2025-08-12 12:20

heldio #388. 暗号技術と言語学

#英語史 #英語教育 #英語学習 #暗号学 #言語学
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/650f4aef0bc9d6e1d67d6767

サマリー

このエピソードでは、暗号技術とその発展が言語学にどのように関係しているかを探求しています。特に、量子暗号の最先端技術と、言語の特質がどのように絡んでいるかを論じています。また、言語そのものが暗号システムとして機能することを示し、言葉の性質に焦点を当てています。

暗号技術の基礎
おはようございます。英語の歴史を研究しています堀田隆一です。 6月23日木曜日、いかがお過ごしでしょうか。
今日の放送は、今週のVoicyのハッシュタグ企画、こちらに参加しようと思います。 その企画の一つ目なんですけれども
Web3で世界はこう変わるという話題なんですね。 こちらに引っ掛ける形で、今回のタイトルは暗号技術と言語学と題してお話ししたいと思います。
ハッシュタグ企画の宣伝から、こちらに飛んでこられた方はですね、 普段この放送をお聞きではないと思うんですけれども、この放送はですね
英語の語源であるとか英語の歴史というものなので、 言語学的、歴史的な話が多いんですね。
今回のようなWeb3のようなですね、技術的な話。 これは全く得意ではないんですけれども、ブロックチェーンであるとか
量子暗号、暗号のようなものには関心を持っていまして、 言語学と接点があるといえばありますので、それについて今日はお話したいと思います。
さて、ハッシュタグ企画のお題はWeb3で世界はこう変わるということで、 技術系の話題になるわけなんですけれども、このWeb3について私は何を知っているかというと、ほとんど知らないでですね、
いくつかの用語を新聞その他で見たことがある、聞いたことがあるぐらいのもので、 ブロックチェーンであるとか、メタバースであるとか、
それから翻訳の世界なんかでは割と関心はあります。 言語学ですので関心はありますが、DPLであるとか、こっちはAIの話になりますかね。
このWeb3において、一つこの話題で何か関連してお話しすることができそうかなと思ったのが、 ブロックチェーンやそれを支える技術である暗号ですね。
とりわけ今、量子暗号という、世界最強の暗号というのがもうすぐできるというような話でですね、 この量子暗号というのもファンタムクリプトグラフィーという英単語で表されるものですけれども、
こちらはですね、簡単な解説書みたいな解説本みたいなものは何度かトライしてるんですが、 やっぱりいまいちよくわからない。あまりに高度すぎてというかですね、私の頭に追いついていかないんですが、 とにかく見られたら見られたことがわかってしまうという意味で、暗号としてはですね、最強、これ以上のものはもう出ないというような、
そんな売り込みで量子暗号というものが開発されているということなんですけれども、 この技術がですね、完成しますと暗号であるとか情報産業においては、もう非常に大きな効果が得られるということで、
ブロックチェーンもしっかりですけれども、それから暗号資産ですね、英語ではクリプトカルランシというようなんですけれども、 こちらの仕様の安全性利便性というのも増えるということで非常に注目されている技術、これが暗号技術の最先端ですね、これが量子暗号と言われるものなんですけれども、
もともとは語源の番組ということですので、この暗号関連のですね、語源、英語の語源について簡単に触れておきたいと思うんですけれども、これは隠れたを意味するギリシャ語のクリプトス、この単語に大体由来するんですね。
単体のクリプトという単語があります。
CRYPTと書いて、これは穴倉とか、正道の地下室、隠された地下室の正道っていうことですよね、こんなのがあるかと思えばクリプティックっていう形容詞もあります。
これは秘密のとか神秘的なということですね。
そして暗号文はクリプトグレームであったり暗号法ですね、これはクリプトグラフィーと言います。
そして暗号学はクリプトロジーという言い方をしますね。
すべてこのクリプトということで統一されているんですが、暗号化するっていうのはEncrypt、そして複合するあるいは暗号解読するっていうのがDecryptということなんですが、
これ面白いことにEncryptのEn、DecryptのDeというのはこれ自体はラテン語の接頭字なんですね。
なのでラテン語の接頭字プラスギリシャ語の本体というような一種ハイブリッドみたいな造語になっています。
この暗号化とか複合化っていうのは非常に現代になってからの20世紀の造語ということでこういうハイブリッドが起こっているんですけれども。
だいたいこの暗号関係はクリプト、このギリシャ語由来の隠れたという単語がベースになっていると考えて良いと思います。
言語学との関係
さて、今日のお話のタイトル自体は暗号技術と言語学ということなんですが、この最先端の量子暗号も含めて暗号技術の発展ということと言語の特質、これを極めようとするのが言語学なんですが、
この2つの関係って近くもなければ遠くもないっていうようなところなんですね。
現在の暗号とか暗号技術って完全に数学、数の操作っていうことになっていて、言葉自体はほとんど出てこないんですね。
かつては暗号と鍵そのものが言葉であったりするっていうことで、言葉との絡みがあったんですが、現在は完全なる数学っていうことになりますよね。
それでもあえて暗号技術と言語学というこの接点を探ろうとすると、実はいろいろ考えてみるとあるんです。
今日は2点指摘したいと思うんですね。
1つは人間が暗号化したいと思っているもの、あるいはそれを解いて最終的に解読して知りたいと思うところの最終形態は何かっていうと、ほとんどの場合言語なんですね。
これは人類が暗号というものを考え出して、それを使い始めて以来、今の今まで変わってないんじゃないかと思うんですよ。
そしてこれからも。
今回のハッシュタグ企画はWeb3で世界はこう変わるというお題なんですが、ちょっと逆をつこうかと思ってですね。
Web3になっても変わらないものがある。
それは暗号を使って人間が解読したり、あるいはそれを暗号化してみんなにわからないようにする、したい対象っていうのは基本的に典型的に言語、言葉であるっていうことなんですね。
これを人間はどうやって隠すか、特定の相手にしか知られない形で他の人には見せない形でどうやって巧妙に隠すかということを努力してきたわけなんですけども。
最終的に何を隠したいかっていうと言葉なんですね。
もちろん常にそうだっていうわけではなくて、例えば宝の隠された場所を示した地図、これは言語ではないわけですね。
これが最終形態、暗号化したり複合化したい最終形態かもしれません。
他に何らかの情報を伝える、いわゆる記号論で言うと記号であれば何でもいいと思うんですね。
人間にとって何か意味をなすもの、価値のあるものというものを暗号化したり複合化したりしたいっていうことなんですが、
多くの場合、やはり言葉に最終的になってくるんだろうと思うんですよ。
例えば数字みたいなものを暗号化したい、複合化したいといっても、数字自体が意味を持つというよりは、その数字自体が意味を持つというよりもですね、
暗号化の基本概念
その数字の裏列が例えば何年の何月何日何時何時分だったり、そうした言語化できるような意味に対応していることがあって、
その時間に重要人物がどこどこに現れるとか、そういうことを大事な情報を隠したり、特定の仲間にだけ伝えたいっていう、そういう思いで暗号化するわけです。
その元の文章を平文という言い方をするわけですけど、結局この平文をこれにスクランブルをかけてですね、何重にも鍵をかけて、
特定の合鍵を持つ人以外には知られないように採掘するっていうのが暗号化っていうことなんですね。
これをとにかく何重にも鍵をかけて、できるだけ解かせないようにする、解かれないようにするという技術を開発し続けて、
最終形態である量子暗号のようなところに人類がたどり着きつつあるという状態なんですけれども、最終的に変わらないのは隠したいもの、
取得したいものは言葉なんだっていうことですよね。この点で最後のアンカーって言いますかね、暗号の何重にも鍵を解いていった最後に残るものは、
大抵の場合、人間の言葉であるっていうところが非常に重要というふうに考えます。もう一つはですね、そのようにたどり着いたどん詰まりが言葉である、
人間の言葉、これを隠したかった、これを暗号化したいし、それを読み解きたい人にとってはこれを複合したいんだっていう平文、これが言語だっていうことを今述べたんですが、
実はこの言語というシステム自体が暗号なんだと。この暗号を読み解けるのは、同じ文法、語彙、発音、書き言葉であれば綴り石とか文字ですね。
この一連の技術をマスターしたもののみに解放されている、情報が開示されるシステムっていう意味では、これは広い意味で暗号なんだと思うんです、言葉って。
ただ本当の暗号と違って、本当の暗号は鍵を知っている人は、例えば1人とか2人、少数しかいないんですけれども、言語の場合は非常に広く鍵が共有されている。
ただこれと広いって言っても程度の問題で、英語の場合20億の人が理解できます。つまりこれ暗号と呼べないぐらいの代物ですね。
ちょっとしゃべっていると、他の人に聞かれて、他の人はすべて合鍵を持っている、聞こえてしまう、分かってしまうということですね。
一方、少数言語の場合、これ自体できる人がいない、解読できる人がいないので、立派な暗号としての役割を務めることができるということなんですよ。
古代では書き言葉、文字、これも一種の暗号だったわけです。ほとんどの人が読めないので、少数の人のみが解読の鍵を握っているっていう意味で、完全な暗号です。
言葉っていうのは程度が違うだけで、実は暗号システムなんだという理解はとても重要だと思います。
エンディングと今後の展望
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
ハッシュタグ企画のWeb3で世界はこう変わるに乗ってみたんですけれども、蓋を開けてみればですね、話し始めてみればWeb3でも変わらないものがあるみたいな話になりまして、
暗号技術に引っ掛けて、強引に言葉とは、むしろ暗号に照らして、暗号鏡として言葉の性質っていうのを見てみることになりました。
暗号と言語については考えるところがありまして、また機会を見てこの話題取り上げたいと思いますが、今回はこんなところで許していただければと思います。
さあ、この番組ではご意見、ご感想、ご質問、そしてチャンネルで取り上げてほしいトピックなどを募集しています。
ご一心のコメント機能、あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています専用フォームを通じてお寄せください。
それでは木曜日、良い一日をお過ごしください。また明日。
12:20

コメント

スクロール