2025-09-17 16:11

heldio #424. 英語における2進法的発想

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #数詞
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サマリー

英語における二進法的発想について、数詞の重要性と「2」という数字の特異性が探求されています。また、言語における数の表現方法や、英語の1対1の会話形式における「2」の役割が論じられています。今回のエピソードでは、数字の「2」がメインテーマとなり、その重要性や言語における二進法的発想について考察されています。さらに、英語の歴史や言語の標準化に関する対談イベントについても触れられています。

英語と数の関係
おはようございます。英語の語源が身につくラジオ、heldioのパーソナリティ、そして英語の歴史を研究しています。堀田隆一です。
7月29日、金曜日です。 本日の話題は、英語における2進法的発想、です。
本日もどうぞよろしくお願いいたします。ここ数十日間のこのチャンネルではですね、リスナーさんからの質問であるとか、さらにそれに対するコメントという形でですね、リスナーさん同士も共鳴し合いながら、数字の話題、数ですよね、この話題が注目されてきているなっていう感じがしますので、
今日もその勢いに乗りまして、改めて数、数詞に関する話なんですけれども、2に注目します。 1、2、3の2ですね。非常に基本的な数で日常的ですので、この2の注目というか関心というのはですね、これ英語に実は限らないんですね。
日本語でもその他の言語でもそうだと思うんですけれども、今回はとりわけ英語とその歴史に注目しながら、2という数をめぐる様々な表現、文法ということを考えてみたいと思うんですね。
2と言いますと、英語ではもちろん2っていうことなんですけれども、やはり1に次いで特殊な数、あまりに身近で日常的で意味のありすぎると言いますかね、非常に大事な数、これが2なんですね。
まず言葉という観点からしますと、いわゆる1対1の対話っていう、これが会話のプロトタイプなわけですけれども、2人でなすわけですね、この会話。2人での会話っていうことです。人間関係において、まずもって1対1というのが基本に考えられます。
その時の参与者っていうのが、当然2人っていうことでですね、2っていうのは重要。さらに2つで1つと言いますかね、つまり2つで1組っていうんですかね、このいわゆるペアっていうことです。これが自然界に無数に存在すると。そもそも継がいっていうのもそうですよね。
それから、体の部位っていうのもだいたい左右対称で2つあることが多いわけですよ。腕、手、足、そうですし、目もそうですね。鼻の穴も2つ、耳も2つということで、2つあるっていうことが非常に多いんですよね。自然界の何らかの摂理なんでしょうけれども、2っていうのは当然たくさんあるっていうことで。
言語表現上も、やはりこの特殊な数である2というのを単に2と数字で言うだけではなくてですね、様々な言い方で1であるとか、あるいは3以上とは特別な独特な方法で表すっていう表現が各言語で発達してきているわけですよ。
例えば、英語では今挙げましたね。pairっていう表現がありますね。a pair of glassesのような言い方ですね。それから、a couple of daysなんていう言い方もありますね。pairとかcoupleというのは典型的な2を一組とする、1単位とする数え方っていうことで非常によく使われると思うんですね。
身につけるものに多いわけですね。先ほど述べたように人間の体っていうのは2つで1組という部位が多いので、だいたいa pair ofで表現するものってあるわけですね。a pair of glasses、a pair of trousers、a pair of pantsというような言い方です。pair of breeches、半ズボンみたいな言い方ですけれども。
日本語ではそれぞれメガネ1つですか。それからズボン1着なんていう言い方をして、特に2っていうのは意識されていませんが、英語では両目にかけるものである。だから両足に通すものであるという発想で、2つという発想なんですね。
二進法的発想ということです。これ英語ではdualって言います。dualっていうのはそのまま訳すと2つのっていうそれだけの意味なんですけれども、両数両方の両ですね。それから総数なんて訳すこともあります。双子の双です。
この漢字の両とか双、双子の双ですね。これなんかもいわば中国語であるとか日本語において、二を意味する特殊な使い方をする単位というふうに考えられますので、日本語にもあることはあるわけですね。
それから英語であるとか、引用祖語には、実はこのdualという数のカテゴリーっていうのがもともとは存在したんです。数のカテゴリーって何のことかというと、英語で言うと今、単数形と複数形というふうに分けますよね。単数ってのは1のことで、複数ってのは2以上のことだっていうことなんですけれども、実は引用祖語、インドヨーロッパ祖語にはですね。
もう一つあって、単数と複数とは別に2つのもの、セットになっているペアのものですね。ペアで2つでワンペアをなすようなものについて使われる、総数とか両数と呼ばれるものがあって、これはまさにdualと呼ぶんですね。これがあったんですよ。
なので、差し詰め引用祖語ではですね、先ほど挙げたようなメガネとかズボンとかパンツとかですね、そういった2つで1組というものに関しては、複数形でも単数形でもなくて、このdual、両数とか総数と呼ばれる特別な形を作ったんです。
具体的に言いますと、複数形っていうのは今、Sをつけますよね。のように、ある単語、名詞ですけれどもね、名詞の語尾に何らかの複数でも単数でもなく、総数、両数に相当するですね、特定の語尾をつけたっていうことです。
総数の消失と残存
ですから、単数形、総数形、複数形と、このような3つのカテゴリーがあったんですね、数に関しては。単に単数と複数だけではなくて、1つか2つで1組のものか、あるいは複数ということですね。複数っていうのですから、1組じゃない場合の2とか3以上のことですね。
例えば、目を表すものを、総数形で言うと、目の1セット、1ペアっていうことでセットになっている両目っていうことになりますが、これはもしですね、複数形で、普通の複数形で言ってしまったら、バラバラの目玉2つということで、常にセットではない目玉2つという、ちょっと不気味な意味になったりするわけですよね。
このように、単数形、総数形、複数形という3区分があったっていうことなんです。これはですね、引用速度の伝統としてあったんですけれども、ゲルマン語ではそれがだんだん弱まって、その総数ですね、総数が弱まって、いわゆる複数に飲み込まれていった形です。
ただ、認証代名詞については、実は古英語の段階ですね、1000年ほど前の英語ですが、この段階ではギリギリ残っていて、私たち2人からあなた方2人という特殊な総数形が存在したんです。
複数形はweですね。当時の発音でwayと言ったんですが、これ私たちということですね。3人以上です。典型的には。それが私たち2人、つまり私とあなたっていう時の私たちは、we2ぐらいの意味でwithというですね、総数形がちゃんとあったんです。withです。
結局このtはですね、2のtなんじゃないかとも言われていますので、やはり2は当然関係してくるんですけれども、we2みたいな意味でwithという形があったわけですよ。
同じようにyouの方にもですね、itという言い方があって、これあなた方2人。あなたこの目の前にあなた2人っていう時に、2人限定で指す時のあなた方ですね。you2っていう時です。
こんな言い方が、小英語まではギリギリありました。ですが、中英語にかけて完全にほぼなくなってですね、結局複数形に飲み込まれたっていう形です。
つまり、単数形と2以上の複数形という、今我々が知っている英語の形になって、この総数ですね、二進法的な発数と言いますかね、これがすっかり消え失せてしまったということです。
ただ、2というのはやはり常に人間にとって重要な数であるには変わりませんので、形式として総数というものがなくなったわけではありますが、やはり先ほど述べたように、a pair of glassesとか、a pair of trousersのような別の言い方ではありますけれども、pairという表現を使ってですね。
やはり二進法的発想、2つで一組なんだ、2っていうのは重要なんだという発想自体は温存されているというふうに見ることができると思うんですね。
この引用祖語の総数という発想ですね。これ自体は例えば、古代ギリシャ語なんかでもよく残っていまして、例えば単にwe talkっていうのではなくて、we two talkみたいなですね、総数を使って、we twoの部分を総数を使って言うと、私たち2人で話し合うみたいな意味合いも出たりしてですね、なかなか面白い現象なんですね。
今日は2について考えてみました。エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきまして、本当にありがとうございます。この数日ですね、冒頭でも述べましたように、リスナーさんからの質問にお答えするという形で、それに対して質問をいただいたリスナーさんとは別のリスナーさんが反応するなどでですね、コメントの中で盛り上がって、この数字の話題っていうのが一つですね。
大きな関心の的として、ぐっと浮上してきましたので、その流れに乗る形で、今日も2に注目して、総数、量数、デュアルという話をしました。
これ、英語ではバイナリーって言い方もありますね。これ二進法っていうことなんですけれども、これ現在のコンピューターの技術ではもう二進法、ゼロか一かという発想。これがまさに世界を変えているわけなんですけれども、やはりこれだけ基本的な数ですから、2、そして考え方としては二進法ですね。これが言語に何らかの形で埋め込まれてない、はずがないといえばないんですね。
ですので、何語、言語にかかわらずですね、様々な形でおそらく埋め込まれているだろうと思います。その中でも英語、そして英語の歴史を遡って、この2というのがどのように扱われてきたかですね。まだ全然話足りなくてですね、この2の話に関してはさらに続けることができるかと思うんですけれども。
今回もですね、非常に近な話題、日常的な話題、数字の話題ということで、リスナーの皆さんからのコメントであるとか反響をお寄せいただければと思います。コメントやご意見、ご質問等ですね。ありましたら、ぜひVoicyのコメント機能、あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています専用フォームを通じてお寄せいただければ幸いです。
言語の標準化に関するイベント
どんどん便乗して、私も新しい話題を提供していきたいと思います。
最後に2点ほどご案内します。
1つはですね、あさってになります。7月31日日曜日の午前11時から12時なんですけれども、初めてこのチャンネルで生放送を展開する予定です。
話題としてはですね、5月に大週刊書店より出版されました、私も編著者の1人として関わっております、言語の標準化を考える日中英読普通対象言語史の試みという本ですね。
この偏者3名が集まって、第2回になるんですけれどもね、対談を行います。
言葉の標準化って何なんだろうか、それを日中英読普通語言語ですね、これを対象させながら論じるっていう本なんですが、今度もですね、3偏者はそれぞれドイツ語、日本語、英語の歴史の専門家なんですけれども、各言語における標準化について色々と意見交換と言いますかね、議論を繰り広げたいと思っています。
ご都合がつく方はリアルタイムでぜひ生放送をお聞きいただければと思います。ご都合がつかない場合もですね、そちら収録して後日アーカイブとしてこのVoicyにアップする予定ですので、そちらをお聞きいただければと思います。
そして2つ目のご案内なんですけれども、1週間ちょっと後に迫りました。
8月6日土曜日の午後3時半から6時45分に、朝日カルチャーセンター新宿教室にて講座を開きます。
英語の歴史と世界英語と題するシリーズ講座の第2回となるんですね。いかにして英語は拡大したのかということで、近現代の英語の世界的拡大についてお話しする予定です。
第1回は6月11日に世界英語入門と題して開講したんですけれども、それにつながる形ですね。
ただ1回1回実際に独立した回ではありますので、第1回にもし出られていないという方もですね、その点は安心して参加いただけます。
形式としてはオンラインと対面のハイブリッドということで、新宿の教室にいらしていただくこともできますし、そうではなくてオンラインで参加。
あるいはオンラインの場合もですね、その当日から1週間はビデオ収録しておいて、それを録画の形で見られるという、そういうサービスになっていますので、
ご都合の良い方法でぜひ関心がありましたらご参加いただければと思います。
この2つの生放送と朝日カルチャーセンターの講座につきましては、このチャプターに詳細な情報をURL貼り付けておきますので、そちらをご覧いただければと思います。
それでは本日も最後までお聞きいただきましてありがとうございました。
皆さんにとって今日も良い金曜日1日になりますように、ほったりうちがお届けしました。
2についてぜひコメントください。
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