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畑
マイナス22アンダーとか、16アンダーとか、優勝スコアがそれぐらいになるような、全体のスコアが上がるようなセッティングであれば、まあまあ、利にはかなってるのかなとは思うんだけど、
田村
私なら、22アンダーを10アンダーまで落とすかな。
畑
それはラフを少し難しくして、選手にももっと悩んでもらう。
ミスも呼ぶ。で、ミスをしないようにクリアするショットをお客さんにも見てもらう。
田村
何の絡まりとかもないんだったら、ラフでも別に大したことないっていうかさ、普通に打てちゃうわけでしょ。
畑
普通に打てちゃうと。
まあ多少ね、柔らかい。ライグラスかどうかはわからないんだけど、用紙場がボールとクラブの間に絡んでくるから、多少濃厚さは出るかもしれないけど、
そんなに分厚いもんじゃないんで、多分コントロールできるのかなっていうことも思っちゃう。
まあ私選手じゃないんで打ったことないからなんでも言えないけど、勝手にそう思う。
やっぱり私はポイントはベースにあるんじゃないかなと思う。
あのね、私が去年あるアメリカのゴルフ場で設計家があるジョージ・トーマスさんって言うんだけど、
そこのコースはもともとバミューダーのラフだったのかな。
あ、設計をした時に何の芝生を張るかが決まってなくって、バミューダーを張ろうとしたのかな。
難しい芝生なんだけど、難易度としてはそうでもない。プレーからしての難易度としては。
で、そこでジョージ・トーマスが考えたのは、バミューダーをやらずに菊油芝を植え付けようと。
菊油芝っていうのは、セントーガスティングラスとか言われる芝生。
まあ厳密に言ったら違うと思うんだけど、軸が太くって、なんかこうガシガシしてる硬い芝生なんだよね。
の芝でもなし、甲雷でもなし、バミューダーでもなし、それが難易度を格段に上げるよね。
で、そのコースはそれが売り物になってるの。
だから去年行った時に、ラフには絶対にカートを入れるなと。フェアウェイを走れと。
なんでかっていうと、菊油芝が出てしまうじゃない。難易度を上げられなくなっちゃうからダメだと。
それぐらいこだわってるの。
それをちょっと参考にして言えば、ペニックスあたりでも、もっともっとベース芝にこだわってね。
菊油芝がいいかどうかわからないけど、まずベースの難しさをキープした状態でオーバーシーディングに取り組めばいいんじゃないかなって強く言いたい。
田村
海外から菊油芝とかそういうこだわりのある難しいコースで戦ってる海外選手からしたら、日本のひょろひょろのラフとかだったら簡単だよ。
畑
ただ、もう一つ難しさがあって、ベースがないっていうことは、ベースもどういうのかな。
畑
フェニックスのベースって砂なんですよね。本当の砂浜の砂。ギャラリーが歩く場所を歩いてると、本当にね、これ砂浜やなっていうぐらいの砂地がある。
多分その上に形成されてるから、多分ベース芝がなかったら、本当バンカーショットするような感じになってくるんで、入れ方が難しいやろな、思ったりもする。
田村
だから一概に容易に打てるかって言ったら、そういう難しさは秘めてるとは思う。
畑
だからラフでスコアって大きく変わるんで、選手が悩んでる姿を見せたりするのもギャラリーとしては嬉しいし、かといってバーディーはどんどん取ってほしいし。
っていうセッティングにしたい。それにはやっぱり広範囲にあるラフがキーポイントになってくるかな。
田村
なるほどね。
畑
で、ラフイコール、グリーン周りもあるから。同じだから。
田村
そうだね。
畑
そこがやっぱりポイントかなと思いました。
決して悪い状態ではないですよ。悪い状態ではなくて、本当によく仕上げられてるなとは思うけど、私ならこうするかなってちょっと思いました。
それからもう一個は、グリーンを見てると、本当にね、厚い過酷な夏でよくここまで仕上げたなって、ちょっと上から目線で言うけど、ものすごく素晴らしいと思う。
まあそれを大前提で、私なりにちょっと言わせてもらえれば、私が作るなら、今の現状がちょっと柔らかいかなと。
田村
芝居には建てた?
畑
芝居には建てないです。当然無理です。
田村
誰かが建てることがいなかった?
畑
探したけどいなかった。本当にさ、中のライブに行ってステージに上がるようなもんだから、それはさすがにダメだろうと。
田村
それは遠目から見てあれ?って思う?
畑
それは選手が打ってる姿、ボールが落ちた姿、パターンをした感じを見てて、推測してる。それと見た目の感じと。
もうギリギリまで乗り込んで、こうやって見た状況。
コンパクションも23あるなしかな。スピードは12はないなって感じ。
田村
よくお客さんに今日のコンパクションはみたいなのってやってるけど、大会の時はそういうのは見せてくれない?
畑
それは正式には発表しない。
田村
発表しないんだ、なるほど。
畑
解説者とかが持ってて、今日のグリーンスピードは何歩です、借り高は何歩で、それは言う。
けどもクラブハウスの前に書いたり、そんなのはない。
田村
ないのか。
畑
一般のお客さんに開示することはないんじゃないかな。
田村
なんでだろうね。
畑
うーん、まあその必要性がないからだよね。早かろうが遅かろうが関係ないから。
田村
マニアはそういうところ知りたいじゃない。
畑
知りたい。
けどどっかに情報が載ってる可能性があるから探し出して情報入れとくやろうね。
ただ問題はそうじゃなくてっていうことだ。
田村
はいはい、わかりました。はい、どうぞ。
畑
昨日の一番ゴールだけを今集中的に言ってるんだけど、Tショットはね、そこそこ打ちやすい形で、打ちやすそうに打ってるのかどうかわからないけど、そこそこフェアウェイに皆さん置いてきてる。
ランもそこそこ出てる。で、飛距離が伸びてるんで、あとはショートゲームになるよね。何番で打たれてるのかちょっとわからないけど、まあショートアイアンで打たれてる。
ピンチが左のやや手前のピンチだったと思う。で、手前にバンカがあるんで、ちょっと上から攻めていく。
本来グリーンが固くて早ければ、ピンをデッドに狙うことはなかなか離れていったりするんで、できない。
そうなると右側のセンター付近を狙いにかかっていく。センター付近からちょっとフック回転をかけて、ボールがそちらに流れるような場所を打っていくっていうのがセオリーかなと思うんだけど、
昨日は本当にピンの真上からみんな落としてくる。で、止まる。で、バックスピンがかかる。で、そのピッチマークっていうのがやっぱり少し沈み気味。
ちょっと柔らかいなと。コンパクション24っていうことはないかなーって、23前後かなって思う。少し水分含んだ感じの感じ。
それは絶妙な水分なんだけど、乾きもせず濡れ過ぎもせずっていうなんだけど、結局そんな状況ではある。
ピンを根元に狙いやすい。で、バーディーチャンスにつきます。それが2ヤードから3ヤードぐらいの人もいたし、5ヤードぐらいの人もいたし、いろいろなんだけど、比較的近くをデッドに狙ってます。
ところが、2ヤード3ヤードのバーディーパッドが入ってこない。だいたいショートするか、右側に付いた人は打ち切れなくってカップより下に抜けてしまうケースが多かった。
それでもオーバーする人が少ない。ということは打ち切れないんですよね。だから柔らかくて打ち切れない。けども何か転ぶような感じがする。でショートしてしまう。
だからグリーンスピードとしては12はない。11.5フィットとか表示は12.5ぐらいにするのかもわからないけど、けど結局足が出てない。足っていうのは選手がヒットして最後もう止まるかなっていうところから伸びていく感じ。
まだ転んでいく、まだ転んでいくっていうのがない。ストンと止まってしまう。登りがきつすぎるとそういうケースもあるんだけど、それでも少し曲がるよね。足のある良いクオリティのグリーンってそうなる。
けども昨日のケースで言うとちょっと足がないかな。足がなくてスピードが少し出てるぐらいの感じかな。だから選手が全部ショートしたりするのかな。せっかくゲットに攻めて近くに寄せてるにもかかわらず思った以上に入ってないっていうのがそこに原因があったのかなって思ったりもした。
それはやっぱり私もいろんな経験してる中で、秋ってなかなかグリーンの表面が乾きづらいから固くしづらいですよね。じゃあどうして固くするかっていろんな試行錯誤する必要があって、私がやったのはグリーンの表層3センチぐらいに根を集中させて芝の根を刺してやる。それをちょっと取り組んだ時期があった。
その時は残暑から10月にかけてじわじわじわじわ根っこが発根しだして、11月の前後にコンパクションを24ぐらいには上げたいという目標を掲げて、謳い文句が「柔らかくて硬いグリーン」っていう目標を掲げて根っこでコンパクションを上げる方法を取っていった。
それがどんぴしゃ成功したことがあったんですけど、やっぱりそれを取り組まない限りはこういう現象っていうのは解消できないのかなって。
田村
すごい褒められた時のやつだよね。
畑
褒められたかどうかは忘れたけど。
田村
ボールを上から落とすと跳ね返ってくる。
畑
跳ね返る。だからみなさんソフトなんだけど、ソフトだからって言って狙っていったら全部弾かれてグリーンオーバーしましたって言って、ある試合の時に言われました。どうしてるんですかと。
田村
すごいの作ったねみたいなね。
畑
けどもやっぱりちゃんと理にかなったことをやればできると思うよね。
それはちょっと一つの賭けでもあるけど、このままミスミス掘っておいたら柔らかいままである程度のスピードしか出ない、足のないクオリティしか提供できないな。
じゃあダメ元で取り組んでみようっていうのがそれだった。それがどんぴしゃ入ったから自分のノウハウになってるんだけど。
田村
その畑さんのやり方をやると失敗すると芝が枯れるってことはない?
畑
ない、絶対ないですよ。
田村
じゃあやってみよう。
畑
そう考えるんであればやっぱり踏んだ方がいい。
田村
冬の寒さに強い種をまいてるんだったらなんか良さそうだよねこれから先も。
畑
あの耐寒性のあるものが大まけがいいよね。
田村
ちょっと、なんか、見に行ってみてよ。
畑
またしばらく経ってさ冬とかさ春先とかどんな状態に。
田村
入れるのそこ?
畑
入れる入れる。プレイもできるからね。
田村
お高い?
畑
お高いと思う。
田村
そうなのか。じゃぁ、ちょっと誰か招待してくれたらいいな。
畑
けどまあおそらくライグラスかなとは思うけどそれが今産声上げて発芽しました。
私もまあ昔オーバーシード結構やってたんでこれから成長から充実してターフにしていけるんでより刈込回数増やしたり肥料をやったり刈高を下げていったりして低く作っていけばターフに綺麗になる。
昔はねこれでグリーン作ってたケースもあったからね。
田村
春先もじゃあトーナメントしようと思えばできる。
畑
できる。
田村
ね、そんな。
畑
できます。
田村
いい感じになるんだ。
畑
できます。夏までは大丈夫。
ね。
田村
なるほど。
畑
これからよくなるでしょ。どんどん。だから難しい時期ではあるのよ。
フランロープフェニックスオープンやられてるところはね。
田村
そうだよね。
畑
難しい難しい。なかなかタイミングとか。
タレ巻いたから発芽するとは限らないじゃん。
田村
夏がすごく長くなったと思ったらすぐ寒くなるから巻き時とかもすごい。
畑
難しい。微妙。ほんと絶妙にいかないと。
ね。
そう思ったらすごいよ。当事者になってごらん。私なら寝られる。それぐらい苦労が多いと思う。
田村
わかりました。面白かった。
畑
まあいろいろね考え方があるからこれは一概には言えないし。
けども本当にね今年の過酷な状況でよくプレッシャーに耐えられてね。
技術の粋を集めてみんなでここまでやられたなっていうのは大絶賛ですよ。
参考にする分は本当に多いから。
田村
はい。
畑
行ってよかったなと。
田村
よかったねそれは。
畑
自分とこの今の携わってるコースもそうしないとダメやな。
うん。
追いつくことはできないけど参考にして活かすことはできる。
田村
そうだね。他のコース見るのもいいよね。同じ時期に似たような場所でどんな。
畑
そう。
田村
ふうに作ってるかっていうのはね。
わかりました。
畑
はい。
田村
終わりますね。
畑
はい。まだまだあるけど。
もうそろそろこの辺にしとこ。
田村
もう大丈夫。
この番組は畑さんの経験をもとにお話ししています。
芝草学的には誤りや異なる解釈があるかもしれませんが、
こういう考え方もあるんだなと一つの現場の声として聞いていただけたら嬉しいです。
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番組を聞いて、一度話を聞いてみたい、
うちのコースも見てもらいたいと感じた方は、
概要欄のお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
畑
以上です。
田村
ありがとうございました。
畑
まだまだ話したらんけど、この辺にしときましょう。
田村
はい。楽しかったです。