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令和8年度診療報酬改定|手術等の医療技術の適切な評価4つの柱を徹底解説
2026-05-25 06:27

令和8年度診療報酬改定|手術等の医療技術の適切な評価4つの柱を徹底解説

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医療技術は日々進歩しており、新しい手術手技や検査が次々と臨床現場に登場しています。一方で、診療報酬上の評価は必ずしも技術の実態や人件費・材料費に追いついておらず、医療機関の持ち出しが恒常化している術式も少なくありません。令和8年度診療報酬改定では、こうした課題に対応するため、手術等の医療技術について評価の見直しが行われます。

今回の改定では、手術等の医療技術の適切な評価として4つの柱で見直しが行われます。第1に、医療技術評価分科会の検討結果を踏まえた新規技術の保険導入と既存技術の再評価が行われます。第2に、新規医療材料等として保険適用された準用点数技術への新たな評価が行われます。第3に、外保連試案2026を参考にした技術料の見直しが行われます。第4に、整形外科領域のKコードが部位別に細分化されます。

1.新規技術の保険導入と既存技術の再評価

医療技術評価分科会の検討結果を踏まえ、新規技術の保険導入と既存技術の再評価(廃止を含む)が行われます。学会等から提案された技術のうち、優先度が高いものが新たに保険適用され、エビデンスが乏しくなった技術は廃止されます。あわせて、LDTs(Laboratory Developed Tests)の評価のあり方も整理されます。

優先度が高い新規技術として、学会等からの提案では5項目が例示されています。具体的には、骨盤内臓全摘術(ロボット支援)、死体移植腎機械灌流保存技術、自己免疫性脳炎に対する血漿交換療法、肝エラストグラフィ撮影加算、細菌培養同定検査(血液又は穿刺液)です。先進医療として実施されている技術では、陽子線治療と重粒子線治療が対象となり、いずれも切除不能の3個以内の大腸癌肺転移に係るもので、かつ原発巣切除後であり局所再発のないものに限られます。保険医療材料等専門組織で審議された技術では、「注意欠如多動症治療補助プログラム」の使用に係る医療技術や、在宅振戦等刺激装置治療指導管理料及び疼痛等管理用送信器加算(遠隔プログラミングを算定対象とするための再評価)が対象となります。

廃止される技術の例として、ヒッチコック療法が挙げられます。臨床的な使用実績や有効性のエビデンスを踏まえ、診療報酬上の評価から削除される技術が整理されます。

LDTsの評価については、令和8年度改定の次の改定における医療技術評価分科会の評価対象とする方向が示されました。具体的には、性能評価や精度管理等の要件を満たすことが客観的に担保された施設で実施されていること、国内診療において一定の使用実績があることの2要件を満たすLDTsが対象となります。LDTsとは、単一の検査室または検査室ネットワーク内で設計・開発・製造され、臨床診断の補助や臨床的管理の意思決定に用いられる検査を指します。

2.新規医療材料等の準用点数技術への新たな評価

C2区分で保険適用された新規医療材料等について、これまで準用点数で算定されていた医療技術に技術料が新設されます。準用点数とは、新規材料が保険適用された際に、既存の類似技術の点数を準用して算定する仕組みです。今回の改定では、こうした準用状態の技術に独立した点数が設定されます。

技術料新設の代表例として、植込型除細動器移植術に「4 胸骨下植込型リードを用いるもの 24,310点」が新設されます。胸骨下植込型リードという新しい医療材料の特性を踏まえ、従来の経静脈リード等を用いるものとは区別された独立評価が行われます。これにより、医療機関は技術の実態に即した算定が可能となります。

3.外保連試案2026に基づく技術料の見直し

外科系学会社会保険委員会連合(外保連)の「外保連試案2026」における人件費及び材料費の調査結果等を参考に、技術料の見直しが行われます。外保連試案は、各術式に要する人件費・医療材料費等を学会が積算した資料であり、診療報酬の適正化を検討する際の重要な参考データです。今回の改定で見直される区分の例として、CT撮影が挙げられます。

CT撮影については、機器のマルチスライス列数による区分が見直されます。現行では「64列以上」「16列以上64列未満」「4列以上16列未満」「その他」の4区分でしたが、改定後は「128列以上」が新設され5区分となります。具体的な点数は、128列以上の共同利用施設で1,120点、その他で1,100点となり、64列以上128列未満は共同利用施設で1,020点、その他で1,000点とされます。最新の高性能機器による撮影が独立して評価されることで、機器更新を進める医療機関のインセンティブとなります。

4.整形外科領域のKコードの部位別見直し

整形外科領域のKコードについて、部位別を基本として区分が見直されます。これまで複数部位を一括りにしていた区分が、部位ごとに細分化されます。背景には、外科系学会社会保険委員会連合の手術基幹コードであるSTEM7の分類に基づく解析により、手術時間に有意な差があることが明らかになった点があります。

骨折観血的手術(K046)を例にとると、現行の3区分が改定後は15区分に細分化されます。現行では「肩甲骨、上腕、大腿」(21,630点)、「前腕、下腿、手舟状骨」(18,370点)、「鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他」(11,370点)の3区分でした。改定後は、肩甲骨骨折、上腕骨骨折、大腿骨骨折、前腕骨骨折、下腿骨骨折、手舟状骨骨折、鎖骨骨折、膝蓋骨骨折、手根骨(舟状骨を除く。)骨折、中手骨骨折、手指骨骨折、足根骨骨折、中足骨骨折、足趾骨骨折、その他の骨折観血的手術の15項目に整理されます。点数水準は現行と同様の3階層(21,630点、18,370点、11,370点)が維持されつつ、各部位がどの階層に該当するかが明確化されます。

部位別細分化により、診療実態に即した算定がしやすくなります。これまで複数部位がまとめられていた区分が部位ごとに独立して整理されることで、レセプト記載の明確化と統計データの精緻化が期待されます。

まとめ:手術等医療技術の評価が実態に即したものへ

令和8年度診療報酬改定では、手術等の医療技術の適切な評価として4つの見直しが行われます。新規技術の保険導入と既存技術の再評価、準用点数技術への技術料新設、外保連試案2026に基づくCT撮影等の技術料見直し、整形外科Kコードの部位別細分化です。いずれも、医療技術の進歩や実態に即した適正な評価を目指したものです。

医療機関の事務担当者や臨床現場の医師・看護師にとっては、改定後の点数算定ルールの確認が不可欠です。特にCT撮影の128列以上の新設や、整形外科Kコードの細分化は、施設基準の届出やレセプト記載の運用に直接影響します。改定告示・通知の発出後、速やかに自院の対応状況を点検することをお勧めします。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定では、進化する医療技術と現状の診療報酬の乖離による病院の赤字問題を解決するため、手術や医療技術の適切な評価が見直されます。ロボット支援手術やADHD治療アプリなどの新規技術の保険導入、旧技術の廃止、そして新規医療材料やCT撮影の評価見直しが行われます。特に、整形外科の骨折手術のKコードが部位別に大幅に細分化され、現場のリアルなコストを反映することで、高度な医療提供体制の維持を目指します。

導入と改定の背景
えっと、医療現場には今、最新のロボット手術とか、スマホの治療アプリなんかが、どんどん導入されていますよね。
えー、本当にものすごいスピードで進化しています。
でも、実はそのお金のルール、つまり診療報酬が全く追いついていないってご存知でしたか?
あー、深刻な問題ですよね。
最新の治療をやればやるほど、なんか病院側が未然を切って赤字になっているっていう驚きの事実が今回の資料にあるんです。
そうなんです。最先端の技術と古いルールブックのギャップがもう限界に達しているんですよね。
そこで本日の深掘りでは、2026年令和8年の診療報酬改定の資料から、手術と医療技術の適切な評価というテーマを徹底解剖します。
はい。
遅れがちなルールがどう技術に追いつこうとしているのか、あなたにその全体像と裏側をサクッと理解してもらうのが今回のミッションです。
全く新しい手術や検査の価値を客観的に計って、国として値段をつけるというのは本当に難しい作業ですからね。
実際病院が赤字になる現状で、国はどうやって何にお金を払って何を削るか決めているんでしょうか。
そこが一番のポイントです。
新規技術の導入と既存技術の再評価
改定内容を見ると、ロボット支援の骨盤内蔵全適術とかADHDの治療補助プログラムが新たに入りましたよね。
ええ、保険導入されました。
その一方で、エビデンスが古くなったヒッチコック療法なんかはバッサリ廃止されていて、
あと、LDTSって呼ばれる病院独自開発の検査ツールも今回基準が明確に整理されるみたいですね。
そうですね。LDTSはこれまでルールが曖昧なグレーゾーンだったので、全体としてここで起きているのはデータに基づいた厳格な技術のトリアージなんです。
トリアージ。それってスマホのOSアップデートに似てますよね。
OSのアップデートですか?
はい。使われない古いアプリを消して、最新の重いアプリをサクサク動かすための整理みたいな。
ああ、まさにその通りですね。完璧な例えです。ただ、新しいものを歓迎するだけじゃなくて、
予算の話ですよね。
ええ。国の医療財源という予算には明確な上限がありますから。
高額でも本当に効果のある最新治療に予算を回すには、客観的なデータに基づいて、役割を負えた技術をシビアに削る必要があるわけです。
新規医療材料・技術の評価とCT撮影の見直し
なるほど。予算のやりくりですね。じゃあ、生き残った技術や新しい機材の評価はどうなるんですか?
より正確な評価がされるようになります。
例えば、受け込み型除細胴器の新しいリード栓。凶骨化に入れるやつに独立した値段がついたりとか。
ええ。専用の点数が新設されました。
あと、128列以上の最新CTを入れた病院にボーナス的な評価がついたり。なんか、全体的にシステムがすごく高解像度になっている気がします。
そこが今回の要なんです。ガイホレンシアンという巨大なデータベースがあるんですが。
ガイホレンシアンですか?
はい。外科系の学会が手術にかかる時間とか、必要なスタッフの人数をストップウォッチレベルで細かく計測したものなんです。
ストップウォッチレベルで?
ええ。そのリアルなコストデータに基づいて、現場の実態に合うように値段の解像度を上げているんですよ。
整形外科Kコードの部位別細分化とその背景
とはいえ、その解像度を上げるって現場がパンクしそうな変更もありますよね。あの、整形外科の骨折手術の傾向度とか。
ああ、そこは今回すごく大きな話題になっていますね。
ですよね。今まで大雑把に三軒分だったのが、肩甲骨とか上腕骨とか部位別に、なんと十五軒分にも細分化されるんですよね。
そうなんです。一気に十五軒分です。
もしあなたが来年鎖骨を折ったら、病院の請求作業は全く別物になるわけですが、いきなり十五軒分にも増えたらいくら実態に合わせるとはいえ、現場の事務作業が地獄になりませんか?
おっしゃる通り、事務負担は絶対に増えます。現場からも悲鳴が上がっているという声もあるくらいですから。ただ、これはどうしても避けられないルール変更なんですよ。
避けられない。
はい。ここでSTEM7という別のデータ解析が関わってきます。
STEM7、それはどういうデータなんですか?
あの、手術の難易度や時間を分析したデータなんですが、これによって、古い三軒分のシステムが完全に破綻していることが証明されてしまったんです。
破綻ですか?
ええ、以前のルールだと複雑で難しい肩甲骨の骨折手術も、比較的簡単な腕の骨折手術も、全く同じ金額しか支払われていなかったんですよ。
ええ、つまり病院側は医療チームに6時間分の過酷な労働の給料を払っているのに、国からは2時間分の簡単な手術の料金しか振り込まれていなかったっていうことですか?
そういうことです。
そりゃ赤字で血を流すわけですね。
ええ、本当にその通りで。その手間やコストの差を正確に値段に反映させないと、難しい手術から逃げずに引き受ける有料な病院ほど経営破綻してしまいます。
確かにそうですね。
事務作業は増えますが、この精密な評価こそが病院の経営を救うんです。結果的に、あなたが将来複雑な骨折をしたときに、最新設備と十分なスタッフが揃った病院がちゃんと存続しているっていう環境維持に直結しているんですよ。
改定の意義と未来への展望
そういうことですね。今回の資料にあるように、立場によっていろいろな意見はあるでしょうけど、改訂の意図としてはっきりしていますね。
ええ。
つまり今回の改訂って、古いものを削って新しいものを正しく評価する、そして現場のリアルなコストに合わせて請求の解像度を上げるっていう、
はい。
病院が最新医療を提供し続けられるようにするための命なおアップデートなんですね。
ええ、まさに。医療の値段がようやく現代のテクノロジーと現場のコストに追いついてきたといえます。
こうやってルールが技術に必死に追いつこうとしている現状を知ると、なんかさらに先の未来が気になってきますね。
確かにそうですね。
ぜひ皆さん少し想像してみてください。もし数年後、AIが全自動で手術の計画から実行までを完璧に行う時代が来たとき、
あなたはその異常費を医師の長年の経験や腕に対して払うんでしょうか。
なるほど。
それともAIのアロゴリズムに対して払うんでしょうか。
それはすごく究極の問いですね。
次に病院の領収書を見るとき、ぜひ少し考えてみてください。
それでは本日の深堀りはここまでです。
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