1. START/FM
  2. 企業のバリエーションはどう計..
2023-01-16 24:07

企業のバリエーションはどう計算できるのか[スタートアップファイナンス講座No3(ミニシリーズ) ]

Mai
Mai
Host

今回は、企業価値評価(バリエーション)についての直観的理解です。

なんとなく知ってるようでいてきちんと勉強する機会がなかった、という方向けに、スタートアップファイナンスをわかりやすく解説するミニシリーズを始めます!特に、初期スタートアップに参画してストックオプションはもらったけど、これって結局どういうことなの?というくらいの前提知識レベルの方を対象にしています。

START/FMは、"はじめる"を応援するPodcastです!連続起業家でエンジェル投資家の柴田陽と、起業家でラジオパーソナリティの関口舞が一緒にお届けします。

番組への質問はこちらからお寄せください。番組ハッシュタグ #STARTFM で感想お待ちしています!

00:08
始めるを応援するポッドキャスト、START FM。おはようございます。企業課でラジオパーソナリティの関口舞です。
テイラー株式会社の柴田陽さんと、企業や独立を考えている方に役に立つ情報を楽しく語っていきます。
陽さん、おはようございます。
おはようございます。
元気ですか?
元気ですよ。なんで?元気、元気。
雑談したいんですけど、雑談の内容が思いつかなかったので、元気ですかって言いました。どうですか、最近。
あれ、これ年明け1本目の収録でしたっけ?
そうかもしれないですね。
そうですよね。
おめでとうございます。
おめでとうございます。
多少年始はゆっくりしたんでしょうか?
そうですね。年末年始、基本僕、暇です。どこも行かないんで。
年末のポッドキャストを聞いてくれている方が、US行くんですかって連絡をいくつかいただきました。
US、いつ頃なんでしょうか?
5月ぐらいから引っ越すの。
でも結構もうすぐですね。
の予定です。
楽しみですね。私はですね、調達に向けてのピッチ資料の作成やら、戦略の詰めやらを頑張ってるんですけど。
ねえ。
ねえ、もう本当にね。
でもあれですよ、すごい嬉しかったのが、ポッドキャストを聞いているVCの方からちょいちょいご連絡いただけるようになってきて、最近。
すごいじゃないですか。
はい、どうな感じなんですか、みたいな。
ついに、洋さんだけじゃなくて私にもお声がかかったと思って嬉しかったです。
いやいやいや、古株ですから、まいさん。
そんなね、今日この頃なんですけど、スタートアップのファイナンスシリーズを今やってるんですけど、バリエーションとかってやっぱり難しいよねっていうところについていろいろ聞きたくてですね。
はいはい、そうですね。
ちょっとその辺についてやっていけたらと思うんですけど。
2回前からスタートアップファイナンスミニシリーズを始めていて、一応復習を兼ねてどんな話だったかをまとめておくと、1回目がベンチャーキャピタルのビジネスモデルについてお話をして、
結局ベンチャーキャピタルはお金を増やすのが仕事だから、ある意味宝くじみたいな形でこの会社に投資をしたら何倍になって帰ってくるんだろう、その確率は何パーセントぐらいあるんだろうっていうのを期待値計算して投資をしますよというのが大大大原則で、
ただ実際ベンチャーキャピタルのリターンを見るとすごく大当たりしているものと失敗したものっていうのがすごく両極端に分布するので、単なるサイコロみたいな期待値というよりはいかに大当たりを当てるかゲームになっていますよというお話をしました。
03:12
2回目が今度はベンチャー側ですね、スタートアップ側からするとベンチャーキャピタルというのはリスクが減って、さっき言ったところの期待値の確率の部分が上がったらそれだけバリエーションが上がるので、最初のうちはすごく確率が悪い中、いかに少ないお金で検証を進めて確率がちょっと上がった、リスクがちょっと下がった、
ということを元に次のラウンドを調達していくというマイルストーンベースの投資で、マイルストーンベース投資ということ自体はクライナーパーキンスの時代に開発されたプライベートエクイティの投資スタイルなので、ある意味50年、60年ぐらいしか経ってないやり方ですよと。
それに仕組みに乗っかってスタートアップというのが存在していて、企業家はもちろんスタートアップで働いている人もスタートアップが赤字の場合は、その制度に乗っかったベンチャーキャピタルのお金で日々のお給料が出ているよという仕組みになってますよという話をしましたと。
3回目の今日なんですけれども、今、マイさんから質問があったバリエーションについて話していこうと思っています。
結局さっきほどのベンチャーキャピタルは期待値で投資しますよって言ったんですけど、最終的には上場する時とか、あと過去の別の回で話したかもしれないですけど、買収されたりする時には、結局その期待値じゃなくて、最終的には何らかの真の企業価値みたいなものが必要になりそうだぞと。
結局それがあるから、それから逆算して、どのくらいの確率で、今どのくらいの期待値になるのかっていうのは計算できるわけで、最終的に何かしら、究極の解みたいなものがないと、期待値っていう概念が起こり得ないじゃないですか。
そうですよね。
結局のところ、真の値みたいなものがありそうだぞと、それを仮定しないことには期待値考えきれないですよね。
それを計算するにはどうしたらいいんでしょう。
そうですね、それがバリエーション、企業価値評価という仕組みですと。これ3つか方法があるんですけれども、基本的にスタートアップに関係がありそうな手法をすごく乱暴に言うと、DCF法って聞いたことありますかね。
06:04
DCF法、聞いたことあるのかな。あるのかもしれないんですけど、あんまりピンとこないです。
DCFの略なんですけれども、これは単純に教科書的に言うと、企業の価値っていうのはどういう風に決まるかっていうと、その企業が生み出すキャッシュフローの将来予測を現在価値に割り引いたものの総和であると。
ここの現在価値に割り引いたものの総和の部分が多分ハテナってなるポイントで、企業が生み出すお金で決まるっていうのはなんとなくわかるじゃないですか。
で、ただそれを、そこの現在価値っていう部分が多分わかりにくい部分なので、それを話していこうと思います。この話が次の回の、なんで今企業が、テック企業があんなにリストラしているのかっていうところに関わってくるところで、すごく大事なところになってきます。
じゃあここでクイズなんですけど、よくですね、ソフトバンクの孫さんのプレゼンテーションとか聞いてると、金のガチョウの話あるじゃないですか。
ありますね。
で、金の卵を産むガチョウ。ただこれなんかあんまりイメージしづらいっていうか、これ多分ギリシャ神話かなんかなんですけど、日本昔話とかじゃないんで、多分ちょっとよくわかりにくいと思うので、
ちょっとですね、もうちょっとイメージしやすい例え話っていうか、結局同じことなんですけど、ちょうど年末年始なので、女爺の鐘を見ていて、1年に1回鳴らすじゃないですか。
はい。
鐘をゴーンって鳴らすと、中から1万円札が1枚落ちてくるっていう、そういう魔法の鐘を考えてください。
いいですね。
これでも女爺の鐘なんか1年に1回しか鳴らせないんでね。1年に1回鳴らすと、雪地が1人出てくるっていう。
なんかしょっぱいですね。
100枚でもいいですけど、わかりやすくね。1枚にしましょう。
はい、1枚。
1年に1枚だけね。
これ永遠に、その金を1年に1回つけば、永遠に1万円が出てくると信じられている。
これいくらだったら買いますか。
そうですね、例えば1年に1回か、私が女爺の鐘を叩けるくらい元気があって寿命が来るまでとかを考えたときに、あと例えば40年は叩けるとして。
なるほど、40枚出てくる。
したら40万円よりも安ければ買ってもいいかもしれない。
なるほど、そうですよね。まず1つ目は生活実感としてそういう自分が使えるお金っていうのが出てくると思うんですよ。
09:04
でもよく考えてほしいんです。これマイさんが買うんじゃなくて、いろんな人が競争入札できるオークションですとなった場合、ちょっと考え方変わってきませんか。
確かに。しかも考えてみたら、私が死んだ後も自分の子供や孫やらも金を叩けるかもしれないから。
そうですよね。これがオークションであることを考えると、仮に自分がいらなくなったら売れるじゃないですか。
本当ですね、そっかそっか。
そう考えるとどうなりますか、そう考えると。
そうするともっと高くてもいい感じしてきましたね、100万円とか。
なんで100万円。
え、なんかざっくり。
どうしたらいいんだろうな、確かにオークションか。
オークションで今買おうとしている人たちの様子を見て、みんながもし500万だとか言ってるんだったら、え、そうなんだって思って、そんなに高い値段で買いたい人がいるんだって思うので。
しかも今ってそれ怪しいじゃないですか。
今の話よ。
実績が。
実際私が30年とか叩き続けて、ちゃんと30回出てきましたよっていう実績があったら、より信用が出て、より買いたい人が増えるかもしれないので、そうするともうちょっと高くてもいいかもしれない気がしてきました。
そうですね、永遠に絶対出てくるとしましょう。
それはもう世界中の人が永遠に出てくることを信じている。
わーすごい。
いくらでしょう。
えー、なんかロマンチックだし、300万500万でもいいかしら。
ですよね、これ難しくないですかこれって。
でも無限大じゃないっていうのは、無限円じゃないっていうのはなんでそう思ったんですか。
えーっと年に1回しか叩けないので、しかもここから、将来的には5万円とか10万円に増えるんだったら、ちょっとロマンがあっていいですけど、結局1万円しか出ないっていうのが決まっちゃってるんだとすると、そんなもんかなって感じですよね。
なんで無限じゃないんですか。
えーなんで無限じゃないんだ。
というのの答えがさっきの現在価値に割引っていう話になります。
直感的にはやっぱり無限じゃない感じがしますよね。
しますします。
無限マイナス1円だったら絶対損しないような気もするんですけど、それは現在価値っていうものが100年後の1万円も今もらえる1万円も同じだという仮定をするのであればそうなんですけど、
なんとなく価値が違う感じがしますよね。
12:01
そうですよね。今の方がいい感じしちゃいますよね。
ですよね。これがさっきの現在価値っていうところに影響してきますと。
ちなみにちょっと話が脇道にそれますが、誰かがこの値段をつけるだろうからそれより安ければいいっていう考え方も一つの考え方としてあり得る考え方ですと。
はい。
例えばビットコインの値段とかっていうのはこういう風に決まっています。
あとおそらく日々デイトレーニングをしている方っていうのは、株式の売買している方っていうのは基本的にはこういう風な考え方をしていると思います。
ただそれだと本質的にいくらなんだって話が結局わからないじまいじゃないですか。
本当ですよね。
これを突き詰めていくといわゆるバブルという状況に陥る。
つまりこれは誰かがこれより高く買ってくれるはずだからこの値段でいいという、あくまで人の価値観に根拠を置いた値段のつけ方っていうのがバブルなので、
全員がこの考え方だと成立しづらい。成立しないとは言えないんですけど成立しづらいですと。
なのでそこに対して何かしらの求め方っていうのを決めて、それをみんな信じているっていう状況が今の状況ですね、会社の。
すごく、じゃあ今度何と比べればいいと思いますかその割引率を考え。
さっきの100万円、将来の1年後の1万円と今の1万円の価値の差のことを割引率って言うんですけど、どうやって決まると思いますか。
どうやって決まるんだろう。
今の1万円は確実にもらえる、なんかその実態が感じやすくて、将来の1万円は本当にもらえるのかが怪しい、その怪しさでを勘案するんですかね。
それも一つあるでしょうね実際は。仮に怪しさはゼロだとしたらどう思います。
そしたらなんかその時の契機的なことだったり。
どうして。
なんかわかんないですけど、今の1万円はだいたいどれくらいの価値か自分でわかるけど、将来は物価がめちゃめちゃ上がって1万円がなんか今より価値が下がってるかもしれないとか。
グッドポイントですね。それも関係あります。
それもじゃあ絶対にインフレは起きないという風に仮定するとどうですか。
そうすると何だろう。
何が残るでしょう。
自分が死んでるかもとか。
15:02
さっき言ったように人に売れるんだからその人が価値を感じてるならその問題は起きないはずですよ。
そっかそっかそっか確かに。
さっきその自分がヨボヨボになってからいくらお金あってもみたいなその感覚。
この感覚自体はすごく正しい直感だと思うんですけど、ただ人がいろんな年齢の人がいて人に売れると。
人がその価値を感じて売れるっていう風に考えると一旦この要素って除外できるじゃないですか。
そうですよね。
自分の主観的なお金に対するお金というか現金に対する主観的な欲しさというか。
そこに関しては人にいつでも売れるっていう状況が成立していればこれはちょっと除外して考えることができますよと。
確かに。
そうすると残るのが今出てきた物価が変わるかもみたいなやつと確実性みたいな話なんですけど、この2つもちょっと今試行実験としては除外しますと。
除外してどこで組み込まれるかあとでお話ししますが、除外します。
そうすると何が結局残るかっていうところで言うと、もし今1万円手元にあって、これと同じ価値の1年後はいくらかっていう計算になるので、
例えばこれを銀行に預金をして1年後に1万100円になっているとしたら、将来の1年後の1万100円と今の1万円が同じ価値っていうことになりませんか。
結局増やす方法が他にあるんだったら1年間待っただけ損じゃないですか。
確かに。
ここが結局バンニーに共通するパラメーターになります。
主観に関しては人に譲渡できるから考えなくてよくなって。
一番最初の問題設定に戻ると、1年に1回ジャーンと鳴らすと1万円札がヒラヒラって落ちてくるこの魔法の鐘の値段をオークションで付けますってなった時に、
結局一番みんなが意識しなきゃいけないのは、1年後の1万円ヒラヒラ落ちてくるものをどのぐらいの値段として見るべきかっていう、
どのぐらい割引いて考えればいいかっていうそこのパラメーターを求めると、
おそらくそれを1年後、2年後、3年後と足し合わせていけば価値が出るはずだっていう計算になりますね。
そういうことですね。
18:01
その割引の割合、度合いを決めようと思った時に、結局何を比較するかっていうと、
もし今1万円札を手元に持ってたら、1年後に全くリスクを取らずに増やすことのできる金額をマイナスしたものというか、それの逆数というかですね、になると。
これのことをリスクフリーレートというふうに読みます。リスクがない利回りってことですね。
具体的には国債の利回りのことを指します。
一応国が潰れたらそもそも1万円落ちてくるってことの意味自体も消滅しちゃうと思うので、
例えば日本がなくなっちゃったら1万円札ひらひら降ってきても意味なくなるので、
それは大前提として、1万円が意味あるっていう前提で話してるので、
つまり日本の国の国債であればリスクフリーと考えて差し支えないっていう前提に立っているこの例え話だと思うので、
それのことをリスクフリーレートと言いますと。
だから中学校とかで逃避数列の輪の法則みたいな輪の公式を習ったと思うんですけど、
100足す99足す98足す97足すでずっと足していくと何になりますかっていう公式あったじゃないですか。
ありましたっけね。
ねえねえねえねえ。
すみません。
今の例だと足したら100割る0.01か1%になります。
1%だったら1%0.01で割った値、つまり100倍ですね、になります。
お聞きの皆さんは多分ちゃんと覚えてるかと思うんですけど。
割引率で割り算した数、だから1万円札が毎年1年に1枚出てくるんだったら、
その時のリスクフリーレートつまり国債の値段が1%なんだったら100万円の価値になるし、2%だったら
200万円?
200万円と50万円ですかね。
あ、逆にそっか。わーやばい。私すみません本当に。
やばい、投資型のミーティングがキャンセルされそうな勢い。
やばいやばい。
そう、逆になるんですよ。
そっかそっか、そりゃそうだ、そりゃそうだ。
そうなんですよ、逆になるんですよ。いやこれ意外ですよね、だから逆になるんですよ。
だから誰もが国債買うだけでお金が増やせる世界っていうのは、この金の価値がどんどん下がってくるんですよ。
21:08
そういうことなんですね、むしろ。
お金を手に入れるのは簡単な世界なので、リマーリ10%だったら
10%だったら10万円になっちゃうってことですかね。
そうなんですよ。
そういうことになっちゃうわけですね。
めっちゃ安くなるんですよ。すごそうじゃないですか、毎年1万円出てくるみたいなのって。
でもクソ安くなるんですよ。
そういうことか、そういうことがあるかもしれないから、将来リスクがあるから今の1万の方がなんだかんだ言って安全だよねみたいな話に。
というか1万円を増やす方法が他にあるからですね。
そういうことですね。
結局累積していくと一緒になっちゃうっていう。
1万円をフクリで運用していった時と毎年1万冊が落ちてくるってことが、どこでクロスするかっていう話じゃないですか、今の話。
なのでそういうふうになってしまいますよというところですね。
ちょっとこれは不思議な金の話だったので、企業の場合は実際利益がどのくらい毎年出てくるかってわかんないので、
当然そこは事業計画とかいろんな、スタートアップの場合はどっちかというとそっちの方が触れるもので、
さっき言ったリスクフリーレートの方に関しては世の中的に決まってるやつなので、
スタートアップがどうしようとこれは勝手に動いてしまうと所要として外から与えられるもので、
自分たちが頑張れるのはあくまで今の例で言うと分子の方、上の方のお金が1年に何枚出てくるかっていうところは当然企業努力である程度どうにかなる部分なんですけど、
実はその分母の方ですごく左右されますよという公式になっています。
それはちょっと次回に続いていくというところになります。
はい、というわけで皆さん、私の無知が多くてすいませんでした。
では次回は不景気というか、最近何が起こっているのかって、今までの話で大体わかってきたと思うんですけれども、
何が起こるかっていうのをお話しできればと思います。
よろしくお願いします。
スタートFMではあなたからの質問やメッセージを募集しています。
ポッドキャストの概要欄から送ってください。
そして最後まで聞いてくださったそこのあなた、チャンネル登録高評価よろしくお願いします。
今回も聞いてくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは素敵な1日をお過ごしください。
24:07

コメント

スクロール