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2026-03-10 04:53

【令和8年度改定】脳卒中ケアユニット入院医療管理料に実績要件が新設|年間20回以上が必須に

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令和8年度診療報酬改定において、脳卒中ケアユニット入院医療管理料(SCU管理料)の施設基準が見直されます。今回の見直しでは、脳卒中の超急性期治療に関する実績要件が新たに追加されました。SCU管理料を届け出ている病院、および今後届出を検討している病院は、新要件への対応が必要です。

今回の見直しのポイントは3つあります。第一に、「超急性期脳卒中加算」と「経皮的脳血栓回収術」の算定実績を合計して年間20回以上という要件が新設されます。第二に、この見直しの背景には、SCUを有する病院間で超急性期治療の実績に大きな差がある現状があります。第三に、既存の届出病院には令和8年12月31日までの経過措置が設けられています。

見直しの背景|SCU病院間で超急性期治療の実績に大きな差

今回の見直しの背景には、SCU管理料を算定する病院間で、超急性期治療の実績に大きな差があるという課題がありました。

脳卒中の医療体制の構築においては、「脳梗塞に対する超急性期の再開通治療」が重要とされています。再開通治療とは、脳梗塞を発症した患者に対して、血栓溶解療法(rt-PA療法)や血栓回収術によって詰まった血管を再開通させる治療のことです。この再開通治療の恩恵を住民ができる限り公平に享受できるようにすることが、脳卒中医療体制の目標とされています。

しかし、SCU管理料を算定する病院を調査したところ、超急性期脳卒中加算や経皮的脳血栓回収術の実績に大きなばらつきがありました。中医協の審議資料(DPCデータ:令和5年4月~令和6年3月)によれば、SCU管理料の算定患者に対する超急性期脳卒中加算の算定がゼロの病院が2施設、経皮的脳血栓回収術の算定がゼロの病院が7施設存在していました。さらに、病院全体でみても、超急性期脳卒中加算の算定がゼロの病院が1施設、経皮的脳血栓回収術の算定がゼロの病院が6施設あり、これらの治療の算定回数が少数にとどまる病院も一定数ありました。

こうした実績の差は、SCU算定患者への医療の質にも影響を与えていました。同じ中医協の審議資料によれば、超急性期脳卒中加算と経皮的脳血栓回収術の病院全体の算定回数合計が多い病院ほど、SCU算定患者の救急搬送入院患者の割合、1症例1日あたり医療資源投入量、1症例あたり手術・処置の出来高点数がいずれも高い傾向にありました。

こうした状況を踏まえ、中医協では「SCUに求められる機能を果たしている病院が保有すべきユニットであることを明確にし、実績に応じた評価とすべき」との方向性が示されました。

改定の具体的内容|超急性期治療の合計年間20回以上が施設基準に追加

今回の改定では、SCU管理料の施設基準に、超急性期の再開通治療に関する実績要件が新たに追加されます。

新設される施設基準の内容は、「超急性期脳卒中加算(A205-2)」と「経皮的脳血栓回収術(K178-4)」を合計して年間20回以上算定していることです。この2つの算定項目は、いずれも脳梗塞に対する超急性期の再開通治療に関するものです。

超急性期脳卒中加算は、脳梗塞発症後の超急性期にrt-PA(血栓溶解薬)を投与した場合に算定できる加算です。経皮的脳血栓回収術は、カテーテルを用いて脳血管内の血栓を物理的に回収する手術です。これら2つの治療を合算して年間20回以上の実績が求められることになります。

経過措置|既存届出病院は令和8年12月31日まで猶予

既にSCU管理料を届け出ている病院に対しては、経過措置が設けられています。

経過措置の内容は、令和8年3月31日時点で現にSCU管理料の届出を行っている治療室について、令和8年12月31日までの間に限り、新設された実績要件を満たしているものとみなすというものです。つまり、既存の届出病院には約9か月間の猶予期間が与えられます。

この経過措置の期間内に、対象となる病院は年間20回以上の実績を確保するか、届出の継続について判断する必要があります。

まとめ

令和8年度改定では、脳卒中ケアユニット入院医療管理料の施設基準に、超急性期脳卒中加算と経皮的脳血栓回収術の合計年間20回以上の実績要件が新設されます。この見直しの背景には、SCU病院間で超急性期治療の実績に大きな差がある現状があります。既存の届出病院には令和8年12月31日までの経過措置がありますが、この期間内に実績の確保または届出継続の判断が必要です。SCU管理料を届け出ている病院は、自院の超急性期治療の実績を早期に確認し、対応を検討してください。



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サマリー

令和8年度の診療報酬改定により、脳卒中ケアユニット(SCU)入院医療管理料の施設基準に新たな実績要件が追加されます。具体的には、「超急性期脳卒中加算」と「経皮的脳血栓回収術」の合計年間20回以上の算定が必須となり、これはSCU病院間における超急性期治療の実績の大きな差を是正し、医療の質と公平性を確保することを目的としています。既存の届出病院には令和8年12月31日までの経過措置が設けられていますが、この期間内に実績を確保するか、届出継続の判断が迫られます。

SCU管理料改定の概要と年間20回以上の新要件
今回の深掘りへようこそ。いつも聞いていただきありがとうございます。 よろしくお願いします。
今日のテーマは、提供されたソース資料に基づく、令和8年度改定の脳卒中ケアユニット入院医療管理料についてです。
はい。脳卒中治療の最前線であるSCUですね。 今回の改定は現場にかなりのインパクトを与えそうです。
そうなんですよ。今回の私たちのミッションは、このSCUに突如として突きつけられた年間20回以上というシビアな新ルールの背景を探ることです。
それが医療の質や公平性にどう直結するのか、リスナーのあなたと意思に紐解いていきたいと思います。
よし、じゃあ早速見ていきましょうか。
超急性期脳卒中治療の実績要件詳細
はい。今回のルール変更で特に目を引くのが、超急性器脳卒中化酸、つまり血栓用解薬を使うRTPA療法とですね。
はい。
カテーテルを使う経費的脳血栓回収術、この2つの扱いです。
リスナーの皆さんも耳にしたことがあるかもしれない、再開通治療ですね。
そうですね。この2つを合算して年間20回以上という明確な数字がSCUを名乗るための必須要件として打ち出されたんです。
なるほど。明確なハードルができたわけですね。
ええ。これまでは施設や人事の基準はあっても、具体的な実績回数までは厳しく問われていませんでした。
なぜ急にこの数字が出たんでしょうか。
実績格差の現状と医療の質への影響
ここで非常に興味深いのが中医協の令和5年から6年にかけてのデータなんです。
これを見ると衝撃的な事実が浮かび上がってきまして。
衝撃的な事実ですか。
はい。実はSCUの看板を掲げているにも関わらず、今のRTPA療法や血栓回収術の実績がなんとゼロという病院が複数存在していたんですよ。
え、ゼロですか。専門施設を名乗っているのに再開通治療をしていないってことですか。
そういうことになります。
それはもし自分が運ばれる立場だとしたらかなり不安です。
レストランで例えるなら本格フレンチの看板を出しているのに。
シェフがオムレツしか作っていないような状態ですよね。
まさにその例えの通りです。看板はあるのにフルコースは出せないという。
なぜそんなことが起きるんですか。
背景には深刻な人手不足があります。
夜間や休日に高度な処置ができる専門院を24時間365日上に確保できる病院ばかりではないという実態がデータから浮き彫りになったわけです。
確かに夜中も休日も緊急受入体制を維持するのって病院側にとっても相当なハードルですよね。
ええ。でもデータ全体を見るとこれら2つの治療実績が多い病院ほど
救急搬送の受入割合が高くて一人の患者さんに投入される医療資源も多い傾向にあることがわかっています。
ということは実績を積んでいる病院ほどSCUに本来求められる高度で集中的な治療をしっかり提供できているということですね。
その通りです。経験値の多さがそのまま質の高い救命力に直結していることが裏付けられたんです。
既存SCUへの経過措置と今後の対応
となると現在実績が足りていない既存のSCUはかなり厳しい状況に置かれますよね。
はい。現状令和8年つまり2026年の12月31日までは経過措置として信用権を満たしているとみなされますが
今が2026年の3月ですから猶予はあと9ヶ月ほどしかない計算になりますね。
そうなんです。この期間内に何としても実績を積むかそれともSCUの看板を下ろすか
シビアな決断が迫られています。
病院機能の分化と医療の集約化
病院の機能分化や集約化が一気に進む危機になるわけですね。中途半端な体制のままでは生き残れないと。
ええ。限られた医療資源や専門医を実績の少ない多数の病院に分散させるのではなく
実績を詰める拠点病院に集約していく。そうすることで地域全体の医療の質を底上げしようという意図ですね。
結果的にどの病院に運ばれるかによる質のばらつきもひることになりますし
今回の改定は単なる数字の足切りではなくて
SCUが本来の機能を確実に果たすための実績重視への明確なシフトなんですね。
まさにその通りだと思います。
病院側にとっては厳しい現実かもしれませんが
医療の質を担保するという意味では非常に合理的な動きと言えますね。
はいそう言えるでしょう。
真の実力が問われる医療の未来
では最後にこれを聞いているあなたに少し考えてみてほしいことがあります。
今回の改定で病院の看板ではなく真の実力が問われるようになりました。
もしあなたや大切な人が突然倒れたとき
この実績の見える化は命の行方を大きく左右するはずです。
間違いありません。
今後このような実績に基づく淘汰や集約化は
他のあらゆる医療分野にも波及していくべきだと思いますか?
ぜひご自身でも考えてみてください。
それでは次回の深掘りでお会いしましょう。
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