英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮らしまで深振りしてご紹介しています。物語の背景を知ると、作品がもっと楽しくなります。
さて今回は、前回のヘンリー8世のホワイトホール宮殿に続いて、映画ブーリン家の姉妹、ロケ地巡りの第2弾です。
今日ご紹介するのは、物語の始まりの場所、また恋も陰謀も知らなかったアンとメアリーが少女時代を過ごしたお屋敷、ヒーバー城です。
このヒーバー城、実際に今も残っているんですが、本当に歴史が生きている場所です。
この場所から、恋と野心、そして国を揺るがす宗教改革が動き出すので、想像するだけでもドキドキします。
そしてここには、もう一人のヘンリー8世の元王妃が暮らしていたりだとか、
20世紀になると、アメリカの大富豪がこの城を丸ごと買い取って、チューダー時代の姿を忠実に再現したりなど、本当に様々な歴史があった場所です。
実際にヘンリー8世もこの城を何度も訪れていますし、今でもアンブーリーの部屋やヘンリー8世が泊まったという部屋も残されています。
そして映画では物語が進むにつれて、舞台が宮廷へと移っていきます。
映画の中では明確には語られていないのですが、メアリーがヘンリーの子供を見こもった後に、王から新しい部屋をプレゼントされるという場面がありましたよね。
メアリーがその新しい部屋に目を輝かせているというシーンがあったと思うんですが、
そういったブーリン家のお屋敷がどんな場所で撮影されたのか、
時を遡ってブーリン家のお屋敷へご案内いたします。
映画ブーリン家の姉妹の物語は、ある田舎のお屋敷から始まります。
メアリー・ブーリンの結婚式を控えた華やかな住民の全ての中です。
幸せそごでのどかな様子とは裏腹に、中では家族の野望や駆け引きが静かに、静かに、でも確実に繰り広げられ始めました。
その外観として使われたのが、15世紀に建てられたグレートチャルフィールドマナーです。
中世の雰囲気をそのまま残している美しい邸宅でしたね。
映画を見た方は、ちょっと思い出していただきたいんですけど、
ヘンリー8世が初めてブーリン家を訪れるシーンです。
ロンドンから馬に乗ってきて、ヘンリーは代表列を引き連れてやってくるんですね。
それを迎えるブーリン家は、訪問が決まった日からもこの日に向けて準備で大忙しです。
王様が来るんですから、どんな小さなミスも許されないからです。
当日、遠くの方に国王の条列を見つけると、キングが来たって早速知らされて、家族全員が建物の前に整列します。
この時間的にちょっと夕方なんですかね、オレンジ色の光が照らして、
ヘンリー8世を誘惑するように指示を受けたアンを、お父さんが芝層に見つめていましたね。
そこに、まずは列の先頭を走っていた赤い旗を持った人たちが入ってきます。
その後に、王のそばを固める獣神なのか、彼らが石の門をくぐって入ってくると、
そんな後でヘンリーが勢いよく走り込んできて、ブーリン家の人たちの前で止まります。
このシーンは本当にすごい迫力があって、ちょっとドキドキする場面でしたね。
そして、このグレートチャールフィールドマナーの注目ポイントなんですが、
屋根の上を見ていただきたいんですが、猿や想像上の動物、グリフォンの像が載っているんですね。
ちょっと忠誠らしくて可愛くてユニークなんですが、
映画でもじっと見ていると目につくので、ぜひ探してみてください。
この邸宅はナショナルトラストの管理ですので、一般公開されています。
さて、中のシーンに移っていきたいんですが、
ブーリン家の人たちが過ごす場面は、イギリスの各地の歴史的建物で撮影されています。
その代表的なのが、ハドンホールという邸宅です。
このハドンホール、私もずっと憧れている場所の一つです。
築を約900年、中世の姿をほぼ完全な形で残している極めて貴重な館です。
石造りの階段や暖炉のある大広間、
本当にアンブーリンたちが生きていた時代の空気をそのまま封じ込めたような場所なので、
これまでにもたくさんの映画やドラマのロケ地として使われている場所です。
なぜそんなに保存状態がいいんだと思いますか。
その理由は、1700年頃まではこのハドンホールには300人以上の人が暮らしていたそうですが、
その後約200年ぐらいの間、人が住まないまま放置状態になっていたからです。
そこから20世紀初め頃になって、やっと本格的に復元を始めて、
今のご当主がご家族と住み始めたのが2000年になったあたりからです。
ずっと住んでいる人がいたら、流行遅れになった建物やインテリアを変えて、
当時の流行スタイルに変更したりするので、大きく変わってしまったりするんですね。
そういったのがなかったのが幸いだったのかもしれません。
今、住んでいるご家族が建物に入られた時は、家具もそのままで、
引き出しの中には古い写真なども残っていたんだそうです。
なんと、中から骸骨が出てきてびっくりしたというエピソードもあります。
それを聞いていると、どれだけ放置状態だったのかわかりますよね。
映画の中では、どのあたりが波動ホールなのか、
他の場所がどこなのかがなかなかわかりにくいのですが、
一つここは波動ホールなんじゃないのかなと思った場面を見つけました。
それが、ヘンリーがメアリーに目をつけて宮殿にやってくるように指示をして、
おじさんや父親から命じられる場面があったんですね。
あの部屋は波動ホールのバンケティングホールじゃないのかなと思うんですね。
メアリーの後ろにぼんやりと映っているのが、
この部屋の有名なタペストリーじゃないのかなと思うんです。
このタペストリーは、本当にヘンリー発生から送られたものだというから、ちょっと驚きですね。
ここでも映画と物語がつながっているんです。
さらに、2つの館がロケ地として使われています。
それがボールブルック城です。
15世紀に建てられたという、狩りの時に使うお城なんですが、
この場所も実際にヘンリー発生が、
アンブーリンに会いにヒーバー城に向かう途中に宿泊したと言われている場所です。
そういった理由でロケ地に選ばれているんですね。
映画の中では、悪役のように登場していたブーリン姉妹のおじさん、ノーホーク公爵ですが、
彼は財力も権力も持っているんですが、
さらに王に近づいて力を持ちたくて、ブーリン家を使って悪巧みしていた人です。
彼がメアリーに、王と寝たのかと尋問する場面があったんですが、
その撮影をしたのは、最後にご紹介するロケ地です。
ドーニーコート、こちらのグレートホールで撮影されました。
さて今日は最後にちょっと嬉しいご報告をさせてください。
この英国ドラマタイム、初めてから1年になるんですが、
実はこの度初めてお便りフォームからメッセージをいただきました。
このチャンネルはひっそり配信している、本当に弱小ポッドキャストなんですが、
それでもコツコツ通じてきて、こうして誰かが聞いてくれて、
感想まで届けてくださったというのは、本当に胸が熱くなる出来事でしたね。
これまでもフォローやいいねをしてくださったり、
アンケートにご協力してくださった方はいたんですが、
お便りフォームから直接お便りが来るというのが、
やっぱりちょっとハードルが高いですよね。
私も来ないだろうなぁと思っていて、最近はチェックすることすら忘れていたんですが、
なんと1ヶ月前に届いていたことについ先日気がつきました。
見つけた時にはちょっと声を上げてしまいましたが、本当に嬉しかったです。
そのメッセージをちょっとご紹介させていただきたいんですが、
番組内でね、ご紹介OKという許可はいただいていますのでご安心ください。
陽子さんこんにちは。いつも素敵な配信をありがとうございます。
初めてお便りをお送りします。
最近久しぶりに映画ブリジット・ジョーンズの日記を見たことがきっかけで、
登場するマーク・ダーシー繋がりで、初めて高慢と偏見のBBCドラマ版を見ました。
あまりの素晴らしさに感動し、その後すぐに2005年の映画版も視聴し、今では原作にも夢中になっています。
そんな流れで英国ドラマタイムの存在を知り、今では楽しく、そして興味深く聞かせていただいています。
時代背景やロケ地にまつわるお話が特に好きで、作品そのものへの愛着がより深まるとともに、
他のイギリス歴史ドラマへの関心も自然と広がっていきました。
今では作品を見る前や見た後に陽子さんの配信をチェックするのが楽しみの一つになっています。
これからも素敵なお話、楽しみにしております。
どうぞお体に気をつけて、ゆっくりと長く続けていただけたら嬉しいです。
ラムさん、本当にありがとうございます。
このお便りは何度も何度も読み返してしまいました。
特に時代背景やロケ地の話が好きと言っていただけたのは、ちょっとグッときましたね。
そこは私が一番力を入れているところなんです。
この番組をやってきてよかったなと心から思いました。
そしてですね、このお便りをきっかけに次回のテーマを決めました。
次回はミスター・ダーシーの比較です。
高慢と偏見のウィッチ・ウィリアム・ダーシーとブリッジット・ジョーンズの日記のマーク・ダーシー。
どちらも同じダーシーなんですが、実は似ているようでかなり違う。
それぞれの魅力や共通点、相違点をたっぷりお話ししていこうかと思います。
ぜひお楽しみに。
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こんなドラマも取り上げてほしいなどのリクエストも大歓迎です。
それではまた次回、英国ドラマタイムでお会いしましょう。