2025-10-25 14:58

#462. Wassail! 健康でいたければ酒を飲め!?

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #古英語
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サマリー

このエピソードでは、健康に配慮しながら酒を飲むことの意義について議論されており、健康と英語の語源に関連する考察が展開されています。「ヘルス」や「ハーウ」の語源を通じて、健康に関連するさまざまな単語の歴史が紹介されています。また、WASSAILという言葉に関連する乾杯の挨拶の文化とその背景にも焦点が当てられています。

健康意識の重要性
おはようございます。英語の歴史の研究者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
9月5日、月曜日、新しい週の始まりです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
英語の語源が身につくラジオヘルディオ。本日お届けする話題は、ボイシーのハッシュタグ企画に乗りたいと思います。
健康を意識した時というトークテーマなんですけれども、これに引っ掛ける形でですね、
Wassail! 健康でいたければ酒を飲め、です。 本日もどうぞよろしくお願いいたします。
今日は健康を意識した時というハッシュタグトークテーマですね。 こちらに乗りたいと思うんですけれども、
私自身は非常に幸せなことにですね、 身体はそこそこ丈夫に生み育てられて、今まで来ていまして、
大病らしいものは、これと言ってないですね。 風邪もそんなにひかない方でですね、
その点恵まれていると言えるのかもしれませんが、 たまに体調を崩したりしてですね、寝込んだりするということが稀にあった時は、
やはり健康って大事だなというふうに意識するわけですよね。 その時は当然思うんですけれども、
喉元すぎればというものでですね、 また健康に復活すると、さほど健康を意識しなくなるというようなことっていうのは実際ありますね。
ただですね、 年を取っていきますと故障もしやすくなりますし、また家族もいるしなとか、いろんなことを考え出すとやはり自分の
体健康、とても大事だよなというふうに意識する機会は増えてきたように思うんですね。 そしてとりわけ1年に1度健康診断、定期検診の月が近づいてくるとですね、これはやはり意識せざるを得ないんですね。
ちょうどいいタイミングで言いますか、このハッシュタグ企画いいタイミングなんですが、今月健康診断があるんですね。 2回に分けてあるので、今月に集中しているんですけれども、ちょっと9月になった瞬間にですね、
これ悪い数値出なきゃいいんだけどというような感じで、そういう意味で意識しているとし始めたというタイミングでもあるんですね。 とりわけお酒好きだったりしますので、その近辺の数値が年々悪くなっていたりするので、そこはちょっとした緊張感といいますか、健康への意識というものが向いているわけなんですけれども、
ヘルスの語源探求
このチャンネル、英語の語源がミニスクラジオということなので、単語に引っ掛けてですね、今回の健康のお話をということで、当然まず出てくる単語がヘルスなんですよね。
健康というヘルスもすっかり日本にも定着して、日本人の一大関心事にもなっていると言われているのが、このヘルスなわけですけれども、この語源を今日たどっていきたいと思うんですね。そうすると、いろいろですね、健康について考える際にですね、いろんなヒントが得られる、話題が広がるということになるかと思うんですね。
実はこのヘルスという単語ですが、関連語がたくさんあるんです。
まず最も古く、引用祖語にさかのぼりますと、カイロウというような単語にさかのぼるというふうに再現されています。
これはですね、やはり元々健康なとか、傷ついていないというようなことですね。
この単語がゲルマン祖語の段階を経て、古英語にハーウという形ですね。
ハーウという形で伝わってきていまして、古英語で使われています。
引用祖語のクの音、ケイの音ですね。
これは英語ではだいたいエイチの音に対応します。
昨日の放送でも出しましたグリムの法則の規則的な音変化の結果なわけなんですけれども、ケイがエイチになるんですね。
それでハーウという形で古英語に伝わってきていると。
そしてこのハーウという古英語の単語ですね。
この母音が変化した形で今伝わっているのが、実はホウですね。
これはWHOLEです。
全体のとか丸ごとのって意味ですが、完全なとか健全なって意味もありますね。
ですから健康な健全なという意味がもともと含まれているっていうことなんです。
15世紀以降に綴り字のちょっとしたトリックによって、Wなんていうものが誤答の綴り字として加えられたんですけれども、本来はあんなのなかったんですね。
ハーウですから。
現代もWHと書いておきながら、実際にはWは無視してますよね。
で、ホウという、つまりあなと同じホウの発音になっていると思うんですね。
このようにもともとないはずのWがですね、Hの前に挿入されてしまうっていう例は、他にもいくつかあってですね。
例えば、ホワなんていうのがあります。
WHORE。
これ、勝負ですね。不志だらな女という意味ですけれども、これはですね、やはりWが意味もなくと言いますか、非歴史的に綴り字として加えられたもので、発音上を従って現在でもですね、ホワというにHで始まるわけですね。
こんなのと同じようにホウ、健康な健全な完全なという意味になっています。
もう一つですね、小英語HALに由来するものとしてHALっていう単語もありますね。これはH-A-L-Eです。
健康に関する語の広がり
これも健康なとか頑強なって意味なんですが、主にお年寄りの人が死後に至った場合に、このお年寄りは健康だっていう時の健康はHALって言ったりしますね。
あるいはHAIL AND HEARTYなんていう党員の聞いたイディオムでですね、屈強で頑強で強いと健康だという、そんな意味で使われたりします。HAILに残っています。
さて、この健康なを意味する大元の小英語のHAL、これに名詞節字をつけたものがHALTHなんですね。
小英語的にはHALTHというような発音でしたが、これが現在のHALTHの元になります。
つまりHALな状態、健康な状態っていうことですから、当然HALTH健康になるわけですよね。
つまりHALという形容詞の名詞形ということになります。
ここからさらにですね、語尾がついて新たな形容詞を作り出したのがHALTHYとかHALTHFULLということなんですけれども、考えてみると妙でですね、大元は形容詞HALだったわけですね。
それにTHをつけて名詞にし、さらにYとかFULLみたいな設備字をつけて、もう一度異なる形容詞を作ったという流れになっています。
さらにこのHAL形容詞ですが、これの動詞形っていうのがありまして、これがHEALANという形で小英語で使われていました。
これが現在のHEAL、癒す、治療する、あのHEALになるわけですね。
これはつまり健康にするということですから、考えてみればなるほどということになると思います。
HEALERというと治癒する人。
そしてこれ現在では残ってないんですが、小英語で非常に重要な単語でHEALENDとありますね。
これはHEALに後遺症設備字をつけたENDをつけたもので、救う人、治癒する人、癒す人ということで、典型的に神とかイエスキリストですね。
を指すのに、いわゆる救済者とか救世主という意味でよく使われた重要語だったんですね。
さらに形容詞HALに別の形容詞語尾を作る形で、つまり二重形容詞みたいな形でできたのがHALYです。
これが現在のHOLY。
HOLYっていうのは聖なるという意味ですが、もともとは健康なという、そこから来てるんですね。
聖なるものっていうのと、癒す人、先ほどのHEALENDですが、これなんかも関係してるような、そんな気がしますね。
聖なる日ということでHOLY DAY、これが包まってHOLY DAYになっているわけですので、結構いろいろと単語の広がりがあるっていうことがわかると思うんですね。
さらにこのHALYを動詞化した、つまり神聖なものにするという動詞ですね。
健康とお酒の関係
この語尾をつけたものが現在に少し形を変えて伝わっているのがHELLOという単語ですね。
HALLOWですね。
HELLO、神聖化するという意味ですね。
ハロウィーンのHELLOっていう前半部分もこれです。
ここまででも、小英語HAL、健康なという形容詞、ここからの単語の広がり、ワードファミリーの広がりっていうのが十分に伝わったかと思うんですね。
チャプターを変えまして、最後に非常に重要な小英語の挨拶表現、これについて見てみたいと思います。
健康なという小英語の形容詞なんですけれども、
ここからですね、もう一つ面白い系列の単語群っていうのが出てくるんですね。
これは挨拶関係です。挨拶。
これなぜかと言いますと、日本語でもそうですけれども、特にお別れの挨拶か送り出しの挨拶っていうのは、元気でなとか健康でなという言い方しますよね。
これはおそらく人類共通なんではないかと思われますので、つまりBE HEALTHYみたいな言い方ですね。
元気でなというような言い方、これが挨拶の言葉になるわけですよ。
実際英語ではですね、HAILという単語があります。
HAILですね。
先ほどのチャプターで紹介した年寄りの方が元気な健康なという意味のHAILっていうのは同じ発音ですが、HALEでしたね。
今取り上げている挨拶に関係するHAILはですね、HAILっていうことです。
ちなみにこの同じ綴り字のHAILっていうのはですね、あられという意味がありますが、これは全く別語源です。
形が一緒になってしまったということなんで、今回考えません。
この挨拶形のですね、HAILについてですが、これはですね、人を看護して迎える、歓迎するというような意味を今持っています。
それからHAIL FROMという言い方で、どこどこから来た、どこどこ出身であるというような出身地を聞くような表現がありますね。
これはもともと船乗り同士の挨拶に由来するらしいんですね。
どこから来たんだというような意味での、一種の挨拶込みの出身地を聞くっていう質問にもなるっていう、そういうところに由来があるらしいんですね。
挨拶して迎えるという基本的な意味がここから出てくるわけなんですが、
これはコーンのオルド語にも対応する表現がありますし、そしてドイツ語なんかにもHAIL、HAIL HITLERのHAILです。
これHITLERはバンザイっていうことですが、このバンザイっていうのも一つの挨拶なわけですよね。
こんな単語とつながりがあるっていうことなんです。
そして、小英語での表現ということなんですが、BE HEALTHYという言い方ですね。挨拶です。
これが小英語ではWITH HAILと言ったんですね。
WITHっていうのは今ではありませんけれども、BE動詞の命令形の形なんです。
なのでまさにBE HEALTHYと言っているようなものなんですね。
コーンのオルド語にも対応する表現がありまして、非常によく似ています。
THIS HAILという言い方ですね。小英語のWITH HAILというのとコーンのオルド語のTHIS HAILということですね。
この2言語が混じったときにですね、こうした表現がかなりよく使われるようになって定着したものだと思われます。
一語として認識されるようになって、WA SAILという単語になって今に伝わります。
WASSAILです。WA SAILと読みますが、これはまさにですね、乾杯の挨拶なんです。
お酒を飲むときの呼びかけだったり挨拶だったり、乾杯の言葉ということですね。
ですから健康になれと言っておきながら飲み始めるわけですから、これは今の私にとっては非常に助かる伝統であり助言ですね。
健康診断控えているんですが、まあ少しぐらい飲んでもいいかという感じでWA SAILでいきたいと思います。
エンディングとリスナーからのフィードバック
ヘルス周りの単語、語源に意識してみると面白いと思います。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
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それでは今週も1週間頑張っていきましょう。
ほったりうちがお届けしました。また明日。
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