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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語史の面白さを伝え、裾野を広げるべく日々配信しています。 今日は11月5日土曜日です。いかがお過ごしでしょうか。
sowの語源探求
英語の語源が身につくラジオheldio。本日は、豚を表す単語たち pig, hog, swine, sow
と題してお届けします。どうぞよろしくお願いいたします。 英語で豚を意味する単語っていうのはいくつかありますね。
最も普通なのはpigあたりでしょうかね。それからhog, swine, sowなどがあります。 他にも専門的にはあるかもしれませんが、このあたりが日常的によく使われる4つだと思うんですね。
それぞれどういう意味なのか、そして語源的関係はどうなっているのかということについて今日はお話しします。
まずそうですね、sowから行きたいと思います。s-o-wと綴るわけなんですけれども、これでsowと読ませますね。
メスブタということです。 これですね、同じ綴り字s-o-wで、sowではなくsowと読む別の単語もあるので要注意です。
sowと読むとこれは種をまくっていうことですね。 全く同じ綴り字eですけれども、語源も異なるということで要注意です。
似たような関係としてですね、bowとbowってのもありますね。 これはbowと書きますけれども、bowといった場合にはこれはお辞儀するっていうことですね。
そしてbowといった場合にはレインボーのbowです。 弓矢の弓ということなんですけれどもね、このowというのは少し注意を要します。
さて、sowに戻ります。s-o-wと書いてsowと読み、 メスブタっていうことですね。
語源を探りますと、これはですね、中英語でもsowのような発音で、 そして小英語ではsowという形で直接遡ることができます。
発音は変わっていますけれども、小英語のsowという単語に遡るんですね。 さらにそれがゲルマン祖語、そしてついにはインドヨーロッパ祖語まで遡ることができまして、
sowという発音だったとされるんですね。 最も古い当時の意味も豚ということで、長い間かけてそのまんま伝わってきたのがsowということになります。
swineとhogの関係
次にswineなんですけれども、これ勘がいい方はですね、このsowと同語言ではないかということに気づくかもしれません。
swineっていうのはs-w-i-n-eと書きまして、現在の意味は集合的に豚を表すpigsっていうことですね。
家畜としての豚を集合的に表す名詞として使われるんですけれども、これがですね、やはり同じくインドヨーロッパ祖語のsowに最終的には遡るんです。
そしてこのsow、豚を意味したsowにちょっとした語尾をつけたんですね。 nを含む形容詞語尾だと考えられるんですけれども、
つまり豚に関するぐらいの意味ですね。それがやがてですね、swineという発音になり、そして集合名詞風に使われると、このように発展してきたということなんですね。
動物の単語ですね、動物を表す名詞の後ろにnを含む形容詞語尾をつけることによって、実際に形容詞が生まれているっていう例が、
例えばですね、牛のという意味でbovineっていうのがありますね、それから猫のということでfeline、犬のはcanine、こういう類がたくさんあるんですね。
これについては実はヘルディオの161回で取り上げています。
ドッグの形容詞形は全く予想できないcanineと題して、この手のnを持つ形容詞ですね、これを列挙してみました。
ぜひそちらも聞いていただければと思うんですけれども、swineっていうのはもともとはsowに相当する単語の形容詞形というところに起源を持つようです。
次にhogを見てみましょう。hogというのは主にオス豚ですね、食用に育てられているオス豚。
イギリス英語では虚勢された豚という意味も表しますけれども、hog、これhから始まっていますので、今までの2つ、sow、swineとは全く別物と考えたくなりますが、
驚くことにこれも究極的には同じインドヨーロッパ祖語のsowに遡るんですね。インドヨーロッパ祖語のsの音はだいたいsのまま受け継がれることが多いんですが、
時にhの音ですね、波行シーンですとして受け継がれるっていうこともあるんですね。そしてどうやらインドヨーロッパ語のsの音がケルト語でhの音に分けて、このケルト語を通じて後期古英語に英語に入ってきたのではないかと。これがhogということなんですね。
さらに調べてみますと、hyenaという単語があります。hyenaですよね。これも語頭にhがありますが、古フランス語から中英語に入ってきた単語なんですけれども、これも遡るとやはりsowというインドヨーロッパ祖語の豚と関係あるらしいんです。
どうやら大元はギリシャ語にあるようで、女性語尾がついた状態で、古フランス語、中英語と流れ着いたのがhyenaになるということなんですね。詳しくはわからないんですけれども、どうもですね、遡るとそういうことになっているということで驚きですよね。
ちなみにsとhの関係について今話しているわけなんですが、そしてたった今ギリシャ語という話題が出たんですけれどもね、これラテン語であるとかその他の多くの言語でsのところがギリシャ語ではhに対応しているっていう関係があるんです。
例えば両方とも後に英語に入ってきていますが、ラテン語のsuperに対してギリシャ語ではhyperになるわけですよね。この問題に関心がある方はこちらもヘルディオの43回で話しています。スーパーマーケットとハイパーマーケットと対してsとhの関係について喋っています。そちらも聞いていただければと思います。
pigの不明な語源
さて、これまでのところでsow、swine、hog、この3つの単語を挙げてきました。最終的にはインドヨーロッパ祖語のsueに遡るということがわかったわけなんですけれども、最後に最もよく使う豚だと思うんですけれどもpigについてお話しておきたいと思います。
これがですね一番普通なんだけれども語源がよくわかっていないという不思議な単語なんですね。一番最初に現れるのは中英語なんです。小英語には影も形もないんですね。急に中英語に現れるっていうことです。
そして語源が何ともわからない。一説によると小英語からあったdog、frog、つまり犬、カエルといったような身近な動物ですよね。
同じように身近な動物であった豚にもですね、このグッという最終音をつけることで、中英語での造語なんではないかということが言われてはいますけれども、わかっていないことが多いんですね。
鼻が突き出ている動物なのでpigとかpikeとかこのあたりの動詞と関連してるんではないかというような、そんな説もありますけれども、いずれにしても語源不詳、語源未詳という単語の一つと言っていいと思います。
小英語、中英語では一般的にはswine、hogあたりが一般的に用いられていたようなんですが、割と最近になって、最近と言いましても19世紀ぐらいですが、19世紀以降にpigというのが今我々がもっとも普通に使うような状態ですね。一般的に使われる単語となっていったようです。
豚という身近な動物、今もそうですけれども、昔からずっと身近だった動物のようなんですね。それぞれ多少なりとも意味を違えながら、そしてニュアンスを違えながら、このようにいくつかの単語に分岐してきたわけなんですけれども、
サウ、スワイン、ホグに関しては、同一語源にさかのぼるということがわかりました。そして、pigという最も今普通の単語はですね、語源不詳という、なかなか興味深い語類だなあと思いませんか。
エンディングです。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。本編の中でもう2つ、過去の放送回に言及しました。ぜひそちらも併せて聞いていただきたいと思うんですけれども、改めてですね。
まず、161回、ドッグの形容詞形は全く予想できないk9というものです。そしてもう一つ触れました。43回になります。スーパーマーケットとハイパーマーケットと題して、sとhの音の関係に迫っています。併せて聞いていただければと思います。
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それでは本日は土曜日ですね。皆さんにとって良い1日となりますように。ほったりうちがお届けしました。また明日。
オックスフォードイングリッシュデクショナリーによりますと、このケルト語からの釈用というような説は、最近は否定されていると。少なくともOEDによりますと、あまりなさそうであるというような記述があるということなんですね。
記述があるっていうことなんですね そこで確かめてみましたら 確かに
専門的な検知から 音韻論的には 音の対応がうまくいっていない
ので おそらく違うんではないか という記述がありましたので ここ
で報告いたします 一般にケルト語 からの釈用語というのは 判定が
難しいというふうに言いされて いまして 以前はケルト語からの
釈用と言われていたものの どうも 怪しいぞというふうに分かって
きた語っていうのがいくつかあるん ですね これにつきましては 私の
ヘログ3750の記事 ケルト語からの 釈用語2を読んでいただければと思います
そこにHawkも 実は怪しいんではないか ということを書いているんですが
私自身もこれを忘れていまして 今回の放送には反映せずにいた
ということです ご指摘いただき まして ありがとうございました