってことですね。
まさにその通りです。だからこそ時間をかけて慎重にルールが整備されたわけですね。
治療用アプリの遠隔指導管理と制度の不整合解消
いや、面白いです。でも一方で、国がこうした最先端の脳のインプラントの遠隔化に追いついたのに、もっと私たちの身近にあるものに対しては、なんか奇妙な制度の抜き穴があったんですよね。
あ、治療用アプリの話ですね。ニコチン依存症とか高血圧症の治療をサポートするアプリです。
はい、そこです。だって、アプリなんて最初からスマホに入ってるんだから、オンラインで完結したら当たり前ですよね。
ええ、そう思いますよね。
なんで今になってわざわざ新しいルールが必要になったんですか?
これがですね、まさにお役所仕事のパラドックスというか、お医者さんが高血圧の患者さんをオンラインで診察した場合、すでにそのオンライン診療に対する評価ルールはあったんですよ。
はいはい、普通のオンライン診療ですね。
でも、お医者さんが同じ患者のデータを専門の治療用アプリ経由でチェックして指導した場合、そのアプリ指導に対するオンラインのルールがすっぽり抜け落ちていたんです。
え?待ってください。つまり、普通のオンライン診療なら認められるのに、専用のアプリを使うとルール上は宙に浮いてしまっていたってことですか?
そうなんです。だから今回の改定で78点という新しい評価をつけて、その制度間の不整合を直すためのアップデートを行ったんですよ。
なるほど。チグハグだった状態を整えたんですね。
算定に必要な施設基準と患者へのメリット
ただ、クリニック側は単にアプリを導入しましたというだけではダメでして、国に対して、うちの病院は対面でもオンラインでも両方しっかり対応できるセキュリティと体制が整っていますよと書類で証明しないといけません。
あー、しっかりハードルは設けられてるんですね。じゃあこれらがあなた、つまりリスナーの皆さんの生活にどう関わってくるのかって話ですが。
はい、そこが一番重要ですよね。将来、あなたやご家族が高度な医療デバイスとか治療用アプリを使うことになった時、わざわざ半日かけと病院の待合室に座っている必要がなくなるってことですよね。
ええ、そうです。
医療が特別なイベントから日常の背景へとシームレスに溶け込んでいく。これは実生活へのとてつもなく大きなメリットだと思います。
遠隔医療の進化がもたらす未来の展望
全く同感です。でもここからが本当に考えさせられるところなんですよね。
と言いますと。
脳内の刺激装置とか手元の治療アプリがインターネット経由で安全に、そして制度的にも遠隔管理される時代になったわけです。
だとすれば、このテクノロジーと制度がさらに進んだ時、次に完全にオンライン化される私たちの身体の領域とか医療のフロンティアは一体どこになるんでしょうか。あなたはどう思いますか。
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