英語の影響力の理由
英語に関する、そぼくな疑問。 なぜ英語は世界語となっているのですか
現代世界において、英語という言語は、世界中に数千の言語があるわけなんですが、その中で最も影響力のある言語といって使えないと思います。
他にも有力な言語がありますが、何といっても国際的に最もよく通用する言語といえば英語ということです。
いわば世界語と言っていいかと思うんですね。 ではなぜ英語が世界語となっているのかという疑問があります。
これについては、答えは端的に答えることができます。 それは英語を喋っている人々
英語話者ですね。とりわけ英語母語話者が、この直近の数世紀間、世界史上非常に重要な影響力を持ってきたからということです。
つまり英語がポイントなんではなくて、英語を喋っている人が世界的に影響力を持っている。
具体的に言えば軍事的、経済的、宗教的、文化的ですね。それから技術的に影響力を持っているからということに他なりません。
つまり英語自体の語彙であるとか文法であるとか発音であるとか、その言語的な性質によって世界語となっているわけでは全くありません。
英語が全く異なるタイプの言語であったとしてもですね、例えば日本語であるとかロシア語であるとかアラビア語であるとか全く違うタイプであっても
その母語話者が世界的に非常に重要な影響力を持っていさえすれば、その言語はどんな言語であっても世界語、少なくとも影響力のある国際語になることは可能です。
日本語ですら歴史的条件が揃えば可能です。全ての言語にある意味チャンスがあると言っていいですね。
英語はたまたまこの数世紀の歴史の中でそれを喋るイギリス人、そしてアメリカ人が基本となりますが、彼らが世界史上非常に重要な役割を演じたから、
彼らの喋っている英語がそのまま重要な言語、偉い言語というふうに見なされるようになって、みんながそれを共通語として使うようになったということです。
ポイントは、英語そのものが本質的に言語学的な特徴によって優れているからでは全くないということですね。英語を喋っている人々が、簡単に言えば強かったから、そういうことになります。
歴史的背景と他の言語
このことはなぜ言えるのかと言いますと、人類の歴史、それから世界語であるとか国際語の歴史というのを見てみますと、古いところではラテン語というのがありますね。中世ヨーロッパのラテン語です。
これは英語に比べると屈折、活用語尾というのが非常に多くあって、暗記する事項が現代の英語以上に多いような言語なわけですが、言語学的には英語と全くタイプが違う言語なんですが、
これは千年以上にわたって古代中世、そして近代の入り口まで西洋社会で影響を持っていました。これはなぜかというと、ラテン語が各々しかじかの言語的特徴を持っていたからではなく、そうではなくローマ帝国の紅葉語だったからです。
そしてローマ帝国が滅びた後も一心はヨーロッパ内で保ち続けました。つまり力があったんですね。力を持ち続けたということです。それによって世界的な言語と言いますか、当時の世界ですがヨーロッパ世界の紅葉語であり続けたということですね。
さらにその前の時代では古代地中海世界においてギリシャ語、古代ギリシャ語が国際語として君臨していた。これもギリシャ世界が圧倒的な文明力でもって主位を引き付けたからです。社会的な力を持っていたからです。
他には中世以降のイスラム世界ではアラビア語が世界語に匹敵する影響力を持ちました。これもアラビア語がどういう言語的性質を持っているからということとは全く関係なく、そうではなくイスラム教によって当時の世界を支配したからということ、影響力を行使したからということです。
さらに東アジアの世界では古来中国語が共通語としての役割を果たしました。これも中国語がどういう言語的性質を持っているかということとは関係なく、中国人が周囲の世界に圧倒的な社会的、軍事的、政治的影響力を及ぼしたからに他なりません。
つまり今挙げたラテン語、ギリシャ語、イスラム語、中国語、そして近現代の英語ですね。言語的に比べて似ているところはあまりありません。共通する言語的特質はありません。唯一共通するのは、それを喋っていた人々、とりわけ母語話者が圧倒的にその周囲の世界に影響力を行使していた。教国だったということです。ここのみが共通しています。
つまり現代の英語がなぜ世界語となっているのか。この答えはですね、英語が素晴らしい言語、優れた言語だからでは決してありません。そうではなく、英語を喋っていたイギリス大英帝国ですね。そしてアメリカ20世紀の覇権国家です。
この2国のある意味権力の連携によってこの3世紀ほどが世界史に絶大な影響を与えてきたということで、その影響力、力が英語という言語に乗り移ったように見えているというだけです。英語自体はただの7000くらいある世界の言語の1つにすぎません。全くこれ自体が優れた言語ではありません。
ただ、威信のある言語としてみなされて、みなが共通語として使っている。そういうことなんですね。この話題につきましては、ヘログの1072番、1082番、そして1083番の記事をご覧ください。