1. カタラジオ
  2. 自由と監視は両立できるのか?..
2024-09-24 1:44:01

自由と監視は両立できるのか? ~総督府功利主義が目指すリベラルな監視社会~【世界はリバタりない? vol.5】

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特集シリーズ第7弾「世界はリバタりない?」第5回の今回は、橘玲『テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想』のPART3「総督府功利主義」を読みすすめていきます!


「自由原理主義」とも訳されるリバタリアニズム。

「自由」であり続けるためには、「安全」が保障されている必要があり、そのためには政府など"総督府"による「監視」が必要、、、あれ、監視されてたらそれって自由じゃなくない?

みたいな疑問を深掘りしていく今回の収録。


かなり難解な内容になってしまいましたが、一緒に楽しく理解を深めていきましょう!


総督府功利主義、理解できた?

感想・お便りはこちらまでどうぞ:

https://forms.gle/pQFWQbpPJMY7XDk9A

活動を応援しているよという方はこちらのページからファンレターやお布施も受付中です!

https://ofuse.me/catalradio


🪟チャプター🪟

オープニング:ランニングとオンコール

特集シリーズ: 世界はリバタりない?

 ∟ 何を読んでいるの?

 ∟ 総督府功利主義の位置付け

 ∟ 存在脅威管理理論 ~死の恐怖とリバタリアン~

 ∟ 総督府功利主義 ~自由と監視は両立できるのか?~

エンディング:総督府は功利的に常に正しいのか


📻カタラジオとは📻

ひょんなきっかけで、突如ラジオをやってみたくなってしまった中高時代の同級生の二人。医師と企画者という異色で異職の二人が、新しい「概念」と対峙し、そしてインストールしていく様子をお届けする、概念獲得リアリティ番組です。


🥇獲得してきた「概念」たち🥇

①進化論(特集シリーズ#1:ラジオ進化論)

https://www.youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKO09MRgTGa91svz4MKWzyFK

②意識(特集シリーズ#2:吾輩は脳であるか?)

https://youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKPb9f_-AA12pLVV-PFgH_i5&si=nUMyuxj7s8TnKZY5

③共感(特集シリーズ#3:あなたも私もサイコパス!?)

https://youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKPWEWGXZnpquVFR3SQ4p4TR&si=i0EvBgJoNd57uDJR

④読書(特集シリーズ#4:読まずに堂々と語ってみた)

https://youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKNmef_k_sGPnrfrTE_xY9TZ&si=24ZDOqUML5Zv9WIo

⑤運(特集シリーズ#5:「運がいい」を科学する)

https://youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKMThL8a42ZNkN7YMWKqxxHY&si=5iuRMrtRfuAyvN6X

⑥ネガティブ・ケイパビリティ(特集シリーズ#6:いまこそネガティブ・ケイパビリティ)

https://www.youtube.com/playlist?list=PLtTcaU1nidKML4FxuRTMjewLDvER9lCle


🤝出演 🤝

ヤマガミ:金沢在住の医師、不遜な方、ベシャり担当。

ミント:東京在住の企画者、横柄な方、ゆる進行担当。


⛓こちらもどうぞ⛓

Web https://beacons.ai/catalradio

Apple Podcast https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1663290201

Spotify https://open.spotify.com/show/7sv6HTdGcUxj8cUMFrOriD


📚参考文献📚

橘 玲『テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想』|Amazon

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E5%94%AF%E4%B8%80%E3%81%AE%E6%80%9D%E6%83%B3-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-1446-%E6%A9%98/dp/4166614460


🏷Tags🏷

#テクノリバタリアン #世界はリバタりない?#思想 #総督府功利主義 #存在脅威管理理論 #死 #デスイズム #アルコー延命財団 #アナキズム #トロッコ問題 #功利主義 #自由 #ラジオ #カタラジオ #catalradio #ラジオ進化論

サマリー

今回のエピソードでは、「テクノリバタリアン」という政治思想やその一部の「クリプタナキズム」、さらには「総得不合理主義」が探求されています。この思想における自由と責任の関係、また個人情報管理のリスクについて考察されます。また、テクノロジーと死生観の関係が探られ、デスイズムやトランスヒューマニズムの概念も紹介されます。特に、死を技術的問題として捉え、冷凍保存を通じて死を回避しようとする考えに焦点が当てられています。 さらに、「自由」と「監視」の関係についての議論が展開されており、特に総督府功利主義によるリベラルな監視社会がテーマとされています。死への恐怖が文化や文明に与える影響についても触れられています。 このエピソードでは、自由と監視の関係がピーター・ティールの考えを中心に議論されており、彼が主張する言論の自由のためにはプライバシーが必要であるという点と、パランティア社による社会の監視行動との矛盾が考察されています。 また、総督府功利主義が目指すリベラルな監視社会についても議論され、自由と監視の共存の可能性が探求されています。リバタリアニズムと総督府功利主義の関係性や、それぞれの自由に対するアプローチが注目されています。 総督府公理主義の観点から見た自由と監視の関係性についても考察されており、個人の選択に伴う道徳的葛藤の整理と、その実現可能性が探求されています。効率的な監視社会における自由と個人の同一性についての議論も行われ、総督府による公理主義が個人のニーズを満たしつつ自由を維持する可能性が考察されています。 リベラルな監視社会の実現に向けた議論が展開され、監視と自由の両立についての考察も進められています。テクノロジーを活用した総督府功利主義が社会に与える影響や、個人の行動に促す効果についても掘り下げられています。このエピソードは、総督府の功利主義とその監視社会における自由との関連を深く探求しています。

テクノリバタリアンの紹介
スピーカー 2
カタラジオ。
スピーカー 1
維持と企画者がゆるく語らう概念獲得リアリティ番組、カタラジオの時間は今週もやってまいりました。
スピーカー 2
ゆる信仰のミントと、べしゃり担当の山上です。
スピーカー 1
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 2
よろしくお願いします。
スピーカー 1
さあ、この1週間はあれですね、告知も含めていろいろありましたね。
スピーカー 2
そうね、ついにカタラジオ初の告知を行って、その後に起動に乗るかと思いきや、お互い結構忙しくてね。
スピーカー 1
まあ、あるあるですね。
スピーカー 2
この前さ、収録前にランニングしてたのよ。もともと収録しようと言ってた日に、ランニングしてたらさ、見事に病院に呼ばれちゃって。
で、いつもオフクランニングでさ、帰り残り1キロぐらいのところで呼ばれて。
で、やべえと思って、俺これ本気で走んないとまずいじゃん。病院に間に合わないと思って。
最後のラップだけめっちゃ速くなるっていう。
で、普段さ、全部アップロードして記録されてて、普段起動5分ぐらいなんだけど、電話して立ち止まった時起動6分になって、最後起動3分になるっていう。
見事にオンコールを反映したラップタイムになるっていう。
スピーカー 1
本気のオンコールって感じ。
スピーカー 2
カジバの馬鹿児から言うか、オンコールの馬鹿バスキンというか、本当に。
スピーカー 1
ラップ3分ってすごいね。
スピーカー 2
すごいね、本当に。
なんかね、アドレナに出てきた。これさすがに俺がここで走るか走らないかで人命がかかってると思ったら、足がマンガみたいにぐるぐる回ってる。
スピーカー 1
確かに。すごいね。すごい仕事ですね。
スピーカー 2
そうなんだよ。まさに走れメロスというか、友を救わねばみたいな。
まさに患者さん、友ではないんだけど。
でも友が病院で頑張ってくれてるわけよ。
当直の先生が今いろいろ対応してくれてるみたいな状態を電話で聞いて、
これは俺、セギヌティウスじゃないけどさ、俺が走らないと今友が苦しんで患者さんもやべえ状態だっていう状態で、
必死で走って車に乗り込んで病院に行ってっていう。
この前はそんな感じで収録が出てしまい、ごめんなさいでした。
スピーカー 1
なんとなと。
カノジャチボウギャクノン。
ってやつですね。
そうそうそうそう。
なるほど。いいね。
スピーカー 2
そうなのよ。だからミンティーと俺さ、お互いに走ってるとか見れるじゃない。アップローツで。
で、オンコールで俺が収録できませんって言った人は普通に俺ランニングしてたからさ。
こいつランニングってなんで収録できんねんって思われてたらあれだなと思って、言い訳も兼ねて。
スピーカー 1
いやいやいや、そんなのあんま気にしてないですけどね。
スピーカー 2
そういうランニングですか。
スピーカー 1
最近すごい台風で雨がやばかったじゃない?この1週間。
意外と北陸はそうでもなかったんだけど。
スピーカー 2
だから走れなかったね。
確かに今週ミンティーランニング少ないよなと思って。
スピーカー 1
それと出張もあって。
そうだね。
という感じでちょっと緩いオープニングトークをしてますけれどもね。
いろいろありましたねって話でしたけど、
前回のショーツ、たよりたよられでも告知したとおり、
一応本編でもお知らせしておこうかなと。
たよりたよられでも告知したとおり、
皆さんから応援を受け止めるための方法として、
オフ製からスポンサープランを始めましたよということで、
ぜひ概要欄からご興味のある方は見てみてください。
あとはこれに限らず、感想やコメントなどのお便りもお待ちしておりますので、
概要欄のリンクからよろしくお願いします。
引き続きお便りお願いいたします。
では早速本編に入っていきましょうか。
スピーカー 2
世界はリバータリーない!
スピーカー 1
さすがの4回目。5回目ですか?もしかして。
スピーカー 2
5回目になる。
スピーカー 1
このコールは4回目だからね。
そうか、初回は毎回コールがないっていうお約束がありますもんね。
スピーカー 2
ということでここからは特集でございます。
スピーカー 1
今回の特集は、世界はリバータリーないということで、
テクノリバタリアンという政治思想をテーマに、
カタラジオ初の政治思想を切り取った特集シリーズということで、
スピーカー 2
今回はシリーズ5回目の特集になってきました。
スピーカー 1
いよいよ後半に差し掛かってますね。
スピーカー 2
そうね、早いね。
もう後半かって感じですよね、本当に。
スピーカー 1
でもね、5回だからね。
スピーカー 2
前のネガティブキーファビリティがだいぶ間延びしたことを考えると、
自由と責任の関係
スピーカー 2
今回はすごい短期間に詰め、これがたぶん本来あるべき姿なんだと思いますが。
スピーカー 1
確かにね、そうですね。これぐらいのペースでパンパンいけると楽しいよね。
スピーカー 2
前作はさ、本編自体がちょっと間延びした感じに、
ハーキリ先生の悪口はやめろって話だけど、本編自体がちょっと間延びしてしまった感じはあるよね。
スピーカー 1
言い訳をすればするほどいろんな言及が増えてくるので、ちょっとやめてもらっていいですか。
スピーカー 2
進みましょう。
スピーカー 1
進みましょうというところですけれども、
特殊な何を読んでいるのかというところですけれど、改めましてご紹介させていただきますと、
今回僕らが読んでいるのは、楽歌の橘明さんが書いたテクノリバタリアン。
世界を変える唯一の思想ということで、
今年の春に出た文春の新書ですよというところでございます。
この本の帯を見てもらうとわかるんですけどね、
今世界に名を轟かせているイーロン・マスクとか、
同志家のピーター・ティールさんとか、
今本当に世界の経済に大きな影響力を持つ人物の思想、
これですね、高い数学能力に裏打ちされたテクノリバタリアンというふうに呼ぶのと。
ということでですね、この思想がどんなものなのか。
これ紐解きながら現代を読み解く一冊になっております。
どうですかこの本。
もうパート4、パート3まで来たのかというところですけれど。
スピーカー 2
そうだね、最初はさテクノリバタリアンすげーっていうテクノリバタリアン参加みたいな内容だったじゃない。
スピーカー 1
はいはいはい確かにね。
スピーカー 2
前回ぐらいからちょっと風向きが変わって、
テクノリバタリアン、完全に自由な社会を作ろうとすると、
その完全なる自由に耐える人口って世界の1%もいないんじゃないのっていう。
だから99%は消え去る運命にあるんじゃないのっていうすごいちょっと危険なヤバさが見えてしまった収録会だったじゃない、前回はね。
スピーカー 1
そうでしたね。
だからこのクリプタナキズムっていう思想を前回まさに紹介していたんですが、
この人たちはテクノリバタリアンの思想の一形態みたいな感じなんですけど、
非常に極端な発想を持ってたよね。
スピーカー 2
そうだねもう全く政府が介入しない完全なる個人情報とかを全部自分で管理しなさいっていう、
それにできない人は消えなさいぐらい言っちゃうぐらいの打撃思想だったんだよね実はね。
スピーカー 1
でもねよくよく思い返してみると、それこそ自由と責任とか自由と義務とか、
そういったことってよく言われるじゃないですか。
その究極の自由側に振った形態が、
まさにクリプタナキズムだとすると、
彼らが負うべき責任というか重さというか、そのあたりの重みみたいなもので感じるパートでしたね。
スピーカー 2
怖いよねもうキャンセルカルチャーではないけど、
ワンミスするとデリートされちゃうみたいなそういう空気感があるじゃんこのテクノリバタリアンの。
スピーカー 1
確かにねそういうところももしかしたらあるかもしれない。
スピーカー 2
個人情報が管理できなくなった瞬間にもうピッて消されちゃうみたいな雰囲気があるかもしれない。
結構怖いなと思いながら前回の収録は読み進めてまいりましたが。
スピーカー 1
確かにすごくサバイバーな感じがあります。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
ということでね、やんわりとパート0、パート1あたりではテクノリバタリアンというところに対して期待をしていたというだけに、
何と言いますか、このクリプタナキズムという考え方を通じてその負の側面というかね、
一部の人だけで社会を築ければいいやみたいな、そういう求心的なラディカルな姿勢が垣間見える。
そんな回だったよというのが前回のパート2でしたね。
総得不合理主義の探求
スピーカー 2
はいそうですね。
スピーカー 1
はいということで、そんなクリプタナキズムを経て今回どこを読むのかということですけど、
今回はですね、いわゆるパート3ということで、この本でパート1からじゃなくてパート0から始まっているので、
パート0全体のニトリーズを見た後、パート1ではそれこそマスクとティールということで本書の主人公でもあるね、
2人の話を取り扱い、パート2ではクリプタナキズムということでテクノリバタリアン思想の一端音になる思想を抑えて、
今回はパート3、これが何かというと総得不合理主義ということでですね、耳なじみないですよね。
スピーカー 2
これまたなんじゃこりゃ、なんか逆にテクノリバタリアンより耳なじみなくなっちゃったなみたいな。
スピーカー 1
いやそうなんだよ、ちょっと距離感がありますよね。
スピーカー 2
そうそう。
スピーカー 1
ということでさらに物々しいというかね、そんな響きの主義が登場するということなんですが、
これが一体どんな思想なのでしょうかということで楽しみですね。
スピーカー 2
楽しみだね。
スピーカー 1
これね結構前から楽しみだったのが、毎回出してる政治思想の道徳基盤の図があるじゃない。
スピーカー 2
あの図でさ、クリプタナキズムで前回扱った思想と総得不合理主義はくっついてるんだよね。
スピーカー 1
双子の関係にあるんだよね。
スピーカー 2
でも総得不合理主義は自由っていうところから離れてて、
クリプタナキズムは下痢自由なんだよ、自由の範疇に入ってるっていうそこの違いがあるっていうのがどういうことなんだっていうのが今回のテーマになってくるよね。
スピーカー 1
はいまさにまさにパートゼロでね、ちょろっと実はこれもう頭らしされてるんですよね。
各思想で。
スピーカー 2
そうそうそうそうそうそう。
スピーカー 1
ということでね、その辺りも掘り下げながら早速本編を見進めていきましょう。
ということでまずはですね、パート3、総得不合理主義ということで、
このパートのね、一回全体像を外観してからまた中身に入っていければいいかな。
スピーカー 2
いつも通りそうしましょう。
スピーカー 1
この章で語られるのはタイトルの通りではありますけれど、
この総得不合理主義とは何ぞやということをですね、
さまざまなストーリーを混ぜながらご紹介していくと。
スピーカー 2
そんなパートになってるよというところですね。
スピーカー 1
で単的にこれ何なのって話なんですけど、
テクノリバタリアンの中に含まれる思想の位置形態というのは、
まず大前提としてありますよね。
山上くんが言ってくれたとおり、そのテクノリバタリアンの領域の中には、
クリプトアナキズムと、前回のパート2で扱ったクリプトアナキズムと、
今回の総得不合理主義の2つが入っているということです。
何がその2つを分かつのかというところでいくと、
テクノリバタリアンとそれから合理主義という概念がありましたね。
つまり結果良ければ全て良しという思想。
この思想が重なり合うところに、
この総得不合理主義が含まれているのだよと、
そんな説明の仕方になろうかというところですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
こう言ってもなかなか概念的だと思いますし、
おそらく今ここであの図を出しておいたほうがいいのかなという感じですけど、
この図がないとなかなか理解しづらいよねということで、
ちょっとその辺り掘り下げていきたいなというところですね。
スピーカー 2
最後まで読み進めた後にこの図を見ると、
スッと入ってくるかもしれないね今回は。
スピーカー 1
いやそうだね。
ただね、前回それこそクリプトアナキズムという概念が、
進化論に裏打ちされるこの扇形の外側と言いますか、
逆か、ごめんごめん。
クリプトアナキズムが裏打ちされる扇形の内側に入るとすると、
今回はその外側に出るっていう形ですかね。
スピーカー 2
そこの差って何っていうのが今回ポイントになってくるんだね。
スピーカー 1
そういうことですね。
ということで本編の流れに沿って話していければなと思います。
最初の話題がですね、
これがまさにこのカタラ授に打ってつけと。
そうなんだよ。
これね一言で最初のセクションのテーマを言うと、
技術的問題としての詩っていう括り方になるんじゃないかなと。
スピーカー 2
今回のここはね、俺本当に共感したというか、
まさに俺が幼少期から考えていたことをここに全部文章化してくれたから、
もうなんか知ってるよって、そうなんだよって、
心の中でずっと合図ついていながら読んでたんだよね。
スピーカー 1
そうなんだよね。このパートの最初のテーマは不死っていうテーマなんですよ。
この死っていうのは実は直近聞いてくださっている方には、
そうなのって感じかもしれないですけど、
カタラ授にとって実はすごく縁の深いテーマなんだよね。
死生観の探求
スピーカー 2
そうなんだよね。
スピーカー 1
それこそラジオの始まった当初、本当に初期の頃にね、
と言ってたのは棚取るっていう言葉を言ってましたけど、
これはこのラジオにも度々出てきてますけど、
自らがね、いつか死ぬということを持って、
末恐ろしい、なんていうか、ゾワーッとした感覚になると。
スピーカー 2
これを棚取るって言いましょう。
スピーカー 1
いうことだったりとか、あとね、忘れちゃいけないのがあれですよ。
異人がこの世を去る時に放つ自生の句。
これをね、読んでその人の死生観っていうのを観察するみたいな。
スピーカー 2
こんな合図しか入れたからこそっていう。
スピーカー 1
っていうコーナーもありましたと。
意外と取り扱ってんだね。
そうだね。
スピーカー 2
カトラジオは結構ね、死生観に割とね、
折に触れて触れるようなラジオだからさ。
そもそもだってね、
俺とミンティが中高の同級生である俺らが、
最初に仲良くなったきっかけって、
石川県の図書館で死ぬことに関して語り合ったってことがさ、
きっかけになったわけじゃん。
意味がわかんないですかね、そのきっかけ。
意味わかんないけど、
このテクノヒプタリアンの第三章を読んでいる人たちにとっては、
すごく意味わかる話だと思うんだよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。
だからこれが一章や二章で紹介された、
道俗みたいなところに少し重なる話題かもしれませんね。
そうそうそう。
ということで、死がテーマなんですけど、
このパートの特徴、扱い方の特徴としては、
何が面白いかっていうと、
この死っていうものが、
それこそタナトルの時にも出てきたように、
もう本当に死ぬの?
死ぬこと以外ありえないの?っていうことを結構感じるっていうのが、
タナトル感覚のまさにコアにあったりするわけじゃないですか。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
だとした時に、このパートで面白いのは、
死っていうのは、いやそうじゃないと。
テクノロジーによって解決すべき課題なのだと。
つまりそれをね、さっき言ったテーマの話なんだけど、
技術的問題なんですよっていう風に考えるのはどうですか?
そんな問題的がなされるっていうところなんですよね。
スピーカー 2
これ面白いよね。
デスイズムって言葉めちゃくちゃ面白くて、
この死ぬことを、もう無理だって諦めちゃうことを
デスイズムって呼ぶって書いてあって、
これめっちゃ面白くて、
みんなさ、死ぬことを諦めてるって俺は思ってたわけよ。
俺が変なだけで、
みんな死に関して諦めてるんだろうなと思ったら、
死に関して諦めてる皆さんのことを
デスイズムって呼ぶ集団がいるんだと思って、
スピーカー 1
すごい興奮した。
そうなんだよね、面白いね。
この資料めちゃくちゃとんでもなく恐れる人たちは、
何を敵に敵だと見出してるのかっていうのが、
今山崎が紹介してくれたデスイズム。
テクノロジーと死の問題
スピーカー 1
これつまり何かというと、日本語に訳すと
死主義、死自然主義みたいな感じなんだけど、
死を万全と授与するイデオロギーのことを
デスイズムって言うんです。
スピーカー 2
死そうなんだと思って。
スピーカー 1
死ぬってことを受け入れることが死相だって。
スピーカー 2
現象じゃなくて、死相の一個なんだっていうのが
希望を明るくなれたというかさ。
そうそうこれだよって思った。
スピーカー 1
そうなんで、その時に何で死を受け入れないかというか、
っていうところが結構面白いよなと思いまして、
死を技術的問題とみなすグループのことを、
この本ではトランスヒューマニスト、
つまり超人主義者っていうふうに呼びますよっていうのが紹介されて。
トランスヒューマンって結構とんでもねえ名前だって話だと思うんですけど、
スピーカー 2
これ似たような名前で最近よく話題になるのはトランスジェンダーですよね。
スピーカー 1
これは例えば生物学的な身体と、
それからその人の性自認、
自分がどちらの性かってことの自認が異なってる、
ズレが生じてるよっていう状態の時に、
間違った性別に囚われてるんだって認識している方々のことを、
トランスジェンダーと仮に言うでしょ。
そこになぞらえて捉えるとわかりやすくて、
トランスヒューマンっていうのは何かというと、
人間が死すべき肉体という過ちに捉われているのだ、
っていうふうに思ってる人たちのことをトランスヒューマンっていうと。
そうですね。拍手。
拍手してる人がいるんですよ、ここに。
つまりこれさっき紹介したデスイズムに捉われているっていうのは、
本来の人間の姿ではない。
だからトランスしていこうじゃねえかっていうのが、
この人たちの発想ってことだよね。
スピーカー 2
おっしゃる通りすぎて、これもうおっしゃる通りですよ。
スピーカー 1
これはもう完全に山上くんの思想にバチッとはまってるんだね。
スピーカー 2
俺はトランスヒューマニストだと思ってて、
なんかどっかに書いてあるじゃないですか、
そう熟な人というか早く悟り開いて子供たちは、
子供のうちに死ぬのやべえからなんとかできないかなって気づくみたいなこと書いてあったじゃない。
スピーカー 1
ありましたね。
スピーカー 2
まさにこれ俺だと思って。
スピーカー 1
確かに確かに。山上くんも若くして死を意識してますからね。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
ということで、このトランスヒューマニストの人たちっていうのは、
なんとかして死を回避したいということを考えるわけで、
こういったデスイズムに対抗するために、
それこそイギリスの未来学者のマックス・モアさんという方が登場しますけど、
この人はアルコール生命延長財団というのを立ち上げてしてると。
実はこれ山上くんもそもそももともと知ってたんだよね。
スピーカー 2
これ有名だよね。
有名っていうか俺の中では有名なんだけど。
多分俺これ中学ぐらいの時から吸ってて、
これ絶対俺はここに預けてやるって思ってたし、
今もうある程度まとまったお金ができてきた今なら、
なんか死ぬまでに俺これできるわっていう、
今そういう確信に変わってきてる。
スピーカー 1
まずそのアルコール生命延長財団が何なのか伝えないといけないので、
そこから行きますと。
スピーカー 2
興奮しちゃいました。
スピーカー 1
彼らは身体の冷凍保存とかそういうことを通じて、
人間という存在そのものが機械に置き換えられる日っていうのを待ってるんですよと。
その機械に置き換えられる日まで人間の状態を一時停止して、
死の状態を一時停止するためのプランっていうのがあったりとか、
これ20万ドルだって言うんだよねとか、
全体を置いとくのは難しいから、せめて頭だけでもということで、
頭部を切断して保存する8万ドルのプランとか、
神経プランって言うらしいんですけど、
こういったラディカルな提案を行ってますということですね。
これに山上君も登録したいっていうことなんですよね。
スピーカー 2
登録したいな、登録したいと思ってるんだけど、
俺は死に関して変な考え持ってるから、
一つこの死に対する出口戦略、
俺もトランスヒューマニストだからさ、
死の出口戦略とか言うわけがわからない言葉使うけど。
スピーカー 1
死の出口戦略ってどういうことだって話ですよね。
死は出口なのかどうなのかみたいな話もあるしね。
スピーカー 2
そうだね。
俺は出口戦略って使う時点で、
俺は死を解決すべき技術的問題と思ってるんだと思うけど、
ある子は一つの出口戦略だと思ってるわけよ。
でも自分にとって死ってのがあまりにも未知の現象すぎて、
身体を冷凍保存することによって、
たどり着けない死後の世界があったらどうしようとかそういう不安もある。
すごく非科学的なこと言うけど、
自分の身体がこの現世から消えてこそたどり着ける死後の何かを
感知できない世界があったらどうしようっていう。
あれだよね、デスジェンマだよね。
デスジェンマって言葉があってるかわかんないけど。
要は死後の世界があったとしたら、そこにたどり着けないまま、
スピーカー 1
ある子の氷の中で永遠に時が流れてるってのも怖いなっていう。
つまり、
弔われることによって初めて達成できるものがあるんじゃないかみたいなことです。
スピーカー 2
そう、それがもしあった場合、
俺だけ家族の元に行けないみたいな、
またこれ宗教的なことを言うけど、
わかんないじゃん、死ってどういうものが。
だからみんなと同じ場所に埋葬された方がいいのかなって思ったりとか、
こんなことを考えてる時点で俺はもうデスイズムなんだよね。
要はどうしようみたいなことを考えちゃってる。
スピーカー 1
でも僕面白いなと思ったのは、
全然違う角度の話、感想を言いますけど、
デスイズムって英語そのままだよね、
デス、死、イズムじゃないですか。
普通に死主義って訳せばいいものを、
死自然主義っていうふうに日本語で訳すっていうんだよね。
これが僕面白いなと思って。
これはちょっと日本語らしいとか、
日本っぽい訳し方だなと思ったんですけど、
死主義じゃなくて、
死ぬことが自然であると捉える主義っていうことなんだよね。
スピーカー 2
たぶんね。
スピーカー 1
それは何というか、
むしろ死自然主義って言われたら、
死が自然だなっていうふうに一瞬思っちゃうみたいなところもあって、
面白いなと思ってこれ読んでましたけどね。
スピーカー 2
確かにデスナチュラリズムとかじゃないからね、
デスイズムなのにね。
スピーカー 1
確かにね。
そこにちょっと色がついてる翻訳だなと思ってね、
現代の不死の探求
スピーカー 1
見ましたけど。
それでこのマックスモアさんとか、
アルコー財団を立ち上げた背景っていうのはまた面白くて、
彼がこういった思想に傾倒していく背景は、
それこそSFシリーズのアイアンマンとか、
つまり身体を強化していくみたいなことがすごくナチュラルに行われる世界観だったりとか、
あとこれ僕読んだことないんですけど、
陰謀冒険小説のイルミナティ。
イルミナティ自体はありますけれど、
その小説として書かれたものを通じて、
彼がここで何に出会ったかっていうと、
リバタリアリズムに出会ったっていうんですよね。
こういった本を読んでる人たちが集まって、
リバタリアン同盟みたいな、
そういったグループが結成されたりしていたようで、
そういったことを通じて、
この取り組みに彼の活動が繋がっていくと。
スピーカー 2
これもマスクとティールと似てるよね。
あの人らもだってSFにハマって、
今みたいなことを思いついて、
科学の力でどうにかするよっていう発想になったって書いてあるでしょ。
過去の収録で。
これ似てるよね。
スピーカー 1
そうそう。
だからそのあたりの感覚に対するフィードバックも、
実はちょっと後にね、このショーの後に書いてあったりするんでね、
ちょっとそのあたりはまた触れていきたいなと思いますけれども、
実は最後にね、この不死の話、
締めくぐるじゃないけど、わざとしては、
このモアさんも5歳頃にね、
この死を意識したよっていう話があって、
実はここまで出てきたピーター・ティールさんも、
彼が死んだ後を身体保存するっていう契約を、
この財団と結んでるんだと。
彼は2013年には老化と戦うことを目標にした医療ベンチャー、
キャリーコースを設立しているということで、
スピーカー 2
これも知ってる。
スピーカー 1
これまで登場してきたティールさんも、
このあたりの話題に非常に関心していると、
いうことがここで明らかになりますと。
スピーカー 2
はいはいはい。
スピーカー 1
ということですね。
このあたりはどうですか、もう山上くんは、
もう首がもげるみたいな感じですか。
スピーカー 2
そうね、まあ既にもう、
これはもう自分の興味で要求済みというか、
このキャリーコースとかもたぶんできたときに、
たぶん普通に、なんか自分の、
何だろう、普通にグーグルからたぶん、
サジストできた気がするわ、そういうことを調べすぎてて、
いきなりここにできたんだよ、こんなのみたいな。
だから別にね。
スピーカー 1
でもティールは知らなかったんだね。
スピーカー 2
そうなんだよ、ティールは知らなかったけど、
まあ見てたのかもしれないけど、
キャリーコースって名前はすごく覚えてる。
スピーカー 1
ああ、そっかそっか、なるほどね。
自由と監視の関係
スピーカー 1
まあということで、あれなんですよね、
ここではね、それこそモアさんが出てくるけど、
モアだけじゃなくてティールもそうだし、
マスクが稼いでいく理由だって、
ここに力強くされると言っても過言ではないと、
いうところでいくと、
技術的問題として手話が解けないのか、
ということがここでは問題になってますと。
スピーカー 2
そう、これはでもあれだよね。
もし技術的問題として鍵に解けてしまった場合ね、
死が。
これ今まで生まれてきて死んでいた人、
かわいそうすぎない?
だってもう今までの人は死んでも
永遠にここに戻ってこれないけど、
こっからの人類はさ、死ななくなるわけじゃん。
それってすごいなって、
もし社会実装されたらやべえことだなって
いうふうに同時に思うけどね、
まあすごいシンプルな感想だけど。
スピーカー 1
なるほどね、なるほどね。
まあでもそれを言い出したら、
今医療が発達した現在の人たちはね、
平均寿命は80とか90とかいきますよね。
昔の人はね、人生50年とか言ってたわけだ。
まあそう考えると、
その差自体もね、不公平という言い方もできなくはないかもしれない。
スピーカー 2
おっしゃる通り、確かに。
スピーカー 1
すいません、なんかね、
閉じちゃいましたね、議論をね。
ちょっとね、このまま続いていくので、
紹介していきますと、
この話題自体は死を克服しようぜっていう話なんだけど、
なんでそんな死なないことが大事なの?
っていうのが、そこの後にくっついてるんですよね。
スピーカー 2
そうね。
スピーカー 1
これなんなんすか、山上くん。
山上くん個人としての
スピーカー 2
あ、俺の?
スピーカー 1
思いを聞きたいですね、まずはね。
スピーカー 2
いや、それはもう、
本当にシンプルに言うけど、死んだら終わりだから、そこで。
もう死んだらそこから何も経験できないし、
もう永遠の時がそこから流れることが怖すぎるから。
自分が死んだ後も世界が続くってことが、
あんまりにも怖すぎて考えたくないから、
死にたくないっていうすごくシンプルな理由なんだよね。
スピーカー 1
でも永遠の時は死んだらもう流れないんじゃないの?
スピーカー 2
いや、流れない。そう思うかもしれないけど、
それもね、難しいんだけど、
でも、実際流れてるわけじゃん。
自分が経験できないけど、実際流れてるわけじゃん。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
それって、その状態ってすごく怖くない?
その状態がめちゃくちゃ怖い。
スピーカー 1
これが、ちょっとここでこれを掘っても仕方がないですけど、
僕の棚取りと山上くんの棚取りの違いが
ここに出るなと思ってた。
スピーカー 2
そうなんだよね。
スピーカー 1
山上くんは、自分が死んでも世界が続くっていうことに、
すごい嫌な気持ちになってた。
スピーカー 2
嫌な気持ちだね。
スピーカー 1
そうそう。山上の意識の死と、
世界が死なない、世界が続くということに対しての、
そのギャップにいろいろモヤっとした思いがあるっていう感じがあって、
僕は逆で、世界とかどうでもよくて、
自分の意識、自分の認識が閉じてしまうということに対する恐怖が一番ある。
ここは違うなって思うんで、
純粋に死への恐怖っていっても、いろんな系譜があるんだっていうところは、
ここでは一個釘を刺しておきたいところではありますけど、
死への恐怖と文化
スピーカー 1
その死の恐れ方に対する差分っていうのも、
いろいろあるにはあると思うんですけど、
ここで触れられているのは、そもそもこの死に対する人の反応っていうのが、
どんなもんだったかっていうところが紹介されている。
ここで登場するのは文化人類学者、しかもイタンノっていうふうに、
この本書に紹介されてます。
ちょっと僕この人は存じ上げなかったんですけど、
アーネスト・ベッカーさんという文化人類学者の人がいて、
この人が言うには、人類の歴史、あるいは個人の人生の根底にあるのは、
死を回避したいという強烈な欲望、あるいは恐怖であるということで、
これは別にベッカーさんが言わなくても、
これはそういうふうに思ってる人いっぱいいるでしょうっていう感じはありますけど。
スピーカー 2
それはそうだろうって感じだね。
スピーカー 1
これはね、まさにそれは宗教が、
いろんな宗教が死を扱っていることもそうだし、
それこそね、例えば哲学みたいなもののゴールの一つというか、
っていうのもなんかこの死という概念を含むことだとか、
要は我々が、さっきのデスイズムじゃないですけど、
我々の運命だとされている死っていうものを、
どのようにしてそこに立ち向かっていくのか、対処するのかっていうことが、
非常に重要な問題だったということは、
こういうのは改めて言及されていると。
そうだね。
で、この宗教みたいなところが、
何を語ってるのかっていうところにも少し触れられていて、
これは死すべき運命の恐怖とか、
あるいは永遠の生への憧れっていうのが、
我々の文明を作ってきた、何ならばエンジンみたいなもんだと、
いうことをね言ってるんですよね。
だからその死を克服したいっていう思いが、文化、文明を作ってきたんだと、
言っても過言ではないでしょうと、
いうことですね。
で、これはこれであって、
この死への恐怖っていうのは、
例えば具体的に今の話だとちょっと抽象的というか、
漫然と漠然とそういう話があるのかという感じもありますけれど、
ここですごくもっと何というかクリティカルな具体的な話として、
実験がありましたよというところが紹介されていました。
本当かなって感じしますけど、
どんな実験があったかというと、
補借金ってありますよね。
何か悪いことをしたときに、
そのお金を払ったら、
刑務所から出ていいっていうやつですね。
この補借金を決めるっていうのが、
それこそ裁判のときの一つの大事なキーポイントになっているわけですけれど、
補借金決定をする判事を被験者にした実験っていうのが、
ここで行われたということですね。
これは、
とある売春婦がやったことに対しての補借金決定の実験なんですけれど、
その補借金を決める前に倫理態度性格調査ですよって言って、
自らの死について思い起こすような調査の機会を挟む
っていうターゲットグループがいて、
この人たちは要は自分の死を思い起こすような質問されるんだよね。
それで自分の死のことをめちゃくちゃビビットに思い描いている状態で、
補借金決めてくださいっていうふうに言うと、
一般的な対象グループと比べて、
9倍もの金額に補借金がなるっていう実験があるんですよと。
スピーカー 2
本当かよって感じではあるけどね。
スピーカー 1
ほんまでかって感じですよね。
それが統計的に現れてるんだっていう実験があって、
論文まで見に行ってないので、これは受け入れるしかないんですけど、
その9倍にしたっていう事実について、
本人はそれを説明することができないっていうんだよね。
つまりその死を少しでも意識するということが、
現段面での自分の行動にとってもすごく大きなインパクトがあると。
そういうことがわかりますよっていう、そんな実験があるということですね。
これ面白いですね。
存在脅威歓迎理論
スピーカー 2
これは面白い。面白すぎるこれは。
スピーカー 1
なんでそれが直接9倍なのとかね、
そのあたりは実はここ読むだけであんまわかんないんだけどね。
スピーカー 2
この補借金が9倍になって、
死を意識した方が高くなるっていうことを存在脅威歓迎理論っていう風に読んでるんだよね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
スピーカー 2
これまさに棚取りの言語化というか、
これまさに俺がいつも思ってることの言葉にした感じだよなって思った。
スピーカー 1
確かにこの漢字山上くんっぽいね。存在脅威歓迎理論で。
スピーカー 2
まさにこれなんだよ。存在脅威歓迎理論は平穏な日常生活を送るために、
私たちはなんとかして死の恐怖、存在脅威を抑え込み、
管理しなければならないとする。
そんな安全装置の一つが自分たちは道徳世界に包摂され守られているという安心感だ。
だが時に幾重にも作られた厳重なガードを破って死の恐怖が吹き出してくる。
まあこれだよと思って。
スピーカー 1
これもなんかちょっと大げさなんじゃないのってちょっと思いましたけどね。
スピーカー 2
そんな大げさじゃない。これそうそうそうって感じ。
スピーカー 1
例えばその死の存在脅威みたいなものがあったときに、
それがその保釈金の金額設定とどういう繋がりがあってこうなっているのか、
まじでちょっとよくわかんない。
スピーカー 2
それはやりすぎ。別に俺も確かに死の恐怖に怯えても、
別に手術失敗したりしないします。これはやりすぎだけど、
でもこれを言葉にしてくれたことに関してはすごく俺、
なんか共感で、すごくこれ面白いなと思った言葉が、
象徴的不死っていう言葉。
この死について忘れている状態のことをさ、
象徴的不死を手に入れるっていうふうに表現してて、
スピーカー 1
ああなるほどなってこういう言い方があった。
スピーカー 2
ここに出てくる言葉全体的に面白いですよね。
スピーカー 1
そうそうそう。
あとなんか面白いのは、存在脅威っていう言葉に対して、
管理っていうカウンターパートで締めてて面白いなと思ってて。
要はさっきのさ、デスイズムもそうだけど、
死は自然であり、何ならその簡易の対象外なんだよね。
恐らく一般的には。だから管理できるものじゃないと。
コントローラブルではない、アンコントローラブルなものだ、
みたいな認識が、もう恐らくナチュラルだとする世界の
メインの潮流がある中で、いやそれを管理していこうじゃないかと。
スピーカー 2
死はコントローラブルだっていう話だから、この辺り面白いですよね。
そうだね。その管理っていうか、存在脅威、脅威してくるものを、
自分の心の中でうまいこと管理するかしないかっていう、
そこの管理っていう意味もあるのかなと思ってて。
俺はもう結構打球みたいになっててさ、一回打球したら打球しやすくなるじゃん。
俺も死の脅威が吹き出しすぎててさ、すぐ吹き出しやすくなってて。
ここにさ、道徳世界に奉設されて守られてる安心感っていう記載があるじゃない。
分かるのよ。自分が死について怯えた時に、例えば職場とか学校に行ったらさ、
なんとなく死について忘れて、要は俺は象徴的不死を手に入れるんだけど。
逆にね、道徳世界すら、この宇宙の広さとかさ、
すごい密の宇宙の中に浮かんでる地球とかそういうことを思い浮かべた時にさ、
人間が考えた道徳世界なんて、道徳世界の奉設なんてさ、余裕で一瞬で吹き飛んじゃうんだよ。
だから、なんかね、道徳世界に奉設されてるって書いてあるけど、
そんなものはあんまり存在興味の管理には繋がらないなっていう俺の持論はあるね。
スピーカー 1
なるほどね。この辺りの道徳世界に奉設されみたいなところがさ、
それこそ道徳世界って言い換えると、このパート0で紹介されたあの図でいくと、
神科論に裏打ちされた観念というのが3つありましてね。
スピーカー 2
ああ、あるね。
スピーカー 1
安全がベースにあって、自由と、なんだっけ、自由と友愛と平等が、それが道徳観念なわけじゃないですか。
ちょうど前回見たクリプタナキズムっていうのは、その道徳観念の実は外にいるんだよね。
スピーカー 2
そうなんだよね。
スピーカー 1
位置づけとしては。
彼らはむしろ、こういった道徳観念の世界に守られてるみたいなことは全く振り切れていて、
そんなことがどうでもいいって世界なんだけど、今回のターゲットになってるこの、
その道徳不効率主義ってのは、実はそこの境目というかを生き生きするような、
なんかそういうセンスがある人たちなんだよね、実はね。
このあたりはちょっと面白いところですよね。
スピーカー 2
はいはいはいはい。
スピーカー 1
今のところね、なぜ不思議が重要かっていう話を扱ってきたわけですけれど、
これまでこの不思議、つまり管理できないもの、あるいはアンコントロールブルなものっていうことに対して、
ある種それがトランスヒューマンな領域なわけだと思うけど、
ここに対処する方法っていうのは、宗教とか神様とか、そういった観念でもって対処していくほうがなかった、
ということがここで紹介されると思う。
一方でそこに対して、今や科学あるいはテクノロジーによって、
つまりテクノの世界だよね。
テクノによって宗教ダメだった領域にメスが入った。
それが現代なんだっていうのがこのパートの問題設定といいますか、
不思議という課題に対する問題提起というところになっている。
そうだね。
これはザ・ヤマガミって感じだね。
スピーカー 2
そうだね。ここに関してはまさに、
自分もすごく共感したというか、ちゃんと自分テクノリバタリアンなんだっていうふうに、
ミンティがさ、もしかしたらヤマガミはテクノリバタリアン寄りの発想なのかもしれないっていうふうに、
この収録を始めるときにさ、パートゼロで言ってくれたけどさ、
この総督府公立書記の前半のこの巣に関する章です。
俺はまさにトランスヒューマニストであり、
テクノリバタリアンの方々が発想するような発想する人間なんだなってことを、
完全に自覚いたします。
スピーカー 1
なるほどな。
ここまで読むとちょっと僕の意味が当たってた可能性がある。
スピーカー 2
そう、そうなんですよ。
スピーカー 1
ありがとうございます。ということで、ここまでちょっと詩をテーマにアプローチしてきたけど、
ここからは少し話の切り口を変えて、
自由とプライバシーの重要性
スピーカー 1
リバタリアンっていう概念、つまり自由ですよね。
自由っていう概念をもう少し深掘っていこうというところがここから先のセクションです。
スピーカー 2
ここからガラッと変わるよね全然ね、内容が。
スピーカー 1
変わります変わります。
でもただこれ変わるんだけど、自由っていうことがなぜ詩と繋がるのかっていうのは、
実は最後に繋がってくるというところをちょっと意識しておいてもらえると面白いかもしれないですね。
そうだね。
で、まさにこの自由っていう概念を原理主義的に突き詰めようとしたのがリバタリアンなわけですけれど、
ここでは自由の中でも特に言論の自由っていうのが最初のテーマとしてピックアップされますね。
最初に命題みたいなことを言うと、言論の自由を守るためにはプライバシーが必要だっていうことをですね、
これは実はティールさんが発想に立って言ってるんですよね。
なんでティールさんがいきなりまた出てきたのかと言いますと、
スピーカー 2
ハルク・ホーガンで知ってる?俳優。
何?なんか有名な映画出てたよね。
すごくざっくりだ。
スピーカー 1
このムキムキな人、ハルク・ホーガンってさ、
たぶん今絵を見るとみんな、あ、なるほどってなると思うんだけど。
出すかここで。ピュアを出すか。
あのプロレスラーみたいな格好してましてですね。
あ、プロレスラーですね、ハルク・ホーガン。俳優じゃないですね、プロレスラーですね。
プロレスラーみたいな格好してるんじゃなくてプロレスラー。
スピーカー 2
プロレスラーだね。職業プロレスラーなわけね。
スピーカー 1
職業プロレスラーですね。
で、このハルク・ホーガンがとあるスキャンダルがあって、
それが暴露されたというときに、
その暴露したのがネットメディアのゴーカーっていうメディアだったらしいということなんですが、
そのスキャンダルを暴露してきたと。
で、そのハルク・ホーガンは暴露されてなんじゃいということになるわけですけど、
このハルク・ホーガンがそのメディアを訴訟するんだけど、
この訴訟費用をなぜかピーター・ティールの肩を持っちゃったっていう話があって、
なんでなのっていう話があるんですよね。
で、その背景には何があるかっていうと、
ピーター・ティールっていうのは実は同性愛者でしたという話がここで暴露されるんだけど、
そのことを暴露したのがこのゴーカーっていうメディアだったということなんですね。
で、それを懲らしめたろうということで、
ティールはハルク・ホーガンの訴訟に後から乗っかるっていう格好になったということですね。
で、これはある種報復的な動きだとは思うんだけど、
その行動の背景には何があるのかっていうところがこの本では言及されてまして、
このティールの思想っていうのは言論の自由を守るためにはプライバシーが必要だということで、
この思想を体現しているのがこの彼の行動だよねっていうところがご覧紹介されてます。
このアクション自体は金があれば何でも解決できるのかみたいな批判も一方であるんだけど、
その行動の裏側には言論の自由っていうのはめちゃくちゃプライバシーによって守られてるんだというところがですね、メッセージとしてはあると。
で、この話単体で聞いてもこれは仕方がなくて、
で、もう一個話題がありまして、これ何かというと、
監視システムの役割
スピーカー 1
ティールは一方で国防に関連する会社、情報分析系の企業、パランティアっていうのを設立してるんですよね。
このパランティアっていう会社は何をやってるかっていうと、
それこそテロとかそういった国防を脅かすような事象っていうのを未然に防ぐために、
社会を監視して、やばい奴を事前に告発する監視システムみたいなことを構築していると。
このティールはこの監視システムを通じて、
こいつやばいんじゃないのっていう情報を、
情報機関とかに提供するというようなことをやっていると。
この二つの話題を同時に受け取ると、何それ矛盾してんじゃないのって思いません?
スピーカー 2
そうだね。プライバシーを守るのか暴くのかどっちだって話だよね。
スピーカー 1
そうそうそう。一方では自分のプライバシーは死ぬほど大事だって言ってるけれど、
人のプライバシーを半分侵害してでも社会を監視する必要があるんだっていう、
そういう一見すると矛盾するような主張をしているということですよね。
このプライバシーに対する権利っていうのをある種認めるのだとすると、
今このパランティアがやっているようなやり方って実はすごい中央集権的というか、
前回それこそね、クリプタナキズムのところで出てきましたけど、
本来もっとね、分散して個々人が独立して自由に動く方がいいじゃんっていうのが、
元来リバタリアンの発想なんじゃないのっていうふうに思うわけですけど、
実は真逆の監視組織を構えるということを主張してるんだよね。
スピーカー 2
リバタリアンなのに、ピーター・ディールはリバタリアンなのに、
中央集権組織作って、早速矛盾してるじゃんっていうところが素敵だよね。
スピーカー 1
これが実は今回のテーマである総督府公立主義の非常に重要なポイントなんです。
リバタリアン思想の再考
スピーカー 1
なんでこの二つが両立するのかということで、彼の主張というのを一言で言うと、
いやいや、プライバシーと治安っていうのは、これまでゼロサムゲームだったけど、
そのゲーム自体を書き換えちゃおうじゃないかっていうのが彼の取り組みなんですということですね。
つまりこれ冒頭でも出てきた、自由と責任とか、自由と義務みたいなもので、
常にバランスされるじゃんみたいな話をしてたと思うんですよ。
これもゼロサムゲームだっていうふうにピーター・ディールは言うわけですけど、
いやいや、そうじゃないんだということをディールは言うわけですよね。
つまりプライバシーも治安も両方を守る方法っていうのがあるんじゃないですかっていう、
そういう問題提起をしていると。
スピーカー 2
要はね、ゼロサムじゃなくてプラスサムゲームっていうか、
もう全部両方とも成り立っていく、どっちかが上がればどっちかがなくなるもんじゃないよっていう話だよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。
なんでディールはこう頑張ってこんなことをやろうとするかっていうと、
ディール自身はね、政府の干渉から守られて、
私たち全員が一人一人違う存在でいられる場所、これを確保しなければいけないっていうのが、
ディールがめちゃくちゃ熱烈に支持してる思想なんですよね。
これちょっと似てるのは、それこそアナキストたちっていうのはさ、
政府から情報を見られたくないとか、そういうことすごいよく言ってたよね。
政府の干渉から守られる必要があると。
その時に、その先に何が実現したいかっていうと、
自分たち全員っていうのが一人一人違う存在でいられる、
つまりありのままでいられる場所を確保する。
このことが市場命題なのだというのがディールの主張なわけですよね。
この前半だけだとそうかと思うけど、後半の部分が結構効いているというか、
それこそディール自身のパーソナリティの部分みたいなところも、
まさにここに当てはまる部分だと思うし、
その人はその人のありのままでいるっていうことをいかに担保できるかみたいなところが、
彼の中ですごくホットな話題だと。
その時に、さっきプライバシーと治安みたいなバランスの話が出てきたけど、
個人の自由というのは個人の安全保障に裏打ちされてしかるべき。
つまり安全が守られて初めて自由というのを成立するよねっていうことが、
そのディールの思想の背景にはあるということなんですよね。
そのためには、それこそアナキストたちは半ばテロリストのような人たちだったじゃないですか。
自分たちの思想を通すためには何かぶっ壊すとか、
そういうことを平気でやる人たちだったわけですけれど、
そうではないと。
そういう人たちが自分の思想と愛でなかったら、
そいつらは脅威になるから、そういう奴らが生まれてきては困るっていうのが、
ディールの思想に近い考え方ということですね。
つまりそういう因子がいたら、市民への危害を未然に防ぐために、
事前に取り除かないといけない、みたいな。
こういうスタンスを持っているのがディールさんの発想ということですね。
この思想のスタンスはいずれも、さっきの前者のプライバシーを守ってという話と、
プライバシーを一部監視してでも、安全保障のために情報分析すべきだ、
この2つは、実はどちらも自由を守るという目的においては、
同じ方向を目指してるんだっていうことがここでは言えますよというのが、
この言論の自由というところから考えるリバタリアンのシステムというところですね。
ここはどうですか?なんとなくスッと入ってきました?
スピーカー 2
リバタリアン変貌って感じだよね。
もともとリバタリアンは、とりあえず安全とかどうでもいいから、
自分たちで究極の自由を手にすることだけを追っかけ始めてたけど、
相当不公理主義は、安全のもとでリバタリアンしようというのが相当不公理主義っていう話。
スピーカー 1
ヤマガミ君が言ってくれた、リバタリアンは安全無視っていうのは実は正しくなくて、
リバタリアン自体は自由を最も重視するっていう人たちなんだけど、
前話に出てきたけどさ、道徳観念が6つぐらいありますよって。
全ての思想に共通してるのは安全だっていう話だったの覚えてる?
一番ベースに安全があってみたいな話をしてたけど、
ここから唯一逸脱してるのはクリプトアナキストたちなんだよね。
スピーカー 2
ヤマガミ これ面白いね。
スピーカー 1
クリプトアナキストは安全さえもいらないっていう過激派な人たちなんだよね。
スピーカー 2
ヤマガミ クリプトアナキストとリバタリアンはここではほぼ同義で。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
ヤマガミ これ面白いのがこの政治思想の図でさ、リバタリアンの自由の差。
相当不公理主義とクリプトアナキストの差って自由か自由じゃないかってところじゃん。
今の説明を受けた時点でこの図をよく見るとスッと入ってくるけどさ、
相当不公理主義は自由じゃないわけね。
結局相当不不がいるから自由っていう観念がなくなってしまってるけど、
その中でリバタリアンっぽいことを振る舞いをするっていうのが相当不公理主義っていう理解なんだけど。
スピーカー 1
改変リバタリアニズムというかそんな感じだよ。
スピーカー 2
原理主義的な部分は少しそがれてる可能性があるっていうのがこの相当不公理主義。
スピーカー 1
だけどなんかちょっと他のそれこそ大きな政府みたいな発想とか、
自由を制限してみんなの平等性を担保しましょうよとかそういう思想だったじゃないですか。
スピーカー 2
ヤマガミ 確かに確かに。
スピーカー 1
リベラルの人たちの感想とか。
それと違うのが何なのかっていうのは結構大事なポイントだなとは思うんですよね。
つまり制限してるもののあり方っていうのが、
スピーカー 2
とはいえ監視する主体っていうのは政府じゃねえんだっていうところが結構ポイントだなと思う。
スピーカー 1
つまりいちそういう企業だったりとかが監視してるよと。
それを社会のシステムの中で情報提供することによって、
一部では自由を削いでるように見える部分もあるかもしれないが、
安全は一定担保した上で最大限自由な状態に持っていくみたいな。
そういうことを思考してるっていう感じなんですよね。
スピーカー 2
ヤマガミ これ俺哲学的ゾンビに似てるなと思って。
自由と監視の共存
スピーカー 2
クリプトナキズムと総得不公理主義ってよく双子の関係なわけじゃない。
総得不公理主義っていうのがこの自由からちょっと離れてるっていうのは、
結局政府による監視が必要だからってことじゃん。
政府によると書いてないんだよでも。
ヤマガミ 政府による監視が必要なわけじゃん。
本当は実は不自由なんだけど、自由を再現してるっていう感じじゃない。
ニュアンスとしては。
これってすごい哲学的ゾンビ的だなっていう。
スピーカー 1
本当の自由って何なのかみたいな。
スピーカー 2
ヤマガミ 中で振る舞ってる人間たちは、
リバタリアニズムなのか、総得不公理主義なのかってのはわからないわけじゃん。
結局両方とも自由に振る舞ってるだけだからさ。
リバタリアニズムの人も、総得不公理主義の人も、
今自由に振る舞ってるけど、実は政府がいます。
実は監視がありませんでしたっていうところが、
哲学的ゾンビとさ、
人格の問題とすごく似てるなっていう。
スピーカー 1
ヤマガミ 確かにね。
そこは確かに面白いところですね。
ということで、ちょっとここまでね、
元老の自由とリバタリアンっていうところを話してきたわけですけれど、
政治的哲学の考察
スピーカー 1
ここから一歩進んで、
今まさにその、総得不公理主義とは何ぞや、
みたいな話をしてきたわけですけれど、
ここでね、一個別の切り口から、
ちょっとこれまでもね、その香りがあったとは思うんですけど、
ちょっと改めて一個テーマがあるので、
ちょっと次の話に移りましょうかね。
そうすると次のテーマは、
民主主義は成り立つのかっていうのが、
次のテーマになるかなというところでございます。
今説明してきたようなこのティールのスタンスっていうのは、
新反動主義っていうふうに言われてるんだよね。
要は反動っていうふうに言われてる。
これ何に対する反動かっていうと、
これはリベラリズムに対する反動だよっていうことなんですよね。
リベラリズム、つまり、
この図で行くところの左側、
公正や平等を志向する自由主義の人たちっていうのは、
何に立脚してるかっていうと、
啓蒙主義っていうふうに言われてる思想に立脚してるということですね。
啓蒙主義っていうのは改めて振り返りますと、
要は人々は理性的だから、
教育したりとか、
情報適切に渡せば、
ちゃんとみんなどんどんどんどん立派になっていきますみたいな、
そういう考え方ですよね。
これに対するアンチテーゼとして、
アンチテーゼとして反動主義っていうのが定義されていて、
これを暗黒啓蒙っていうふうに呼ぶらしいんですよね。
この暗黒啓蒙ってなかなか驚々しい名前ですけど、
これ実はある哲学者とそれからブロガーですかね、
の人たちが主要な論客に持つということで、
この暗黒啓蒙っていうのは、
イギリスの哲学者ニック・ランドさんっていう人たちはですね、
論客に持つ考え方ですと。
彼らの主張は何かっていうと、
自由主義、自由を思考する考え方と、
民主性、民主的な政治形態っていうのは両立できない。
あるいは資本主義と民主性っていうのも両立できない。
っていうふうに考える。
非常に極端なことを言ってるということですね。
これを理解する上で一個補助性になるのは、
パート1で登場した無政府主義っていうのがありましたね。
その1形態に無政府主義、アナキズム2.0かな。
アナルコキャピタリズムっていうのがあったの覚えてます?
ありましたね。
資本主義に立脚する無政府主義化というのがあって、
このアナルコキャピタリズムの世界観、
つまり資本主義化における無政府主義っていうのの状態の下では、
国家がなくなると、
資本主義企業を中心とした社会というのが構築されるというふうに定義されてましたね。
この世界観では、
それこそランドさんとかが言ってるのは、
ちっちゃい国家っていうのがほぼそれイコール企業になりますみたいなことを言っていて、
そうするとそのちっちゃい国家っていうのは企業のCEOによって統治されていくみたいな、
ほとんど会社によって成立するような社会っていうのが理想的なんじゃないか。
みたいなことを言ってるということで、
これってつまり国じゃなくてCEOみたいな、
ある種独裁とは必ずしも言わないかもしれないけど、
かなりトップダウンな仕組みによって成立する小さな思想体系を持った企業体、
国みたいなところが理想的なんじゃないかというふうにランドさんたちが言うんだよね。
その根底にあるのは、要は民主主義的な意思決定って無理じゃないですかという疑いの目であると。
そういうことが紹介されるといいところですね。
効率主義と道徳
スピーカー 1
ここはどうですか。
スピーカー 2
これはあれだよね。
アナキズムにもいろんな入り口があるっていうふうにミンティが言ってたところだよね。
サハンアナキストは暴力革命で、
ウフアナキストは国家とかが支配する社会作ろうとしてっていう。
クリプトアナキストは究極の自由を手にするために家族の安全は自分で守れっていう。
アナキズムにもいろんな入り口があるって話をしてたところから繋がってるのかなと。
スピーカー 1
ありましたね。
今回そのティールのスタンスっていうのは、
さっきねそれこそアナキストじゃないよっていう話。
むしろ総督府公立主義だよって話をしているけれど、
実はこのアナログキャピタリズムの延長線上にあるということも一方で示唆してるみたいなところがあるよね。
そうだねそうだね。
ここではつまり完全な個人による自由というよりは、
少しキャピタリズムに端を発する企業みたいなところが、
ある種社会構築の一個のパーツあるモジュールになっている。
これは少しつのびらかいんだなと。
ちょっと今上くんが先行して整理してくれたところにもつながるんですけど、
リバタリアンとそれからアナキズムの関係性みたいなところをちょっと改めて追っておいた方がいいんじゃないかなというところですね。
改めてこのパートゼロの図を見ますと、リバタリアンと呼ばれている領域っていうのは、
もともと共通の価値観として安全がベースにあって、
その安全に加えて自由だけを指向しますよっていうのがリバタリアニズムだったよねというところですね。
自由にはこの安全はやっぱり共通の基盤にはなっていて、
その中でその自由っていうところがほぼ唯一の優先事項であるという原理主義的な思想がリバタリアンでした。
そこに対してアナキズムっていうのは必ずしもこの安全っていうのを重視しなくてもいいですよっていうのがアナキズムの特徴だよというのがここでちょっと触れられてますよね。
これは実はあの図の中だとそれがあんまりわかんないんだよね実は。
スピーカー 2
ここにアナキズムの記載がないからね。
スピーカー 1
クリプトアナキズムもあるよね。アナキズムそのものはないからね。
アナキズム属性の特徴はいずれにしも安全を無視してるっていうところがおもろいよというところですね。
だからアナキストは実はその安全を無視していて、あらゆる道徳基盤を無視してるから、
自分の好きな原理のためには何でも無視できますよみたいなね。
そういう人たちなわけですよね。
スピーカー 2
無敵の。
スピーカー 1
無敵。ある種も何にもとらわれてないと。
だから故にその前回のパート1とかではご都合主義的だよねみたいな。
そういう評価がありました。
そういうところにつながってるのかなってところですね。
僕結構その前回ちょっと勘違いしてたわけじゃないけど、
アナキズムがこう系譜で語られてたじゃない。1.0が果てに。
スピーカー 2
2か3かって。
スピーカー 1
あれってさ、脈々とそれを引き継ぐ人が繋がってるかのような書かれっぷりだったと思うんだけど、
今の話を聞くとね、それぞれの1.0、2.0でそれをリードしてる人たちの主とする思想って全然違うじゃん。
スピーカー 2
そうなんだよね。
スピーカー 1
だから別にさ、つながってるわけじゃないんだよね実は。
スピーカー 2
たまたま生まれた世は発端の種みたいなやつがポンと出てきて消えていくみたいな、そういう感じじゃん。
スピーカー 1
アナキズムという現れ方をしただけで、同じ人の考え方が発表されると2.0になり3.0になりではないねっていうのは。
スピーカー 2
進化は捨ててないんだよね。アナキズム進化論みたいなのはたしか章で書かれてたけど、進化は捨てないかなっていう感じ。
スピーカー 1
アナキズム自体はその時々でぽっとりで現れてくるみたいな。反動的な主張だっていう感じがしますよね。
はいはい。
そうするとさっきのクリプターナキストのところに戻ってくると、クリプターナキストの主張っていうのは究極の自由を手にするためには自分とか家族とかの安全っていうのは自分で守らなきゃいけないよねっていう主張だったんだけど、
その結果として自分の自由を脅かすやつはテロリズムでぶっ壊せみたいな、そういう思想だとも言えるっていうのが安全っていうものを無視しようぜっていうアナキズムのすごい特徴一つで。
スピーカー 2
はいはい。
スピーカー 1
でティールさんっていうのはこのテロリズムを克服しようということで、それこそ監視してもいいじゃんということを言うわけですけれど、そのために私たちは効率的に監視されればならないのだっていうふうに言うんだよねティールさん。
スピーカー 2
効率的に監視ってなかなか難しいけどね。
スピーカー 1
そうそうそう。だからこれ面白いのは例えば政府がみんなの行動をバッチリ見てますよみたいな、なんかそういうちょっと計画経済的なあるいは共産主義権的な発想とはちょっと違うニュアンスがここには含まれてるっていうのは結構特徴的だなと。
スピーカー 2
そうなんだよね。リバタリアン的に監視するっていうふうに言うのが正しいのかな。
スピーカー 1
そうそうそう。リバタリアン的に監視するっていうところですよね。僕これの話聞いて思い出したのは山上くんさ、前回アナキストたちの話が出てきたときにさ、アナキズムは徹底的に監視の目を避けるみたいなこと言ってたじゃん。
スピーカー 2
言ってたね。
スピーカー 1
リスプトアナキストたち。あの主張に対して山上くんはさ、むしろ監視されててほしいよねみたいなことをそこで言ってる。
スピーカー 2
そうよく覚えてるね。
スピーカー 1
なんかあの感じをちょっと思い出したんですよ。
スピーカー 2
俺は総得不効率主義者なのかもしれないね。リバタリアンというより。
スピーカー 1
そうなんだよ。テクノリバタリアンの中の2つの分かれてる分岐でいくと、クリプトアナキズムよりも総得不効率主義っぽいよねっていう、そんな感じですよ。
スピーカー 2
逆にクリプトアナキズムの人っているのかって、そりゃみんなある程度はベースに安全保障があってほしいんじゃないのかなって思うけどね。
スピーカー 1
そうですね。でもここでちょっと特徴的なのは、やっぱりこの総得不効率主義って、とはいえ政府のことを全く信頼してないタイプの安全保障を求めてる人たちだから、これは結構イニークだなっていうところがね。
ということでね、今この会話の中で徐々に明らかになってきたように、クリプトアナキズムと総得不効率主義っていうのは、同じテクノリバタリアンに担保するんですが、それぞれ安全に対する捉え方がちょっと違いますよというところが今回のこのショーでわかったことと言うとですね。
ここまで民主主義に成り立つのかというテーマで、それこそクリプトアナキストたちに対して総得不効率主義がどういうふうにアプローチしてきたかということを紹介してきたわけですけれど、ここから効率主義っていう言葉が今回の質問には出てくるじゃないですか。
この効率主義っていう言葉が、誰にかかってるのかっていうところが結構大事だねっていう話題に最後シフトしていくんですよね、実は。
これが僕結構面白いなと思って読んでいまして、ちょうどここで出てきたのが法政自学者の安藤薫さんですかね。出てきたの覚えてます?
トロッコ問題に話すね。
安藤薫さんっていうのは比較的ラディカルな法政自学者ですよということで、この人の主張はすごくシンプルなんだけどめちゃくちゃ過激ですと。
そのコアを説明すると、この安藤さんっていうのは、効率主義っていうのは、実は個人の道徳観念ではないんじゃないかっていうことを言うんですね。
これすごく面白いなと思って僕は読んでいて、個人の道徳じゃないとすると何なのかっていうと、統治理論だっていうんだよね。
総督府公理主義とは
スピーカー 1
統治論っていうのは何かっていうと、すなわち統治者、つまりその異性者だったりとか、その領域、国、あるいは地域を統治していく人にのみ関係がある立場だよ、理論だよっていうふうにみなすべきなんじゃないのっていうような主張をしたということですね。
スピーカー 2
要は総督府ってことね。
スピーカー 1
そうそうそうそれが総督府だっていうことなんですよね。この対比あるいは軸づらしみたいなところを聞いたときに僕が思い出したのは、ちょうど前回前々回のシリーズかな。
3つの思想っていうのは進化論に裏打ちされてますよっていう自由安全、自由優愛平等化っていう観点があったじゃないですか。それが進化論に裏打ちされていると言いながら、進化のプロセス自体ってめちゃくちゃ公理主義的で、進化論に裏打ちされてない思想と繋がってるよねみたいな話をしたのを覚えてます?
スピーカー 2
言ってたね。
スピーカー 1
そうそうそう。あれとなんかちょっと繋がるなと思ったんだよね。つまり各個別の個体がどういうふうに振る舞うべきかっていうことを考えるのが道徳的な観念だとすると、進化のプロセス自体は全く道徳的ではないじゃないですか。
そう、例えば弱き者はどんどん淘汰されていって、強いやつだけが残っていくぜとか、適応したやつだけが残っていくぜみたいなのが進化のプロセスだとすると、そこで死んでいってしまう個体についての哀愁の念みたいなのは進化論自体全く持ってないじゃないですか。
スピーカー 2
なんかその関係性と今回その公理主義っていうのは個人の道徳じゃなくて統治理論だっていう主張っていうのはちょっと似てるなと思ったんですよ。
確かに。個人は自由に生きてるわけだからね。
スピーカー 1
そうそう、個人は勝手に生きてるわけ。それぞれの思いに従って勝手に生きてるわけ。
スピーカー 2
で、そこにこう厳事厳則があるけどそれは個人は意識せずにというか意識するよしもなく自由に振る舞ってる。確かに似てる。
そうそうそう。だからこういうふうに生きるべきじゃないですかとかって人に言うのはもうナンセンスだって言い切ってるわけだよね。つまり。
あれだね、この公理主義っていうのは進化論における進化の木みたいなもんですよね。あれを意識して我々は生きてますかって答えはいいなって。
スピーカー 1
そうそうそう。当時ね、それを進化論の話でも言ってましたよね。
だからその、聖職を活動するときに進化の木を進めたいと思ってってらっしゃいねみたいな。
そうそうそう。
一個人のアクションと進化のプロセスっていうのは全く別物なんだけど、それがうまく噛み合うことによって料理が回っていくみたいな。
スピーカー 2
似てるね。
スピーカー 1
すごい似てるよね。
スピーカー 2
すごい似てるね。
スピーカー 1
そうそうそう。つまりこれって何言ってるかというと思想を持つ主体として一般人がどういう道徳基盤を持つべきかみたいな話題は全部排除しましょうと。
なんで排除するかというと、いやそれ考えても仕方がないからですよ。個人の自由でしょと。
じゃあ何が大事かというと統治者、つまりそのいろんな人を束ねる人っていうのはどんな考え方あるいはどんな観念を持つべきなんですかってことは議論の余地があると。
スピーカー 2
この統治者が持つべき観念は何ですかって言われたらそれは公理主義なんだよっていうのがこの総督府公理主義っていう言葉の由来になってるんだってことがここで初めて明らかになるわけですね。
スピーカー 1
ここまで来ると結構総督府公理主義の意味がだいぶわかってくるよね。
スピーカー 2
だいぶ社会実装というか現実的にわかってくるよね。
スピーカー 1
そうなんですよ。だから個人が公理主義的であるかどうかではなくて、総督府が公理主義的であるべきなんじゃないかっていうね。
そういう本質的な議論をしているということですね。
トロッコ問題の提起
スピーカー 1
じゃあここでのその総督府公理主義を提唱したこの安藤さんの考え方が何が新しいかっていうと、あくまでこれまでの倫理学あるいは道徳哲学。
スピーカー 2
思想と言われるもの全般だよね。っていうのは何を思考してたかっていうと、個人の選択あるいはその個人の行動っていうのをひたすら論じてきましたと。
スピーカー 1
これ過去書きでね、君たちはどう生きるかっていう問いですよっていうふうに書いてますけど。
宮崎駿じゃん。
まさにですよね。まさに。だから要はどう生きるべきかっていうことばかり通ってきたんだけど、
安藤が言ってるのはそんなこと論じても意味ないっしょって言っちゃったっていうね。めちゃくちゃズバッと切っちゃったわけですよね。
スピーカー 2
そうだね。
スピーカー 1
個人の問題としてはあるかもしれないけど、個人の問題は他の人にも適用されるのは一般的なこととしてどう生きるべきっていうことには意味がないっていうことを言った。
これは結構新しいというかわかりやすいですね。
スピーカー 2
確かに確かに。
スピーカー 1
そう。その時に論点なのは統治者の効率性、つまり統治してる人がどれだけ利にかなった動きをしているかっていうところが論じるべき対象だと。
そういう思想をここでは開地にするわけですよね。
このあたりはやっぱりすごく進化における個体と種の関係性とめちゃくちゃ似てるなというかさ。
スピーカー 2
確かにね。
スピーカー 1
一個体の意思決定がどうであれ種として保存されればいいじゃんみたいな。
その時に一個体がよりたくさん死んでいくっていうような種としてのムーブがあったとしても、最後に一体でも生き残ればいいみたいな。
スピーカー 2
種が残ることによって我々は慰めることができるってダービンも言ってたっすね。
スピーカー 1
そうそう。そういうところにすごくつながってるなっていう感覚がありますよね。
スピーカー 2
最近これ見てね。最近俺youtubeで石油パイプに引き込まれちゃったダイバーの話を思い出してさ。
スピーカー 1
何ですかそれは知らないでしょ。
5人のダイバーがいて、石油パイプの構図として言ったら水圧管理の関係で酸素ボンベを背負ったまま5人ともパイプの回転に引きずり込まれちゃって。
スピーカー 2
回転のパイプの空気玉にエアポケットみたいなところに5人ボンと引き上げられて、前に行く分水で後ろに行く分水でどんだけの距離があるか分かんないって状態で5人いて、エアタンクが一個しかないと。
これエアタンク一個しかないから誰か一人しか上上がれないからって言ってリーダーがエアタンク背負って上まで上がったらラッキーで上に出れたわけよ。
上に出て政府にその国とか企業に今スタニオにいるから助けてっていう風にお願いしたんだけど。
そうすると今からパイプ細いからさ今から助けに行くとどんだけの犠牲かかるか分かんないし。
そのパイプが結構国にめちゃくちゃ石油を届けてるパイプだからそれを切ると国にめちゃくちゃ損害が起こるから残念ながらこの4人は見捨てますっていう判断を国がしたわけよ。
それをすごい思い出してこれってまさに総督府としては正しい判断をしたのかなっていう。
スピーカー 1
それって実話なの今の話って。
スピーカー 2
実はYouTubeで出てくる石油パイプダイバーとしては多分出てくると思うけど。
今から紹介するトロッコ問題っていうのはまさにそれを疑惑化したものだと思う。
スピーカー 1
先に全部言っちゃいましたけどね。
スピーカー 2
トロッコ問題ってめちゃくちゃ有名な問題でそれこそちょっと前にマイケル・サンデルとかが流行ってたじゃないですか。
スピーカー 1
白熱教室とかで。
マイケル・サンデルさんとかが結構積極的にトロッコ問題どうすんねんとかって問題提起したと思うんですけど。
トロッコ問題はめちゃくちゃシンプルで今の話とほとんど一緒なんですけど。
一人を殺すか5人を殺すかみたいなそういう選択肢が与えられたときにどっちを選びますかみたいなそういうことですね。
よく言われてるのは線路があって線路が2つに分岐していて片っぽの線路の上には1人がいますと。
片っぽには5人いますと。
例えばその5人の方にこのまま行くとトロッコが流れていくよっていうときにこの分岐をスイッチすれば1人だけ死ぬ方向に切り替えることができます。
みたいな状況に置かれたときにあなたはそれを切り替えますかみたいなそういうことが言われたりするわけですよね。
スピーカー 2
これよく間違って理解してる人多いよね。
たくさん殺すか1人殺すかみたいなそこの数々に焦点が当てて議論されてるのが多いけどこれあんま本質的じゃないなって思う。
スピーカー 1
一般的にはこの問題ってそれこそいろんなレパートリーがあって
例えばアクションが積極的か積極的じゃないかとか直接的か直接的じゃないかみたいなところでも結構その心理的な着地が異なるみたいなことがいろんなレパートリーを通して明らかになって
そんなトロッコもね事例があるんですけど
これはもうみんなでどうしたらいいんだろうって言ってうーんって言って悩んじゃうみたいなそういうことなんですよね。
でこの悩んじゃうっていうのはおかしいというのが端的に言うとこの安藤かおるさんの主張ですと。
つまりその悩むっていうのはこの1人が死ぬか5人が死ぬかみたいな状況に対する解決を個人の道徳に委ねてるからそんなことになるんだっていうふうにカッパするわけですよね。
でこの安藤さん的にこのトロッコ問題は得になればどうなるかっていうと総得不公理主義的な目線に立つと
一応はその総得不が公理的であればその公理的な総得不がこのような事態における個人の行動っていうのをルール化すればいいじゃないかっていうめちゃくちゃ明らかんとした解法を出すわけですよね。
スピーカー 2
シンプルだね。
スピーカー 1
シンプルシンプル。
シンプルだね。
つまりそういやこういう時は1人の方を殺しましょう以上みたいなそういう感じですよね。
総得不がそういうふうにルールを決めたから1人の方にみんな心置きなく1人側を殺す選択をしましょうみたいなすごく極端な言い方をするとそういうことですよね。
スピーカー 2
まあこのね罪を負うのはそのトロッコの推置をした個人ではなく総得不だからって話だよね。
スピーカー 1
そういうふうに決められてるかやりました。
スピーカー 2
別にその推置をしたお前は罪の意識を感じる必要はないよっていうふうに総得不が言ってあげろって話ね。
スピーカー 1
そうそうでそういうふうにするとつまり個人の道徳によってそのなんていうか罪悪感に苛まれるみたいなことはキャンセルできるじゃないかみたいなことを言うわけですよね。
これはなんかすごく面白いですよねこのアプローチは。
スピーカー 2
確かにトロッコ問題って俺何回か今まで見たことあるけどあんまりこういう解決ってなかったかなっていう。
総得不がルールを決めるっていうのはなんていうかすごいメタ的というかすごい良いよね。
スピーカー 1
相当表紙抜けするような回なんだけどなるほどっていう感じがありますね。
スピーカー 2
正解かもねこれね。
スピーカー 1
つまり道徳的葛藤っていうのは個人が抱え込むっていうのはそれ自体がナンセンスなんじゃないのっていうようなそこまで言っちゃってるっていうことですね。
合理的な統治者の役割
スピーカー 1
この回帰ってすごく鮮やかだなっていうふうに見える一方でっていうところが最後に少し語られるわけですけど
仮にねこの個人が道徳的葛藤を抱え込む必要がなくて総得不がどのように振る舞うべきかっていうことをルールで定めることができたとして
その時に個人の人格っていうのはどうなっちゃうのっていうのがここで残される問題ということになるわけですね。
でこれちょっとわかりやすい話でいくと要はその安藤の主張によると合理的な総得不っていうのが要はちゃんと合理的に振る舞ってるか
つまり費用対効果いいですかそのムーブってみたいなそういう観点で総得不のルール決めっていうのが評価されることになると。
これ歴史をたどると例えば当時コストつまりその総得するコストがめちゃくちゃ高い状態だと
例えば昔って今みたいに個人主義の時代じゃなかったので
例えば家庭の事情っていうのは家不調整というのが敷かれてて
もう家の家の主が全部任せたと
ドメスティックなことは全部その主が判断すればいいんだみたいな
まあそういった大雑把な世界観だったわけですよね
昔の世界というそこから一人一人の行動だったりとか
その家不調がうまくワークしてないみたいなことが徐々にその情報が吸い上げられるようになったことによって
様々な家庭内問題いわゆるドメスティックな問題っていうのが
テクノロジーによって可視化されてきたっていうのが
このテクノロジーの進化による我々の変遷だと
だとするとそれはかつて統治コストが高かったから
そういうような間の家不調っていう仕掛けを通じて
各家庭をマネージすればいいじゃんっていう考え方があったわけだけど
それが見えるようになりましたってなったんだとすると
もっと見えるようになるかもしれないから
もっと見えるようになったっていう技術を前提にして
統治制度っていうのを構築すればいいじゃないかっていうのがこの安藤さんの極論ですよね
これつまりどういうことかっていうと
つまりその情報の吸い上げ制度が上がっていくってことは
監視社会における個人の自由
スピーカー 1
各個人が何をしたいかとかどういうニーズがあるかとか
どういうことに不満を持ってるのかってことが
手取り足取りわかるような世界っていうのが
今の技術を持ってすれば創造できるじゃないかということですね
そうなったらもはや総督府っていうのが
効率的にロジカルにそういったニーズを満たせるように
制度設計したりとか動いたりとか
すりゃいいじゃないのっていうことを言うわけですよね
これは一理あるなっていう感じですね
そうするとそうなった時にめちゃくちゃ面白い問題ができたなと思ったのは
それぐらい個別のニーズを吸い上げて
統治者側が効率的に物事をジャッジできるようになったとすると
そのいわゆる個人の同一性とか一貫性を担保する人格ってものが
実は世の中にとっていらなくなるんじゃないかっていうですね
めちゃくちゃおもろいことを言うんですねこの人
スピーカー 2
おもしろいねこれね
国民が自由に振る舞えば
社会全体の公理が最大化されるようなシステムを作っちゃうって話ね
スピーカー 1
そうそうそうそう
それはある種究極の社会監視相互監視なんだけれども
監視されていることの不自由さを一切感じることがないような
社会アーキテクチャが
想像上は構想可能なんじゃないかっていう
そういうことをですね言ってるんですよねこの安藤さん
これはどうなんでしょう
実現できるんでしょうかって話ですね
効率性と個人の同一性
スピーカー 2
いや実現できるというか
分かんないけどこれって実はもうすでにこうなってるというか
人間のなんだろう
宇宙の星々の連携って人間のニューロンと似てるみたいな話って聞いたことある
スピーカー 1
まさに僕らからそれは盛り上がった話題だよね
スピーカー 2
そうそうそうそう
だから俺たちって自由に振る舞っているようで
誰かの脳細胞の一つの分子なのかもしれないっていう説があるじゃない
都市伝説かもしれないけど
だから俺たちってもう今こうやって自由に振る舞っているようで
すでにもう何かの効率的な意思によって動いている可能性があるなって
そういう話はちょっとなんかリンクしてるかなっていう風に
スピーカー 1
今山上くんが言ってくれたやつは
ちょっと言い方のニュアンス次第でいくらでもなるなと思ったんですけど
効率的な意思でっていう意思は多分ないんだと思うんですよね
深川の時の話も全く一緒の構造で
個々の種が意思を持って振る舞っているようになっているっていうのは
多分今の世界じゃないですか
その時にどの種が残るかってことを
種っていう単位で意思を持つってことは多分ないんだよね
だからその個々の動きのシステマティックな相互作用によって
種全体がある方向性を持っているように振る舞って見えるみたいな
多分そういう説明の仕方がされるんだと思うんですけど
その時に今の人間の社会っていうのは
個々の意思みたいなものをわざわざチームを作って吸い上げたりとか
グループを作って吸い上げたりとか
民主制みたいなものをひじいて吸い上げたりとかして
あたかもみんなが意思を持っていて
その意思を戦わせるみたいなことが前提になっているように見えるけれども
実は個々のシステマティックな動きの相互作用の中で
欲しいものっていうのはものづと浮かび上がってきてるんじゃないですかっていう
そんな言い方に言い換えることができるかもしれない
スピーカー 2
そうだね
スピーカー 1
でもこれさっき山上くんが意味軸も冒頭で
ティールの会社のことを
スピーカー 2
Googleのプッシュで知ったみたいなことを
サジェストで
スピーカー 1
そうサジェストで知りました
あのサジェストで知るみたいなことっていうのはまさにこれじゃない
普段の検索行動とか閲覧行動がある種Googleに監視されていて
監視という言い方がネガティブであれば
ある種そのデータがトラックとして残ってるわけだよね
そのデータをもとに山上くんの次の行動
あるいは次欲しいものっていうものがある種推測されていて
そこに対してサジェストがパンと出てくるっていうのは
たぶん今山上くんが会社に出会った経緯なわけじゃないですか
スピーカー 2
そういうことだね
スピーカー 1
そういうことが今たまたま情報の摂取っていう
記事を読み読まないみたいな世界で起きていると
Googleの記事のサジェストみたいな状態になるけど
それ以外の領域にもそういった考え方が適用されるとしたら
それは本当に個人のニーズを満たせる社会なのかどうなのかみたいな
なんかそういう話かもしれないねここではね
スピーカー 2
ニーズというか人格そのものがないような状態になっちゃうんじゃないかっていう
自分じゃ何も決めて実は自分で決めてるようで何も決めてないっていう
だからこれが途中で言った哲学的存在に似てるっていう
スピーカー 1
そうねそうなんだ
スピーカー 2
すごい自分で振る舞ってるかのように見えるけど
実はもう公理政府の政府かどうかわかんないけど
その公理主義によって動かされてるだけっていう
それはこのプレイヤーはわかんないよっていう
スピーカー 1
そうなんだよね
それねその通りで哲学的ゾンビみたいな話と照らしていくと
今その政府の意思によって動かされてるっていう言い方が
僕はもうそれ自体も多分ダウトだと思ってて
卑猥なんだよねそれ
スピーカー 2
どういうこと
スピーカー 1
実はこれ誰の意思によって動かされてないんですよ多分
なるほど
その総督府は公理的に振る舞ってるだけだから
スピーカー 2
別に意思があるわけじゃないんだよ多分
確かに確かに
スピーカー 1
公理的に現象を捌きたいだけなんですよ総督府の観点からすると
だから誰かをどうコントロールしたいなんて一切思ってないの総督府は
総督府はただその場の状況が一番いい状態になるように
思考してるだけだよね多分ねすごく
スピーカー 2
そういうことだね
スピーカー 1
それを仮に公理的だというふうに呼びましょうって言ったら
それが総督府不公理主義だっていうことだと思うんだけど
その時に個々人の振る舞いっていうのが
別にコントロールしようとさえ多分思ってないんだと思うんですよ
この時の総督府にとって
コントロールするんじゃなくて
普通にニーズだったりとかその意思だったりとか浮かび上がってきてるから
データと社会の流動性
スピーカー 1
その複数のニーズが最大限公理的になるように
その状況を解消しましょうっていうだけなんだよ多分
そうするとそれが誰かどう振る舞わせようとしてるとかでは
全然なくてこの状況この相互関係この場っていうのを
システマティックにとこうぜっていうのが
この総督府不公理主義のすごいなんか
コアなポイントなんじゃないかなと思う
そこに誰の意思もないというか
さっきのトロッコ問題で言ったら
一人を生かすかその5人を生かすかみたいなことに対して
俺は一人を生かすみたいなことをさ
言うのがなんとなく意思決定っぽいじゃない
意思を持って
スピーカー 2
意思決定っぽいね
スピーカー 1
意思決定っぽいんだけど
それが公理的なんですっていう状況下においては
別に意思決定でもなんでもないというか
スピーカー 2
ルールにのっとっただけ
スピーカー 1
単純にアルゴリズムの実行でしかないっていうことじゃないですか
決まっててものに対して処理をするっていう
そういうことを言ってんだなっていうことが
すごい面白いなと思いましたね
このセクションに関してはね
っていうところでちょっとここでだいぶ盛り上がっちゃったんだけど
これをもうちょっと学問的にやってる人たちがいるよっていうのがね
この後紹介されてまして
そこにもちょこっと踏み込んでおきますかね
これはMITマサチューセッツ工科大学のメディアラボって知ってます?
スピーカー 2
聞いたことあるね
スピーカー 1
MITの中でも特に情報だったりとか
情報の伝達みたいなことを主に扱っているような
メディアラボという部門がありますけれど
ここの創設に関わったアレックスペンさんという方と
さっき出てきたランドさんだよね
この二人はデータによって社会の流動性っていうのを分析することができて
これもしかも物理学的に分析できて
これを最適設計することができるソーシャル物理学っていうのがあるんじゃないか
っていうのを提唱しました
これはさっき山上くんがまさに言ってくれた
分子間の動きとか星の動きとか分子の動きとかと
人の動きっていうのはある種相次い関係にあって
同じように相互作用の中である特定の状況が生み出されたりとか
行動が生み出されたりとかするんじゃないのっていうのを
分析可能じゃないですかっていう風に今言ってるよと
この発想なんかおもろいですよね
何がおもろいかってさ
僕らがさこの前さSQとEQの話をしてたじゃん
スピーカー 2
ああ話してたね
スピーカー 1
あれってさエモーショナルな方を
システマティックな方で保管することってできるんじゃないのって
スピーカー 2
ああ言ってた言ってた
スピーカー 1
言ってたじゃない
本書には書かれてないんだけどさ
それこそマスクとかめちゃくちゃSQが高いけれど
実際EQを補うことができるんじゃないか
それをEQをシミュレーションすることができるんじゃないかみたいなことを
山上君と言ってたと思うんですけど
その話そのものだなと思って
スピーカー 2
まさにしかもこれソシオメーターなんて
俺らが言ったこのソシオリバタリアンとかを使うような言葉が出てきてる
スピーカー 1
そうなんだよそうなんだよ
そのソシオをテクノで解くみたいな感じだよね
スピーカー 2
それはここで言ってるのがよこの社会との関わり合いっていうのを
テクノロジーでスーツ化してうつ病とかの人を見つけようぜっていう
そういう話でしょこれ
スピーカー 1
そうそうそう
スピーカー 2
まさにこれ我々ソシオリバタリアンがやろうとしてることを
先取りしてやったっていうか先行研究
そうなんですよ
スピーカー 1
これって実はもうちょっと山上君の領域に引きつけて言うこともできて
たぶんそれこそある特定の病気が発現しそうな人っていうのの
行動の傾向とかっていうのがある程度わかるじゃないですか
運動習慣とか喫煙習慣とかさ
そういうものを検知することができたら
つまり未病につなげるための行動態度変容とか行動変容とかを
促すことさえできるわけじゃないある種
スピーカー 2
これ我々が普段から地域に啓蒙してるようなポスターを貼ってさ
タバコ吸うなとか心筋梗塞になるよとか
啓蒙するようなことを機械使ってやろうぜって
それを話すとほぼ同じなのか
スピーカー 1
そうなんだよねそう思って
それを啓蒙できるっていうのはすごく意思とか理性とかに依存してる言い方じゃない
人が人に働きかけてあなたこっちやってくださいねって言うと
納得しなかったらやらないとか
そういうコミュニケーションのすごくプリミティブな世界で話をしてると思うんだけど
ここで登場するナッジっていう概念が出てきて
これナッジって人間の認知の歪みとか特性とかをうまく使いながら
人の行動とかを適切なところに促すみたいな言い方だよね
これはなんか結構面白いなと思ってて
例えばちょっとナッジじゃないんだけど
似たような例に行くとマクドナルドってあるじゃないですか
マクドナルドファーストフードで単価がすごく安くて
提供スピードが速いと
提供スピードが速いから客単価が低くても
どんどんどんどんお客さんを入れることによって経営が成り立ちますよっていうのが
マクドナルドといわゆるフレンチレストラントの違いじゃないですか
フレンチレストラントの逆じゃない
ゆっくりしてくださいねっていう代わりにすごく丁寧にサービスして
すごく美味しく料理を作って高い金を取るみたいな
そういう差があるとすると
マックって早く入れ替わることが重要じゃない
その時に例えばマクドナルドの椅子ってめちゃくちゃ固く作られてるんだよね
スピーカー 2
ゆっくり座ってもらう
監視と個人の自由
スピーカー 1
早く出てもらうみたいなことって
その人の意思決定にすごく重要な影響を与えてるんだけど
別にこの人の我々が思っているいわゆる意思で決めたことじゃないよね
ちょっとお尻痛くなってきたから出るかっていうのは
椅子が硬いってことに意識的に気づいて
次の行動をやったわけじゃなくて
しれっと促したみたいなことじゃないですか
スピーカー 2
それを完全に機械でやっちゃうとか
それを突き詰めた先にやるのがリベラルな感謝害だってことか
スピーカー 1
そうそうそうということなのかなと思って
そうするとさっきのポスター貼って啓蒙するみたいなのは
全然ナッジじゃないんだよね
情報流通に抵抗があるような状態だと思うんだけど
スピーカー 2
確かに人間感でやってるからね
スピーカー 1
人間と人間でやってるんだけど
そうじゃなくていつの間にか
例えばタバコ吸わないことが合理的になるような
そういう仕掛けをちょっとやっていくとか
これ面白い話があって全然ちょっと脱線するんですけど
スウェーデンだったかデンマークだったか忘れちゃったんだけど
その辺りの国で塩分を過剰に摂取することによって
家族とかいろんな病気がすごく多発するよみたいな現象があって
その原因が塩分過多にあるってことが特定できたんだって
その時にいわゆるWHOみたいな国版のやつだよ
厚労省みたいなやつか日本でいうの
みたいなところがそこに対する対処っていうのをやると
何やったかって俺すげえなと思ったんだけど
その国で流通している塩分濃度の高い食品の塩分濃度を下げるっていう政策を打ったんですけど
その下げ方が半端じゃなくて
今年から来年に向けて一定のパーセンテージ以上で塩分濃度が下がると
まずくなったとかおいしくなくなったっていう批判が噴出するということは結果です
だからその塩分濃度を下げていく期間を10年とか20年とかの時間軸でとって
1年ごとにパーセンテージをちょっとずつ下げるっていうのを政策でやったんだって
すると塩分濃度が下がったってことに国民は誰一人気づかずに
20年後には塩分濃度が適正な水準になるっていうところを政府ぐるめでやったって話があって
スピーカー 2
グラジュアルに下げていく
そうグラジュアルに下げてその差分に気づかないぐらいの微量ずつ下げていくっていう政策をやって成功したらしいんだよ
スピーカー 1
これ公理的な総督府じゃんと思って
スピーカー 2
めちゃくちゃ公理的やんそれは
スピーカー 1
そうだよっていうこれがナッジだなと思ったんだよねある種の
気づくとか気づかないとか意識だったりとか認知に働きかけながらある特定の行動を促していくとか
これはすごいなって思ったっていうところですね
これをやるのがリベラルな監視社会っていうことですけど
要は平等で自由な監視社会っていうのが成立するんじゃないのかっていうことですね
リベラルな監視社会の理想
スピーカー 1
というところでございまして
話題は尽きないんですけどこれ最後にですね
ティールがなんでこんなリベラルな監視社会
つまり完全な自由っていうものを求めすぎない社会っていうのを理想としているのか
あるいはその監視っていうことを受け入れられるような価値観を何で持っているのかっていうところが最後触れられてますね
ここ僕すごくいいなと思いましたけど
ティールっていうのはさっきも紹介した通り完全なアナキストでは実はないんだよね
つまり政府主義者ではなくてある種の総督府みたいなものを認めてもいいじゃないかっていうふうに思っている人たちなんです
っていうのがテクノリバタリアンの実は大部分を占めているんだということがここでは明らかになりますと
彼らっていうのはアナキストと違って安全っていうものの価値に重きを置くんだよね
つまり安全をもうちょっと言い換えると死を回避するとかそういうことですよね
これを放棄するというのは彼らとできないと
なんで彼らがそういうことを考えているのかっていうと
彼らが一番恐れているのは何かっていうとまず自分たちが大前提として変わり者だっていうふうに思っていると
変わり者である自分たちが世界から排除されちゃうかもしれない
呼び明かされちゃうかもしれないこの恐怖が実は彼らの原動力なんじゃないかと
それが彼らを突き動かしてるんじゃないかということはこれはね最後に語られます
だからこそ彼らはその自分が変わりも自分が変わり戻されてしまうかもしれないような
世界に世界の運営を任せておけないしだからこそ政治に介入しますと
そういうことがですね最後ここでは語られていると
テクノロジーと政府の役割
スピーカー 1
なんか僕はこれはすごくいいとこだなって思いましたね
スピーカー 2
トランプの支持者の話がちょこっとあったね
スピーカー 1
人付き合いが嫌いで猫と一緒にいる方がいいみたいな
そういう人がさ実はトランプの支持者に多いんだみたいな話が書いてましたね
おもろいですねこれはね
でそれです最後にと言いながらもう1個ありましたごめんなさいね
これ本当に本当の最後はこれですね本当の最後は
そうそうでこれでずっとここまでそれこそリバタリアン
特にテクノリバタリアンの中でも総督府交流主義っていうような総督府を前提とするような
リバタリアリズムというところがですね紹介されてきたわけですけれど
こういった総督府交流主義者にとって一番大事なのは何かというと
総督府は効率的に正しいのか常に正しいのかということですね
つまりその総督府たる機能を本当に最適に果たすことができるのか
ということがここでは最後に問題になると
これはもう完全に我々が我々ホイホイのネタでありますけれど
これも登場するのがあれですねナチスの話ですね
優勢学の話 そう優勢学ねダーウィンの進化論が優勢学を後押しするってなって
ここすげえやばい書き方をしてました人間も育種することができるって記載とかね
書いてあるね それを言い換えると啓蒙に多分なるんだよねこうやってね
人間を育種するってことはつまりね
はいはいはい そうそうなんかより良い状態に持ってこうとするとか
教育によってより良い状態に持ってこうするみたいな方があって
こういう人たちっていうのは優勢学つまり人をある種分けて扱って
どちらが優れていてどちらが優れてないってことを明確にして
一方だけを残していこうみたいな
そういう進化論的に人を選別していこうみたいなことを誤った進化論なんだけど
やっている人たちっていうのが当時登場したよってことが改めて紹介されました
でこれ面白いのは現代のリベラルは実はそのダーウィンが
ダーウィンに端を発するその優勢学的な思想っていうのを
ある種休談するわけですよね平等じゃないっていう風に言うんだけど
実は進化生物社の学者の人が言ってるんですけど
あれですね当時それこそこの優勢学っていうのを推し進めていた人たちは
ほとんどがむしろリベラリストだったっていうことが明らかになるよっていうのが
このセクションの最後の話なんですよね
スピーカー 2
要はあれだよね今のメインストリームはさ
テクノリバタリアンってか今のメインストリームはリバタリアニズムかもしれないけど
当時のメインストリームは優勢学だったからリバタリアニズムを進歩すぎるのもよくないよって話だよね
スピーカー 1
そうそうそう
スピーカー 2
優勢学って絶対よくないじゃん
優勢学っていうのは結局ナーチスのホルコーストにつながってたような発想なわけじゃん
でそれっていうのが今はリバタリアニズムをすごい良いものだとして進歩してるけど
それがまたこう地獄への第一歩かもしれないよっていう風に言ってるんだよ
スピーカー 1
そういう言い方じゃないんじゃない?
スピーカー 2
そうじゃないの?
スピーカー 1
そうじゃないでしょ
その時に言ってるのはあれじゃない?当時のリベラルは優勢学を推し進めてましたよと
当時の優勢学に反対したのは当時はイギリスではリバタリアンだったし
アメリカでは福音派だったよということが書いてあるんだよね
でリベラルは実は原理主義じゃないじゃないですか
リベラルは自由とそれから平等のバランスを取るバランサーですと
ただリバタリアンっていうのは自由原理主義だし
福音派はどちらかというとUI原理主義だしっていうそれぞれ原理主義者なんだけど
原理主義者は実は優勢学的なところには陥ることがなかったっていう示唆がここでは何か
スピーカー 2
言われてるよっていう
スピーカー 1
そういうことか
スピーカー 2
書いてあるように僕は読みましたけどどうなんだろうね
スピーカー 1
それでここで言いたいのはあれなんだよね
リベラルがやったことっていうのは
大きな政府によって個人とか個々の人生に介入する
ことによってバランスを取ろうじゃないかっていうのがリベラルの発想だったんだけど
その介入する姿勢の行く先にはその介入者が不適切な意思決定をする
それこそ当時だと優勢学に基づくヒトラーのナチズムみたいなところで
実はすごく民主性の上で成り立った政治なんだよね
そういう失敗っていうのは
そのバランスを取ろうとしたリバタリアンたちによって引き起こったと
そういうことを言ってるっていうことですね
スピーカー 2
なるほど
スピーカー 1
とこで最後に書いてあるのは優勢学の歴史を見るに
このような現代の権利主義者であるテクノリバタリアン
っていうのを考える上で
この結果というか規決というのはちょっと失策的だよねっていうのを
そういう話で最後に締めてるというところですね
スピーカー 2
なるほどね
スピーカー 1
さっき山上くんがまとめてくれたやつと実は結論は逆で
リベラルの人たちはいいことをしようとして優勢学を進めていたんだけど
いいことをしようとしていたはずの優勢学がいいことじゃなかったっていうのが
スピーカー 2
当時の失敗だよっていうそういう書かれ方を
スピーカー 1
それが良いとは必ず良い結果をもたらすとは限らないという
スピーカー 2
地獄への道はっていうやつですね
今のテクノリバタリアンを進歩しているのが良くないってそういうわけではないってことだね
スピーカー 1
そういう書き方ではないけれど
総督府法律主義における総督府の意思検定が何をもって正しいのかっていうのは
スピーカー 2
結構むずいよねっていうことをとはいえ書いてあるね
スピーカー 1
そこに対する回答とか結論は特にここでは明らかにはなってないです
ということでございまして
かなり話題も滝に渡りました
スピーカー 2
そうだねこう
飛ぶね話題が結構
スピーカー 1
一つのリベラリズム
リバタリアンの中の
特に今回は総督府法律主義という話題につながるところで
死に始まりその個人の自由とリバタリアンの両立みたいなところに始まって
それから民主制みたいなものが成り立つのか
はたまたそういう話は個人の道徳ではなくて
総督府の価値観つまり統治理論としては使うべきじゃないかと
いろんな流れで紹介してきましたと
いうとこですね
スピーカー 2
いやなかなか重い話題だったねこれ
スピーカー 1
いやそうねこれなんかもう2つに分けてもいいぐらい
そうだね
もりもりでしたね
スピーカー 2
すごいボリュームだったね今回
スピーカー 1
どうですかなんか一番引っかかったところとか
一番こうグッときたとこありますか
スピーカー 2
そうねまあ死のとこはもちろんそうだけどさ
やっぱこう監視によって人格がなくなるみたいなくだりとかすごい面白かったなと思って
そうそうそう
そもそもリバタリアニズムと総督府コリフィニューの違いがさ
思うじゃないかリバタリアンなのになんで監視がいるんだっていう疑問に
鮮やかに答えてくれたところはすごいフに落ちたなっていう感想だな
スピーカー 1
そうねこれが自由にめちゃくちゃ自由を実現するために監視がいるんだっていうところで
それがテクノロジーを使えばその境地に達することができるよっていうのが
総督府コリフィニューのポイントだよね
それをテクノロジーがない時代だとそれこそ大きな政府とかを作ることによって成立させるには
政府が大きくならないといけなかったけれども
総督府コリフィニューの世界ではむしろテクノロジーを使って
政府の大きさというかそこに関わる人の数とかに関わらずに
総督府の功利主義
スピーカー 1
効率的な総督府を築くことができるよねっていうところが今回のポイントだっていう感じですよね
そうだね
スピーカー 2
語らずよ
スピーカー 1
はいお疲れ様でした
スピーカー 2
はいお疲れ様でした
スピーカー 1
いや幅が広かったですね今回
スピーカー 2
幅がひどいね頭がなかなかついていかないような感じだった
スピーカー 1
これ1時間半で全部にちゃんと深みを持って語るのはなかなか幅が高かったですね
スピーカー 2
そうだねこれも進行するだけで90分使ってしまうような
深井は一つ一つ深堀ろうと思えばいくらでも深堀れるような内容だったよね
スピーカー 1
いやそうだね多分まだ喋れることがいっぱいあるんじゃないかと思いますし
そうだね
若干評価不良とかもある気もするけどね
どうかなこれ全体の中でいくとどこが肝なのかっていうのはなかなかパッと言いづらいところですけど
スピーカー 2
まあでも今回一番言いたいのは結局この先を読むために必要な知識としては
このクリプトアナキズムリバタリアンだけど監視安全を大事にする相当不合理主義っていうそこの理解だけを
そこが一番重要なんじゃない
いやそうなんだけどさその中でも特にこの安藤さんの主張ってのは結構コアにあるじゃないですか今回ってその
ああはいはいはいはい
スピーカー 1
相当不合理主義をそれたらしめる要素というかさ
ここで紹介されてるってのはこれ結構なんかポイントだなっていう感じがしますよね
はいはいはいはい
はいということでちょっとねこれは一言でまとめるとっていうのはなかなか難しいところではありますけれど
もう最後にまたねこれはクリプトアナキズムの時にも同じように
うまくいかない部分みたいなことが少し釘を刺されるみたいなところがありましたけど
今回の話題でいくと相当不合理主義というのはテクノリバタリアンの大部分を占める必要だよというところは改めて紹介されました
一方でその中で最後にこの釘を刺されたところは相当不不が合理的に常に正しいのかという問いですよね
スピーカー 2
そうだ相当不不が誤るとね間違った方向に公理主義が行ってしまう
スピーカー 1
そのまさにその反省っていうのはそれこそダーウィンの優正学に求めてるとか
っていうところで少し考えさせるような内容になっているというところでございますね
スピーカー 2
とこで今回は世界はリバタリーないの第5回テクノリバタリアンのパート3を読みました
スピーカー 1
というところでしたけれどもねこれは疲れましたね
スピーカー 2
すごい頭をねこの夜にやる内容じゃないなというのはなかなか重い内容でしたね今回は
スピーカー 1
朝にやる内容でもない
スピーカー 2
まあ確かに
そうなんですよね
スピーカー 1
いやということでちょっと一旦寝かして考えていきたいというようなところでございますね
スピーカー 2
山上くんがだいぶ疲れてるんじゃないか
頭フル回転のやつ
スピーカー 1
ということで今回は以上となります
ではでは今日はこの辺で
スピーカー 2
お疲れ様でした
スピーカー 1
お疲れ様です
01:44:01

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