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2026-02-13 05:01

85歳以上の6割が要介護――2040年「病院に通えない高齢者」急増の衝撃

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全日本病院協会の神野正博会長による動画シリーズ「医療のトリセツ」第9回では、2040年に向けた医療の課題として「病院に通えない高齢者」を取り上げています。今後急増する85歳以上人口への対応が、医療・介護の最重要課題であることを、人口データに基づいて解説しています。

動画が示す要点は3つです。第一に、2030年以降、85歳以上人口は毎年5%以上のペースで急増します。第二に、85歳以上の約6割は要介護状態にあり、自力で病院に通えないため、救急搬送と在宅医療の需要がこの年齢層に集中します。第三に、人口動態の変化は全国一律ではなく、大都市・地方都市・過疎地の3類型ごとに異なる最適解が求められます。

注目すべきは「85歳以上人口」の急増

2040年に向けた人口構造の変化で最も注目すべきは、85歳以上人口の急激な増加です。神野会長は、従来の棒グラフではなく「毎年の増加率」を折れ線グラフで示すことで、この変化の大きさを浮き彫りにしています。

若年層の人口は毎年一貫して減少を続けます。一方、65歳以上人口の増加率はすでに緩やかであり、神野会長は「年金問題はこれから大きな話題にはなってこない」と指摘しています。

65歳以上全体に対して、85歳以上人口の増加率は際立っています。特に2030年頃には毎年5%以上の増加が見込まれます。この増加率は、医療・介護の需要構造を根本から変える規模です。

この85歳以上人口の急増が、今後の医療・介護の需要構造を根本から変えることになります。

85歳以上の6割が「自力で病院に通えない」

85歳以上人口の急増が深刻な問題となる最大の理由は、要介護認定率の高さにあります。75歳以上の約3割、85歳以上の約6割が要介護状態です。要介護状態とは、自力で病院に通うことができない状態を意味します。

この「病院に通えない高齢者」の増加は、救急搬送の需要に直結します。自分で車を運転できない要介護高齢者が急変した場合、頼れるのは救急車です。神野会長が示すデータによれば、2040年に向けて増加する救急搬送の大部分は85歳以上が占めます。

救急搬送と同様に、在宅医療の需要も85歳以上に集中します。在宅医療需要の増加分は、ほとんどが85歳以上の人口増によるものです。神野会長はこの点を踏まえ、「患者を待たせる広い外来」という従来型の病院のあり方を問い直す必要があると訴えています。

大都市・地方都市・過疎地で異なる課題

85歳以上人口の急増という課題は、全国一律ではありません。神野会長は、地域を大都市・地方都市・過疎地の3類型に分けて、それぞれ異なる人口動態を示しています。

大都市型では、若年層は減少するものの、高齢者は相当数増加します。医療・介護の需要が大幅に拡大するため、提供体制の量的な確保が急務となります。

地方都市(県庁所在地級)では、若年層の減少がより顕著になる一方、高齢者数はほぼ横ばいとなります。

過疎地型では、若年層が大幅に減少し、高齢者も減少に転じます。医療提供体制の維持そのものが課題となる地域です。

このように、地域の類型によって課題の性質が根本的に異なります。神野会長が強調するように、画一的な解決策ではなく、地域ごとの最適解を見つけることが求められています。

まとめ:「病院に通えない高齢者」への対応が問われている

2040年に向けた医療の最重要課題は、急増する85歳以上の「病院に通えない高齢者」への対応です。85歳以上の約6割が要介護状態にあり、救急搬送と在宅医療の需要はこの年齢層に集中します。さらに、大都市・地方都市・過疎地で人口動態が大きく異なるため、地域ごとの最適解を模索する必要があります。外来中心の病院のあり方を根本から見直す時期に来ていると言えるでしょう。動画では、こうした課題をデータに基づいて解説しています。2040年に向けた医療・介護のあり方を考えるきっかけとして、ぜひご覧ください。



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サマリー

2040年の日本医療の核心は、単なる高齢化ではなく、爆発的に増加する85歳以上の「自力で病院に通えない高齢者」への対応にある。この年齢層は要介護認定率が高く、救急搬送や在宅医療の需要が集中するため、従来の病院モデルでは対応が困難となる。さらに、大都市、地方都市、過疎地といった地域類型によって課題の性質が異なるため、画一的な解決策ではなく、地域ごとの最適解を見つけることが求められている。

導入:2040年の医療課題と85歳以上人口の焦点
さて、今回のテーマは、2040年の日本の医療です。 あなたが共有してくださった、全日本病院協会の上野会長の資料、いやー非常に興味深かったです。
はい、ありがとうございます。
中心にある問いが、病院に通えない高齢者が急増すると、社会はどう変わるのか、と。
そうなんです。
この資料からデータが示す未来を、早速一緒に掘り下げていきたいなと思います。
はい。この資料を読み解く上で大事なのは、漠然と高齢化っていう言葉だけで見ないことなんですよね。
高齢化だけじゃない。
ええ。本当の鍵は、85歳以上という、この特定の年齢層に絞ってみることなんです。
ここの変化が、今後の医療需要の構造を、もうこねごそぎ変えてしまう。
なるほど。普通、高齢化っていうと、年金問題とか、65歳以上全体の人口に目が行きがちですけど。
そうですよね。
いただいた資料を読むと、実は本当のゲームチェンジャーは、そこじゃないということなんですね。
おっしゃる通りです。
85歳以上人口の爆発的増加とその衝撃
特に、増加率のグラフ、あれはちょっと衝撃的でした。
そうなんです。2030年以降、85歳以上の人口だけが、毎年5%以上っていう、もう爆発的なペースで増え続けるんですね。
毎年5%以上。
ええ。一方で、65歳から74歳みたいな層の人口は、もう頭打ちになっている。
だからこそ、上野会長は、年金問題はこれからは大きな話題にならないとまで言っているわけです。
要介護状態の高齢者急増と医療提供モデルの変革
ほう。確かに、85歳以上の人口が爆発的に増えるのはわかりました。
でもなぜ、その特定の年齢層だけが、これほど医療システムの根幹を揺るがすほどの、まあ、課題になるんでしょうか。
それはですね、その年齢層の健康状態に答えがあります。
資料にもはっきり出てますが、85歳を超えると、約6割。
6割ですか。
はい。半数以上の方が、妖怪誤認定を受けているんです。
なるほど。
この6割っていう数字は、単なるデータじゃないんですよ。
あなたの身の回りで考えてみてください。
85歳以上の方が2人いたら、そのうち1人以上は、自力で外出するのが難しい。
はいはい。
この光景が、2040年にかけて、日本のあらゆる地域で当たり前になるっていうことなんです。
つまり、高齢者向けの病院をたくさん作れば解決、みたいな単純な話では全くないと。
違いますね。
そもそも、患者が病院に来るという、その大前提そのものが崩れてしまうわけですね。
まさに。従来の病院モデルって、言ってみれば、来店型のレストランだったわけです。
来店型。
でも、これからはお客さんの大半が、自力でお店に来られない状態になる。
そうなると、レストラン側が、デリバリーとか出張調理に、事業の中心を移さざるを得ないですよね。
あー、わかりやすい例えですね。
医療でも全く同じ構造変化が起きているんです。
地域類型別に見る課題の多様性と最適解の必要性
ということは、医療に求められるものがガラッと変わってきて、
結局、急変したら救急車か、普段は家に来てもらう在宅医療かの、もう二角に絞られてくる。
その通りです。そして、事態をさらに複雑にしているのが、この問題が全国一律ではないという点ですね。
はい。
資料では、地域を三つのタイプに分けて分析していましたよね。
ええ。大都市型、地方都市型、過疎地型、これも非常に考えさせられました。
そうですよね。大都市だと、高齢者人口そのものが激増するので、医療とか介護サービスの量を、とにかく確保しなきゃいけない。
量の確保ですか?
はい。一方で、若者が流出する過疎地では、高齢者も若者も減っていく中で、そもそもどうやって医療体制を維持するのか、という問題になる。
維持そのものが課題になると。なるほど。東京のような大都市と、地方の県庁総在地、そして山部の村では、直面する課題の質が全然違うんですね。
ええ。全く違います。
一つの解決策で、全てをカバーするのは不可能で、あなたが住んでいる地域に合わせた最適解を、それぞれが見つけ出す必要がある、ということか。
まさにそこが、この資料が伝えたい確信の一つだと思いますね。
まとめ:社会全体で問われる未来のデザイン
では、ここまでの話を一度まとめます。2040年の日本の医療が直面する課題の確信は、単なる高齢化じゃないと。爆発的に増える85歳以上の、自力で病院に通えない人々にどう対応するか。
そしてその答えは、全国一律ではなく、地域ごとに全く異なる、ということでした。
そうですね。最後に、この資料をもとに、あなたに一つ考えてみてほしい問いがあるんです。
はい。何でしょう。
今回は、医療提供体制の話でしたけど、この変化って、あなたが住む街の設計とか、あるいは家族との暮らし方に、これからどんな影響を与えると思いますか。
もしかしたらこれは、医療だけの問題じゃなくて、社会全体のデザインそのものが問われている問題なのかもしれないと。そんなことを考えさせられますよね。
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