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2024-01-14 15:17

読書ラジオ『夜明けを待つ』佐々涼子

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夜明けを待つ https://amzn.asia/d/dFAph1q
(配信の冒頭部分は本の説明文・あらすじを読み上げています。)

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#読書 #読書ラジオ #読書感想

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書録や日々の学びを音声配信しています。
今日は、佐々涼子さんの『夜明けを待つ』という本について話してみようと思います。
生と死を見つめ続けてきたノンフィクション作家の原点がここに。 私たちは10年という長い年月をとことん死に向き合って生きてきた。
しかしその果てに掴み取ったのは死の実相ではない。 見えてきたのはただ生きていくことの意味だ。
親は死してまで子に大切なことを教えてくれる。 第一章、死が教えてくれることより。
家族、病、見取り、移民、宗教、小さき声に寄り添うことで大きなものが見えてくる。 エンジェルフライト、紙つなげ、エンドオブライフ、ボーダー。
読むものの心を揺さぶる数々のノンフィクションの原点は笹良子の人生そのものにあった。
ここ10年に書き留めてきたエッセイとルポルタージュから厳選。 著書初の作品集。笹良子さんはノンフィクション作家の方ですね。
ドラマー化もされてエンジェルフライトという作品はですね、ノンフィクションが原作になっているそうです。
このエンジェルフライトでノンフィクション賞を受賞されて、その後も東日本大震災の復興をテーマにした紙つなげだったり、
エンドオブライフといって終末医療ですよね、をテーマにしたノンフィクション。 移民をテーマにしたノンフィクション、ボーダーなどを
などの本を出されています。 そしてこの夜明けを待つは初めての笹さんのエッセイということで、前半部分はエッセイが10年分のエッセイの中から厳選したものがピックアップされていて、後半はルポルタージュになっています。
この本のタイトルにもなった夜明けを待つというエッセイがやっぱり刺さりましたね。
夜明けを待つは、年をとるごとにこの世の中は私たちの目に見えない形で繋がっていると感じることが多くなる、という書き出しから始まります。
そこで、ある中華料理屋さんで、笹さんが大学の同窓生と出会うというエピソードが書かれているんですよね。
そんなに仲良くあったわけじゃないんだが、なぜか印象に強く残っているのは、気まぐれに通い始めた司法試験予備校で、その彼が
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クラスの一番前で熱心に講義を聞いているというのも、強く印象に残っていたから。
そして笹さんは、大学を卒業してすぐ結婚されて、お子さんを出産されているんですよね。
22歳で最初のお子さん出産されたそうなんですけれども、その後専業主婦になって、ノンフィクション作家になられるんですけれども、
その彼は司法試験に合格して弁護士になっていたということで、その方は児玉さんといって、30年近く入館収容問題を扱っている先生だということです。
そして入館というと、ニュースにも大きく取り上げられていたスリランカ人のウィシュマさんが亡くなった外国人強制収容施設のことですということで、
その子玉さんから、その彼の反省だったり、入館の話を聞いたというのが、この夜明けを待つというエッセイの中に書かれています。
法改正されるまでは、本当に悲惨な管理体制にあったというか、
過酷な状況で入館に収容されている外国人は、本当に生きるか死ぬかの状況だったというようなことが書いてあって、それは法改正された後でも今も変わらないのかもしれないんですけれども、
そういった実態は、あまり一般の私たちの目には、すぐ見えるところにはないですよね。見て見ぬふりをしているだけなのかもしれないんですけれども、
またそういう話を同層性の子玉さんから聞いて、子玉さんの話の中にあるイラン人の少女の話があって、
その少女に投げかけられた言葉が忘れられないと言ったそうです。私たちを助けてくれるの?という質問ですね。
結局、その少女たちの難民申請を申請したんだけれども、認められることなく、別の弁務官の手助けで、その少女たちは
日本にいることがかなわずノルウェーに渡ったということで、そこでの申請が普通になってしまったんですけれども、
子玉さんは、その少女から連絡が途絶えたんだけど、いつか電話が来るんじゃないかなと、今でも時々スマホを眺めているというお話です。
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子玉さんがそういう、イラン人の少女の話っていうのは一例だと思いますけれども、そういった人たちを何人も
見てきたわけですよね。日本はその外国からの難民っていうのをしっかりこう、どうにかしようと、
対策というかですね、あるべきを定義して、こうしていくべきだ、みたいなことをちゃんと関わっていなかったんですよね。
今もそうかもしれないんですけれども、そういった30年のことを、笹さんは、夜というふうに表現されるわけです。
そして、彼は夜明けを待っているということで、こういった問題が解決される時を待っているということを、夜明けを待っているというふうに表現されているわけです。
このノンフィクション作家として、国際問題だったり、
人間の死に向き合ってこられた笹さんのエッセイなので、非常にこう、なんていうか、
読んでいる側に迫ってくるものが多くてですね、ご自身の病気のお話だとか、お母さんの死のお話だとか、友人の死、
自分が取材で関わった人たちの生活、貧困、あとは外国人労働者のお話だったり、そういったことをエッセイの中で書かれているわけなんですけれども、
非常にフランクに、強い意見ではない形でエッセイとして書かれているんですけれども、
読む側としてはある程度の覚悟がないと、ちょっと読み切れないなという、それぐらい普通に書かれている文章なんですけれども、迫るような迫力がありました。
夜明けを待っているっていうタイトルを見た時に、夜明けってね、坂本龍馬もね、日本の夜明けぜよみたいなことを言ったとか言わなかったとかありますけれども、
トンネル、長いトンネルの先の出口を待っているとかね、どうしてもこう、なかなか自己解決できないような状況で、暗闇を暗中模索しているような表現で使われることが多かったりするのかなと思うんですけれども、
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そこに寄り添っている人がいるということを取材してくれて、それも命懸けだと思うんですよね。
波大抵の精神力では退治できないことだと思うんですけれども、そこを取材してきていただいて、文章化することで私が読むことができる、届けてもらえているなと思うので、
そういった暗闇の中でも、もがいている人に寄り添っている人がいて、それを取材してきて明るみに出すっていう人がいるんだというのが、体感できるようなエッセイだったなと思います。
話は変わるんですけれども、スマップの歌に朝日を見に行こうよっていう歌がありますよね。
あの歌すごい優しい歌ですごく好きだなぁと思うんですけれども、最初はあの、眠れない夜は僕を起こしてほしいという歌詞から始まるんですよ。
それって私すごく優しいことだなぁと思っていて、その後サビで朝日を見に行こうよって言うんですけれど、
あの、真っ暗くて眠れない夜っていうのはすごく寂しいし不安ですよね。
この夜がいつ終わるのか、自分はちゃんと眠れるんだろうかみたいな不安で。
そういう時に誰かに助けを求めていいんだと思える、そうやって手を差し伸べてくれる人がいるっていうのはすごく優しい行為だなぁと思うし。
朝日を見に行こうよっていうのは、その暗い夜を一緒にいてあげるよっていうメッセージと、
必ずこの夜は明けるんだっていうことを示唆してくれる歌詞だなぁと思うんですよね。
明けない夜はないと言いますが、そうであって欲しいなと強く願わずにはいられないエッセイとルポだったなぁと思います。
そして佐々さんは今、病気を患っていらっしゃるということが後書きに書いてあって、
悪性の脳腫瘍があるそうです。平均寿命は14ヶ月と言われているということで、
この後書きを書かれているのは、
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2023年の9月、昨年11月に発病されたということで、2022年の11月に発病されているということで、
14ヶ月というともう、今が2024年の1月なので、もう間もなくということかなと思います。
そういった人が時間がない中で、これを書かないといけないという作品がいくつかあって、
それに向き合っているんだということが後書きに書いてありました。
なんというか、最後、やっとのことでエッセイとルポを読んで、すごいものを読んでしまったなぁと思った。
あと2個の後書きを読んで、最後ノックアウトされた気持ちでいるんですけれども、
ササさんは、死というものは誰もがいずれ通る道であって、
誰もがいずれ向き合わないといけない人生の宿題であると言います。
エッセイの中にも、人間は生まれるやり方も身体が知っていて、
生きること、死ぬことっていうのも、自分自身はわからないが、身体が自動的にそれをするものである、みたいなことを仰っているんですよね。
それでもやっぱり怖い、不安はある。
でも、一方で誰かが、みんなが向き合わないといけない人生の宿題であって、
それを自分の体はちゃんと知っているということを理解されているササさん。
どうかね、少しでも長く生きていただいて、人生を全うしていただいて、
できることなら苦しむことなく、できることなら少しでも長く生きていただけたらなと願わずにはいられないなと思いました。
他にもね、エンジェルフライトやエンドブライフ、ボーダーというフィクション作品がありますので、他の本も読んでみたいなと思いました。
ということで、今日はササ・リョウコさんの、「夜明けを待つ」というエッセイについて話しました。
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15:05
今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
15:17

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