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2025-04-13 04:43

hellog-radio #39. なぜministerはmini-で「大臣」?

#英語史 #英語学習 #英語教育 #意味変化 #連結形
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サマリー

エピソードでは、ministerがminiに由来することから、日本語で「大臣」と訳される理由について歴史的背景や語源について考察しています。

ministerの語源と意味
英語に関する素朴な疑問。 なぜministerはmini-なのに大臣なのですか。
この疑問は、学生から寄せられた質問で、とても面白いなと感心した疑問です。 確かにministerというのはminiですから、miniというのは小さいということではないかということなんですね。
それなのに、日本語の訳としては大臣になっている。 これは非常に鋭い問いかと思います。 これについて語源を紐解いていきましょう。
確かにこのministerのminiというのは、小さいという意味のminあるいはminiなんですね。 miniというのが小さいということは、他の多くの複合語でも見られます。
例えばですね、mince これは切り刻む、小さくする、いわゆるミンチですよね。
ミニアチュア これはミニチュア、小さいものです。
ミニマル、ミニマム、ミニオン、マイナー、マイナス、ミネット、マイニュートのように、全体的に小さいものにminあるいはminiがつくということは、非常にわかりやすい話だと思うんですね。
このministerというのも、まさにその通りで、miniに対してstar、何らかの人というのを表すわけですから、これは正人と訳さなければおかしいではないかという指摘かと思います。
これはまさにツボをついている質問だと思うんですね。 歴史的にこのminiあるいはminというのは、ラテン語の小さいという単語に遡る
英語での説当字、あるいはコンバイニングフォームと言いますが、これは小さいであるとか、下等の地位として低いということですね。ということを表すわけです。
実際このministerというのも、今でこそ大臣という役がついていますが、基本的にはさらに上位の人に仕える召使いであり、下辺であるに過ぎなかったんですね。
これ大臣の意味の他にも、牧師という意味がありますが、これも神の下辺だからです。つまり基本的には下の地位にいる者ということが原理なんですね。
我々にとって今ですね、現代大臣といえば一般人よりも上位の偉い人というふうに思われますが、歴史的に言えばこれは君主の下辺に過ぎなかったわけです。
あるいは神の下辺ということですね。それがなぜ大臣というふうにとても偉い響きになってしまったかというのが、日本語の役の上での問題かと思いますが、原理をとってみますとministerですからやはり小人、小さい人に過ぎなかったというところがポイントです。
magisとmasterの関係
このminiの大義語、ラテン語において大きいを意味するのはmagisという形です。ここから派生した、そして英語に入ってきた単語もたくさんありまして、実はministerの反対語は何かというとmagisterというところから派生したマスターなんですね。
マスターといえばこれは主人、偉い人です。ministerに対してマスターといえばこれは大きい人、偉い人ということになります。実は面白いことにこのmasterが少し形を変えて、なぜか母音がインになっちゃったのがmisterということなんですね。
これは継承としてmr.hotta、mr.suzukiというわけですけれども、これは実は偉い方の表現なわけですが、今となってはministerの方がとても偉い地位にいる人物を指すようになってきていると。こういう不思議があるということです。
miniに対してmagisという対応ですね。これはなぜministerはminiなのか大臣なのですかという問いは、とても素晴らしいポイントをついている、ツボをついている質問だと思います。これは日本語的には精進でいいのではないかということになります。
この問題につきましては、あ、この話題今まで書いてませんでした。これが新ネタということです。
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