言語の標準化の紹介
おはようございます。英語の語源が身につくラジオ、heldioのパーソナリティ、 そして英語の歴史を研究しています。堀田隆一です。
7月31日、日曜日です。7月もついに最後の日になってしまいました。 明日から8月ということで、またですね、夏本番ということでもあります。
夏休み本番という感じでも、私自身はあるんですけれども。 本当に暑いですね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日はイベントの紹介です。そのイベントというのは、このVoicyでの生放送で今日のことなんですね。 ということでタイトルは
本日午前11時より言語の標準化・定談を生放送。 標準化は実は身近な話題です。
と題しましてお話しします。 本日もどうぞよろしくお願い致します。
これまでもこのVoicyの放送で、たびたび英語を案内してきたんですけれども、 本日7月31日日曜日の午前11時から12時ということで、
生放送をお届けします。 内容は言語の標準化を考えるをめぐる変じゃ定談の第2弾ということです。
この5月に大週刊書店より、私もこの本作りに参加しているんですが、本が出ました。 言語の標準化を考える日中英読仏対象言語史の試み
という本です。 著者11人が集まりまして、それぞれが異なる言語の歴史の専門家なんですね。
この11名がそれぞれ標準化ということをお題に、 各言語のいかにして標準語が出来上がってきたかっていう歴史を記述すると、
そして論じるということをやったんですね。 結果として、日中英読仏プラスアルファというような言語の標準化を比較対象できることになったんですが、
副題にありますとおり、対象言語史という新たなアプローチ、これの提案でもあるんですね。
そこで、変じゃは3人なんですけれども、
まず学習院大学のドイツ語史がご専門の高田博之氏、 そして明治大学の日本語史と専門とされる田中牧郎氏、
そして私、慶応義塾大学で英語史を専門とします堀田隆一。 この3名が変じゃとなってこの本を編んだわけなんですけれども、
この変じゃの対談、3人で定談という形で、 このボイシーでも第一回の定談が7月8日に行われたんですね。
そして7月9日の放送でこのボイシーで公開してるんですよ。 その時に話足りなかったということがありましたので、
そしてリスナーの皆さんからの質問も受けていたんですけれども、 それに返答することはできないということもありまして、
今回今度は生放送という形なんですけれども、 第2弾をお届けするという、そういう企画を立てた次第です。
本日の11時からということで、このボイシーにて放送をいたします。
直接その時間に都合がつかないという方も、 こちらのほうは収録、録音しておきまして、 またアーカイブとして公開はいたします。
そもそもこの放送自体を31日の午後、あるいはそれ以降、 後日聞いていただいている方は、生放送というわけにいかないわけですけれども、
第1回の提談とは異なって、もう少しフリートークといいますか、 インフォーマルなフリートークでお届けする予定ですので、
言葉の標準化という問題にきっと関心を持っていただけるのではないかというふうに期待しております。
さて、この言葉の標準化という話題なんですけれども、標準語ならわかる。 英語の標準語とか日本語の標準語、
あるいは日本語の場合、共通語ということが多いかと思いますが、みんなに通じる言葉ですよね。 これ標準とか共通って呼ぶのはわかりやすい。
ただ標準化と言うとですね、化がつくと急に小難しくなってきそうだなという印象を持たれる方もいると思うんですね。
つまり変化ですから歴史の話題になるわけですよ。 いかにしてこの標準語ができたのか、共通語ができてきたのかみたいな、
歴史の話題ということですね。 しかもこの番組でも英語の標準化であるとか、英語の様々な変化について話題にしてきて、
古英語から現代英語までの歴史を振り返ると、1000年以上ざっとあるわけですよ。 しかもインヨー祖語とかインドヨーロッパ祖語っていう話もよくするわけなんですが、
これやるとですね、おそらく5000年とか6000年というですね、とてつもない長い時間のことを話題にするっていうことで、
少し引いてしまうっていうこともあるかもしれません。 ただ標準化と言ってもですね、
確かに標準語がなかった時代から標準語ができる時代に変わっていったということで言うと、
英語でも日本語でも、この例えば10年とか20年って話ではなく、もうちょっとやはりですね、100年、百数十年、少なくともですね。
さらに英語で言いますと4,500年というようなスパンがあるので、確かに歴史っぽいんですけれども、実は標準語そのものも、
今でも刻一刻と変わってるんですよね。その意味で標準語は既にあるけれども、その決まった中でもですね、標準語が5年、10年経つとですね、変わっている。
例えば日本語とか英語の仕組みそのものが変わるっていうことではないんですが、もうちょっとミクロに見てですね、ある語法が許されていたものが許されなくなったであるとか、
言っていけない語、いわゆるタブーみたいなものが変わってきたとかですね、そのようなレベルの話でしますと、何が標準的な、例えば日本語なのかとか英語なのかっていうのは、
そんな何十年、何百年っていうことではなくてですね、今も起こってるんですよ。そして5年、10年、そして20年ぐらい置くと結構変わってるんですね。細かいところを見ればですよ。
方言とその変化
大枠は変わってないんですけれども。ですので標準化、スタンダダイゼーションという英語の用語ですけれども、広く考えてもらって、言葉遣いにおいて標準的でなかったものが標準的になったとか、あるいは逆ですね、標準的だったものが標準的でなくなりつつあるよっていうようなこと、言葉の変化っていうのは本当に日常茶飯に細かいところを見ればたくさんあります。
日本語でも英語でも、こういうことも含めて、実は標準化の話題に入ってくると思うんですね。ですので今日の生放送の話は、どんなレベルで議論が展開するかはちょっとわからないところはあるんですけれども、かなり広くその1000年、2000年、中国語なんて入ってますので、それぞれ本当にもう何千年ですよね、という話題から本当に直近数年という話題まで、
実はこの標準化の射程と言いますかね、タイムスケールって言うんですか、これも実は非常に大きく揺れるんですね。数千年というレベルから、この何年というところまで。ですので、とりわけ後者、タイムスケールが狭いって言いますかね、我々の生きている時間内です。
ここで起こっている標準の変化なんていう話題も出てくるかと思いますので、ぜひ期待していただければと思うんですね。
例えば話をわかりやすくするために、日本語の我々がよく知っている日本語の話題で言いますと、数十年前まで方言差別であるとか、方言によるいじめというのはあったわけですね。
そして今だって隠れた形でないとは決して言えませんね。あるんじゃないかと実は思います。
ズバリ表面化、公的に表面化するっていうことは少ないかもしれませんが、個人の経験の中では、例えば方言によっていじめたとかいじめられたっていうことは十分あり得ると思うんですけれども、この方言の位置づけっていうのもこの数十年で変わってきているんですね。
今では例えば何々弁、何々方言かわいいっていうような言い方があったりしますよね。
例えば博多弁とか広島弁とかいうことですね。これを話している女子がかわいいなんていう、例えばこんな言い方言説があったとしますと、これは極めて新しい話題ですよね。
なぜ方言というもの、つまり標準ではないものがプラスの評価を帯びるのか。
ただこれは本当にプラスなのかっていうと、標準というものが定まっていて、その目線から見下すということではないですが、やはり一段落ちるものとしての方言で、その中でランキングがあって、何々方言は例えばかわいいっていう形で評価されるとか、別の方言はそのように評価されないみたいな、そんな問題があったりするんですよね。
これまさに標準化と裏腹と言いますかね、方言の序列みたいな問題なんですけれども、標準語のあり方がある種変わっているということに、議論としてはつながるんですね。
他には例えばPC問題です。ヘイトスピーチもそうですけれども、言っていい言葉、悪い言葉っていうのが変わってきた。
数十年前までは普通に、今では差別用語となっているものを使っていた。
それがここ10年、20年ぐらいで使われなくなってきたっていう例はいろいろ思い浮かぶと思うんですね。
これはまさに標準の変化、標準化の話題です。
生放送の詳細
エンディングです。
今日はまさに今日7月31日日曜日の11時から開示するこのVoicyでの生放送のご案内をしました。
間に合う方、そして都合のつく方ですね。
ぜひ生で対談、定談をお聞きいただければと思います。
そうでない方もですね、後日公開することにいたしますので、そちらでお聞きいただければと思います。
先ほどお話ししましたように標準化というと聞こえとしては少し堅苦しい言い方なんですけれども、
日々言っていい言葉、悪い言葉であるとか正しい言葉使い、間違った言葉使いっていうのは変わっています。
これは日本語でも英語でも生きた生の言語である限り必ず変化していますよね。
そのように個々の語法であるとか言葉使いということで言うと標準っていうのはちょこちょこ変わってるんですよ。
大きく日本語の標準語とか英語の標準語っていうのが例えば10年でガラッと変わるそういうことはないんですけれども、個々のマイナーなポイントですねをつきますと結構いろいろ変わってると思うんですね。
これも標準語の中での変化っていうことで標準化一種の新しい標準化が常に起こっているって言いますか常に標準化が進行しているっていうふうに考えることもできると思うんですね。
そのような話題も含めて広く標準化スタンダダイゼーションについて今日は生放送でお届けしたいと思っています。
標準的な言葉っていうのもですね、為替と実は同じで変動相場性なんですよ。
その時代その時代でどんどん変わっていくものです。
要は中心となる標準というのは中心に近いですけれども、この中心がですね常に揺れ動いていて変動相場性なんですね。
決して固定されていないということは標準語っていうふうに固定的な固定したものとして見る捉え方って実はフィクションなんですよ。
実際に起こっているのは常に標準が更新されている状態つまりやっぱり標準化なんですよね。
なので今日の生放送でもお話する標準化っていうのは結局標準語のおそらく真実に近い見方だと思うんですよ。
標準語とは何かという真実に迫るためには標準化ということこの動的な発想を持ち込まないとなかなか難しいのではないかと思っているんですね。
生放送中もリスナーの皆さんからのコメント等をお寄せいただければと思います。
この生放送はウェブ上からも聞けるように最近になったということなんですね。
Voicyの機能拡張ということになったようなんですが、Voicyのアプリから聞いていただきますとこの生でコメントを送っていただくとかそういうこともできるようになりますので、ぜひ余裕があればそちらの方法で聞いていただければと思います。
こちらのチャプターにURLを貼っておきますので、そちらから聞いていただければと思います。
それでは本日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございます。
皆さんにとって良い日曜日となりますように、ほったりうちがお届けしました。
それではまた明日というよりも11時の生放送でお会いいたしましょう。