ダウントンアビーのグランドフィナーレ
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮島で深掘りしてご紹介しています。物語の背景を知ると、作品がもっと楽しくなります。
今日のテーマは、これから配信される注目の英国ドラマたち、例えばあのダウントンアビーがついにグランドフィナーレを迎えるってご存知でしたか?
私は予告を見た瞬間、思わず涙が出そうになってしまいました。ただの別れじゃない、あれはダウントンという家へのお別れなんだなぁと思ったんですね。
さらに、キルデッドエイジア、ブリジャートン家、高慢と偏見、実は裏に実在の人物の暴露本があった、なんて話もあります。
ぜひ、ちょっと長いですが最後まで聞いてくださいね。
というわけで、今日はそんなちょっと気になるこれからの英国ドラマや映画をギュッとまとめてご紹介します。
まずご紹介したいのは、9月12日に公開予定の映画、ダウントンアビーグランドフィナーレです。
予告動画が配信されていたんですが、もう見ましたか?
私はこれにはちょっと胸が締め付けられるような寂しさも感じました。
ついに終わりなんだ、本当に終わりなんだなぁってね、ちょっと大げさですかね。
白尺一家と使用人たちがお屋敷の外に集まっている中で、ロバートが手を口に当てて、その後ダウントンの壁をこう触ってたんですね、別れを惜しむように。
ダウントンとの静かな別れ、もしかしたら屋敷を手放すことになったのかもしれません。
でもそんな別れのような寂しさだけではなくて、華やかな雰囲気もたくさん出てました。
特にメアリーに何か起こるようなんですよね。
真っ赤なドレスを着て、ティアラをつけて、ロンドンのベルグレイビアなのか、こういう住宅街が立つ白い邸宅に入っていくシーンがありました。
車から降りてくるメアリーを待ち受けるのは、カメラを持った記者やたくさんの見物人と警護する人です。
赤絨毯の敷かれた階段を上がっていくんですが、あの場所はどこなんだろう。
邸宅の2番という番地にも何か意味があるのかなととっても気になっています。
そしてこの赤いドレスは3月に発表された映画のポスターで、メアリーが後姿を見せていたものと同じように見えるんです。
やはりここはとても重要なシーンであることは間違いないようですね。
さらにカーソンやデイジー、パットマーさんたちが、わーっと驚きと喜びを表すような場面もあって、
これはきっと何か嬉しい知らせが届いたんだと思うんですよね。
メアリーが主役になるような何かビッグな出来事、そのことと白雀家がダウントーンされることと関連しているのか、それとも違うのか。
今回の舞台は前回の映画から2年後の1930年です。
なんとカーソンが競馬場、多分ロイヤルアスコットだと思うんですけど、そこで司会をしているようなんですね。
これはちょっと面白い設定でした。
予告映像を見終わって感じたのは、ダウントーンという家とのクローリー家の歴史には終止符が打たれても、
メアリーという象徴的な存在を通してこの物語がずっと伝えてきた誇りとか伝統はこれからも生き続けていくんじゃないかなということです。
なんだか映画を見たような感想なんですが、本当に9月12日が待ちきれないです。
この予告動画を見てまだまだ語りたいことがいっぱいあって、木曜日の配信とは別に放送しようかなとも思っています。
キルデッドエイジシーズン3の紹介
次はこちらも予告編が公開されたばかりの話題作、HBO製作のキルデッドエイジシーズン3です。
アメリカでは6月22日から、そして日本ではユーネクストで6月23日からの配信スタートのようです。
ユーネクストはHBOと提携しているので、こうした作品をいち早く見られるのは本当にありがたいです。
もしまだ見たことがないという方がいたら、ぜひこの機会に。ユーネクストではシーズン1から全て見放題です。
ドラマの舞台は1880年代のアメリカ・ニューヨークの社交会。
一見すると、英国じゃないからこのポッドキャストには関係ないのではと思われるかもしれませんが、
ドラマの世界観とか美意識、階級社会の描き方はアメリカ版ダウントアビーともいえるような作品なので紹介しています。
実は今回の予告の中にちょっとだけ映る一冊の本が気になりました。
タイトルがSociety as I have found it、私が見てきた社交会というものなんですが、
この本を書いたのは、実在の人物、社交会の仕掛け人のウォード・マカリスターです。
彼はドラマの中にも出ていて、なかなかクセ物として登場していましたね。
現実のマカリスターは、急成長するニューヨークの社交会で、本当に一流とされる人々という400人を勝手にリスト化して、ニューヨーク上流社会そのものを作った人のようです。
それなのに、その裏側を暴露したこの本を出したことで、社交会から事実上追放を受けました。
この本は著作権が切れているので、ネット上で公開されているんですね。
なのでちょっと見てみたんですが、なかなか面白そうです。
こんな本がドラマのアイデアのもとになっているんですね。
予告の中にはいくつか印象的なセリフもありました。
その一部ですが、ご紹介したいと思います。
翻訳は私なりの威厄なので、その辺はご容赦ください。
アグネスとメーマリアの会話です。
素敵な家があって、お金もあるなら、どこにでも招かれる。
それ以上何が必要なの?
あなたにはわからないかもしれません。もっと欲しいと思う人もいるんです。
次はイギリスの公爵と結婚させられるかもしれないラッセル家の娘グラデスが
お父さんに語っている言葉ですね。
恋愛結婚を許してくれるって約束したじゃない。
私を私として生きさせて。
そしてある年配の女性とペディの会話です。
私たちの時代の目標は、良き妻、良き母になることだった。
でも若い人たちはもう違うのかもしれない。
私は良き妻にも良き母にもなりたい。
でも選挙権も欲しいの。
最後はエイラの言葉です。
彼女のこの言葉は今回のシーズン3のテモを語っているようにも感じるんですよね。
彼らはアメリカンドリームを生きている。
いつか夢から覚める日が来るかもしれないけれど。
どうですか。このセリフだけでもドラマが見たくなりませんか。
階級、ジェンダー、自由というね。
19世紀末のアメリカを舞台にしながらも今にも通じるテーマがぎっしり詰まっています。
配信のスタートまで2週間ちょっとですね。
こちらもとっても楽しみです。
ブリジャートンキーシーズン4の展望
次にご紹介するのは、ネットフリックス大人気シリーズ
ブリチャートンキーのシーズン4です。
配信は来年予定とのことですが、すでに注目度はかなり高いです。
今回の主役はブリチャートンキーの次男ベネディクト。
原作本では第3巻に描かれている物語です。
ベネディクトのね、ラブストーリーはなんとシンデレラ風なんです。
相手はソフィン。
伯爵の姿勢児で、ママ母に仕えるメイドとして育った女性です。
2人は仮面武道会で出会います。
ソフィンは銀色のドレスをまとって、素情を隠したまま武道館に現れるんですね。
ベネディクトは名前も身元も知らない彼女の美しさに心を奪われて、
その後彼女をずっと探し続けることになります。
これはガラスの靴ならぬ仮面の記憶ですね。
2人の身分差ゆえにすれ違う運命はどう描かれるのでしょうか。
ドラマのこれまでの主役をちょっと振り返ってみると、
シーズン1は長女ダフネとサイモン、
シーズン2は長男アンソニーとケイト、
シーズン3は産男コリンと幼馴染のペネロペ、
そして産女のフランチェスカでした。
実は原作だとベネディクトの物語は第3巻で、
フランチェスカは第6巻で描かれています。
ダウントンとブリチャートンの最新情報
ということでドラマと原作では順番がちょっと入れ替わっているんですね。
なぜ順番を変えたのか、そこには制作側のいろんな意図がありそうです。
制作責任者の方のインタビュー記事を読んだんですが、
ベネディクトの物語は彼のタイミングで語るつもりとも語っていて、
ベネディクトの自由奔放さや芸術界の歓声を生かすために、
主役の機会を温存していたのかもしれないですよね。
シーズン4ではシーズン3の主役だったペネロペとコリンも登場します。
ペネロペはより力を持つ女性として、
コリンは優しくて愛に満ちた夫として描かれるそうです。
原作では結婚後のコリンが妻に夢中になりすぎる夫として描かれているのですが、
その可愛さも見られるかもしれません。
リチャートン家は歴史ドラマという設定ではあるのですが、
人種やジェンダー、障害といった壁を乗り越えたもしもの世界としても設定されています。
ファッションも音楽も自由で斬新、性描写もなかなか大胆です。
私は最初は少し戸惑った部分もあったのですが、
これはただ現代風にアレンジしたとか、今の流行りだから取り入れたというわけではないのです。
ベースには歴史的な背景を徹底的に調査して、
専門家の意見を取り入れて、当然ですけど原作者にもちゃんと許可を取ってやっているようです。
だから一見軽い仕上がりのように見えて、深い気づきと感動もあるのです。
正直に言うと、全てが大好きというドラマではないのですが、
毎回どんな演出があるのかな、歴史的事実が含まれているのだろうという興味があります。
個人的に、ベネディクトがかつて画家を目指していたという設定もすごく好きなので、
アートへの情熱がまたどこかで描かれたらいいなと期待しています。
フリチャー・トンキはシーズン5、6まで制作されていると決まっているようなので、
このドラマはまだまだ続きます。
最後は、公開はずっと先になりそうですが、ネットフリックス版のコーマント偏見です。
制作が発表されたのは4月でしたね。
リマ・コリンがエリサベス・ベネット役、ジャック・ローデンがダーシー役、
そしてオリビア・コールマンがベネット夫人を演じます。
ネットフリックスでの人気監督とベストセラー作家の脚本で作られる全6話の完結ドラマです。
今のところ、これ以上の情報は出ていないのですが、
やっぱりこの物語は何度も作られる魅力があるんだなと思います。
私がこの新シリーズで気になっているのはこんなところです。
ミスター・ダーシーの大邸宅ペンバリーがどこになるのか。
物語の終盤の印象的なプロポーズの場面がどう描かれるのか。
エリザベスとダーシーのこじれた恋模様を今回はどんな風に見せてくれるのか。
新しい作品が生まれることで、また若い人たちがこのジェン・オースティンの物語に出会って
好きになってくれたら嬉しいなと思います。
やっぱりただの恋愛物ではなくて、皮肉や社会風刺、
ユーモアに満ちた世界観がジェン・オースティンの魅力なんですよね。
新作高慢と偏見について
こんなニュースもあったので、やはりこの物語を英語でもちゃんと読まないといけないと思って
英語の本を買おうと思っています。
イギリスで出版されている本では、表紙などが本当に美しいデザインの本がたくさんあるんですよね。
なので今どれにしようかなと迷っているところです。
そしてイギリスに住む女娘たちも、そろそろジェン・オースティンの本の対象年齢に近づいてきているようなので、
彼女たちにもプレゼントしようかなと思っています。
今日はこれから公開・配信される気になる作品をご紹介しました。
9月12日公開の映画、ダウントンアビ、グランドフィナーレ。
6月22日配信のドラマ、ギルテッドエイジシーズン3。
来年配信のネットフリックスドラマ、ブリチャートンケシーズン4。
最後にネットフリックスで制作が発表されたドラマ、高満と偏見です。
どれも本当楽しみですね。
実はまだまだ見たい気になっている作品が本当にたくさんあって、
ちょっと全然追いついてないんですが、これからももっとたくさんご紹介したいと思っています。
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またコメントで気軽に感想や、こんなドラマを取り上げてほしいなどのリクエストもお待ちしています。
そして次回は6月の12日です。
ダウントンアビー映画公開のちょうど3ヶ月前ということで、
ダウントンアビーの魅力的な登場人物の第2弾をやりたいと思っています。
第1弾では白鷺家の5人、カーソンとヒューズさん、アンナとベイツ、トーマスについて語ったんですね。
次は誰が登場するのかお楽しみに。
そして私はこのキャラクターが好きっていう人をぜひコメントやレターで教えていただきたいです。