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みなさんこんばんは、こんにちは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。
ちょぼ先生の教室、2022年7月6日、水曜日のホームルームの時間になりました。
皆様いかがお過ごしでしょうかということで、
昨日おとといの雨模様、大雨とは打って変わって、
今日は非常に暑い、むちゃくちゃ晴れております。
梅雨明けももう済んでおりますので、夏本番ということなんですけども、
皆さん、夏の風物詩といえば何を思い浮かべますかね。
スイカとか、海水浴とかですね、いろんなことが思い描くと思うんですけども、
私ね、風物詩とはちょっと違うのかもしれないけど、
夏といえばね、あれが出てきますよね。蚊。蚊ですね、蚊。
あまりにもね、最近暑いから、暑すぎても形はあまり飛ばないんですけども、
夏の終わりぐらいが一番産卵期で非常によく刺されるという感じがすると思うんですけども、
その蚊なんですけども、その蚊を撃退するカトリセンコウについてね、
ちょっとお話ししようかなと思うんですけども、
カトリセンコウの成分なんですけども、今はちょっと人工的に作っているんですが、
もともとはですね、ある植物を原料にしていたということは知ってますでしょうか。
カトリセンコウはね、ある植物を原材料にして作られておったんですね、昔ね。
どんな植物なのということなんですけど、ジョチューギクって呼ばれるですね、菊花の植物なんですね。
ジョチューギク、漢字がね、のぞく虫ですからね、完全に膨中効果あるやんみたいな、そんな感じなんです。
そういう和名なんですよね、ジョチューギクなんですよ。
なんでこのジョチューギクに虫を近寄らせない、近寄せないという成分があったのかってわかったかというとですね、
もうこれね、一つに2000年ぐらい前には中国ですでに知られていたというのもありますし、
虫を殺す成分を持つことがはっきりわかったのはですね、700年ほど前らしいんですね。
その当時のユーゴスラビア、現在のセルビア共和国ですけども、ある女性がこの植物の花を摘んできて部屋に飾ったんですね。
花が枯れてしまった後に彼女はそれを燃やしたんですよ。
そうするとですね、部屋にいたたくさんの虫が死んだということで、
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700年前からわかっているということなんですね。
このジョチューギクを乾燥させて粉末状にして固めたものがカトリセンコウの成分なんですね。
日本の栽培は明治時代の初期、1880年代に持ち込まれたものが始まりらしいんですね。
栽培がされ始めたのは、雲州みかんで有名な和歌山県の有田市とか、
非常に多く分布していって、広島県の瀬戸内海にある院野島、ポルノグラフティの方々の出身地ですよね。
そこにですね、むちゃくちゃいっぱい栽培してですね、死の花に生定されるぐらい非常に多く栽培されていたという記録が残っております。
白い花を咲かすので、白い絨毯という名もあるんですけども、別名がですね、白花虫除けギクと言いますからね、
完全に虫除けというか、某虫交換みたいな名前に出ちゃっているわけなんですよ。
多くのところに生産地を作って栽培したんですけども、人工的に作られたりとか、その煽りを受けてね、
今ではもうほんまに幻の花みたいになっちゃってるみたいなので、今ではあんまり見られなくなっちゃったみたいですけどね。
昔は除虫ギクの乾燥させた粉末状のものを固めて作ってたということなんですね。
金長が初めて花取り線香を作ったのは1890年ですよ。
明治時代に除虫ギクの粉末にして線香の中に練り込むということを工夫されて、棒状の花取り線香が作られたと。
この花がいる季節は夏ですけども、火鉢の中に除虫ギクを入れて焚いてたらしいんですよ。
でも夏だと暑いじゃないですか。なんとかならんのかと。
火鉢に入れたら暑いから夏にそんなのしてられへんってなってて、
じゃあ線香の中に練り込もうという工夫をして棒状の花取り線香を作ったというのは1890年。
明治時代ですよ。ということで作られてたんですけど。
でも棒状だと火をつけて燃え切るまで40分間ぐらいで燃え尽きちゃうんですよ。
なので効果が短いし、もうすぐまたもう一本つけて火をつけなきゃということで非常に不便だったみたいなんですね。
そこで長く燃える秘密、秘密というか人服風のないかなみたいなことを思っていて、
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近町の社長夫人のユキさんという方がですね、家の庭で蛇がとぐろを巻いていて死んでいたのを見て、
あ、これや!みたいな。こんな関西弁じゃなかったと思うけど、あ、これや!みたいなね。
花取り線香の線香をとぐろみたいにぐるぐるの渦巻き状にすれば、
火をつけてから燃え切るまで時間がかかるんじゃないかってね。
時間が長く伸ばせるんじゃないかっていうことを妻の方がね、ユキさんが、
社長に言ったらこれしかないよ、あなた!みたいな。
それでそこからとぐろ状に巻いたぐるぐる巻きになったんです。
これがですね、棒状だと40分だったんだけど、燃え尽きるのにぐるぐる巻きだと、
7時間もかかっても非常に長い時間、花取り線香や防虫効果があるという風になっていったんですね。
素晴らしいですね。
この最後にですね、除虫効果、防虫効果があるということで、
虫除けの効果があるということだけど、
どういった物質が実際にどんなものが出とって効果があるのかというのを最後に話したいと思います。
花取り線香で火をつけますよね。
火をつけて線香独特の匂いが充満しますよね。
煙が出ます。
この煙に蚊を寄せつけないというかね、
この防虫の効果があると思いがちじゃないですか。
でもね、これで花取り線香から出る煙には蚊を殺す働きはないんですね。
この除虫効果に含まれる蚊を退治する働きを持っている成分はですね、
ピレトリン、ピレスリンとも呼ばれますけども、
ピレトリンと呼ばれる物質なんですね。
このピレトリン以外にも蚊を殺す作用がいくつか持っているんですけども、
主な成分がピレトリンと言われております。
このピレトリンという名前なんですけども、
除虫効果の俗名であるピレトリウムから由来されていると言われております。
このピレトリンなんですけども、なぜ火をつけるかというとですね、
非常に熱によって揮発されやすい物質なので、
火をつけてより早く揮発させて空気中に充満させるという効果があるんですね。
だから煙に含まれているわけじゃなくて、
熱で早く空気中に充満させて揮発させるために火がつけられているので、
煙には特に殺す成分は含まれていないということなんですね。
空気中に揮発したピレトリン、火を殺す成分、
呼吸によって皮膚や口から蚊の体内に取り込まれて、
すると蚊の体の中に入ったピレトリンが蚊の神経細胞、脳とか中枢神経まで行って働きかけて、
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神経細胞が正常に働けないようにしてしまうということなんですね。
ちゃんと神経が身体中に巡っていますから、
その指令が来て呼吸したり何かを動かしたりしているわけですけど、
そのバランスが崩れちゃうと。
トリカブトとフグ族の時に話しましたけど、
ナトリウムイオンによってそれを出入りして神経を伝達させているわけだけど、
そのナトリウムの動きというのもおかしくなっちゃうんですよね。
ピレトリンを吸っちゃうと。
だから呼吸困難になったりとか、
麻痺が起こっちゃって死んでしまうということなんですね。
じゃあ、同じ動物の我々、人間とか、
犬猫飼っている人もいると思うんですけど、
我々この哺乳類には大丈夫なんて話なんですね。
私たち人間にも有害ではないのかという話ですけども、
ピレトリンは吸っています。
もちろんカトリウム線香ね。
でも吸ってしまうけども、神経細胞、中枢神経、脳とかに行く前に分解されてしまうので、
毒性がなくなってしまうから、我々が吸っても大丈夫というふうになっている。
だから安全というふうにされております。
蚊には効くけど、我々も吸っているけども、神経細胞のところまでは行かない。
中枢神経までは行かないから、そこまで分解されちゃうんで、
解毒剤をしっかりしますからね。
だから効かないということになっているわけなんですね。
この天然のピレトリン、女中期がいっぱい植えていたけども、
なくなっちゃったのは、さっき冒頭にも言ったけど、
合成できたから、人工的にピレトリンと同じような働きをするピレスロイド、
あるいは合成ピレスロイドと言うんですけど、成分表に多分書いています、ピレスロイド。
これは女中期から取れる天然のピレトリンと同じような働きをするやつが人工的に作られちゃったので、
だから女中期を各地に植えなくてもOKだよねということで、
インノシマはいっぱい生えていたんだけど、今では幻の花と言われるぐらいなくなっちゃったという話なんですね。
この合成のピレスロイドは色んなところに利用されております。
柱の中に練り込めば白アリを防ぐものもできますし、
今は科学の進歩というものが、天然の女中期を追いやった形になりますけども、
科学の進化というのはすごいですよねということで締めくくりたいと思います。
今日はこれで終わります。
それではさようなら、バイバイ。