コミュニケーションの難しさ
ちょいさきトーク 〜あなたよりちょっと先を歩いてきた人の、Webと仕事の話
この番組では、フリーランスでWeb制作をしている私、けいが、上司じゃないけど、ちょっと気軽に話ができる、隣の席の先輩のような立場で、Webと仕事について、おたよりにお答えする形で語ります。
それでは、今日も始めていきましょう。
昨日の配信で、作業をうっかり忘れないように、Googleカレンダーに何十もの通知の設定をするようにスクリプトを組んだ話をしたんですけれども、早速今日もこれに立ちつけられまして、もちろん頭の中では覚えてはいたんですけれども、やっぱり通知があると安心感が全然違いますね。
予定を忘れないように覚えてなきゃっていう、そのプレッシャーから解放されるだけでも、だいぶ作業効率も上がってくると思いますので、
ぜひ皆さんも、自分の頭に頼るのではなくて、いろいろなことを仕組み化していくという工夫をしていただけるといいんじゃないかなと思います。
さて、この番組では、20代の頃の私が実際に先輩に聞いてみたかったことをベースに、ChatGPTにおたより風の質問を作ってもらって、それに答えるという形で進めています。
今週は私の失敗体験にフォーカスを当てたおたよりというのを考えてもらっています。
今日のおたよりは、ウェブ制作の仕事ってクライアントとのやり取りも多くて、うまく伝わらないことも多いなと思っています。
けいさんは伝え方の難しさを感じた経験ってありますか?
はい、もちろんありますし、それはもう現在進行形で、うまく伝わるにはどうしたらいいのかなと悩むことばかりです。
とはいえ、まだ業務経験の浅い頃は、特にうまく伝わらなくて失敗をしたという経験が多々ありまして、その中でも群を抜いて印象に残っている経験というのが2つあるので、今日はその話をしたいと思います。
どちらも会社に勤めてた頃の経験なんですけれども。
1つ目は、「あなたは言いたいことしか言ってないのね。」と言われた問題です。
これは後輩の営業マンが受注してきた受注書に書いてある内容と、お客さんの要望が全然見合ってなくて、受注の時の説明が足りなかったのか、認識違いがあったのか。
この受注内容ではここまでしかできませんよという話をお客さんにしないといけないということになりまして、私とその後輩の営業マンと2人で一緒にお客さんのところに行きまして、
私も先輩の立場ですので、この受注内容ではこれこれこういう内容ですので、ここまでしかできないんですよというような話を一生懸命説明をしていったんですね。
お客さんはしばらく黙って聞いていたんですけれども、一通り聞き終わったところで、「あなたは自分の言いたいことしか言わないのね。」というようなことをズバッと私に対して言ったんです。
そこのお客さんは60代ぐらいですかね、ある程度の年齢のご夫婦が営まれているお店だったんですけれども、この奥様の方にこの一言を言われまして、胸ぐらをつかまれたような、そんな気持ちになりました。
そこでちょっと私も冷静になるんですよね。必死に一生懸命説明をしていたんですけど、一方的にその会社の側の主張をするばかりで、そこには対話がなかったんですよね。
もちろん、受注内容としてできるできないの範囲というのはあるので、どこかで落としどころはつけないといけないんですけれども、お客さんはどこまでのことを求めていて、どこなら情報ができるのか、本当に実現したいことは何なのかというところの話を全然私が聞くことができていなくて、ただただ一方通行のコミュニケーションになっていたなということを気づかされたという出来事です。
後輩の前で結構メンツも丸つぶれだったので、むちゃくちゃ恥ずかしかったんですけれども、お客さんのところに行く前は、後輩の営業マンに対して、あなたの営業の仕方が悪いからこういうことになってるんだよっていう、そういう気持ちが正直私の心の中にあったんですよね。
ただ実際にお客さんのところに行ってみて、あなたは自分の言いたいことしか言わないのねっていう厳しい一言を言われて、もちろんその営業マンの説明に足りないこともあったと思うんですけど、結局は私のお客さんの要望を汲み取る力というのが足りなかった、そこを素直に反省をしました。
結局この時は取ってきた受注内容の内容をうまいこと変更をして、お客さんの要望になるべく叶えられるように項目を組み替えて、何とか後輩の子の営業成績の利益というのを落とさない形で、しかもお客さんのご要望にもなるべく添える形で着地点を作りまして、私が少し予定よりも汗をかくことにはなったんですけれども、本当に勉強になったなと今でも記憶に残っている出来事です。
自身の失敗体験
もう一つが、私は魔法使いじゃありません事件というのがありました。私の担当していたお客さんで、その制作の要望がめちゃくちゃ厳しいお客さんというのがいまして、とにかく細かいところに対する要望をしたい、こうしたいというのがとても多かったんですね。
このサイトをこういう風に修正したいという内容がどうも漠然としていて、どういう風にしたらOKが出るのか、何度も何度も修正を重ねるような状態になっていました。
電話も結構何度もかかってきまして、こういう風にしたい、ああいう風にしたいというのを電話口で言われるわけですね。それがかなり頻繁になってきてまして、しかもその時、私も抱えている案件の数がかなり膨大になっていまして、とてもとても、そんなに全部、ご要望を叶えてあげられる余裕がない状態でありました。
そんな中で、自分のキャパシティーを超えるぐらいの修正の要望というのを浴びまして、私、ついにお客さんに電話口で言ってしまったんですよね。
私は魔法使いじゃないので、こんなにできません!って言ってしまったんですよ。
これはもう、まずかったですね。結局、私一人では収めることができなくて、当時の上司とお客さんのところに謝罪に出向くことになりました。
ただただ情けなかったですよね。上司の時間も使って、お客さんに本当に言わなくてもいい一言をほろっと言ってしまって、何にもプラスになることなんてないのに、なぜそんなことを言ってしまったんだろうというのを、今でも覚えています。
今週の忘れ物の話の時も同じなんですけど、こういう時ってお客さんの場所が遠いんですよね。
今回のお客さんも三重県の伊賀市っていう名古屋から片道でやっぱり2時間ぐらいかかるような、そういう場所のお客さんでした。
その道中の上司との車の中がやっぱり気まずかったですね。行きはまだ、こういうことを言われたらこういうふうにお答えするとか、お客さん先でのシミュレーションみたいな話も多少したので、まだマシだったんですけども、帰りはとにかく何も話すことができませんでした。
そもそも、このお客さんのところに謝罪に行った日、私がとても体調が悪くて、もう鼻水はずるずるで、喉も痛いし、もう声はかすれてるし、もうアフターコロナのこの時代だったら絶対出社したらダメだよっていうぐらいの体調の悪さだったんですけど、
よりにもよってこんな日にというところで、もちろん日程は変えられないので、体調悪いながらにお客さんのところに出向きまして、もうただただ申し訳ありませんでしたと。
そして、そこの社長さんの長い長いお説教を拝聴するという時間になりました。
これちょっと冷静になって考えてみると、そのお客さんの修正の要望っていうのは、契約上のこれをこれだけやりますよっていう内容は明らかに超えてたんですよね。
ですので契約面だけを考えれば、私の方でその要望をストップする権利というか、会社としては断るのが正解といえば正解な内容ではあったんですよね。
そういうことを言って、やっぱり感情でポロッと不容易な一言で返すっていうのは、絶対にやってはいけないことだなというのを今振り返っても思います。
改めてこの2件の出来事を久しぶりに振り返ってみまして、今だから気づけたことがあるんですけども、
あの時、結構厳しいことを言われたり指摘をされたっていうのは、それでも私に任せる気があったからなんだろうなというふうに感じます。
本当に嫌だったら、もうその時点で契約をやめるっていうことだってお客さんはできたはずなんですよ。
でもそうはしなかった。今冷静に考えてみると、本当に子供や孫ぐらい年齢の離れたこの目の前の頼りなさそうなウェブプランナーがですね、
なんとか一人前になってくれようと育てようとしてくれてたんじゃないかとすら思えます。
特に地方の零細社長さんってそういう方が結構多いですね。
感情と理性のバランス
やはり若い人とか経験の浅い人に対して、あえて厳しい言葉をかけることによって、
逆に温かい目で見守ってくれるというか、育ててくれるというか、そういう方本当に多いなと感じます。
この経験から学べることとしては、何かを伝えることって受け取ってもらうっていうことなんですよね。
自分の伝えたいことを一方的にバーッと差し出すだけではダメで、
ましてや自分の一時の感情に任せて尖った言葉をエイッて投げつけるなんてことは絶対に良くなくて、
ちょっと自分の求めていることや思うこととは違うなと思っても、
一旦グーッとこらえてですね、相手の方が話すことを一通りしっかり聞くと。
自分がこうしたい、ああしたいではなくて、なるべく相手の方の言うことを受け止めて、
その後で自分が話すことも相手の方がキャッチしやすいような言葉を選んだりですとか、
相手の方の反応を見ながら一つ一つ丁寧に説明したりですとか、
そういった手間を惜しんではいけないなというのを思います。
この2件とも、私が早く何とかことを収めたいという焦りがあったというのは否めません。
昔から聖手はことを自尊じるという言葉がありますが、本当にその通りだと思いますので、
大事な時ほど焦らずに時間をかけて、目の前の方とコミュニケーションを取るということを大切にすべきだと思います。
これを聞いてくださっているあなたも、今までのお仕事の経験の中で、
伝えたかったことがうまく伝わらなかったり、コミュニケーションがうまく取れなかったりとか、
そういった経験はありますでしょうか。
その頃を振り返って、今ならどういうふうに伝えると思いますか。
ぜひ、あなたの経験をハッシュタグやおたよりで教えていただけたら嬉しいです。
最後までお聞きくださりありがとうございます。
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