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はじめるを応援するポッドキャスト、START FM、おはようございます。起業家でラジオパーソナリティの関口舞です。
テイラー株式会社の柴田陽さんと、起業や独立を考えている方に役に立つ情報を楽しく語っていきます。
陽さん、おはようございます。
おはようございます。
新年明けましておめでとうございます。
そうなんですよね。新年明けましておめでとうございます。皆さん今年もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。そろそろ3年目に突入ですかね。
そうなんですよ。あっという間に3年目に突入ということで、びっくりしております。
何か時が経つのが早いですね。
本当ですね。
新年ということで、今年の目標を発表していきたいんですけど、その前に去年も今年の抱負みたいな話をしたと思うので、
何言ってましたっけ?
ちょっとそれを振り返っていきたいなと思うんですけど、陽さんは確かジェイソン・カラカニスさんに会うとか言ってた気が。
それですよね。僕が大好きなポッドキャスターの一人、ジェイソン・カラカニスさん。
彼はUberの4番目か5番目のエンジェル投資家として有名な人で、
エンジェルという本を日本語訳されてもいますが出しているアメリカのスタートアップ×ポッドキャストで言うとたぶん一番有名な人だと思うんですけど、
彼に会う。何なら彼をこのスタートFMに呼ぶか、彼がやっているThis Week in Startupに出るというのが目標だったんですけれども、
すいません、目標を見立つ。
まあね、ジェイソン・カラカニスさんに来ていただいても私が困っちゃうのでね、あれなんですけど。
ただちょっとここだけの話。ちょっと巧妙があってですね。
2022年内には達成できなかったんですけど、2023年のQ1にもしかしたら達成できるかもしれないという一応糸口をとあるナイスな友人の活躍により
少なくとも一緒に喋れる場には入れる。
なんかイベントとかですか?
そうですね、イベントで一緒に。同じイベントに登壇できるというところまで行ったんで、そこで後は駆動区かどうか。
ちょっとコミュ力を全力で発揮して。
めちゃめちゃ楽しみですね、それは本当に。
舞さんの目標は、2022年の目標は何だったかというと、本を書くみたいなやつでしたっけ?
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そうなんですよ、私当時スタートアップの小説を書こうとか言ってて、それを書いて連載しますとか言って、本当に私は書いて連載をしたんですけど。
え?
全然知らなかった、何それ?
達成したじゃないですか?
達成はしたんですけど、洋さんが知らないくらい。
あれは知ってます?100日後に心が折れるスタートアップみたいな。
見ましたよ、一応。流れてきたのを見ました。
あれはすごい流行ってたじゃないですか。でも私のやつは地味に地味に小説なので、あんまりバズらず。
一部の人だけ熱心に読んでくれた。それだけでもありがたいんですけど。
すごいじゃないですか、目標達成してますね。
それを合計5万文字くらいですかね、書きました。
長い。ちょっと後で読んでおきます。
やめてください。
タイトルを皆さん紹介しないんですか?ここで。
狂っているのは誰だという小説なんですけど。
めっちゃいいタイトル。さすがです。
日経ストアーズっていう日経ウーマンの中の若手女性向けのところで取り上げたんですけど。
そこで連載をしたんですが、別に私は特定の何かを揶揄するつもりは全くなかったんですけど。
これってあのイベントのことじゃないかとか、これはあの人のことじゃないかとか、俺のことじゃないかみたいなご連絡が多発してしまって。
俺のことじゃないかってたくさんの人が言ってきたりして結構困ったんですけど。
たくさんの人が言ってますよって返しましたっていうそんなことがありました。
自意識過剰ですねみんな。
私がね、含みのある書き方したのがあれなんですけどね。
でもそれだけリアルだったってことですかね。
いやいやいや、そんなこんななんですけど。
知らなかった。匿名で書けばよかったのに。
確かに。そのほうがよかったかもしれないですね。
では洋さんはもうすぐジェイソンさん達成しそうで、そして私は一業曲がりなりにもやったってことで。
おめでとうございます。さすがです。
ぜひ今年の目標も発表していきましょう。
そうですね。
何ですか?抱負ありますか?
テイラーをオールインするので、テイラー関連の目標になっちゃいますかね。
まあそうですよね。
アメリカで事業を展開していこうと思っておりまして、テイラー社に関してはですね。
なのでもう来年引っ越しまして、そうですね半ばぐらいですかね。
ついに。
向こうでテイラープラットフォームをローンチすると。
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いろいろ事業目標はあるんですけれども、要するにアメリカでPMFするというのが目標ですね。
アメリカでPMFする。いいですね。
もっとふわっとしたというかプライベートっぽい目標ってないんですか?
いや立ててないですね。
まあでも引っ越すんですよね。生活がすごい変わると思うんで。
そうですよね。
まああんまり抱えすぎてもね。
確かに。
結構大変そうですけど刺激的で楽しそうですね。
そうですね。
ここ5,6年だと一番ハイステイクな1年になるんじゃないですかね。
うわーめちゃめちゃいい。
それだけフラフラ遊んでたっていう。
いやいやいや。
大してローステイクなことしかしておかなかったという。
いやいやいや。
報いが来てます。
報いが来てる。
なるほどいいですね。
舞さんの目標は何ですか?
私も今仕事というか起業して地味に。
私の場合はね本当に地道に一人で細々と今やっているっていう感じなので。
今年は、今年前半の方にシード調達をしたいと思ってまして。
おー。
今年中に小さくてもいいのでPMFをやっていきたいと思います。
今年中に小さくてもいいのでPMFはさせたいなとは思っております。
そうですね。
そのぐらいのスピード感でいかないと。
っていうのが仕事面の目標で。
次に仕事面とプライベート面と両方なんですけど、
私雰囲気を変えたいと思ってまして。
毎年言ってるね。
そうでしたっけ?
かっこいい感じになりたいんですよ。
それも聞いた。
じゃあやばいな。
やばいんですよね。
いいですよいいですよ。
髪の毛も切ったことだし。
ちょっと向いてないとは思うものを少しクール路線になれないかしらと思ってて。
なるほどなるほど。
今後仕事をしていく上で年齢的にも若手って年じゃないので重厚感を出していきたいなという思いがあって。
まず痩せたりしてちょっとシュッとするとかですね。
あとこれくだらないことなんですけど私、自分が出てる動画とか見ると今もなんですけど動きが多くて。
動きが多いですね。
ちょこちょこちょこちょこぴょんぴょんしてるんですよ。
それをなるべく少なくして落ち着きのある人みたいになっていきたいなと思っております。
ちなみに今私たちがいる状況を開通版でリスナーの皆さんにご説明しておくと、
2年ぶりぐらいに対面で収録をしていて。
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そうなんですよ。
新年にふさわしい。年末に撮ってるんですけど。
リアルライフ2年ぶりぐらいの感じで。
そうなんですよ。
確かに動きが多いですね。
私動きが多いんですよ。リアクションが激しいというかそれはいいんですけど。
まばたきもめっちゃ多いですよね。
そう。まばたき多いの直したいんですよ。緊張するとまばたきいっぱいしちゃう。
たぶん久しぶりに会ってちょっと緊張してるんですよ。
それも伝わりますね。
そうなんですよ。洋さんにリアルでお会いするのは本当に2年ぶりぐらいで。
私がちょっとわがままを言いまして、2年に1回ぐらいは直接お会いしたいなと思って収録をさせていただいておりますので。
ヘビーリスナーの方はもしかしたらいつもと音質が違うなとかってことに。
そうですね。音質が違う可能性ありますね。
気づいていただけるかもしれない。
そんなこんななわけですけど、またいい1年にしていきたいなということですけれども。
ここで突然ですが、新ミニシリーズが始まろうとしております。
イエーイ!
スタートアップファイナンス初級講座を全5回の予定でお送りすることになりました。
はい。
これ洋さんが突然そういうのやろうって言ってくれたんですけど、こちらどんなシリーズなんでしょうか。
そうですね。今このポッドキャスト自体はこれから起業しようと思っていらっしゃる方とか、起業すでにされている方がお聞きになっていると思うので。
その方向けというよりはどちらかというと、結構これは前から思っていたんですけど、スタートアップ入社するメンバーの皆さんに例えばストックオプションとかよく付与すると思うんですけど。
あんまりストックオプションってもらって、エグジットしたら大きなリターンがあるんだろうなというイメージはあるものの、具体的にそれがどんなやつなのかとか、会社にとってどういう意味があるのかとかって、結構毎回あまりきちんと伝えられていないなというふうに思っていたり。
確かに。それはどこかで習うことでもないですもんね。
そうですよね。なので、ある意味ファイナンス面でスタートアップがどんな感じの原理でやられているのかっていうのを、すごい触りだけギュッとかいつまんでシリーズ化したら重要あるんじゃないかなというふうに思いまして。
毎回、できれば15分か20分くらいかける5みたいな感じのシリーズにしてやりたいなと思っております。
めちゃめちゃいいですね。そういうの、意外と私も起業したばっかりの頃とかどうやって勉強したらいいんだろうって困った経験があるので、これなんかやろうと思ったきっかけとかあったんですか。
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そうですね。直接的には、最近ガーファーとかがすごく人を減らしてるじゃないですか。リストラしてるじゃないですか。っていうニュースが流れるじゃないですか。
それはアメリカの景気の動向が変わったことによるんですけど、それとじゃあなんで人員削減しなきゃいけないんだろうっていうのが、あんまり結びつけて理解十分に説明されてないなっていう感じがしてですね。
その辺を直接的には課題意識としてはあって、それを説明するためには結局スタートアップの資金調達がどういうメカニズムになっているのかみたいなところだったりを説明していかないと確かに説明できないよなと思って。
新聞記事とか見てもリストラしてるって書いてあるだけで。
そうですよね。なんかイーロンマスクが意地悪だからかなとか思ってました。
そうそう。これなんかちゃんとしたメカニズムがあるので、もちろんファイナンス関わられてる方とかは別に百も承知だと思うんですけど、
これあくまで新しくスタートアップにジョインするメンバーがこのぐらいは知っててほしいなって思っていることをまとめるみたいな位置づけの内容にしようと思ってます。
これから撮るんで何とも言えませんが。
では早速1回目やっていきましょう。1回目のテーマは何でしょうか。
1回目のテーマは我々スタートアップ側なんですけど、実はそれとある意味コインの裏表とも言えるようなベンチャーキャピタルって一体何なんだろうっていう話からまずはスタートしたいなと思います。
ベンチャーキャピタルは皆さんご存知ですよね。
よく聞くとは思うけど、ベンチャーキャピタルとは何かっていきなり言われたら速答は結構むずいですけど。
そうですよね。ベンチャーキャピタルとスタートアップはそもそもある種強制関係というか、隠れクマの実とイス銀着みたいな強制関係って言うと思うんですけど。
こういう感じでお互いがいないと成り立たない感じ。車屋さんとガソリンスタンドみたいな感じで、どっちもないと成り立たないっていう関係にあります。
なので、自分がどっちかは置いといて、その相手方のどういうニーズだったり行動原理で動いているのかっていうのを理解するっていうところがまずすごく大事かなというふうに思っていてですね。
ベンチャーキャピタル略してVC、みんなVCVCって呼んでると思うんですけど、VCのビジネスモデル何か知ってますか?
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出資して株もらって伸びたらリターンが得られてハッピー。
なるほど。
大丈夫かな。
いやいや正しいです。ただビジネスモデルとして、その投資するお金って。
LPから払って。
じゃあそのうちVCが、もしリターンが出たら、LPってリミテッドパートナーの略なんですけど、出資してくれてる人ですね。
対してLPじゃない人たち、VCですけどものことをGP、ジェネラルパートナーというと、両方パートナーでジェネラルなやつとリミテッド。
つまりリミテッドっていうのは責任が限定されている。
つまりお金を自分が出資した以上は損失を被らないっていう意味でのリミテッドなんですけど、出資者のことはLPって言ってるので、LP、LPイコールVCに出資してくれてる人のことなんですけど。
じゃあどのくらいのパーセンテージ、LPに行ってどのくらいのパーセンテージVCのGPに残ると思いますか。
やば、それはちょっと知らないです。
じゃあ今のリターンが出なかったらVCの儲けはゼロ円だと思いますか。
確か運用してる額の何パーだかはそもそもフィーとしてもらえるんじゃなかったですか。
おっしゃる通り、フィーという用語も正しいですね。
マネジメントフィー、マネフィーと呼ばれていますが、
大概のベンチャーキャピタルは、これグローバルどこでもだいたいこうなんですけど、2パーセント年間です。
年間2パーセント。
なので100億円だったら年間2億円です。100億円のVCファンドだったら年間2億円がマネジメントフィーとして、これはリターンに関係なくもらえます。
もらえますね、VC側の売り上げになります。
それ以外に成功報酬、これキャリーと言いますが、これが大体20パーセントが相場です。
なので成功したリターンの20パーセント、もうちょっと厳密に言うと、
例えば100億円投資して200億円になったら、100億円はまずは元々出資者のものなので100億円出資者に返して、残った100億円のうちの20パーセントなので20億円がキャリーになります。
ベンチャーキャピタルのファンドの期間ってどのくらいか知ってますか?
10年とかでしたっけ?
10年が相場になっています。7年で3年伸ばせるとかそういう感じになっていることが多いんですけど、
10年なので、計算するとまずマネフィーが1年で2パーセントなので、10年で20パーセント。
100億円のファンドだったら20億円が売り上げとして確定します、10年には。
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プラスして、エグジットしたらそこの成功報酬の20パーセントが売り上げと支配という構造になっています。
これはもともとプライベートエクイティという投資会社の形態のジャンルの一つですね。
金融の人たちはまずプライベートとパブリックというので線をバツッと切るんですけど、
パブリックというのは公開会社のことですね。なので、上場しているという意味ですね。
パブリックと言われたら上場している。プライベートと言われたら上場していないという意味ですね。
プライベートエクイティは株という意味で、よく投資の産業の人たちはエクイティとクレジット、社債のことを軸として多用しますと。
それは全然性質の違うものなので、株と債権ですね。
貸し出しとか。そこで切るので、だからプライベートでエクイティを全部まとめてプライベートエクイティと言っていて、
その中にはいわゆるハゲタカファンドみたいなのでみんながイメージするようなものも含まれているし、
ベンチャーキャピタルも含まれていると。この大きいプライベートエクイティ産業のうちの一部がVC。
もともとはプライベートエクイティの一ジャンル。それが大きくなって独自の進化を遂げているということで、
このマネフィートキャリーというビジネスモデル自体はプライベートエクイティに共通するビジネスモデルです。
そうなんですね。
じゃあ、自分がベンチャーキャピタルを純粋に経営するという視点で言うと、今のビジネスモデルだと何が大事だと思いますか。
人気というか10年を迎えちゃう前に結果を出してまた次のファンドを蘇生するというか。
そうですね。おっしゃる通り。大正解です。
つまりテイクレートは固定されているんです。産業全体として2%で20%というテイクレートはだいたい共通化されちゃっているので、
あと差別化できるとしたらどのぐらいのファンドの大きさにするか。
差別化というかごめんなさい。売上を最大化。
これ変わらずしもVCが売上を最大化しようとしているかどうかというのはまた別問題なんですけど、
自分がVCの経営者でもっと売上を上げたいなと思ったらテイクレート決まっているので取扱費を増やすしかないので、
ファンドを1個1個大きくするかたくさんファンドをやるかのどっちもになります。
だいたい10年という長さも決まっているので、できれば今まゆさんが言ったみたいに次から次へどんどんファンドを蘇生する。
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レイズすると言いますけどファンドを蘇生するというのが最適解的なことになっちゃいますと。
もちろん新しいファンドを作りますと言って営業してまわっていわゆるLPを営業してまわるんですけれども、
過去の成績トラックレコードと言われますけどこれどうだったのって聞かれるので、
当然1号が悪かったら2号できないし2号が悪かったら3号できないし。
そうですよね。
そういう産業になっています。
そう考えると何十億で蘇生しましたとかっていうリリースってよく見ますけど、
大事なんです。
すごいことですよね。
GMVみたいなものなんです。
よく続いているというか長年やっている方とかは毎回毎回信頼してお金預けられているってこと。
そうですね本当に素晴らしい。
なかなかベンチャーキャピタル特にアメリカは競争率の激しい産業で、
やっぱり2号ファンド3号ファンドってやれる人って本当に一握りなので、
ベンチャーキャピタル業界で長くやれている人っていうのは素晴らしい一握りの人です。
確かにそうですよね。
もう一つさっき取扱い高の話をしたんですけど、
当然成功報酬っていうところがある以上できるだけ安く投資をして高く売却できればより儲けが大きくなるし、
かつさっきのLPが求めているのは唯一それなのでそこがすごく大事になるじゃないですか。
そうですよね。
じゃあ安く入る、高く売る。
安く入るときのスタートアップにとってみるとバリエーションってことになるんですけど、
株価ですね。
これがVCはどうやって決めているか。
過去のエピソードでもやったと思うんですけど、
その時は確率論期待値みたいな話をしたと思うんですが、
わかりやすく、例えばフリーの例を公開されていたのでこれを例にとって説明しますね。
別にフリーさんがどうこうっていう話じゃなくて、たまたまちょっとわかりやすいのでなんですけど、
フリーのIP表示の時価総額はだいたい1100億円でした。
シード、フリーさんの一番最初のシード、これはいくらでしょう。
シードのバリエーション?
バリエーションというか会社全体の金額ですね。
なんか高いんじゃないかなって気がするけど、ただ時代が割と昔だったので。
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2012年くらい、11年くらいかな。
いくらだったんだろう、全然知らないです。
これですね、あくまでパブリックなイニシャルさんの情報なんですけど、
というサイトの情報なんですけど、3億円です。
めちゃめちゃお買い得じゃないですか。
お買い得ですね。
なので、だいたい360倍になっています、シードで投資した金額は。
誰ですか、シードで投資した方は。
次のシリーズA、これが14億円でした。
なるほど、なるほど。
なので78倍になっています。
シリーズB、これ何回かやってるんですけど、シリーズB2というシリーズBの2回目のやつで92億円でした。
2014年10月ですね。
ここからだと12倍。
例えばこの時のVCの指向をシミュレーションしてみると、シリーズBで92億円ですって言われました。
これは高いですか安いですか?どう思いますか?
どう考えればいいと思いますか?
投資の時代もあると結構高めに感じちゃうかもしれないですよね。
逆に92億円を正当化しようと思ったらどういう計算が成り立たないといけないですか?
めちゃめちゃでかくなるっていうことですよね。
そうですね。
将来がめっちゃでかいので、今92億高くないですみたいな。
だから具体的に言うと、例えば少なくとも損しないためには大体100億円くらいだと考えると3分の1の確率で300億円くらいになってもらわないと正当化できないじゃないですか。
あるいは2割の確率で500億円になる。
そうですね、くじみたいな感じの考え方。
なので、多分その時にそう思ったんでしょうね、投資家の方々。
これ500億くらいいくんじゃない?2割くらいの確率でみたいな。
すごくざっくり言うとこういうふうな計算をします。
すごい。
例えば参考までにこの次のラウンドシリーズCのC2は315億って書いてあるので、そこから3倍ですね、実際は。
この時も300億超えてるんで。
すごいですね。
これどうなるの?でも600億いく確率は2分の1くらいあるだろうみたいな計算があれば300億でOKって話。
確かに。
で、最後シリーズD。
これ650億くらいでシリーズDやってるんですけど、シリーズDって最後の2018年のラウンドですね。上場する半年前のラウンドです。
これはもう650億なので、まあまあユニコーンになるだろう、1000億になるだろうって思えないといけないわけですよね。
そうですよね。
これで半年後に1100億になってるんで、その勝率は十分だったと。
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だからこんな感じで、ざっくり言うとこんな感じで決めてれば算数が合うという感じですね。
なるほど。
イニシャルの集計によると日本全体で言うと、例えばシリーズA11.8億円って書いてありますね。
シリーズBが29.1億円。
なのでシリーズAから2.5倍になってますね。
そこからさらにシリーズCでいくと2倍、さらに2倍になって58.7億円みたいなのが中央値になっていますと。
なので例えばシリーズAの中央値である12億円ぐらいだとすると、そこから例えば300億でエグジットする確率が30分の1ぐらいであればそのぐらいの価格でいいかってことになりますと。
そういうことか。
っていう感じで、すごくざっくり言うとこうなってますと。
ここから先が実はそんなVCなんて簡単じゃんって今思った方に対する一応難しさの説明なんですけど。
結局ベンチャーキャピタルのリターンを本当につぶさに見ていくと、実はいわゆるリターンの分布が指数関数的な感じになっていて。
指数関数的な感じというのは。
つまりざっくり言うと2×8の法則とか聞いたことあると思うんですけど。
あるいはもうその1割が9割のリターンを満たしている。
もっとすごいやつで言うと、Yコンビネーターの2017年時点のリターンはYCが出した総リターンのなんと3分の2。
なのでほぼこれが2社。
多分ドロップボックスだよB&B。
かっこいいな。
3分の2をやっているので、むしろその2つがなければリターンが3分の1になっちゃうということですし、逆にその2つだけでほぼ説明できるという感じになって、こういう感じになっているので。
なのでさっきの平均値というのは実は、
統計的に見るとあんまり意味がなくて、結局のところすごく大当たりする桁外れの成功というのを当てるかどうかに左右される。
なので逆に言うとこれだから運ゲーなのかと。
YCにドロップボックスとかがいたのって280社あるうちの2社なんで、運じゃんって思うかもしれないんですけど、実はこれ運ではなくて、運ではないことは統計的に証明できて、
なぜなら運ゲーだったらどのVCも長い目で見るとみんな同じ頻度でその桁外れの成功を引き当ててなきゃいけないんですけど、
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実はかなり打率のいいVCと悪いVCでかなりはっきり分かれるんです。
やっぱりそこは力の差というか、選挙願だったりその後のサポートだったり差別化とかいろんなことがあるってことなんですかね。
そうです。だからそう考えると結構VCってすごく難しくて、結局アベージで見てはいけなくて、
桁外れの成功があるかどうか自分のポートフィールドの中にっていうところがものすごく大事。
けれどもそれ自体は事前に予測するのはすごく難しいので、そうするとさっきのバリエーションの決め方みたいなのはすごく難しくなってきちゃう。
期待値で考えるっていうことであれば簡単なんだけど、例えば30分の1の確率で300億になってくれればシリーズA12億円で大丈夫だよねっていう考え方だけではいけないというところが難しさですと。
なるほど。
っていうのがVCのざっくりとしたベンチャーキャピタル側の行動原理というか。
すみません、私思っちゃったんですけど、今のフリーさんの話があったじゃないですか。
最初バリエーション3億だったってすごいお得だなと思って。
なんかシードVCっていいじゃんっていう気がしちゃったんですよ。
入れる額もそんなに大きくなくてもすごい360倍。
みんなシードVCやりたくなるんじゃないかと思っちゃって。
けどなんかそうじゃないVCさんがたくさんあるというのは、なんでみんなシードをやらないんでしょうか。
シードバック増えてもおかしくないなってちょっと今思っちゃったんですけど。
よりシードの方が明らかに難しいんですよ。
さっき言ったようにそれって多分運ゲーに見えてるからそうなんですけど、
実際の例えばセコイアとかベンチマークとかっていう、アメリカだとそういうことになります。
日本でも同様なんですけれども。
やっぱりそういうのを引き当ててる人っていうのは本当に毎回同じような人が引き当てているので、そこには何かがある。
いやーそれ結構本当に。
マグネでやってる分には絶対にそういう風にならないんで。
そうですよね。
それでやってると1号ファンドはできても2号ファンド以降はできなくなっちゃう。
なるほどね。逆に言えば企業家側からしてみたら桁外れの成功とかになるかもしれないと思わせないとなかなか出資は受けられない。
その通りですね。それが多分一番企業家側とベンチャーキャピタル側の一番ギャップのあるところで。
これは僕は正直スマップをやり終えてやっと分かりました。
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いやー。
なので僕が分かったのは5、6年前ぐらい。
なるほどと思って。
なんか別にちょっとでもプラスになるんだったらいいじゃんとかって言うことじゃないってことですもんね。
そう。だからここだけの話。スポットライトスマップをやってた時にグロービスに検討してもらって、カリアドゾノさんに検討していただいて。
でも柴田さんはアベレージヒッターっぽいからいいやみたいな感じの結論になってパスしていただいたんですけど。
そうなんですか。
今はなるほど。確かにそれは正しいなって思いますね。
当時は何言ってんのと思ってたんですけど。
そっか。じゃあもっとギャンブル性が高いかもしれないけどめちゃめちゃ上手くいくかもしれないっていう。
そう。そっちのほうが大事ってことですね。
それでもな。
難しいですよね。だからみんなが成功するって思ってたら良くないけど。
だからコントラリアンじゃなきゃいけなくて、なおかつ正しくなきゃいけないっていう。すげー難しい。
みんなはこの人は上手くいかないと思ってるけど、その人は上手くいくと思っていて、なおかつそれが当たってなきゃいけないっていうのが特にアーリステージのVC開業の難しさ。
いやー。ある意味ロマンもある話だなと思いますけどね。
なるほど。じゃあこれをお聞きの。最近VCとか投資側を志す若い方も増えてるって聞くので、もし興味持った方はそっち側を調べていただいてもいいと思いますし、
起業家志望の方は参考にしていただけたりしたら幸いです。
次回以降もやっていきます。
スタートFMではあなたからの質問やメッセージを募集しています。
ポッドキャストの概要欄から送ってください。
そして最後まで聞いてくださったそこのあなた、チャンネル登録高評価よろしくお願いします。
今回も聞いてくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは素敵な一日をお過ごしください。