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この時間は、Zoom Up。毎週水曜日は九州経済です。
長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
おはようございます。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さて、今日はどんなテーマでしょうか。
先週末の24日で、ロシアのウクライナ侵攻から丸2年ということで。
そうですね。
今日は、九州のロシア度について。
先週、インド度でしたよね。
インド度。
昨年の全国の輸出総額に占めるロシアの割合は、わずか0.4%です。
日本の輸入総額に占めるロシアの割合も、0.9%に過ぎない。
それに対して、九州の輸出に占めるロシアの割合は、全国よりさらに小さい。たった0.2%。
ところが、九州の輸入に占めるロシアの割合は、意外と大きくて1.3%。
つまり、貿易面でのロシア度は、輸出では全国が大きくて、輸入では九州の方が大きい。微妙な違いはあるんですけれども。
全国にとっても九州にとっても共通するのは、多額の貿易赤字をもたらしているということなんですね。
九州は1200億円の貿易赤字になっています。
先週取り上げたインドは、全国にとっても九州にとっても貿易黒字をもたらしている。
お得意先なのと、ロシアって実は対照的な。
この2年間で、日本とロシアの貿易がどのように変化したのか、品目別にずっと見ていったんですけれども、
予想と違う動きを示している品目がいくつかあります。
輸出額というのは、2年前に比べると、昨年は54%減っているんですね。
経済制裁中ですから、輸出が減少するのは当然なんですけれども、
半減しているのを大きいと見るか小さいと見るかというのは、判断に迷うところです。
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品目別に見ていくと、ほとんどが7割、8割、9割。
ものによっては100%減少、要するにゼロになったという品目もあるんですが、
意外と減少幅が小さいなというのが、乗用車とオートバイ。
車かバイク?
それほど減ってなくて、いずれも中古車なんですけれども、乗用車は8%減って21万台。
オートバイは16%減って27,000台が、昨年1年間で日本からロシアに輸出されているんですね。
まさかそれ以外にロシアへの輸出が逆に大幅に増えている品目っていうのは、
多分経済制裁中だからないだろうなと思って、税品目を見ていくと、
輸出金額が22億円から58億円へと、2.6倍に素質して増えている品目が一つだけある。
そんなに増えているものがある。
なんだと思いますか。びっくりしましたけど。
日本からロシアへですよね。
日本からロシアへ。輸出が増えている2.6倍。
何がいくかな。
よく見てみると、なるほどというかわかるんですけれども、医薬品ですね。お薬。
西側諸国は、ロシアに対する制裁措置として、あらゆる製品の輸出を制限しているんですけれども、
医薬品は対象外なんですね。
ロシアに向上進出していた欧米の製薬メーカーっていうのがあるんですけれども、
多くは撤退してしまったので、ロシア国内の医薬品の供給量が不足すると。
ここでもしも医薬品の輸出を全面禁止してしまうと、
ロシア国内でのがん患者さんは治療を受けられなくなったり、糖尿病の患者さんはインスリンを手に入れられなくなったりしますので、
だから経済面ではなくて倫理面、人道的な側面で先引きがあるっていうことになるんですよね。
輸出の継続については製薬会社に委ねられているっていうのが現状で、
ほとんどの製薬会社は輸出を禁止するところまでは踏み込んでいない。
だから製薬会社っていうのは経済制裁下でも通常通りのビジネスを続けられる数少ない産業と言われています。
一方、日本のロシアからの輸入について、前後で比べてみると33%減少してるんですね。
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ところが輸入額が1000億円以上の品目で目を引くのが、減少率がたった5%しかない。
意外と減っていない輸入品目、魚介類。
カニとかですか。
そうなんです。日本は経済制裁としてロシア産水産物の完成率を大幅に引き上げてるんですけれども、輸入禁止にはしてないんですね。
理由は水産庁が言ってるんですけれども、日本の水産加工業界の影響が大きいからと。
昨年末にカニのお値段がちょっとお安くなっているよねって感じた消費者の方はおられると思うんですが、
輸入水産物のうち、ロシア産のシェアっていうのはカニ、ウニ、タラコ。
これ5割前後をロシアが占めてて依存度が大きいんですよね。
一方でもともとロシア産のカニの半数を輸入する最大消費国はアメリカだったんですけれども、
アメリカはロシアのウクライナ侵攻、翌月にはもう輸入禁止を決めてたので、
結果アメリカから占め出されたロシア産のカニが日本を含むアジアへと流れ込んできているため、
足元の冷凍カニの相場が下落しているっていうメカニズムみたいですね。
あとロシアからの輸入品目で目を引くのがもう一つあって、液化天然ガス、いわゆるLNGですね。
これは重量ベースでは7%減ってるんですけれども、
資源価格高騰ということでロシアからの輸入金額は6割近く増えています。
中国やインドっていうのはロシア産の天然ガスの輸入を増やし続けており、
けしからんということに世の中的にはなってるんですけれども、
実は日本も輸入先1位がオーストラリアにマレーシア、第3位がなんとロシアっていうですね、かなりの量。
これはサハリンⅡっていうところに三井物産とか三菱商事が天然ガスの開発権益持っているからっていうことでもあるんですけれども、
あんまり天然ガスについては日本人もちょっとインドや中国を批判できないかなっていう感じですね。
一方、九州とロシアとの貿易額っていうのは非常に小さいわけですけれども、
中古車については九州からロシアへの輸出台数は増えています。
3割増えて、輸出金額は2倍以上に増えている。
全国がわずかに減少しているのとは対照的で、特に増やしているのが新文字工。
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ここはロシア向けの中古車輸出の専用船が寄港するようになって、
1月に3便ですかね、1便で650台中古車を輸出しているっていう。
あと魚介類の輸入金額について、九州は2年間で5割弱増えて、LNGの輸入金額っていうのも6割弱増えてきて。
我々九州人も全国と同じく、天然ガスの輸入、ロシアからの輸入を増やしている、
中国やインドはけしからんっていうのはちょっと言えない状況にある。
もしかすると来年の今頃も、ロシアウクライナ戦争開始から3年を経ましたけれども、
ロシアとの貿易や課示額はあんまり減っていませんねっていう、
同じような話しているのかもしれなくて、何とかしないといけないですよね。
そうこうしているうちにも、ウクライナ兵、ロシア兵ともに死者数がどんどん増えていっているっていうので、
経済制裁もちょっと中途半端な状況ですし、いつまで続くのかっていうのが大変心配な状況ということだろうと思います。
何とかは兵に向けてとは思うんですよね。
鳥丸さんここまでありがとうございました。
ありがとうございました。
ズームアップ、この時間は長崎県立大学教授の鳥丸さとしさんでした。
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