2025-08-19 12:55

heldio #395. NFT「非代替性トークン」は「正式には使えないお印」

#英語史 #英語教育 #英語学習 #NFT
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サマリー

このエピソードでは、非代替性トークン(NFT)の語源を詳しく解説しています。NFTはデジタルアートや著作権の保護において重要な役割を果たしており、その意味や歴史を探ります。

NFTの概念と意義
おはようございます。6月30日、木曜日です。 英語の歴史を研究しています、堀田隆一です。
今日は、Voicyのハッシュタグ企画に参加したいと思います。 お題は、「NTFで広がる世界」ということで、
最初にこれを聞いたとき、なんぞや NFTへというぐらい、この方面にオンチなので、これ参加していいのだろうかと思いつつも、
英語に関することですので、何か絡められるだろうということで、この話題でお話したいと思います。
ちなみに、このチャンネルは、ハッシュタグ企画から訪れた方もいるかと思いますので、宣伝しておきますと、
英語の語源が身につくラジオと題しまして、英単語の語源であるとか、英語の歴史に関する話題を日々お届けしている放送です。
毎朝6時に更新しています。ぜひ関心を持たれましたらフォローしていただきますと幸いです。
ということで、今日の話題は、「NTF非代替性トークンの原義は正式には使えないおしるし」ということでお話しします。
今日のボイシーのハッシュタグ企画のNTFについてなんですけれども、これ聞いたのは初めてではないんですけれども、
ほとんどまともに考えたことがないというような話題ですので、これ取り上げてどうしようかなということを考えたんですけれども、
まずはですね、新聞であるとかネット記事なんかでNTF、これは確かに聞いたことはありました。美術品なんかをですね。
これによって取引すると、ちゃんと大元の著作権であるとか、オーセンティシティみたいなものがちゃんと担保されるっていうか、
ブロックチェーンですか、その技術によって唯一性という美術品であるとか、いわゆる創造された作品の著作権を守るという趣旨でですね、
この唯一性を確保する、ちゃんと担保するというような技術がデジタルでも整備されてきたということで、このNTFというのが騒がれている。
それぐらいの認識はあったんですけれども、逆に言うとそれ以上はないっていうことだったんですね。
そもそも何の略語だろうと、こういうのアクロニムって言いますけれどもね、長い単語を頭文字だけを取ってNTFのように言うものですね。
このアクロニムといって、これは20世紀以降の英語の一つの特徴なんですけれども、これ非常に流行ってきている。
だったら何の略語なのかっていうのは、これだいたいわからないことが多いんですよね、ちゃんと調べないと。
このNTFっていうのはNon-Fungible Tokenということなんだということで、わかったんですけれども、
じゃあこれを語源として何か解説するということぐらいでしか、この話題には絡めないんではないかということで、
今日はこのNTF、日本語では非代替性トークンと訳すことが多いようです。
英語ではNon-Fungible Tokenっていうんですね。これについて考えてみたいと思います。
語源の探求
明らかに3文字からなるんで、これ3、5が粛略されて3文字になってるんだっていうことですね。
厳密に言うと3、5というわけではなくて、Nonっていうのは1語ではないですね。これ節当時ですね。
PrefixというものでNon、これは否定するわけですよ、次に来る語。
次がFungibleという、英語ではFungibleという発音なんですけれども、これが代替できるという意味ですね。
これをNonで否定するので、代替できない、非代替性という訳になるわけです。
そしてTokenという、この3、5という3要素ですね。これをそれぞれ頭文字を取ってアクロニムと言いますけれども、
当時語という形でNTFと呼んでいるわけなんですけれども、これ当然もう本当に最近できたばかりの単語ですね。
構成要素のNon-Fungibleっていうのはラテン語由来です。
そしてTokenっていうのは、実はこれ面白いことに非常に古くからある本来の英語なんです。
Token、印とか象徴っていうぐらいの意味なんですけどね。
これどういう経緯でこんな造語になったのかっていうのはよく分からないんですけれども、
意味から考えるに確かに非代替性Tokenということで、つまり他のものに何も変えられない一つの印なんだと。
印っていうのもよく分からないですけれども、要するに証明書なんだというような意味合いが含まれているんだと思うんですね。
それぞれの要素について語源を遡ってみたいと思います。
まずNon、これは分かりやすいですね。
ラテン語で否定を表す接頭字ということで、他にも様々に英単語の中にもNon、オニャララっていうものは出てきますので、ここは分かりやすいと思うんですね。
次に第2要素であるFungibleということなんですが、
これはフンギーというラテン語の動詞の不定詞に由来しますね。
これにイボというできるということで形容詞を作っているわけですね。
このフンギーというのはどういう意味かっていうと、英語で言うとPerform、Doということなんです。
つまり実施する、行うという極めて基本的な単語なんです。
このラテン語の形が変形した形で英語にいくつか入ってきまして、
例えばDefunct、効力を失ったという、Dっていうのは否定的な接頭字ですからね。
Defunctっていうことで、効力を失ったとか、死滅したというような意味で用いられますね。
Perfunctoryっていうのもありますね。
おざなりの、上辺だけのということなんですけれども、
これはフンギーというのが行う、実施するっていうことなんですけれども、
仕事として、義務として行うっていう意味が強いんですよ。
なので本当にしたいと思ってするわけではなくて、しょうがないからやるという、
ある意味、ちょっと悪い意味が乗っかってて、Perfunctoryにはそれが伝わってます。
つまり、おざなりの、通りっぺんの、仕事としてはするけれども、
そんなに熱意があってやるわけではないみたいなところが、
この原義が乗り移ったって感じですかね。
熱意のないっていうか、悪いほうにいっちゃった感じですね。
それから、最も一般的なのは、ファンクションっていうのはそうですね。
これ、機能ってことです。
これ、職能とか機能っていうことで、行う、実施するっていうことに関係するんですけれども、
やはり仕事意識がかなり濃厚ですよね。
ファンクション、機能っていうのは。
そういった意味があるわけですね。
そこから、分義というのは、実質的にはその役割を果たすけれども、
本質的にはそうではないっていうような、ちょっとですね、悪い意味が生じるんですね。
つまり、代わりにその役割を果たすであるとか、
二義的にその役割を果たすというような、代替的な意味が出るんですね。
これがまさに、今回のノンファンジブルのファンジに現れていて、
つまり、代替可能性というような、代わりにその役割を果たすみたいな意味に発展していったっていうことなんですね。
ノンファンジブルですから、代わりにその役割を果たすことのできないっていう。
つまり、代わりのものはない。
言ってみれば、唯一のということになって、
今回のNFTに関しては、その辺りの意味が表面化してきたっていうことだと思うんですね。
他に変わるもののない、それだけで実施することのできるといいますかね、
機能することのできるぐらいの意味でノンファンジブルなわけです。
これはラテン語由来の単語だということを述べたんですが、重要なこのTの部分、トークンですね。
このトークンというのは、印、象徴ということで、いわばお金、コインそのものではない。
それに変わるものであるっていうふうに、やはりトークン自体もそれが大事というよりは、
ちょっと大事なものの代替的な存在であるということで、
ノンファンジブルにしろ、トークンにしろ、変わりもの、それに変わるものっていうことですね。
代替手段っていう色彩が強いっていうのが、非常に面白いところだと思うんですよね。
本物ではない、それに変わるものということで、今回出てきたのがNFTという存在ということで、
このNFTの現代置かれている状況ですね、まだちょっと怪しい存在かもしれない。
NFTの現状と未来
だけどこれから信頼されていくかもしれないっていうような、その価値観といいますかね、
この辺りが埋め込まれているような用語なんじゃないかなっていうふうに私は見ています。
このトークンの部分なんですけれども、これはラテン語ではなく本来の英語なんです。
英単語で、非常に古くから古英語でもよく使われていた単語なんです。
ターケンという形で、印とか示すものってことですね。
これを動詞化したタークニアンっていうのも非常によく使われていて、
示す、象徴として示すっていうことで、同じゲルマン語のドイツ語なんでは、
サイヒネンに相当します。これ何の描く、何の表すっていうことですよね、結局。
これに関係する単語なんですけれども、古英語の中では、
ごく普通に使われていた単語で、名詞としても動詞としても使われていたんですけれども、
どうもその後、一般的な単語としては用いられなくなって、あくまで限られた意味で、
今のトークンのように使われているっていう、そんな単語なんですね。
NTFで広がる世界というお題でお話ししてみました。いかがでしたでしょうか。
語源からすると、変わり身のという意味合いが非常に強い。
ファンジブルっていうのもその雰囲気がありますし、トークンっていうのもその雰囲気があります。
つまり、代替品の代替品みたいな言い方になっているっていうところが、
ある意味では、仕立てに出た名前付けって言いますかね。
最新技術の割には、仕立てに出てるなっていうところですね。
これはもの本であるところのマネ、お金というものに、やはり気を使った一段下の段階って言いますかね。
そんな雰囲気で売り出しているって言いますかね。
そんなところなのかなと思うんですが、皆さんいかがでしょうか。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
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