ジーニアス英和辞典第6版の出版
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語史の面白さを伝え、裾野を広げるべく日々配信しています。 本日は11月14日月曜日です。新しい週の始まりです。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。 英語の語源が身につくラジオ。本日の話題は
ジーニアス英和辞典第6版の出版記念に英語史Q&Aコラムよりスプリングの話です。 先日ですけれども11月8日ですかね。
待望のジーニアス英和辞典第6版が出版されました。 ついに出ました。
ということでですね8年ぶりの改訂で第6版となります。 その中でですね新設されたコラムがありまして英語史Q&Aという名前が付いています。
こちら私が執筆させていただきまして、短いものなんですけれどもね。コラムって言っても本当に短いもので、それがですね36の単語について
いわゆる語源に関する話題であるとか英語史に関する観点からその単語について一言二言書いていると、そういうことなんですけれども
その紹介としてですね、一つスプリングに関する話題を取り上げて深掘りしたいと思います。 どうぞよろしくお願い致します。
英語史Q&Aは36個ほどの単語を選んで、その各々の単語についてですね
英語史的な観点から、語源であることが多いんですが、広く英語史的な観点から一言二言述べる、それをちょっとしたコラムという形でですね、その単語の
見出し語の下で掲載されていると、そういうものなんですね。 文章としては本当に短いもので豆知識というほどのことなんですけれども
今日はですね、その中から一つスプリング、この単語を選んでコラムの内容を紹介し、さらにコラムでは触れられていないような話題についても深掘りするという形で今日の放送をお届けしたいと思います。
スプリングという単語ですね、春という季節を表す単語ですね、それからバネという意味もあります。 このあたりに注目しまして、英語史Q&Aのスプリングの項目で、次のように文章を書いています。
まずQ、クエスチョンのQですね。 スプリングにはなぜ春とバネの意味があるのですか。
これに答える形でAアンサーとして次のような文を書いています。 スプリングはもともと動詞として飛び跳ねる、勢いよく動くを意味したのでバネは理解できます。
目が出るという語彙もわかりやすいと思いますが、その生命の息吹を感じさせる季節が春というわけです。
Fall、秋は逆に落ち葉のイメージです。 この2つの季節語が一般化するのは意外と新しく近代英語記です。
これがコラムの内容なんですね。 深掘りするといろいろ面白いんですけれども、ジニアスの原稿ではこれで止めなければならないということで、時数制限がありまして、本当に豆知識というところで止まってしまうわけなんですが、
今日のこのVoicyではもう一足先に進んでみたいと思います。 この単語の起源は非常に古くてですね、引用速まで遡ることができます。語根としては引用速まで遡るんですね。
その形はスペルグという形だったと考えられていまして、まさに急に跳ねる、飛び跳ねるという原義がそのまんま受け継がれているということになりますね。今の今まで受け継がれてきているということなんです。
このスペルグという形がですね、途中で微音化してNの音が挿入されたようなんですね。それがスプレングということになり、これが後英語までにスプリンガンという形に発展しました。
飛び跳ねるであるとか、水が湧き出るということですね。それから植物などが芽吹く、生えるという現代につながるような動詞の意味っていうのはすでに後英語の時代に使われています。
対応する名詞の方もですね、後英語期にすでに水源という意味で使われていましたし、中英語期になって泉、湧き水という意味が出てきています。それから一般的に起源であるとか、中英語後期になってバネの意味のスプリングですね。これが出てきています。
季節の春を意味する単語としては、実は非常に遅くてですね、近代語記に入ってからなんです。これについては後ほど述べたいと思いますけれども、先に語源的に関係する別の単語を紹介しておきたいと思います。
スプリングにイの語尾を付け足してスプリンジという発音になりますが、スプリンジというのは罠です。ちょっとスプリング式のバネ仕掛けのあの罠のことですね。これが13世紀半ばあたりに生じています。
春の表現の変遷
それからほとんど馴染みのない単語かと思われますが、ビスプレントという単語があります。
BEという節頭字にSPRENTという綴り字で合わせてビスプレントと言うんですね。これが今では古風あるいは詩の言語ということで、巻き散らされたという意味で調査に所属しています。
これは古英語のベスプレンガンという単語ですね、動詞ですけれども、巻き散らすぐらいです。これの過去分詞形として発達したものでベスプレントという形、これが起源となって現代にまで過労死で受け継がれてきたという単語なんですね。
一応これはスプリンと語源を同じくする関連語ということになります。語源的、語彙的な広がりはそれほど広くなくて、今述べたくらいのいくつかの単語である意味閉じてしまうという狭い単語、語根ではあります。
ただですね、非常に重要な意味として季節の春を表す単語として一般的に今英語では用いられているわけですよね。ところが先ほども述べたように春という意味でのスプリングの用法は実は意外と遅いんですね。近代になってからということなんです。
では、それ以前英語では春に相当する単語が何だったのかということが疑問に思われてくると思うんですね。
面白いんですけれども、小英語ではですね、ズバリ春に相当する単語があったわけではなくて、今の春に相当する時期の一部を表す期間名としてレンクテンという単語があったんですね。
これは現在のレントに対応します。キリスト教で四巡節を表す単語ですね。このレンクテンというのが小英語でいうところのおよそですけれども春に相当する語として用いられていたわけです。
現在の春そのものにピタッとマッチするわけではないんですけれども、およそ重なる時期として緩く春を指す単語として存在はしていたわけなんですけれども、これが中英語記になると広く使われなくなってくるんですね。
そこでやってきたのがサマーという単語なんです。これもちろん我々の感覚では夏ということなんですが、夏を意味したサマーが春の領域にまで進出してきたってことです。つまり春と夏を合わせてサマーと捉えるような時代が到来します。これがおよそ中英語記と言っていいですね。
13世紀後半に春の到来を告げる歌ができるんですが、これsummer is coming inという表現なんですよ。これカッコが鳴いている歌なんですけれども、これそのままサマーをですね、現代の感覚に従って夏とやってしまうと意味をなさないんですね。
3月とか4月の春がやってきたという歌なんですけれども、こんな歌も出てきます。サマーで表現されるわけですね。
近代英語記にかけて再び春をズバリ指す単語群というのがいろいろと出てきて競合するようになります。その一つがspringtime、植物が芽吹くというイメージですよね。
そして最終的にspringがこの春という意味の場を占拠すると、占めることになり、今までのサマーからですね、部分的に春の部分を奪うという形で、自らの意味範囲を確定したということになります。
春に対応すると言いますか、反対側の季節は秋ですが、これもですね、小英語ではharvestと言って収穫の時期というharvestですよね。まさにこれが長らく使われていたんですね。
ところがこれにも対抗場がやがて現れてfall、つまりspringに対してfallということですね。植物の芽生えに対して植物が落ち葉となって落ちていくというものであるとか、フランス語からの釈用語autumnというのが出てきたりして、意外と季節語は歴史的に変化してきたということなんですね。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
今日はGenius英語字典第6版が先日出版された記念としまして、そこに新設された英語字Q&Aコラム、私が執筆しているコラムなんですけれども、その中より1つspringを紹介し、さらにコラムで扱っていなかったその奥深い世界について少々深掘りする形でご紹介しました。
英語字にフィーチャーしたコラム、英語字Q&Aというものですが、このような企画が一般の学習者向け英語字典に新設されるということは、なかなか珍しいことかと思います。
Genius英語字典、8年ぶりの改訂ということもありますので、ぜひ書店で手に取って眺めてみてください。
今日のスプリングの話題は、季節語の話題だったわけですけれども、季節語に関してはこのヘルディオでも69回、ウィンターは冬だけでなく年を表すというお題で話しています。そちらも併せてお聞きいただけますと幸いです。
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それでは、新しい1週間の始まりですね。本日も皆さんにとって良い1日になりますように。
ほったりういちがお届けしました。また明日。