00:07
始めるを応援するポッドキャスト、STARTFM。おはようございます。起業家で東京FMパーソナリティの関口舞です。
連続起業家でエンジェル投資家の柴田陽さんと、起業や独立を考えている方に役に立つ情報を楽しく語っていきます。
陽さん、おはようございます。
おはようございます。柴田陽です。
舞さん、今日ちょっと早口ですね。
え、嘘?なんでだ?
早く帰りたい。
違う。なんかね、元気なんです、最近。
本当ですか?
たぶん筋トレすごいしてるから、テストステロンがたぶん上がってきてる。
出た?テストステロン系女子?
あの、今すごい低かったんで、この間調べたら。
高い方がね、幸福度高いんでいいんじゃないですか?
上げようと思って頑張っております。
はい。
はい。
じゃあ、イントロこれでいいですね。
確かに。
これ以上雑談したらイントロ長いです。
長くなっちゃうので、えっと。
じゃあ、こっからスタート。はい。
まあ、そんな今日この頃ですけれども、こちらの質問が届きました。
ありがとうございます。
ラジオネーム、しんさん。
ディープテックを用いて起業したいと思っています。
この分野の最新情報と始め方のコツを教えていただきたいです。
なるほど。結構コアなやつ。
コア。
来ましたね。
ディープテックって何だろう?
何ですかね。
まあ、あれのことを指しますよね。
普通は、すごいハイテクなやつ。
おそらく多分そのテック、ITスタートアップのことを、
インフォメーションテクノロジーなんでITって。
テックベンチャーみたいな言い方するじゃないですか。
はい。
でも言うても別にウェブサイトとかって大してテックじゃないじゃないですか。
今の基準で言うと、現代の基準で言うと当たり前というか。
なので、それよりさらにハイテクなやつのことを、
ディープテックとか、フューチャーテックとか、
そういうラベリングをして区別をしようっていう、
VC用語というか、スタートアップ会話用語のことですかね。
だから実際何が含まれているかというと、
多分バイオテクノロジーが一番分かりやすくて、
あとは何でしょう、宇宙系とか、
ドローンの中でも人乗せるやつみたいな、
すごい未来にならないと実現しなそうなやつですね。
完全自動運転とか、
すごい有能なロボットとか、
そういう系ですかね。
これはディープテックの定義ですね。
ディープなテックってことですか。
そういうことですね。
時間軸的にディープなテックってことですね。
そう簡単にできない、めちゃくちゃ大変そうなすごい技術を使った、
03:03
ディープなテックってことですね。
そうですね。
なんかまあ難しそうですけど、いかにも。
いかにも普通にちょっとスタートアップ始めようっていうテンションとは違いそうですけど、やっぱ違いますよね。
そうですよね。
なんか我々のこのポテキャストとかで取り扱っているいわゆるスタートアップって、
ほぼほぼインターネットサービスを指しているじゃないですか、実際は。
インターネットサービスと何かの組み合わせ、金融と組み合わせてフィンテックとか、
なんかヘルスケアと組み合わせて、ヘルステックとか、そういう感じで。
多分ディープテックだともう少し時間的に実現まで、
それが例えば売上を実際に生み出すようになるまでかなり時間がかかるっていう意味で、
まずVCとか投資してくれる人のプロファイルが違う場合が結構多いなと思っていて、
バイオならバイオに割と特化したVCさんがいたり、
そうですね、宇宙とかドローンとかはそんなにまだ大きくないので、
それ専用でやっているプレイヤーそんなにたくさんいないんですけど、
まあでもちらほらありますよね、VRだけに投資するVCとか。
なので時間の長さってイコールリスクの大きさなので、
当然リスクがよりハイリスク、ハイリターンになっているから、
投資家の顔ぶれが違っていたり、
まあ企業側も当然なんかそういうハイテクなことに詳しかったり、
ものすごいその分野に興味があったりしないと、
例えばインターネットスタートアップって10年やったらすごい長いなって感じすると思うんですけど、
長いですね。
死にせですねみたいな感じすると思うんですけど、
確かに。
ここの世界だとまあ10年当たり前みたいな多分世界観なので、
まあそういう各業のレベル感みたいなちょっと違いそうなイメージありますけどね。
まあそうですよね、なんかディープテックってどんなとこがやってるんだろうと思って、
ちょっと軽くググっただけでもやっぱなんとか研究所とか、
東京大学なんとか研究所みたいなやつがやっぱこうゴロゴロ出てきて、
そうですよね。
ちょっと3、4人とかで若者が集まって数千万で始めますみたいなわけにはいかない雰囲気が、
びんびんと伝わってくる感じですけどね。
なんかでもその2015年ぐらいにUSにいたらいろいろ次のテーマ探してた時に、
なんかやっぱり当時はもうそのFacebookとかGoogle、
GoogleとかTwitterとかなんかああいうのがすごすぎて、
06:00
もうそのスマホでモバイルアプリみたいなのは全部借り取られたんじゃないみたいな空気感が、
インターネットスタートアップ界にすごく強くみんなの意識としてあって、
2015年か。
そうするともうみんな困っちゃうので、
より未来的なものを仕込もうみたいな、景気も良かったのでお金があるっていうこともあって、
よりフューチャーテック側、ディープテック側にみんなの視線が映って、
ニッチをやるか未来をやるかの二択みたいな極端なステレオタイピングですけれども、
そういう感じになっていた空気感はありまして、
その頃すごくそういうところに投資が広がったり、
いわゆるインターネット系の人たちがそっち側に流れていったイメージがあって、
ボストンとか海外だとやっぱりMITとかハーバードのスピンアウト、
ものすごい10年後にローンチしますみたいな、
体の中にナノマシンを注射していろんな診断をしたり治療したりするんですみたいな、
そういう時間軸のスタートアップが結構あって、
すごい視野が広がった感覚はありました。
すごい、当時それを体験したの羨ましいけど、
今でも別にあると思うんですけどね。
体にコンピューターを注射するっていう話が今ありましたけど、
他にどんなのありました?ちょっと周りで。
時間軸が長いなと思ったのは、ロボットが普及した時代を想定して、
ロボットに自分とか自分の家族に似た声で喋らせる音声合成技術みたいな。
未来の未来の未来のね。
そうですね。それがスタートアップとして正しいかどうかは置いておいて。
そんなのいつ回収できるんだ。
時間軸の長さみたいなのはすごく感じて、
それより手前でスマートフォンである種のガラガラポン的な、
今までPCであったサービスをスマホにして、
さらにそれによって新しくマーケットを拡大するっていうような感じで、
割とトレンドに乗ってガッと広がるようなサービスが結構多かったじゃないですか。
それが一つのサクセスストーリーとしてもてはやされていった時代があって、
その後ちょっとそれに触手を気味な人たちが、
結局そのトレンドというか人気のサイクルみたいな話なのと思うんですけど、
そういう時間軸的なスペクトラムがあるなと。
日本も多分本郷の周りとか京都とかそういう一部のところではそういうのあるんでしょうけど、
09:05
あんまり渋谷とか六本木にはない感じのトレンドなので、
アメリカは裾野が広いなと思いましたけど。
そういうことをやっている人たちって、やっぱり研究者とか、
そういう大企業の六家の部長とか、そういう感じの人たちなんですか?
そうですね。教授が起用するケースがすごく多いですよね。
日本だと教授が起用するってあんまり少ないし、ほんと一部いますけどね。
少ないし、あんまり筋がいいような見方もされてないと思うんですけど、
向こうだと当たり前な感じでやられていたり、
あとはやっぱりこれを支えているのはGAFAのGoogleとか、
ムーンショットって呼んでいるプロジェクトがいくつかありますけれども、
そういうすごくお金がたくさんあるから、
ものすごい長い視点で投資できるプレイヤーっていうのに支えられている感じはしましたね。
だからそういうところでGoogleの新規事業としてやって、
スピンアウトして起業しましたとか、
そういう感じの層がそれなりにあるのかなという印象を受けました。
ちなみに陽さんはこのディープテック領域で何かやりたいとか、起業する予定とかってあるんでしょうか?
いやー、僕は科学少年なので、本当はやりたいんですけどね。
科学少年。
僕はせっかちだし、もういい歳なんで、僕がやるってことはないんじゃないかなと思います。
なんかないんだとすれば、もったいないくもないので、
自分だったらここをチャンスだと思うみたいなのがあったら教えてほしいんですけど。
そうですよね。調べてないんで全然わかんないんですけど、
何回かこのポッドキャストの別なエピソードでお話ししたことがあると思うんですけど、
シンセシックバイオロジー、合成性、
ジャンルは僕は次のインターネットだと思いますけどね。
だってどんなタンパク質でも合成できちゃうんですよ。
ちょっと極端な話。
だから既にたくさん実現されている。
大豆で作った肉ってあるじゃないですか。
でもあれって多分、多分っていうか、あれって、
自然に育った、ネイチャーの力で作られた大豆をいろいろ加工をして、
肉に似せた味にするっていうことで、
まだ言うてもタンパク質レベルで見ると大豆じゃないですか。
で、今DNAを組み替えて、
DNAってアミノ酸を使って、
特定のタンパク質を作ろうと思ったら、
12:02
特定のDNA、こういうのを作れば、
そのタンパク質が合成されるっていうのが逆算できるので、
鶏の胸肉の細胞というかタンパク質を作りましょうと。
いろいろなタンパク質が合成されているんですけども、
特定のタンパク質を作ろうと思ったら、
鶏の胸肉の細胞というかタンパク質を作りましょうというのが、
バイオリアクターの中でできちゃうんですよね。
そうすると、もりもり鶏の胸肉のタンパク質が生成される。
鶏を育てなくても、鶏のタンパク質が生成されるので、
それを食べると、知らなければ鶏肉なんだなって思う。
へー、めちゃくちゃ。
食べ物だと気持ち悪いですけどね。
これも時間の問題だと思いますけど、実際もうすでにあるので実用化されて、
牛乳製品とか、肉とか、魚、魚肉みたいな、白身魚みたいなやつとか、
DNAレベルで、タンパク質レベルでカニカマを作るみたいな話です。
へー、面白い。
もし将来地球がもっと、いろいろね、
そう簡単に鶏が捕まえられなくなったりとか。
海洋資源とかがものすごい勢いで減っているので、
実際問題、仮にそれでマグロを作らないとしても、
マグロの餌を合成して、マグロを育てるみたいなことも。
それだとあまりキモくないと思うんですよ。
リスクはでもあると思うんですけど。
プリオンの問題とかがあるので。
ただ、基本的にはそういう発想なんじゃないかなと。
あとあれですよね。衣服とかだったら全然余裕ですよね。気持ち悪くないですよね。
そうすると、もめんとか、自然繊維ですけど、自然繊維じゃなくても作れる。
つまり化学繊維といわゆるコットンとかシルクとかみたいな自然繊維の中間みたいなのが作れる。
すごい。いかにもめっちゃすごそうですけど、
なんかそれをやるのって、めっちゃデカめの研究室とかがやる以外に道がない気がしてて。
洋さんがもし始めるんだったとしたら、スタートアップはどうやってそういうところに入っていけばいいんですかね。
たくさんあると思いますけどね。
例えば、よくゴールドラッシュの時にツルハシを作ろうとかジーンズを作ろうっていう話があるじゃないですか。
例えば、シンセティックバイオロジーをするにしても、こういうDNAというか配列にしたらこういうタンパク質ができるっていうのは計算していかないといけないので、
15:11
そういうツールを作るみたいな。そういうツールっていうのは当然研究室で使われていて、
それをより会社として作るために動向とか、
あと生産設備も結構アメリカだとホットな領域で、さっきバイオリアクターで作るって言ったんですけど、そんな簡単じゃないので、
その細胞を培養する効率をいかに上げてぶどまり良くするかっていう、ある種の製造業におけるファクトリーオートメーションみたいなジャンルが合成生物学の世界でも存在するので、そういうツールを作るとかね。
必ずしも別に新しいタンパク質を作る必要もないので。
なるほど。そのど真ん中のデカめの研究所がすごい資金でやっているところに、まんまそこの中心部をやるのではなく、そういう人たちが使うツールとか付随する方のジャンルに着目する的な。
そうですね。それはちょっとメタな感じで表現すると、結局国の研究所とかがやらなきゃいけないのって、
サイエンスのリスクを取ることであって、商用化のスタートアップとかが取れるリスクって、エンジニアリングのリスクを取ることができるっていう風に表現することがあって、
つまり科学って、新しい物理法則の発見とか、iPS細胞の発見みたいなことって、必ずしもたくさん時間を重ねれば見つけられるものでもないし、読めないんですよね。
かつそれがどれだけ価値を生むかっていう、商業的な価値を生むかっていう軸じゃない軸で研究ってなされているので、そこにやっぱり投資家のお金をつけるって結構難しいんですよね。
だからそれは国とか大学とかそういうところがやる、いわゆる基礎研究みたいな話で、それをすでに発見された、こういう風にすれば遺伝子の配列を変えられるっていう技術は発見されていて、それはサイエンスが発見して、
それをどう使ったら何か役に立って問題解決になるかっていうのは、エンジニアリング、科学ではなくて工学の世界なので、そこはソフトウェアを作るのと同じで、基本的には積み上げて問題解決をしていくことができるはずなので、
さっきのツール作る話とかバイオリアクターの生産設備作る話って、基本的には新しい科学上の発見をしようっていうチャレンジじゃなくて、すでに知られている諸々の知識をどうやったら現実にアプライできるのかっていうチャレンジなので、そこはビジネスとしてチャレンジし得る。
18:18
逆に、ものすごい密度の高いバッテリーを探しますみたいなのって、ほとんど工学の世界ではないので、一部製薬会社の研究とかとそれに近いものがあるかもしれないんですが、基本的にはあれも研究、R&Dコスト薬の価格に転嫁できるっていう制度があって初めて成立しているビジネスなので、
そうじゃない、食料生産にはそういう保険制度みたいなものはないので、そうすると合成生物だけで取れるリスクっていうのは、課題を解決すればこういうお金が生み出されるんじゃないかっていうのが事前に分かっているリスクしか取れないので、
具体的に言うとさっきみたいな、バイオリアクターのベターなものってなんだろうとか、雑菌に侵されないためのバルブの開発とか、そういう感じになって周辺領域みたいなのになっていきやすいのかなって思います。
どういうふうにその技術を現実の世界で使うかみたいな、そこはたくさん生まれてもらった方が正直人類的にもありがたいですし、すごいいっぱい生まれるといいなと思うんですけれども、ちなみに陽さんはエンジェル投資家としてディープテック的な相談とか案件、来たりするんですか?
たまに来ますね。
こういう分野でやろうとしてて。
そうですね。バッテリーの素材とか日本多いので、分かんないので基本的にはパスしてるんです。本当に分かんないんですよ。
充電池のセパレーター、新しい素材のセパレーターですとかって言われて、セパレーターっていうのは充電池ってだんだん寿命が来たり燃えたりするじゃないですか。
YouTubeとかですごいリチウムイオン電池がものすごい勢いで燃えてるの見たことあるかもしれないんですけど、繰り返し充電放電してると、通風わかります?プリン体が繊維みたいに結晶化していって。
ウニとか食べ過ぎたり。
そうすると繊維というか結晶が刺さって痛くて神経で通風になるんですけど。
それで痛いんだ。それは痛そうだ。
そういう結晶化みたいなことがリチウムイオン電池とかだと起こるんですね。
それがプラス極からマイナス極まで貫通しちゃうとショートして白化しちゃうので、それがしないようにいろんなセパレーターっていってくっつかないように部屋みたいに分かれてるんですよ。
21:09
仕切りがあるんですね。セパレートしてるからセパレーターなんですけど。
分かりやすい。
それのより新しいこの素材とかこの形にすると充電効率を下げずに安全性も担保できるんです。
例えばそういうスタートアップがたくさんあるんですよ。
すごいそういうのあるんですね。
でも分かんないじゃないですか。
分かんない。
だから詐欺かどうかも分かんないじゃん。
そうなんだ。なるほどすごいですねとしか思わない。
しかもそれがもっと厄介なのはそういうやつって細かいどうなんだろう。
たぶんすごいその人たちが仮に成功してじゃあものすごい電源の密度を今までより20%上げましたってなっても
翌日うちは30%上げましたっていう人が出てきちゃったらそれで優位性失われちゃうので
それも分かんないじゃないですか。
仮にその人たちが本当にそれ成功するということが分かったとしても他の状況も分かんないといけないので
とかでたぶん素人が投資するのは結構難しくて
だからそれが故にたぶんこのディープテック専用のVCファンドとかっていうのが存在する余地があるのかなっていう。
結構やるのも関わるのも大変そうですね。
本当はこれ未来だと思うので僕も本当それこそバイオ系の投資チームが作れるんだったらバイオファンドやりたい気持ちはめちゃくちゃあるんですけど。
めっちゃいいじゃないですか。
ちょっと10年後ぐらいに考えようかな。
バイオファンド。
今の興味はそうなんです。10年後には別のこと言ってるかもしれないですけど。
前に冷凍食品とか言ってたから合成バイオ冷凍食品?
まあそれでもいいかもしれない。
冷凍食品は投資ファンドするほどたくさんないと思うけどね。
そういうわけでこの最初の質問に戻るとこのディープテック領域の企業の始め方のコツというかポイントというか
っていうような話だったんですけど改めてどういうところにポイントがあると思いますか?
仮にこの方が何か一つのジャンルにすでに手触り感があるとして研究室に所属されているとかですね。
そういったのは前提にしておいて。
あとは時間が長くかかるし成功確率も当然低いので好きかどうかってすごい大事だなと思っていて。
別にインターネットジャンルでも2年ぐらいでサクッと作って売却したいみたいなモチベーションで始める人って大抵成功しないので。
24:04
まあそれも同じなんですけどね。
でもより多分長くかかるし日の目を見ない期間って長いはずなので。
その情熱量みたいな結構大事なんじゃないかなと個人的には思ったりしました。
ぜひ参考にしてみてください。
スタートFMではあなたからの質問やメッセージを募集しています。
ポッドキャストの概要欄から送ってください。
そして最後まで聞いてくださったそこのあなた、チャンネル登録高評価よろしくお願いします。
ということでエピソード23聞いてくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは素敵な1日をお過ごしください。