【再】#649. 卒業,graduation, commencement
2026-04-30 14:32

【再】#649. 卒業,graduation, commencement

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に
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英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。 英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間に思っとうに、英語の歴史の面白さを伝え、
裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。 本日は3月11日土曜日です。いかがお過ごしでしょうか。
本日お届けする話題は、卒業、graduation、 commencement、です。 どうぞよろしくお願いいたします。
本題に入る前に、新著のお知らせです。 1月12日、約2ヶ月ほど前ということになりますが、本が出ました。
京都大学の家入洋子先生と私堀田隆一との共著です。 文献学と英語史研究。開拓者より出版されています。
英語史研究のガイドブックという内容の本です。 英語史を研究する方、研究を志す方に、過去40年ほど、1980年代以降の英語史研究の動向、
そして今後の展望を整理して示す、そういう趣旨の本です。 やや専門性が高い書籍ではありますが、通読するということももちろんOKですし、
レファレンスとしてですね、調べ物、参照用に使うということも可能です。 この方面、関心がある方はぜひ手に取っていただければと思います。
文献学と英語史研究。開拓者より1月12日に一般発売となっています。 このチャプターに本書を紹介する記事へのリンクを貼っておきますので、そちらをご覧いただければと思います。
以上、新聴のお知らせでした。 今日の本題ですけれども、卒業、グラジュエーション、コメンスメントという話題です。
3月半ばになってきまして、まさに卒業シーズンというところかと思います。 この卒業という言葉をめぐって、日本語と英語、だいぶ考え方が違う、発想が違うという話題なんですけれども、
まず日本語の卒業という言葉ですね。 多くの方がいろいろなレベルの学校を卒業されてきたと思うんですけれども、必ずこの卒業という言葉には、
何らかのですね、センチメンタルな感情というかニュアンスみたいのをこもっているというふうに思いませんかね。 日本語では少しこもっているかなと思うんですね。
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というのは、もちろんですね、語形勢としては卒業ですから、業を終える、主に学業ですよね。 学業を完了するということで、この場合の卒っていうのは終えるという意味ですね。
ちなみにこの終えるという意味での卒というのは、あまり組み合わせがなくてですね、卒業卒縁というのもありますかね。これも似た方向性ですよね。
それから比較的最近の造語なんでしょうかね。子育てではですね卒入というのがあったりしますが、基本はこの卒業からの流れということで、あまり終えるという意味での卒を持つ熟語っていうのはないんではないかと思うんですね。
にわかにとかついにという、終わりとちょっと近い意味で使うにわかに突然、ついにという意味では、例えば卒頭なんていうのがそうですね。にわかに倒れる、突然倒れるというついに倒れるって感じですか。
それから卒中なんていうのもそうですかね。にわかに中風になるというようなところから来ているということで意味的にはつながりはしますけれども、一般的には終わるという意味での卒の使い方っていうのはそれほど多くないですね。
ですがこの卒業という単語にはその意味合いが色濃く乗っかっているっていうことです。終わるということなので、それまでたどってきた過程、経験みたいなものを思い出すということと非常に強くつながってくるんですね。
というわけ、日本の学校の卒業っていうのはそういう意味合いがあります。技を終えた、学業を終えたというよりは、それまでずっと同じ教室で学んできた仲間たちとついに最後の時、そして先生方とお別れの時みたいな、そんな一種のドラマとともに早期されるのが卒業っていう単語だと思うんですね。
終わってしまった、あるいはこれまでのことを振り返るっていうところに割と重きが置かれていると言いますか、言葉だけの問題ではないんですけどもね、それが指し示す現象、卒業式であるとか、日本の3月の風景ということと合わさってですね、ある一種のイメージがついていると思うんですね。
それに対して、英語はですね、graduationと言いますね。卒業式はgraduationceremonyということになります。
これはですね、だいぶ発想が違うんですね。もともとはgradeです。これは程度とか階級ということで、学年って意味にもなりますし、例えば小学校、中学校、高校、大学っていうそれぞれのレベルですね、教育の段階というふうに見ることもできます。
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これが毎年ですね、学年が上がっていくわけですよ、学業っていうのは。そして、学校のレベルも次のところに小学校から中学校、中学校、高校、高校から大学、大学から大学院のように進んでいくわけですよね。
そして、その学年の学べきものを学び終えると学位が取れるという発想ですね。ですので、同じ程度を表すdegreeっていうのは学位なわけですよ。
この辺は教育界のある意味関連語ということになります。1年ずつ進んでいく、レベルアップしていくっていう発想ですね。ですので、graduationというのはある一つの学位なり段階を達成してその学位を得たという意味になるんですね。
卒業というふうに日本語では訳しますけれども、学位を取得した、そして次のレベルに進めるというようなポジティブな捉え方ということになりますかね。
ちなみに、グレード、学年、程度というのは徐々に上がっていくものです。1年ごとにですね。なので、gradual、graduallyという単語も発生しています。
その意味ではですね、英語のgraduationっていうのは日本語の卒業に宿っているようなセンチメンタリズムであるとか、悲壮感とは言いませんけれども、涙というものとはなかなか結びつかないでですね、むしろお祝い、レベルアップという新しい明るい未来へという前向け思考な感じはあるんですね。
大学の卒業生であるとか、それゆえに大学院生のことをgraduateと言いますが、これは大学を卒業した学生ほどの意味なわけですよね。この使い方は15世紀くらいからあります。
そしてですね、もう一つ卒業に関しては面白い英単語がありまして、これはcommencementという単語なんですね。
14世紀くらいから学位授業式、卒業式の意味で使われています。
今ではケンブリッジ大学、ダブリン大学、そしてアメリカの諸大学の卒業について使われることが多いわけなんですけれども、これcommenceという動詞の名詞形なんですね。
そしてcommenceっていうのは一般的には少し堅苦しい言い方、文語的ではありますが、開始する、始めるという意味なんですね。beginの意味なんです。
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語源的にはラテン語のcomという設備字、これは強めの設備字ですけれどもね、それにinitiareという動詞、これは始めるってことです。
これinitialであるとかinitiateの語源ですね。
この語感自体はinたすile、英語で言いますとinたすgoに相当する単語です。
これを全体をcomで強めたっていうことなんで、go in、中に入るってことですよね。
これを強めて結局始めるという意味になるっていうことで、commencementっていうのは始まりという意味の名詞なんですね。
これが卒業式というのは日本語の感覚からすると全く理解できないわけなんですが、始まりという意味と卒業式という意味が同居しているのがcommencementなんです。
これもやはり先ほどのgradeと同じように一歩一歩上がっていく、段階は上がっていって学位を取得した。
さて次の段階だというような極めて未来思考、前向きな発想なんですね。
ですのでcommencementとかgraduationっていうのを日本語で卒業としか訳しようがないわけなんですけれども、そこに付されているイメージであるとかニュアンスオーラ。
もう少し言語学的に言いますとconnotationというものですね。
このテーションというのはだいぶ異なっているように思われるんですね。
このように日英語を比べてみると同じ一つの現象ですね。
卒業という現象について英語では前向きなのに対して日本語では後ろ向き、過去を振り返るという感じですね。
こんな風に簡単に言うと図式化できそうな気がするんですけれども、あくまで一単語見ただけに過ぎないのでこれで日英語、比較文化論とかそんな大きい話には立ちどころにはならないわけなんですけれども。
例えば日本語も年期が空けるっていう表現があるんですね。
卒業とは違うかもしれませんがずっとスキルを身につける技を身につけるのに何年もデッチボーコで働くわけですよね。
そしてその期間が終わって年期が明けるって言い方します。
これ梅雨が明けるのと同じで、もちろん終わりって意味なんですが明るい次の段階が待っているという意味合い感じられるわけですよね。
年期が明けてこれからですね1、2枚になっていくっていうことかもしれません。
ですので日本語にも前向き思考の単語はあるということですね。
この3月の卒業シーズン、いろんな角度から見ていただければと思います。
12:10
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
卒業シーズンということで今日は卒業に対応する英単語のお話をしてみました。
卒業式もこの3年間コロナ禍で十分な形でできなかったという大学が多かったのではないでしょうか。
今回は割とコロナ禍の出口に近いところでの実施ということで、
だいぶ完全に昔のように戻るわけではなくとも規制などが緩和された状態で卒業式が取り行われるのではないでしょうか。
振り返っても仕方ないのですので、今回に限っては前向きにグラジュエーション、コメンスメントの精神で、
あるいは日本語の年季が明ける精神で前向きに新しい4月からの新生活を皆さんに始めていただきたいと思います。
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必ず通知が私の方に入ることになっておりますので、なるべく反応していきたいというふうに思っています。
皆さんからのコメントが充実してまいりまして、ちょっとした英語子コミュニティっぽいものができつつあるかなというふうに、
私も楽しみにコメントを読んでいますし、積極的に返すようにもしております。
ぜひ皆さんも入ってみたいな、コメント参加してみたいな、だけどちょっと勇気が出ないという方も、ぜひぜひお願いいたします。
むしろ初コメント大歓迎ということで楽しみに読ませていただきます。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように、ほったりうちがお届けしました。また明日。
バイバイ。
14:32

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