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始めるを応援するポッドキャスト、START FM。おはようございます。
起業家で東京FMパーソナリティの関口舞です。
連続起業家でエンジェル投資家の柴田陽さんと、
起業や独立を考えている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
陽さん、おはようございます。
おはようございます。柴田陽です。
陽さん、今日は朝ごはん何食べましたか?
朝ごはんほとんど食べないんですよ。
コーヒーを飲んで、ベースブレッドを食べる日もあるかな。
完全栄養食みたいな?
そうそう、DNAの人が始めた。DNAだった人がやってるやつ。
本当にいい、理想的なマーケットの対象みたいなことをやりますね。
何て言うのかな?
こんなユーザーに使ってほしいという、ドンピシャのターゲットユーザーみたいな感じです。
広告にスカウトされるかな?
本当ですよ。私は糖質制限ダイエットを始めたので、昨日から始めたので、参考にしたいと思います。
今日もリスナーからの質問が来ていますので、取り上げたいと思います。
ラジオネームウォークマンさんからの質問です。
こんにちは。いつも日課にしている夜の1時間散歩の時に拝聴しています。
偉い。気をつけてくださいね。
超いい。
2B向けサービスのプライシングの決め方について教えてください。
2B、会社向け、企業向けサービスってことですね。
いくらで売るのかを決めるのはとても難しいことだと感じています。
置かれた環境も競合が全くいない場合と、またはすでに競合が複数いる市場に高発で参入する場合でもロジックは変わるかと思います。
それぞれのケースにおいて、どんな試行回路でプライシングを決めるのか、その考え方や手順を教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
めっちゃ高度な質問ですね。
めちゃくちゃ高度な質問ですね。
MBAの試験みたいですね。
確かにMBAの試験みたい。
すごい。ウォークマンスさんは競合をすごく意識されている感じですね。
実際すごい重要ですけど、私も何かを提案しようとかやろうっていう時に、競合よりも条件面で負けていたらどうしようとか、価値が低いと思われたらどうしようなど不安になってしまいがちです。
分かりますね。僕も競合がいる環境が結構苦手で、心理的に。
なるべくなると嫌ですよね。
だからすぐ日本初のサービスみたいなのを作りたくなっちゃうんですけど、いいかどうか分からないと思います。
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競合がいるということはそれだけビジネスが成り立っているということなので、そこから逃げ続けても何にもない可能性もありますからね。
確かに。なので競合は基本的にはいる前提ということで考えた方がいいかなとは思いますね。
ウォークマンスさんの質問の競合がいるときのプライシングの考え方なんですけれども、そもそもその取引が単発なのか、それともその後も何らかの可能性が、
継続的に取引できる可能性があってお得意さまになるような商売なのかっていうのはそもそも結構違うと思っていて。
単発の最たる例とかって、例えばエジプトのピラミッドのガイドさんって必ず単発じゃないですか。
確かにあんまり人生で2回3回10回リピしないですね。
そういうプライシングと、ピラミッドを作ろうっていう。それは変だな。
その話と継続的に何か例えばコンサルしたらお待つかもしれないっていうものって全然違くて。
そうですね。確かに何回もやることなのか、人生で1回しかやらないことなのかっていうところですね。
そうですね。正直単発勝負だと結構厳しくて、プライシングを自分で決められる余地がほとんどなくて。
競争でものすごい決まっちゃうんで、プライステイカーだって言うんですけど、あくまで決まっちゃってて、自分はもうそれを受け入れるしかないという感じなんで。
そのケースは一旦置いておいて、継続的な取引ができるような余地がある可能性がある商材を扱われているというふうに前提を置くとですね。
結局その1人のお客さんからそのお客さんとの関係の生涯にわたってどれだけ売り上げられるのか。
生涯顧客価値、ライフタイムバリューって言うと思うんですけれども、そのライフタイムバリューでプライシングを考えるっていうのが基本的な成功法かなと。
プライシングはライフタイムバリュー、LTV、生涯顧客価値で決めると。
頭ではわかる感じがするんですけれども、もうちょっと詳しく言うとどういうことですかね。
そうですね、これビジネスBtoBじゃないんですけど、皆さんなじみあるやつで、携帯って昔本体が0円とかものすごい安い1円とか。
なんで0円かっていうと、想像してすぐわかる通り契約してもらえれば月額の通話料とか基本料がキャリアに入ってくるので、本体はキャリアが負担してくれてる。
作るのに何万円もかかって、キャリアは何万円でも仕入れてるんですけど、赤字でも契約してもらえれば携帯ってずっと使い続けるので、トータルで合うか合わないかということでプライシングになってたんですよね。
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収益トータルで考えると、それは一番わかりやすいLTVでプライシング考えましょうっていうことの例で、一番最初の値段ってほとんど関係ないよねっていう。
わかりやすいですね。
あと、やたら音楽配信サービスとかセキュリティパックとか、いろいろ売りつけてくるじゃないですか、キャリアショップに行くと。
昔、もう最近行ったことないですけど、昔はキャリアショップに行って契約するじゃないですか。
そうすると、いろいろレテンって言うんですけど、いろいろチェックボックスに埋めさせられるじゃないですか。
やりますよね。あとでいつでも解約できますからとか言われて。
忘れちゃうんだよね。
私絶対忘れます。今ももう忘れたいやつあるかもしれない。
それが忘れる率がすごい高くて問題だったんですけど、それを置いといて。
これクロスセルって言って、要は別な商材をアドオンで売っていきますと。
こうするとまたライフタイムバリアが上がっていくので、これがライフタイムバリアを上げる二つ目の方法で。
あとその携帯一旦契約しても、パケしするとプランをアップグレードしたり、追加のギガ購入したりするじゃないですか。
それが本来ライトプランだったのがレギュラープランになってメガプランみたいになっていく。
これアップセルって言って、一つ同じ商品なんだけれどもよりグレードの高い価格にチェンジさせていくっていう。
継続率とアップセルとクロスセル。三つ代表的なライフタイムバリアを決める要素。
先ほどのプライシングの話に戻ると競合相手よりクロスセルができる商材が多ければ安くできるし、アップセルできる余地が多ければ安くできるっていうのがあって。
そういうことを考えて一番最初の値段を決めるっていうのがこのライフタイムバリアで考えようっていう話なのかな。
つまりプライシングはそのもの、そのサービス自体の値段だけじゃなくて、クロスセルとかアップセルとかっていうものも勘案して、継続率も勘案してライフタイムバリアで決めていけばいいということですね。
そうですね。あと他にネットワーク効果って聞いたことありますか?
ありますね。
ネットワーク効果とかも多分プライシング上重要で、つまりネットワーク効果があると最初安くしておいて、
人が集まってきてネットワーク効果が動き出して、みんな離れられないようになってからどんどん値上げしていってもついてくる。
例えば事例で言うとどういうものでしょうね。
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そうですね。さっき携帯の話したので、ゲーム機の話なんです。コンソールゲーム機ですね。プレステとか。あれも典型的なネットワーク効果で、要するにゲーム機が売れれば売れるほどソフトウェア開発会社がプレステ向けのプラットフォームにソフトウェアを作ってくるので、
さらにゲームプレイしたいから本体買うと。本体が売れるとソフトウェアが出てくるみたいな。
プレステ4とかって原価10万とかするんだと思うんですけど、20万とか。それをもっと赤字で安く売って買ってもらうと。
VRデバイスとかもそうなんですよ。もっともっと原価は高いんですけど、誰も買わないとソフトウェアが出てこないので。
っていうのがあるし、B2Bだとレストラン予約サイトとか、いろいろありますけど、トリターとかオープンテーブルとか。
あれも多分あまりにもレストランに対してお金を最初から取りすぎると、いいです、いいですってなって。
でもあんまりろくなレストラン入ってないと結局そこにお客さん来ないので。
レストラン予約をする人がいなくなって、指名で予約入るようなレストランさんだったらまあいいんですけど、
ついでみたいなものも期待するレストランさんにとってみると、やっぱりたくさんいろんな人が加入してる予約サイトの方がいいよねってことになるので、
最初は値段安くしてたくさん取った方がいいっていうことになったりもするのかなと。
そういうのもB向けであってもネットワーク効果っていうのは大事ですよね。
なるほど、確かに。
ちなみに私の場合は今まで開発してきたサービスほとんどQAり型2Cだったんですけど、
2Bっていうところでいうと、起業して一発目に前回のエピソードでもちょっと話した就職とか転職の若手向けのウェブメディアを作ったときの、
企業からのいただくお金。
採用メディアですからね、企業が採用のためにお金を払う。
それがもう本当に唯一の2Bサービスなんですけど、この時の価格設定が結構、おそらく改善の余地がもっとあったんじゃないかと思ってて、
値段の決め方が超シンプルに競合、似たようなサービス、似たようなといってももっと規模の大きなサービス。
グリーンとかみたいな。
普通の採用媒体だったんですね。
リクナビほどじゃないけどみたいなところより、ちょっと規模小さいし安くしようかなみたいな。
1記事の掲載量が、おそらくグリーンみたいな会社って100万とか?
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そうですね、いろいろあるけど最初書くのは数十万取られましたよね。
なのでいろいろ調べて、うちは1記事30万円。
もし採用が決まったら採用ごとの成功報酬。
こちらは他の会社が80万とかだったので、なんとなく70万、一人ごとですね。
つまりは競合よりなんとなく安くプラス感覚で決めたっていう感じでした。
わかります。
あるあるですよね。
先行サービスがいるとそれより安くしたくなるっていうのは、安くしないで売れないじゃんと。
だいたいの場合、先行したサービスよりも小さいし始まったばかりだし、ってなったら安くするしかないって感じはありますよね。
そうですよね。気分はわかるんですけど。
ただそれをやると結局価値がないっていう話になっちゃうので。
安かろう悪かろうみたいに思われるのも悲しいですしね。
そうですよね。できれば値段を下げるのは最後にしたいですよね。
あとは競合と同じ料金体系、例えば1生地いくらで決まったらいくらみたいなのに乗っかると結局それとの比較になってしまうので、もう採用したらっていうだけにするとか。
もっといいな、本当はこれ多分あらゆる採用サービスはそうなんですけれども、
採用した人が活躍すればすっごいお金払わなきゃいけないけど。
それハッピーですね。全員ハッピーですよね。
本当は多分それがいいんですよね。
ただ教育とかも多分、例えば絵画スクールとかコーディングスクールとかで言うとプログラミングスクールですね。
最初入学金払って、別に成果に関わらず続いても続かなくても払ってくださいみたいなのが一番初期の科学形態で、だんだんチケット制みたいな。授業した分だけ払ってくださいみたいな感じでちょっとフェアになるじゃないですか。
さらに最近アメリカでは、日本でもちらほら見たことあるんですけど、年収がアップした分だけ、例えばプログラマーにジョブチェンジして年収400万の人が600万になった。
200万の中からいくらくださいとか。アップした時だけ授業料発生しますよとか。
いいですね、なんか出世払いみたいな感じ。
インカムシェアリングアグリメント。ISAって言うんですけど、そういうやつとか。結局講発が、特に教育とかってブランドが効く世界なので、講発入るのすごい難しいんですけど、そういうことをすることによって同じ土俵に立たず、なおかつ製品の質に自信があるからできるわけじゃないですか。
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確かに。
っていう風に土俵を変えるっていうのも効くかなと。
なるほど。
比較単位を変えていくってことですね。
それいいですね。
インターネットフォークなんてその歴史の繰り返しですよね。
昔はここにバナーを出すと1ヶ月いくらですみたいな話から、一応どんくらいインプレッションあるかを保証しますっていう話になって、クリック課金になって、アフィリエイトみたいな成果報酬購入したらになって、
オーディエンスの属性によってオークションをして一番高いビディングした時だけ出せるとか、どんどんそういう風に比較単位を変えていくことによって進化していくっていういろんな軸がありますね。
そうですね、なるほどな。だから必ずしもだいたい競合はいますっていう前提で考えると、競合と似たサービスを作るから競合の料金体系をそのまま参考にしなきゃいけないわけではなく、参考にはするんですけど、そこで何らか違った形でのサービスを提供しているような見せ方をして、その分価格を下げずに戦うとか、いろいろなパターンの根付けがあるという感じですね。
あと広告で思ったんですけど、広告メディアって基本的にその記事、コンテンツがあると見に来る人が増えて、トラフィックが増えて、トラフィックが増えると広告売上が増えて、広告売上があると結局お金を使ってコンテンツに投資できるのでコンテンツ増やせて、そうするとまたトラフィックが増えてっていう三つ組というかぐるぐるになって、最初はやっぱりどれかがないと結局始まらないから、
結構元出が必要な事業なんですよね。10年前かとかに比べると検索エンジンとかSNSが発達して分散化してきているので、よっぽど楽にはなっているんですけど、ただやっぱりメディアって元出なのか時間的なリソースなのかが必要な事業だし、逆に例えばヘアサロンにおけるホットペッパービューティーとか、
ブライダルにおけるゼクシーとか、みたいになっていると、あんなにいくらでも高くできる。
そうですよね。彼らが言った値段がある意味業界の中の値段ですって感じになりますので。
まさにネットワーク効果ですよね。
なるほど。それで言うとコストベースの根付けとバリューベースの根付け。
そうですね。広告のコストってめちゃ安いじゃないですか。山手線の広告出すのに何百万取られますけど、ツリー広告1枚印刷するのは多分100円とかで印刷できちゃう。
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そうですよね。確かに。あのペラ自体はね。
もうあれは広告の価値に対する、みんなが見ている、みんなに見せることができるっていう価値に対する根付けになっていると。
一方でコストベースっていうのは、例えば人材派遣とかがわかりやすいと思うんですけど、時給1500円の人を25%足して時給2000円ぐらいで派遣して。
これって結局その人の原価っていうのがお金払う側からしても透けて見えているので。
それが2倍とかにはできないわけですよね。3倍とか。
だからできるだけそのバリューベースの根付けにした方が当然儲かるわけですよね。
確かに。できるだけそっちに持っていきたいですよね。
ちなみに洋さんは2Bのプライシングでお話ししてもらえるようなエピソードってありますかね。
そうですね。スマホっていう来店ポイントサービスはBからお金いただいていたので、
それは確か1来店につき20円っていう価格設定で、それは当時比較対象がチラシとか折り込みチラシみたいなことですね。
折り込みチラシって普通は何世帯に巻いたらいくらっていう価格形態になっているんですね。
そうなんですね。あんま考えたこともなかったね。
印刷費と折り込み料みたいな。折り込み料っていうのは実質的には新聞社とかの広告費なんですけれども。
そうなっていて、一応何枚くらい巻くと何人くらい来るみたいななんとなくの費用対効果感みたいなのは長く折り込み広告しているとみんなわかってるんですよね。
うちは、チラシ巻いた日はこのくらい来るよねみたいな。
そこから逆算して、だいたい1来店あたりのチラシ使った場合のコストが、業態によってめちゃくちゃ違うんですけど、たまたま我々が最初にやり始めた業態で言うと100円くらいなんじゃねっていう感じだったんですね。
なので、うちは来店保証。来店しなかったらお金取らないし、チラシが1来店100円だから、それに比べるとだいぶ安いですよねという感じの、ちょっとずらして。
さっきの話ですね。ちょっと戦う土俵を変えて。
そうですね。来店あたりに変えて。競合がいなかったので、自由に根付けてきたんですけれども、1来店20円でスタートしたと。
結構途中、ローンチしてから1年くらい経って、全く同じサービスをリクルートさんとドコモがやってきて、結構広告業界だとまあまあでかい感じのプレイヤーですよね。
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それはそうですね。
1来店はやっぱりシェアを取るためにめちゃくちゃなプライシングを設定してきて。
つまりすごく安くまずしてきたってことですか?
そうですね。安いどころか、どの会社とは言えないんですけど、広告を出すから、RなりDがね。広告を御社のビルの壁に出すから入れてみたいな。
すごい。
お金を付けてあげるみたいな感じ。
そんなんもうお客さんからしたらね、わーいって感じですよね。
みたいな感じでめちゃくちゃなプライシングをしてきたんですけど、ただ1年間で一応、来店ポイントっていろんな加盟店があって、そこに行くとポイントがもらえて、共通のポイントがもらえて、ユーザーさんがそこについているっていう感じで、ネットワーク効果が働く仕組みだったので、
一応、比較的そういう状況下でも戦えて、それはいつまでもめちゃくちゃなプライシングが続かないので、結局両方ともちゃんと撤退させて。
すごい。え、いいなー。なんかちょっと今すいません、撤退させてっていうキーワードにグッときちゃった。
単に向こうがね、こんなことやってもしょうがないなって思われただけだと思うんですけど。
いいですね。そういう意味ではタイミングとかもありましたよね。始めたばっかりの頃にそんなことやられると結構きついじゃないですか。
けど、いち早くその市場を見つけて、彼らが参入してくるよりも前にしっかりネットワーク効果が築けるところまで築いていたからっていうところが重要だったって感じですかね。
そうですね。あくまで競争って一回一回じゃなくて、ずっと永遠に競争って起こるので、だから常に油断せずというか、参入障壁っていうのは引き続けないといけないですよね。
ちなみにですね、ネットワーク効果もないし、クロスセルできる商材もない。そして新しい商材で価格の相場とかも決まっていないという、いろいろなことがない状態の場合はどうしたらいいでしょうかね。
そうですね。そういう場合結構あると思うんですけど、全く今話した話全部考えずにものすごいシンプルに一個だけやるとすると、相手がもうそれ以上払うことができない限界額っていう上限に設定するっていうのが多分一番大事ですね。
つまり安売りの反対ですよね。できるだけ高く売るっていう。
それは目から鱗なんですが、なんででしょうか。
特に初期って、結局安くするといろんな人に刺さり打ったりするんですよね。ちょっと面白いなとか。さらに言えば、マイさん頑張ってるから買ってあげようみたいな人も出てくるわけですよ。
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そうですね。
実際あるじゃないですか。
あるあるですね。
たしかにね。
よく言うんですけど、企業家が、ファウンダーが売ったトラクションは信用できないっていう。格ゲームなのかなんか知らないけど。
ファウンダーは売れちゃうんですよ。その人の魅力で売っちゃうんで。
物が欲しかったっていうよりも、みたいなところありますよね。
その人から、もしかしたらこの人成功するかもしれない。だから俺は最初に買ったったと。
私が育てたみたいな。
実際結構あると思うんですよ。本人は気づかないと思うんですけど。そういうことが起こるんですね。
だから、マックスまで上げていくと、それでバリューエスプレッシングになるわけですよね。
相手がこれ以上払ったら、そもそも導入する意味が崩れてるっていうところまで引き上げれば、一応そのバリューがまず分かると。
かつ、バリューを感じてる人しか買わなくなるので。
なるほど。
その人にいかに大快させないように、残念だと思われないようにするかっていうことで、きっちり製品開発していける。
なるほど。つまりこれは製品そのものが100%固まりきっているというよりは、製品そのものの価値を検証する意味でもっていう。
そうですね。そっちの方が健全だってことですよね。
安く売って半分しか刺さってない人に、こういう機能も開発しました、こういう機能も開発しましたって持ってっても、その人はもともと刺さってないんだから。
そっかそっか。もともとただ安いのが良くてやってただけだから。
だからその人にいくら媚びを言ってもしょうがなくて。
ほんとに欲しい人に買ってもらうためにもまずはむしろ高く設定し、その人たちが喜んでくれるようなものを作っていく。
なるほど。
ネットワーク効果もないしクロステルもできないんだったら、それが一番いいかなと。
だから僕のすごい好きな、プライシングだけじゃなくて事業全体の哲学の話なんですけど、
バリュークリエーションとバリューエキストラクションは独立であるっていう命題があって、
ピーター・ティールの話で僕聞いたんですけど、ちょっと調べたらウォーレン・バフェットとかも同じこと言ってたんですけど、
つまりその会社のサービスによって世の中に想像された価値と、その会社がその想像した価値のうちいくら売上としてキャプチャーできるかっていうのは全然違う話だと。
つまり何か作るじゃないですか。世の中にすごい価値があると。
でもそれが必ずしも価値の100億円分の価値を創出したとして、その会社の売上が100億円の場合もあるし、つまり作った価値全部その会社の売上につけちゃったっていうこともあるし、
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実は1億円しかキャプチャーできてないよっていうケースがあるという話があって、どのくらいキャプチャーできるかっていう方が大事。
だから作った価値XでキャプチャーしたパーセンテージYって置くと、X×Y%が売上になるんですね。
そのY%をいかに大きくできるかっていうのが大事ですと。
そうですよね。つまり純利益みたいなこと?
そうそう。マージンとすごいダイレクトに関連してて。分かりやすい例で言うと航空業界ってあるじゃないですか。ものすごい価値あるじゃないですか。A地点からB地点に移動できる。
航空業界のライト兄弟が飛行機を飛ばしてから今日ここまでマイナスなんですよ。利益。全部足すとマイナスなんですよ。
かわいそう。申し訳ない。
でもものすごい世の中役に立ってるじゃないですか。これがXが大きいけどYが0%の例です。
なんでやってくれてるんですかね。
いろんな理由がある。国として飛行機飛ばさなきゃいけないみたいな話もあるし。
しょっちゅう飛行機会社って潰れてるんですよね。世界中で。日本でも幾度となく潰れてますけど。
だから彼らが世の中に想像した利益ベースの0円なんですよ。マイナスですよ。コロナとかじゃなくてコロナの前からマイナスです。
そうなんですか。
ちなみに飛行機会社の株買うとかは具の骨頂だと思うんですけど。
マジっすか。なんか良さそうな感じしちゃいますけどね。
潰れなそうなね。
かっこいい感じするし。
逆に売上が大きければいいってもんじゃなくて。
ディズニーとかはバリューキャプチャーがすごい上手なんだと思うんですけど。
利益率と結構相関してると思うので。
ディズニーのグッズ作るじゃないですか。ディズニーのハンドタオルとか。
それの儲けのほとんど全てはディズニーのライセンス料で取っていかれるわけじゃないですか。
なるほど。そういう意味では確かに儲かってる感じありますよね。
結局上手く自分が作り出した付加価値っていうものをちゃんと利益に変換できるかどうか。
結局さっきの一番上限に値付けするっていうのもその努力をしないとどんどんそのワイパーセントが減ってくるので。
お客さんはこれ月10万円くらい払う価値あるなって思ってるのに1000円で売ったらワイがめっちゃ少ない。ワイ1%みたいな話だし。
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10万円の価値あるなと思ってるところに10万円の単価で設定したらワイ100%の状態になっているっていう。
なるほど。つまりそのワイを大きくする。なるべく払ってもらったお金の中から自社の売上につながる率が大きくするようにする努力。
そしてそれを実現するためにも値段を下げすぎないで商品の価値を上げるようにすると。
そうですね。いろいろ話が広がったんですけど、ネットワーク効果とかクロスセルとかそういうのがないんだったら限界まで値上げするっていうのがセオリーですよっていうことですね。
なるほど。あえて強気な価格設定にし、それに見合ったサービスになるよう頑張ると。
マジそういうことだね。
ウォークマンさん、こんな感じでよろしかったでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。
スタートFMではあなたからの質問やメッセージを募集しています。ポッドキャストの概要欄から送ってください。
ということでエピソード10聞いてくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは皆さん素敵な一日をお過ごしください。