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令和8年度改定|在宅CPAP指導管理料の見直しと加算15点を解説
2026-06-16 05:28

令和8年度改定|在宅CPAP指導管理料の見直しと加算15点を解説

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在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)は、睡眠時無呼吸症候群に対する標準的な治療です。この治療の効果は、患者が機器を毎晩どれだけ使ったか(アドヒアランス)に大きく左右されます。ところが従来の診療報酬では、使用状況をデータで把握する体制が十分に評価されてきませんでした。そこで令和8年度診療報酬改定は、質の高い在宅CPAP療法を推進する観点から、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料と終夜睡眠ポリグラフィーの要件と評価を見直します。本稿は、この見直しの内容を初学者にもわかるように解説します。

今回の改定は、2つの見直しで在宅CPAP療法の質を高めます。第一に、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2へ「持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算」15点を新設します。第二に、その指導管理料2の点数本体を250点から240点へ引き下げます。第三に、終夜睡眠ポリグラフィーの評価を、院内または訪問で実施する場合とその他の場合とに分けます。

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料の見直し

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料の見直しは、加算の新設と点数本体の引下げの2つで構成されます。

加算の新設では、指導管理料2に「持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算」15点を設けます。この加算を算定できるのは、機器の使用時間等をモニタリング可能な体制を有し、適切な指導管理を行っている医療機関です(施設基準)。つまり改定は、患者の使用状況をデータで把握し、その結果に基づいて指導する医療機関を上乗せ評価します。

点数本体の引下げでは、指導管理料2を250点から240点へ10点引き下げます。この引下げと先の加算を合わせると、モニタリング体制を満たす医療機関は240点に15点を加えた255点となり、実質で5点増えます。一方、体制を満たさない医療機関は240点にとどまり、10点減ります。改定は、こうしてモニタリング体制の有無で評価に差をつけます。

なお、指導管理料1は2,250点のまま変わりません。今回の見直しの対象は、指導管理料2に限られます。

終夜睡眠ポリグラフィーの見直し

終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)の見直しは、検査の実施方法に応じて評価区分を細分化するものです。

評価区分の細分化では、現行で「その他のもの」として3,570点とされてきた区分を2つに分けます。改定後は、保険医療機関内で実施する場合や医療従事者が患者宅を訪問して検査装置を装着する場合を「保険医療機関内で又は訪問して実施するもの」とし、3,570点を維持します。これに対し、それ以外の場合は「その他のもの」として2,000点に設定します。専門職が関与して装着する検査を手厚く評価する考え方です。

あわせて、検査に要した交通費の取扱いも明確化します。改定後の終夜睡眠ポリグラフィーでは、検査に要した交通費を患家の負担とする注記を新たに設けます。

なお、携帯用装置を使用した場合の720点、多点感圧センサーを有する睡眠評価装置を使用した場合の250点、安全精度管理下で行う4,760点は、いずれも変わりません。

改定に共通する狙い

2つの見直しに共通するのは、データと実施実態に基づいて医療の質を評価する考え方です。

在宅CPAP療法では、使用時間のモニタリング体制を評価します。使用時間は治療の効果(アウトカム)に直結するため、その把握体制を評価することが質の向上につながります。終夜睡眠ポリグラフィーでは、訪問や院内での適切な実施を評価します。専門職が関与する実施方法を評価することで、検査データの質を担保します。これらは、アウトカムにも着目した評価の推進という今回の改定方針に沿った見直しです。

まとめ

令和8年度診療報酬改定は、質の高い在宅CPAP療法を推進するため、2つの見直しを行います。在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2では、モニタリング体制を評価する充実管理体制加算15点を新設し、点数本体を250点から240点へ引き下げます。終夜睡眠ポリグラフィーでは、訪問や院内での実施を3,570点で評価し、その他の場合を2,000点に分けます。いずれの見直しも、データと実施実態に基づいて医療の質を評価する方針を反映しています。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定では、在宅CPAP治療の評価が機器貸与からデータに基づく指導へと大きく転換します。具体的には、患者の使用状況をモニタリングする医療機関には加算が新設される一方、そうでない場合は基本点数が引き下げられます。また、終夜睡眠ポリグラフィー検査も専門職の関与を重視する評価体系となり、データと実施実態に基づいた医療の質向上を目指す国の強い意志が示されています。

はじめに:医療評価の大転換
あのー、スポーツジムって、会費を払うだけで満足して、全然通わなかったら、ま、全く意味がないですよね。
えぇ、ほんとにお金だけ払って幽霊部員状態というか、全くもったいないだけですからね。
ですよね。で、実は国も、あのー、医療の分野、特に睡眠時無呼吸症候群の治療において、全く同じことに気づいたようなんです。
あー、なるほど。あのー、CPAP治療の話ですね。
そうなんです。今日私たちが深掘りしていくのは、医療の評価が単に機器を貸したことから、実際のデータに基づくものへと大転換するというニュースなんですが。
CPAP指導管理料の見直し:飴と鞭の導入
これまでは治療機器であるCPAPを患者さんに渡せば、ま、それだけで毎月の管理料が医療機関に入っていたんですよね。
とりあえず渡しておけば毎月お金が入るみたいな。
ええ。でも今回の診療報酬改定で、その当たり前が根底から崩れることになるんです。
つまり、ただ機器を渡して、はい頑張って寝てくださいね、ではもう済まなくなったということですか。
まさにそういうことですね。国は明確に飴と鞭の仕組みを導入したんです。
点数改定の詳細と構造的転換
飴と鞭ですか。えっと、具体的にどう変わるんでしょうか。
まず鞭の部分なんですが、何もしない医療機関への基本報酬は、ベースの点数を250点から240点にガツンと下げました。
あー、減点されるんですね。
そうなんです。でもその代わり、患者さんが毎晩どれくらい機器を使っているか、
つまりアドヒアランスのデータをしっかりモニタリングして指導するクリニックには、特別なボーナス点数をつけることにしたんですよ。
あー、充実管理体制加算の15点ですね。
ええ、その通りです。これの何がすごいかって、ただの点数調整じゃないんですよ。
と言いますと。
サボればマイナス10点ですけど、しっかりデータを取って指導すれば差し引きプラス5点になる。
つまり治療効果という結果に対してお金を払う宿命の構造的な大転換なんです。
改定の狙いと医療機関への影響
なるほど。でもちょっと待ってください。
これって、街の小さなクリニックにとっては、モニタリングのシステムを入れたり、データをチェックする手間が増えたりして、かなり厳しい要求じゃないですか?
確かにハードルは上がりますね。でも広い試験で見ると、まさにそこが国の狙いなんです。
狙いですか?
つまり、初期投資や手間がかかっても、質の低い放置治療を市場から退場させたい、という強い意思の現れなんですね。
終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)検査の見直し
そこで一つ疑問が湧くんですけど、そもそも最初の診断データが間違っていたら、その後の使用データをいくらモニタリングしても意味がないですよね?
おっしゃる通りです。
クリニックがペナルティを避けるために必死にデータを集めても、最初の基準値がおかしければ、まあもっともこもないというか。
ええ、本当に痛いところをつきますね。だからこそ、国はCPAPを導入する前の検査、つまり睡眠状態を測るPSG検査のルールにも今回大きく目数を入れたんです。
PSG検査の評価区分と専門職の重要性
検査のやり方でお金が変わるということですか?
はい。以前は専門の技師が立ち会わなくても、3570点というある程度まとまった報酬が出ていました。
結構な点数ですよね。
ええ。しかし今回は専門職がしっかり関与して検査機器を装着する場合と、そうでない場合で報酬に大きな差をつけたんです。
差というと、どれくらい違うんでしょう?
専門職が関与しないケースだと、2000点にまで大幅に減額されることになりました。
え、2000点ってほぼ半減じゃないですか?
そうなんですよ。かなり思い切った改定ですよね。
まあ確かに、素人が自分で複雑なセンサーをつけると、寝ている間に外れたりして、正確なデータが取れない可能性は高いですよね。
ええ。どうしてもそうなってしまいますからね。
これって例えるなら、IKEAの複雑なベッドを自分で組み立てるか、プロに頼むかの違いみたいなものですよね。
プロに任せれば、寝ている間に崩壊する心配はありませんし。
あはは、とってもわかりやすい例えですね。
最初のデータ取得には、必ずプロを介入させて、確実な品質を担保しろという国からの強烈なメッセージなんですよ。
日本医療の未来とデータ所有の問い
ここまで、睡眠時無呼吸症候群の治療についてお話してきましたが、
これ、今お聞きのあなたがもし、C-PAPを使っていなかったとしても、決して他人事じゃないですよね。
ええ、全く他人事ではありません。
今回の改定は、日本の医療全体の未来を占うモデルケースになると言えるからです。
つまりどういうことでしょうか。
医療サービスを提供したという単なる事実ではなくて、データに裏付けられた確かな結果を出したことに対して、
対価が知らられるようになる。これが今後の医療のスタンダードになっていくはずです。
なるほど。ジムに入会したという事実だけじゃなくて、ちゃんと筋肉がついたかどうかでお金が動く時代になるわけですね。
ええ、まさにそういう未来が近づいています。
そこで最後に、これをお聞きのあなたに一つ考えてみてほしいことがあるんです。
はい、どんなことでしょうか。
毎晩の自分の寝息とか寝返りといった睡眠データが、巡り巡って誰かの給料とか医療費全体を直接的に左右する時代が来るわけですよね。
ええ、もう既に来つつありますね。
だとすると、その極めて個人的な生態データの真の所有者は、一体誰になるんでしょうか。
患者自身なのか、それとも管理する医療機関か、あるいは医療システム全体のものになっていくのか、これは非常に考えさせられる問題ですね。
そうですね。自分の寝ている間のデータが、知らない間に経済を回しているかもしれない。
そう考えると、今夜眠りにつく時の気分も少し変わりそうですね。
まとめ
ご視聴ありがとうございました。
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